【語源で覚える】接尾辞「-ance / -ence」の意味と英単語一覧|状態・性質を表す名詞語尾

 
コダック

今日のテーマは接尾辞”-ance / -ence”

動詞・形容詞・語根などの後ろに付いて、「〜すること・〜している状態・〜という性質」を表す名詞を作るパーツです。

「目に見えない動作や性質を、輪郭のある一つの“状態ボックス”へ入れる」というコアイメージをつかめば、acceptance・appearance・performance・importance・confidence・difference・presence・absenceなどをまとめて覚えられますよ!

 

例えば、”accept(受け入れる)”は動作を表す動詞ですが、”-ance”が付いた”acceptance”は、動作そのものを一つの名詞へ変えて「受け入れること・受諾」を表します。

また、”confident(自信を持っている)”から生まれた”confidence”は、その人が備えている「自信という状態・性質」です。

 
”-ance”と”-ence”は、意味によって使い分けるの?
 
コダック
基本的な働きはほぼ同じです!

どちらになるかは、元になったラテン語・フランス語の形や、英語へ入った時期などによって決まっています。

意味だけで完全に判別するのではなく、important–importance、confident–confidenceのように、派生語の家族で覚えることが大切ですよ。

 

目次

接尾辞”-ance / -ence”の意味とコアイメージ

”-ance / -ence”は、動作・状態・性質・事実・結果などを表す抽象名詞を作る接尾辞です。

動詞が表す「動き」、形容詞が表す「特徴」を、文の中で人や物と同じように扱える名詞へ変えます。

”-ance / -ence”のコアイメージ

動詞・形容詞・語根
「受け入れる」「異なる」「存在する」「重要である」

-ance / -ence
その動作・性質へ輪郭を与え、一つの名詞として取り出す

「〜すること・〜している状態・〜という性質」

 

 
コダック
透明で形のない「自信」や「重要さ」は、そのままでは手で持てません。

そこで”-ance / -ence”が、目に見えない性質を箱へ入れ、confidence・importanceという名詞にします。

動詞の動きも同じで、”perform”という動作を箱へ入れれば”performance”という「実行・公演・出来栄え」になります!

 

”-ance / -ence”が作る意味は4方向に整理できる

 
コダック

大まかな意味の広がりとしては

行為・過程 ⇒「何かを実際に行うこと」=受容・援助・遂行・出席
状態・性質 ⇒「人や物がどのような状態にあるか」=自信・重要性・忍耐・能力
存在・関係 ⇒「そこにいる/いない、何かへ頼る・関係する状態」=存在・不在・依存・関連性
結果・現象・もの ⇒「動作によって現れた結果や具体物」=外見・実績・器具・発生率

と整理できます!

一つの単語が複数の方向へ意味を広げる場合もあります。

例えば”appearance”は「現れること」という行為のほか、現れた結果として目に入る「外見・容姿」も表します。

 

【早見表】”-ance”と”-ence”の違い

語尾 基本的な働き 関係しやすい形 代表例
-ance 行為・状態・性質を表す名詞 -antと対応する語、動詞からできた語など importance / resistance / acceptance
-ence 行為・状態・性質を表す名詞 -entと対応する語、動詞からできた語など confidence / difference / existence

”-ant → -ance”、”-ent → -ence”という対応は、綴りを覚える大きな手がかりになります。

●important → importance
●resistant → resistance
●reluctant → reluctance
●dominant → dominance
●relevant → relevance

●confident → confidence
●dependent → dependence
●different → difference
●patient → patience
●competent → competence

ただし、現代英語で毎回”-ant / -ent”を機械的に置き換えて作るわけではありません。

単語の歴史や綴りの変化が関係するため、意味の規則ではなく、単語家族を覚えるための対応表として使いましょう。

 

