「in-(中へ・上に)」+「cid-(落ちる)」+「-ence(こと)」の3つのパーツを組み合わせて構成されている単語です。
「降りかかること」がコアイメージで、“incidence”=「発生率」「(影響の)範囲」の意味を持ちますよ!
”incidence”の意味と使い方 コアイメージは「降りかかること」
”incidence(発音:ínsidəns/インシダンス【名詞】)”は「発生率」「発生の頻度・範囲」の意味を持つ単語です。
「in-(中に)」+「cid-(落ちる)」+「-ence(こと)」の3パーツで構成されており、「降りかかること」がコアイメージです。
ある期間内に、その出来事がどれくらい人々に降りかかったかという割合=「発生率」を表すわけですね!
”incidence”は、医学や社会学のニュースで「ガンの発生率(incidence of cancer)」のように、主に「望ましくない事態がどれくらいの割合で発生しているか」を語る文脈で非常によく使われます。
”incidence”の頻出フレーズ(コロケーション)と例文
統計的な割合を表すため、**an incidence of ~** もしくは **the incidence of ~** と「単数形」で使われることが基本です。
・a high / low incidence of ~(〜の高い/低い発生率)
・reduce the incidence of ~(〜の発生率を減らす)
・incidence of disease [cancer](病気[ガン]の発生率)
※日本語につられて *a large / small incidence とは言わないので注意しましょう!「高い・低い」は **high / low** を使います。
例文
・There is a high incidence of lung cancer among smokers.
(喫煙者の間では肺ガンの発生率が高い。)・The tax has a direct incidence on low-income families.
(その税金は低所得の家庭に直接的な影響を及ぼす[影響が降りかかる]。)
※参考・例文引用「南出康世(2014),ジーニアス英和辞典 第5版、大修館書店」・The incidence of the disease is gradually decreasing in this area.
(この地域では、その病気の発生率が徐々に低下している。)・Measures were taken to reduce the incidence of traffic accidents.
(交通事故の発生率を減らすための対策が取られた。)
”incidence”と間違いやすい単語・類義語

注意!「incident(出来事)」と「incidence(発生率)」の違い
どちらも「降りかかること」という語源は同じですが、使われ方が違います。
・incidence = (全体に対する)発生率、割合
・incident = (実際に起きた個別の)出来事、事件
関連語:「割合・頻度」を意味する ”rate / frequency” との違い
似たような「割合」を意味する単語も一緒に覚えてしまいましょう!
⇒「割合・頻度」の意味を持つ単語”rate/frequency”
イメージの違いとしては
incidence⇒「特定の集団や期間において、病気やトラブルなどの悪いことが「新しく発生した割合」」=(ネガティブな事象の)発生率
rate⇒「全体に対する部分の比率や、速度・料金など、明確に計算された「一般的な割合」」=比率・割合・スピード
frequency⇒「ある一定の時間内に、その行動が「何回繰り返し行われたか」という回数」=(繰り返しの)頻度・回数
といった感じです!
ニュアンスの差を例文で見てみましょう!
●the incidence of flu this winter
「今年の冬のインフルエンザの発生率」
⇒ 新たにインフルエンザにかかってしまった人がどれくらい出たか(降りかかったか)のイメージ
●heart rate
「心拍数(心臓の拍動割合)」
⇒ 1分間あたりという基準に対して、どれくらいの割合でドクドク動いているかという計算された数値のイメージ
●the frequency of headaches
「頭痛の頻度」
⇒ 週に何回、月に何回というように、頭痛が「繰り返し何度も起こる回数」のイメージ
”incidence”の語源は中期英語 意味は「降りかかること」

”incidence”の語源についても、確認していきましょう。
”incidence”の語源は後期ラテン語の「incidentia」です。
オンラインの英英辞典サイト「Dictionary.com」には”incidence”の起源について、下記の記載があります。
Origin of incidence
First recorded in 1375–1425; late Middle English, from Late Latin incidentia. See incident, -ence日本語訳:1375〜1425年に初めて記録された。後期中期英語、後期ラテン語の incidentia に由来する。incident, -ence を参照。
※参考・引用「Dictionary.com」
この記載内容からみるに、”incidence”は14世紀後半から15世紀前半(中世ヨーロッパの時代)に、何かが突発的に起こることを表す言葉として英語に入ってきた模様です。
ラテン語:incidere(上に落ちる、降りかかる、起こる)
↓
後期ラテン語:incidentia(偶発的な出来事)
↓
後期中期英語を経て、現在の「incidence(出来事が降りかかる割合=発生率)」へ
構成パーツで覚える”incidence” 「in-」+「cid-」+「-ence」

ここからは構成パーツの面から”incidence”について深掘りして覚えていきましょう。
”incidence”の構成パーツは「in-(中へ・上に)」+「cid-(落ちる)」+「-ence(こと)」の3パーツです。
“in-“は「中へ、上に」を意味するパーツ
”in-”は「中へ」「上に」を意味するパーツです(後ろに来る文字によって il-, im-, ir- などに変身することもあります)。
空気を体の中に吸い込むこと=「(息や煙を)吸入する、吸う」を表しています。
その他に indoor(ドアの「中」=室内の)等も”in-”を使用する身近な単語ですね!
”cid-”は「落ちる」を意味するパーツ
”cid-”は「落ちる(fall)」を意味するパーツです(cad- や cas- に形を変えることもあります)。
予期せぬ出来事が自分に向かって落ちてくること=「(偶然の)事故、災難」を表しています。
その他の”cid-”を使用する単語についても、下記で紹介していきます。
・coincidence(co-[同時に]+ in-[上に]+ cid-[落ちる]+ -ence=同時に上に落ちてくること=偶然の一致)
”-ence”は「こと・状態」を意味する名詞化パーツ
”-ence”は、動詞や形容詞の後ろにくっついて「〜なこと」「〜の状態」という名詞に変身させるパーツです。
異なっていること=「違い、相違点」という名詞になります!
まとめ:”incidence”の意味と語源・覚え方

以下、”incidence”の意味と覚え方についてのまとめです。
⇒コアイメージは「降りかかること(上から落ちてくる割合)」
⇒”incidence”=「発生率」「影響範囲」の意味
●語法・文法のポイント ⇒「高い・低い」を表現するときは high / low を使う。
●意味の違いに注意! ⇒ 似た単語の incident は「個別の事件・出来事」の意味。
他の単語もぜひご確認いただければ幸いです!
