「vari(āre)(変わる)」+「-ance(性質・状態)」の2つのパーツで構成されている単語です。
「基準から外れてバラつくこと」がコアイメージで、そこから“variance“=「相違、不一致、ばらつき、分散」「不和、反目」という意味に繋がっていくんですよ!
”variance”の意味と使い方 コアイメージは「基準からのズレ・ばらつき」
”variance(発音:vέəriəns/ヴェアリアンス【名詞】)”は「相違、不一致、ばらつき、分散」「不和、反目」の意味を持つ単語です。
「vari(āre)(変わる)」+「-ance(性質・状態)」が合体した単語で、「一定の基準から外れて、あちこち変わっている状態」、つまり「ズレ」や「ばらつき」がコアイメージになります。
そこから、データや数値が基準から外れていって「相違・不一致・ばらつき」が生じることや、人と人との意見がバラバラでまとまらず「不和・反目」が起きている状態=”variance”になるわけですね!
”variance”の重要な語法・文法チェック!
”variance”を実際に使う上で、絶対に押さえておきたいポイントが2つあります!
① 超重要フレーズ「at variance with 〜」
試験やビジネス文書で最もよく狙われるのが、前置詞 at と組み合わせた at variance with 〜(〜と不一致で、矛盾して、対立して)という熟語です。主語の状態(不一致な状態にあること)を表します。
② 可算名詞と不可算名詞の使い分け
「不一致」や「不和」といった抽象的な状態を表すときは、原則として不可算名詞(数えられない名詞)として扱われます。しかし、ビジネスの予算管理で「予定と実績の具体的な差額(差異)」を指す場合や、統計学で「個々のばらつき」を数え上げる場合は、可算名詞(a variance / variances)として複数形になることもあります!
「イメージを掴む」シーン別の頻出例文!
日常会話からビジネス、専門的なシーンまで、どのように使われるか例文で確認してみましょう。
日常・一般的な表現(相違・矛盾・不和)
・His actions are at variance with his words.
(彼の行動は言っていることと矛盾して[不一致で]いる。)
・The two countries have been at variance for years.
(その二国は何年もの間、不和の[対立した]状態にある。)
ビジネス・統計学の表現(ばらつき・差異・分散)
・There is some variance in the test results.
(テストの結果には多少のばらつき[変化・相違]がある。)
・We need to analyze the budget variance for this quarter.
(今四半期の予算差異(予定と実績のズレ)を分析する必要がある。)
・In statistics, “variance” measures how far a set of numbers is spread out.
(統計学において「分散」とは、一連の数値がどれだけ散らばっているかを測定するものである。)
”variance”の関連語①:「変化・違い」を意味する名詞”variation / diversity”
例えば”variation”や”diversity”なども「変化や違い」を意味する仲間ですよ!
⇒「変化・違い」の意味を持つ単語”variation / diversity”
イメージの違いとしては、以下のような感じです!
variance ⇒「ある基準や正解から外れて、バラついている状態」=ズレ・不一致
variation ⇒「一つの基本形から、少しずつ形を変えたバリエーション」=変化・変種
diversity ⇒「性質の異なる多様なものが、数多く存在している状態」=多様性
それぞれのイメージを実際の表現を見ながら確認してみましょう!
●variance in temperature
「(設定された標準温度や平年値からの)温度のばらつき、ズレ」
⇒ 本来あるべき基準からのハズレ、偏りに注目するイメージ
●variations in climate
「(季節の移り変わりや地域による)気候の変化、変動」
⇒ コロコロと形や状態が変わっていくプロセスそのものに注目するイメージ
●cultural diversity
「(色々な民族や価値観が混ざり合う)文化の多様性」
⇒ 異なるものがたくさん集まってカラフルになっている状態に注目するイメージ
”variance”の関連語②:「変わる・変える」を意味する動詞”vary / change / alter”
⇒「変わる・変える」の意味を持つ単語”vary / change / alter”
それぞれの表現の違いとしては
vary ⇒「状況や人によって、多様に変化する、バラつきがある」=様々に異なる
change ⇒「古い状態から新しい状態へ、ガラリと中身が入れ替わる」=変わる・変える
alter ⇒「基本的な本質はそのままに、部分的に手直しを加える」=部分的に改める
といったイメージです。
●Prices vary depending on the season.
「価格は季節によって様々に異なる(変動する)」
⇒ Aの時はこう、Bの時はこう、と人や時によって色々なバリエーションがあるイメージ
●The weather changed suddenly.