【一覧表】”-ance”を持つ代表的な英単語

英単語 学習上の構成 直訳イメージ 主な意味
acceptance accept(受け入れる)+-ance 受け入れること・状態 受容・受諾・承認
appearance appear(現れる)+-ance 現れること・現れた状態 出現・外見・容姿
performance perform(実行・上演する)+-ance 実行・上演すること 遂行・実績・公演・性能
assistance assist(手伝う)+-ance 手伝うこと 援助・支援
attendance attend(注意を向けて出席する)+-ance 出席すること 出席・出席者数
importance important(重要な)→importance 重要である性質 重要性・重要さ
resistance resist(抵抗する)+-ance 抵抗すること・性質 抵抗・耐性・電気抵抗
reluctance reluctant(気が進まない)→reluctance 後ろへ引かれている状態 気乗りしないこと・不本意
dominance dominant(支配的な)→dominance 支配している状態 優勢・支配
relevance relevant(関係がある)→relevance 話題へ関係する性質 関連性・妥当性
variance vary(変わる)+-ance 変わってばらつく状態 相違・不一致・分散
reliance rely(頼る)+-ance 頼っている状態 依存・信頼
compliance comply(従う)+-ance 要求に従うこと 遵守・順守・服従
tolerance tolerate(耐える)+-ance 違い・負担に耐える性質 寛容・耐性・許容範囲
maintenance maintain(手で保つ)+-ance 状態を保ち続けること 維持・保守・整備
endurance endure(耐える)+-ance 耐え続ける能力・状態 忍耐力・持久力
insurance insure(確実・安心にする)+-ance 安心な状態にする仕組み 保険・保険料
allowance allow(認める・与える)+-ance 認められた量・与えられるもの 手当・小遣い・許容量
entrance enter(入る)+-ance 入ること・入る場所 入場・入口
appliance apply(目的へ当てる)+-ance 特定目的へ適用する物 器具・家電製品
circumstance circum-(周囲に)+sta(立つ)+-ance 自分の周囲に立つもの 事情・状況・境遇
significance significant(意味・重要性がある)→significance 意味や重要性を持つ性質 重要性・意味・有意性

 

【一覧表】”-ence”を持つ代表的な英単語

英単語 学習上の構成 直訳イメージ 主な意味
confidence confident(完全に信じている)→confidence 自分・相手を信じている状態 自信・信頼
difference differ(異なる)+-ence 異なっている状態 違い・差
dependence dependent(頼っている)→dependence 何かへぶら下がって頼る状態 依存・依存関係
independence independent(依存しない)→independence ほかへぶら下がらない状態 独立・自立
patience patient(耐えている)→patience 落ち着いて耐える性質 忍耐・辛抱強さ
presence present(目の前にある)→presence その場に存在している状態 存在・出席・存在感
absence absent(離れている)→absence その場から離れている状態 不在・欠席・欠如
competence competent(基準に合う能力がある)→competence 役割の基準に合う能力 能力・適格性
existence exist(存在する)+-ence 存在している状態・事実 存在・生存
persistence persist(最後まで続ける)+-ence 続けて残る性質 粘り強さ・持続
reference refer(戻して関係付ける)+-ence 別の情報へ戻して示すこと 参照・言及・参考資料
preference prefer(前に置いて好む)+-ence 一方を前に置く状態 好み・優先
consequence con-(共に)+sequ(続く)+-ence ある出来事の後に続くもの 結果・重大な影響
experience ex-(外へ)+peri(試す)+-ence 実際に外へ出て試したこと 経験・体験
evidence e-/ex-(外へ)+vid(見る)+-ence 真実を外へ見える形にするもの 証拠・根拠
influence in-(中へ)+flu(流れる)+-ence 中へ流れ込んで変化を与える力 影響・影響力
incidence in-(中へ)+cid(落ちる)+-ence ある範囲内へ出来事が起こること 発生・発生率
convergence con-(共に)+verg(向かう)+-ence 複数のものが一点へ向かうこと 収束・融合
convenience con-(共に)+ven(来る)+-ence 必要な物が一緒に来て都合がよい状態 便利・都合
occurrence occur(起こる)+-ence 出来事が起こること 発生・出来事
inference infer(中へ運び結論を出す)+-ence 情報から結論を導くこと 推論・推測
silence silent(音がない)→silence 音がない状態 沈黙・静けさ

 

「行為・過程」を表す”-ance / -ence”

acceptance|accept(受け入れる)+ -ance(こと)

”acceptance”は、提案・状況・人などを拒まず、自分の側へ受け入れる行為・状態です。

提案の「受諾」、社会や集団からの「承認」、変えられない現実を認める「受容」などを表します。

【例文】
・The proposal gained widespread acceptance.
(その提案は広く受け入れられた。)
・Acceptance of the situation took time.
(その状況を受け入れるには時間がかかった。)

元の動詞”accept”の意味・使い方を詳しく確認する

assistance|assist(手伝う)+ -ance

”assistance”は、困っている人や進行中の作業のそばへ立ち、手助けすることです。

具体的な一回の手伝いより、援助・支援という抽象的な意味で使われることが多く、通常は不可算名詞です。

【例文】
・Please contact us if you need assistance.
(支援が必要な場合はご連絡ください。)

”assistance”の意味とhelp・supportとの違いを確認する

performance|perform(実行・上演する)+ -ance

”performance”は、仕事を「実行すること」、舞台で「上演すること」、さらに実行した結果として現れる「成果・性能」を表します。

●job performance
 仕事の出来栄え・業績

●a live performance
 生の公演・演奏

●engine performance
 エンジンの性能

attendance|attend(注意を向けて出席する)+ -ance

”attendance”は、授業・会議・行事などへ出席すること、または出席した人数を表します。

”attendance at the meeting”で「会議への出席」、”school attendance”で「学校への出席状況」です。

convergence|一つの地点へ集まる過程

”convergence”は、別々の方向から進んできた線・考え・技術などが、同じ一点へ近づき収束することです。

”convergence”の意味・語源を詳しく確認する

 

「状態・性質」を表す”-ance / -ence”

importance|important(重要な)から生まれた名詞

”importance”は、人・物・問題などが持っている重要である性質・重要さです。

「重要な」と説明する形容詞”important”を、議論の主題として扱える名詞へ変えた形です。

【例文】
・We should understand the importance of regular maintenance.
(私たちは定期的な整備の重要性を理解すべきだ。)

”important”の意味・語源を詳しく確認する

confidence|confident(完全に信じている)から生まれた名詞

”confidence”は、自分の能力・判断・成功を信じている状態、または人・仕組みなどへの「信頼」を表します。

●confidence in yourself
 自分自身への自信

●confidence in the system
 その制度への信頼

●with confidence
 自信を持って

”confident”の意味・使い方を詳しく確認する

patience|patient(じっと耐えている)から生まれた名詞

”patience”は、待ち時間・困難・他人の失敗などへ、怒ったり諦めたりせずに落ち着いて耐える性質です。

通常は不可算名詞で、”have patience”や”with patience”の形で使います。

”patient”の「忍耐強い」と「患者」の関係を確認する

competence|基準に合う能力・適格性

”competence”は、仕事・課題・役割を適切に行うための知識や技術があり、要求される基準へ十分に合っている状態です。

単なる才能ではなく、実務を行える「能力・適格性」を表します。

”competence / competent”の意味・使い方を確認する

dominance|上から支配している状態

”dominance”は、人・集団・企業・遺伝的特徴などが、ほかより強い力を持って優勢・支配的である状態です。

”dominant”の意味・使い方を詳しく確認する

reluctance|後ろへ引かれて気が進まない状態

”reluctance”は、何かをする必要は理解していても、心が後ろへ引っ張られ、積極的に動きたくない状態です。

”reluctance to do”で「〜することへの抵抗感・気乗りしなさ」を表します。

”reluctance”の意味・語法を詳しく確認する

 