「天気が突然変わった」
⇒ 晴れから雨へなど、ある状態が別の状態へと完全にスイッチ(入れ替わり)するイメージ
●alter a plan
「計画を(部分的に)変更する、手直しする」
⇒ 全面的な破棄ではなく、スケジュールや一部の項目だけを修正するイメージ
”variance”の語源:ラテン語「variare(変わる)」。なぜ「不一致・不和」の意味になるの?

”variance”の語源をたどると、この単語が持つ「ズレ」や「不和」といったニュアンスの理由がスッキリと見えてきます。
”variance”の語源はラテン語の「variantia(変化していること)」です。
オンラインの英英辞典サイト「Dictionary.com」には”variance”の起源について、下記の記載があります。
Origin of variance
First recorded in 1300–50; Middle English, from Latin variantia, from vari(āre) “to vary” ( see vary) + -antia -ance日本語訳:1300〜50年に最初に記録された。中期英語から、ラテン語の『variantia』に由来する。それは vari(āre)『変わる(varyを参照)』に、名詞を作る接尾辞『-antia(-ance)』が結合したものである。
※参考・引用「Dictionary.com」
この記載内容から分かる通り、”variance”のルーツはラテン語で「変わる、多様にする」を意味する動詞「variare」にあります。
さらに遡ると、この「variare」は形容詞「varius(多様な、さまざまな、まだら模様の)」から派生した言葉です。一つの色や形に定まらず、いろいろな色が混ざり合っている「まだら模様」のようなイメージが根底にあります。
● ラテン語の形容詞「varius」(意味:さまざまな、まだら模様の)
↓
● ラテン語の動詞「vari(āre)」(意味:変わる・多様にする)
↓
● ラテン語の名詞「variantia」(意味:変化している状態)
↓
● 中期英語を経て現在の「variance」へ
(意味:変化、ばらつき ⇒ 相違、不一致、対立)
これは、人々の意見や物事の状態が「一貫せずにバラバラに変わる」様子をイメージすると分かりやすいですよ。
本来一つにまとまっているべき基準やルール、あるいは人と人との意見が、「あちこち別の状態に変化する(=ズレが生じる)」というラテン語のニュアンスから、「意見が合わない」「矛盾している」「対立・反目している」といった意味へと発展していったのです。
語源を知ると、「多様性」というポジティブにも取れるルーツから、「標準からのズレ・不和」という厳密な意味合いへと変化していった歴史を感じられますね。
構成パーツで覚える”variance” 「vari(āre)」+「-ance」

ここからは構成パーツの面から”variance”について深掘りしていきましょう。
”variance”は、大きく分けると「vari(āre)(変わる)」と「-ance(性質・状態)」の2つのパーツで構成されています。
それぞれのパーツが持つ本来の意味を知ることで、他の単語への応用が利き、暗記がグッと楽になりますよ!
次から各パーツについて詳しく紹介していきます。
“vari(āre)”は「変わる・多様である」を意味するパーツ
”vari(āre)”は、ラテン語で「変わる、多様にする」を意味するパーツです。
もともとは「斑点のある、様々な色の」という意味を持つラテン語の「varius」から派生した言葉で、そこから「一定ではなく、色々と違っている」というニュアンスへと変化していきました。
色々な状態に満ちている様子から、「様々な、多様な」という意味になるわけですね!
その他にも、variety(多様性、種類)や、variable(変わりやすい、変数)、さらに「変える」という意味の動詞 vary 等も、この”vari-”をベースに持つ単語です。
どれも「色々と違う」「変化する」という共通のコアイメージを持っていますね!
”-ance”は「性質・状態・行為」を意味する名詞化のパーツ
”-ance”は、主に動詞の後ろにくっついて「〜すること(行為)」や「〜であること(性質・状態)」を表す名詞を作るための接尾辞(パーツ)です。
フランス語やラテン語に由来するパーツで、英語において抽象的な意味を持つ名詞を作る際によく使われます。
受け入れる行為そのもの=「受諾、承認」を表しています。
その他の”-ance(-enceも同グループ)”を使用する単語についても、下記でいくつか紹介しておきます。動詞+”-ance”の組み合わせになっていることに注目してみてください!
・performance(perform:成し遂げる + ance:こと ⇒ 業績、公演)
・assistance(assist:手伝う + ance:こと ⇒ 援助、サポート)
・difference(differ:異なる + ence:状態 ⇒ 違い、差異)
”variance”の意味と語源・覚え方のまとめ
以下、”variance”の意味と覚え方についてのまとめです。
⇒コアイメージは「様々な状態であること(バラつき)」
⇒”variance”=「相違、不一致、変化、分散」「不和、反目」の意味
●語法・文法のポイント ⇒ 熟語「at variance with 〜(〜と不一致で、矛盾して)」は試験や論文でも非常によく狙われる重要表現です!
他の単語もぜひご確認いただければ幸いです!