「存在・不在・関係」を表す”-ance / -ence”

presence|present(目の前にある)から生まれた名詞

”presence”は、人・物が特定の場所に存在している状態です。

人がその場にいる「出席」、周囲へ強く感じさせる「存在感」、物質が含まれている「存在」などを表します。

【例文】
・Your presence at the meeting is important.
(あなたが会議に出席することは重要です。)
・The test confirmed the presence of water.
(検査によって水の存在が確認された。)

”present”の「現在・出席・贈る」がつながる理由を確認する

absence|absent(その場から離れている)から生まれた名詞

”absence”は、本来いるはずの人・存在するはずの物が、その場所から離れていて存在しない状態です。

人の「不在・欠席」、特徴や証拠の「欠如」を表します。

”absent”の意味・使い方を詳しく確認する

dependence・independence|ぶら下がっているか、いないか

”dependence”は、人・物・制度などが、ほかの力へぶら下がるように頼っている状態です。

否定の”in-”を付けた”independence”は、ほかへぶら下がらず、自分で立っている「独立・自立」を表します。

●dependence on technology
 技術への依存

●financial independence
 経済的自立

●Independence Day
 独立記念日

”dependent”の意味・語源を確認する
”independent”の意味と前置詞ofの使い方を確認する

relevance|話題と関係している性質

”relevance”は、情報・経験・話題などが、今扱っている問題へ直接関係し、役に立つ性質です。

”relevance to A”で「Aとの関連性」を表します。

 

「結果・現象・もの」へ意味が広がった単語

appearance|現れることから「外見」へ

”appearance”の原点は、見えなかった人・物が姿を現すことです。

人が現れたときに最初に見える姿から、「外見・容姿」という意味へ広がりました。

元の動詞”appear”の意味とseem・lookとの違いを確認する
関連形容詞”apparent”の意味を確認する

variance|変わってばらついている状態

”variance”は、複数の値・意見・基準などが同じではなく、異なる状態へ散らばっていることです。

一般英語では「相違・不一致」、統計学では平均からのばらつきを表す「分散」を意味します。

”variance”の意味とat variance withの使い方を確認する

incidence|出来事がある範囲内で発生すること

”incidence”は、病気・犯罪・事故などが、一定の期間や集団の中で新しく発生すること・発生する割合を表します。

単なる一件の出来事ではなく、統計的な「発生率」の意味で使われることが多い単語です。

”incidence”の意味とincidentとの違いを確認する

appliance|行為名詞から具体的な「器具」へ

”appliance”は、もともと何かを目的へ「適用すること」に関係する語でした。

そこから、特定の目的に使うために適用・設計された「器具」、特に冷蔵庫や洗濯機などの「家電製品」を表すようになりました。

”appliance”とdevice・equipmentの違いを確認する
元の動詞”apply”のコアイメージを確認する

circumstance|周囲に立つ条件から「状況」へ

”circumstance”は、自分や出来事の周囲に立っている人・場所・条件などを表します。

それらが中心の出来事を取り巻き、現在の「事情・状況・境遇」を作ります。

”circumstance”の意味・語源を詳しく確認する
語根”sta(立つ)”を持つ英単語をまとめて確認する

 

”-ant / -ent”と”-ance / -ence”の関係

”-ant / -ent”は、「〜している性質の」という形容詞や「〜する人・もの」を作ります。

”-ance / -ence”は、その性質や状態を抽象名詞として取り出す働きを持つことが多くあります。

形容詞 名詞 意味の変化
important importance 重要な → 重要性
significant significance 重要な・意味がある → 重要性・意味
dominant dominance 支配的な → 支配・優勢
reluctant reluctance 気が進まない → 気乗りしなさ
confident confidence 自信がある → 自信
different difference 異なる → 違い
dependent dependence 依存している → 依存
patient patience 忍耐強い → 忍耐
competent competence 能力がある → 能力・適格性
 
形容詞が人や物の特徴を説明し、-ance / -enceがその特徴だけを取り出して名詞にするんだね。
 
コダック
その通りです!

a confident speakerなら「自信のある話者」、the speaker’s confidenceなら「その話者の自信」です。

人を説明する札から、性質そのものを入れる箱へ切り替わっています。

 

”-ance / -ence”と”-ancy / -ency”の違い

”-ancy / -ency”も、「状態・性質」を表す名詞を作る近い仲間です。

●vacant → vacancy
 空いている → 空き・欠員

●frequent → frequency
 頻繁な → 頻度・周波数

●efficient → efficiency
 効率的な → 効率

●urgent → urgency
 緊急な → 緊急性

●occupant → occupancy
 占有・居住する人 → 占有・稼働率

”-ance / -ence”と”-ancy / -ency”のどちらを使うかも、単語の歴史によって決まっています。

”important → importance”を”importancy”、”confident → confidence”を”confidency”へ自由に変えることはできません。

一部には”dependence / dependency”のように両方の形が存在しますが、使われる文脈や意味の焦点が異なる場合があります。

dependenceとdependencyの違い

どちらも「依存」を表しますが、”dependence”は依存している状態そのもの、”dependency”は依存関係・依存対象・技術上の依存要素など、ひとまとまりの関係や構造を表す場面で使われる傾向があります。

ただし、実際の用法には重なりがあるため、専門分野の慣用を確認してください。

 

”-ance / -ence”と”-tion / -ment / -ity / -ness”の違い

どれも名詞を作る接尾辞ですが、自由に交換できるわけではありません。

接尾辞 中心的な働き 代表例
-ance / -ence 行為・状態・性質・事実 acceptance / confidence
-tion 行為・過程・作用・結果 creation / communication
-ment 行為・状態・結果・手段 development / agreement
-ity 形容詞が表す性質・状態 ability / reality
-ness 形容詞の意味を比較的透明に名詞化 kindness / darkness
 
acceptanceをacceptment、confidenceをconfidentnessのように作ってもいいの?
 
コダック
通常はできません。

どの接尾辞を使うかは、単語の歴史と慣用によって定着しています。

接尾辞の意味は初見語を推測する手がかりになりますが、正しい名詞形は派生語の家族として覚える必要があります。

 

”-ance / -ence”の綴りを覚える方法

①”-ant → -ance”、”-ent → -ence”の家族で覚える

important – importance
reluctant – reluctance
dominant – dominance

confident – confidence
dependent – dependence
different – difference

②動詞と名詞を一組で覚える

accept – acceptance
appear – appearance
perform – performance
assist – assistance
exist – existence
persist – persistence

③”-y”が”-i-”へ変わる語がある

rely → reliance
comply → compliance
apply → appliance
vary → variance

ただし、各語の形成史は同一ではありません。「yなら必ずi+ance」という完全な規則としてではなく、代表的な綴りの型として覚えましょう。

④子音字の数や母音が変化する語がある

occur → occurrence
refer → reference
prefer → preference
maintain → maintenance
enter → entrance

このような語は、単純に動詞へ”-ance / -ence”を追加した綴りにはなりません。

発音だけで判断せず、辞書・スペルチェック・派生語一覧で確認してください。

 

”-ance”と”-ence”の発音は区別しにくい

アクセントのない語尾では、”-ance”と”-ence”はどちらも多くの場合/əns/に近い弱い音になります。

importance
confidence
performance
difference

いずれも語尾そのものへ強いアクセントを置かず、「アンス/エンス」と明確に読み分けないことが多い

そのため、音声を聞いただけで”-ance”か”-ence”かを完全に当てるのは困難です。

前の形容詞や動詞とセットで、目でも綴りを覚えましょう。

 

可算名詞と不可算名詞の違いに注意する

”-ance / -ence”名詞は抽象的な状態・性質を表すため、不可算名詞として使われるものが多くあります。

主に不可算として使う例
confidence / patience / importance / assistance
dependence / independence / resistance / relevance

have confidence
with patience
of great importance
ask for assistance

一方、出来事・種類・具体的な結果を数える場合は、可算名詞として使えます。

可算用法を持つ例
a difference / several differences
an appearance / three appearances
a performance / two performances
a reference / several references
an experience / many experiences
an occurrence / repeated occurrences

experienceは意味によって数え方が変わる

”experience”は、知識・技能として蓄積された「経験」なら不可算、一回ごとの「体験」なら可算です。

●She has experience in management.
 彼女には管理業務の経験がある
 ⇒蓄積された知識なので不可算

●It was an unforgettable experience.
 それは忘れられない体験だった
 ⇒一回の出来事なので可算

”inexperience”の意味と不可算名詞の使い方を確認する

 

”-ance / -ence”名詞とよく使う前置詞

表現 意味
importance of A Aの重要性 the importance of safety
confidence in A Aへの自信・信頼 confidence in the system
difference between A and B AとBの違い the difference between the two
dependence on A Aへの依存 dependence on technology
independence from A Aからの独立 independence from foreign control
resistance to A Aへの抵抗・耐性 resistance to change
relevance to A Aとの関連性 relevance to the discussion
absence from A Aからの不在・欠席 absence from work
presence at / in A Aへの出席・A内の存在 presence at the meeting
consequence of A Aの結果 a consequence of the decision

接尾辞で名詞だと分かった後は、その名詞がどの前置詞と結び付くかまで覚えると、ライティングで使いやすくなります。

”consequence”の意味とas a consequence ofの使い方を確認する
”consequence”と”sequence”の違いを確認する

 

よく似た”-ance / -ence”単語の違い

appearanceとpresenceの違い

appearance
見える場所へ現れること/現れた姿
⇒出現・外見

presence
特定の場所に存在している状態
⇒存在・出席・存在感

人が部屋へ入って姿を現す瞬間は”appearance”、入った後、その場にいる状態は”presence”と考えると区別しやすくなります。

performanceとcompetenceの違い

performance
実際に仕事・演技などを行った結果
⇒出来栄え・成果・実績

competence
仕事を行うために備えている能力
⇒能力・適格性

能力があっても、その日の実績が悪い場合があります。持っている力が”competence”、実際に示された結果が”performance”です。

patienceとenduranceの違い

patience
腹を立てず、落ち着いて待つ・耐える性質

endurance
苦痛・運動・困難を長時間耐え抜く力

待ち時間や他人への寛容さなら”patience”、肉体的・精神的な負荷を長く耐える能力なら”endurance”が使われやすいです。

”endurance”の意味・使い方を詳しく確認する

existenceとpresenceの違い

existence
そもそも現実に存在しているという事実

presence
特定の場所・状況の中に存在していること

未知の生命が「存在するか」は”existence”、部屋の中に生命反応が「あるか」は”presence”と考えると分かりやすくなります。

 

”-ance / -ence”で終わっても接尾辞とは限らない

単語の最後に”-ance / -ence”の文字が見えても、すべてを今回の名詞接尾辞へ分解できるわけではありません。

見た目だけで判断しない例

●dance
●chance
●France
●romance
●fence
●hence
●pence

これらは、現代英語で「前半+状態・性質を表す-ance / -ence」と機械的に分けても意味を説明できません。

また、”science・sentence・silence”などは歴史的にラテン語系の語尾と関係しますが、現在の英語で前半へ自由に”-ence”を付けて作った語ではありません。

名詞entranceと動詞entranceは別の単語

名詞の”entrance”は”enter”に関係し、「入ること・入口」を表します。

一方、動詞の”entrance”は「うっとりさせる・魅了する」という意味で、名詞の”trance(夢中・恍惚状態)”に関係する別語です。

●an entrance to the building
 建物への入口

●The audience was entranced by the music.
 観客はその音楽に魅了された

綴りが同じでも、品詞・発音・語源が異なる場合があるため注意しましょう。

 

接尾辞”-ance / -ence”の語源

”-ance”は、中英語・アングロフランス語を経て、ラテン語の”-antia”に由来します。

”-ence”は、ラテン語の”-entia”に由来する形です。

ラテン語では、”-ant / -ent”に対応する現在分詞・形容詞が表す動きや性質を、状態・性質・行為を表す抽象名詞へ変えました。

語源から見る意味の流れ

ラテン語の現在分詞・形容詞
「〜している・〜する性質の」

-antia / -entia
その動き・性質を名詞として取り出す

フランス語・中英語を経て
-ance / -ence

「行為・状態・性質・事実・結果」

英語はフランス語とラテン語の両方から多数の単語を受け入れたため、”-ance”と”-ence”の分布は複雑になりました。

そのため、現在の綴りを意味だけから完全に予測することはできません。

 

接尾辞”-ance / -ence”を覚えるコツ

意味を推測する5ステップ

①語尾を見て名詞の可能性を考える
 ⇒-ance / -enceなら、行為・状態・性質を表す名詞が多い

②前の動詞・形容詞を探す
 ⇒accept → acceptance
 ⇒confident → confidence

③「〜すること・〜である状態」を付ける
 ⇒differ + ence=異なっている状態=違い

④現在の具体的な意味への広がりを確認する
 ⇒appearance=現れること → 外見
 ⇒appliance=適用することに関係 → 器具

⑤綴り・数え方・前置詞を辞書で確認する
 ⇒-anceか-enceか、可算か不可算かまで確認

 

 
コダック
覚えるときは、動きや性質を透明なケースへ入れ、名詞として棚に置く場面を想像してください。

”acceptance”なら「受け入れる動作」の箱、”confidence”なら「自信という性質」の箱、”presence”なら「そこにいる状態」の箱です。

”-ance / -ence”を見たら、箱の中に何が入っているかを前のパーツから探しましょう!

 

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接尾辞”-ance / -ence”に関するよくある質問

”-ance / -ence”の基本的な意味は何ですか?

動詞・形容詞・語根などの後ろへ付き、「〜すること・〜している状態・〜という性質」を表す名詞を作ります。結果・事実・具体物へ意味が広がる単語もあります。

”-ance”と”-ence”は意味によって使い分けますか?

基本的な働きはほぼ同じです。どちらになるかは元のラテン語・フランス語の形や単語の歴史によるため、意味だけでは完全に判別できません。

”-antなら-ance、-entなら-ence”と覚えてよいですか?

important–importance、confident–confidenceのように有効な対応です。ただし、すべての単語を現代英語で機械的に変換できる規則ではなく、単語家族を覚える手がかりとして使います。

”-ance / -ence”名詞は数えられますか?

confidence・patience・importanceなど、状態・性質を表す語は不可算になることが多いです。一方、difference・performance・appearance・referenceなどは、具体的な種類や出来事を可算名詞として数えられます。

”-ance”と”-ence”は発音で区別できますか?

アクセントのない語尾では、どちらも/əns/に近い弱い音になることが多く、発音だけで綴りを確実に判断するのは困難です。

 

接尾辞”-ance / -ence”の意味・語源・覚え方のまとめ

●基本的な働き
 ⇒動詞・形容詞・語根を抽象名詞へ変える

●中心的な意味
 ⇒「〜すること・〜している状態・〜という性質」

●意味の広がり
 ⇒行為・過程
 ⇒状態・性質
 ⇒存在・不在・関係
 ⇒結果・現象・具体物

●”-ance”と”-ence”の違い
 ⇒基本的な意味はほぼ同じ
 ⇒元の言語・語幹・歴史によって綴りが決まる

●単語家族の対応
 ⇒important–importance
 ⇒confident–confidence
 ⇒dependent–dependence
 ⇒patient–patience

●語源
 ⇒ラテン語”-antia / -entia”

●覚え方のコツ
 ⇒「目に見えない動き・状態・性質を、透明な名詞ボックスへ入れる」

 

 
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【まとめ・各単語の覚え方】英単語の効率的な覚え方【語源と絡めて記憶力アップ】

参考文献
「Merriam-Webster.com Dictionary:-ance / -ence」
「Online Etymology Dictionary:-ance / -ence」
「The American Heritage Dictionary:-ance / -ence」
「南出康世(2014), ジーニアス英和辞典 第5版, 大修館書店」