「pati-(苦しむ・耐える)」+「-ent(〜する人・〜の性質の)」の2パーツで構成されている単語です。
「じっと耐える」がコアイメージで、“patient”=「忍耐強い」「患者」の意味を持ちますよ!
”patient”の意味と使い方 コアイメージは「じっと耐える」
”patient(発音:péiʃənt/ペイシェント【形容詞/名詞】)”は形容詞で「忍耐強い、我慢強い」、名詞で「患者」の意味を持つ単語です。
「pati-(苦しむ・耐える)」+「-ent(人や性質を表す末尾のパーツ)」で構成されており、「じっと耐える」がコアイメージです。
ここから、困難やイライラに対して心を取り乱さない「忍耐強い(形容詞)」という意味になります。そして、病気や怪我の痛みにじっと耐えている人をそのまま指して、「患者(名詞)」という意味になったわけですね!

このように”苦痛や不満を静かに受け入れて持ちこたえる”という意味から、ビジネスでの交渉、子育て、病院での診察、日常のあらゆる人間関係にいたるまで広く使用されます。意味ごとの使い方と例文を見てみましょう。
形容詞「忍耐強い、我慢強い」の例文
イライラしそうな場面や、結果が出るまでに時間がかかる状況で、グッと堪えるニュアンスでよく使われます。
・Please be patient for a few minutes.
(数分間、静かにお待ちください[辛抱強くいてください]。)・Learning a new language requires you to be patient.
(新しい言語を学ぶには忍耐強くなる必要がある。)・My boss is very patient and always listens to my ideas.
(私の上司はとても忍耐強く、いつも私のアイデアに耳を傾けてくれる。)
名詞「患者」の例文
病院で治療を受ける「患者」という意味になり、医療の現場やニュース、日常会話でも非常に頻出する重要単語です。
・The doctor is examining a patient.
(医師が患者を診察している。)・The hospital treats hundreds of patients every day.
(その病院は毎日何百人もの患者を治療している。)※参考・例文引用「南出康世(2014),ジーニアス英和辞典 第5版、大修館書店」
”patient”の文法・語法 セットで覚えるべきルール

1. 形容詞で使うときの定番!前置詞 “with” と “about / in” の使い分け
「〜に対して忍耐強い」と言いたいとき、後ろに続く前置詞にはルールがあります。これを知っていると、ライティングや英会話で表現の幅がグッと広がります!
- be patient with + 人 / 動物:
(人や動物)に対して寛容である、イライラせずに付き合う
例文:You need to be patient with children. (子供に対しては忍耐強く接する必要がある。)
- be patient with + 人 / 動物:
- be patient about / in + 事柄:
(事柄や結果)について焦らずに辛抱する
例文:He is very patient about his work. (彼は自分の仕事に対してとても辛抱強い。)
2. 派生語もセットで覚える!名詞形の “patience”
”patient”の語尾のパーツを「-ce」に変えると、名詞の”patience(発音:péiʃəns/ペイシェンス)”=「忍耐、我慢」になります。
「忍耐力がある」と言いたい時は have patience という表現がよく使われます。
・I have no patience with him.
(彼には全く我慢ならない。)
3. 反対の意味は頭に ”im-” をつけるだけ!
「せっかちな」「我慢できない」という対義語を作りたいときは、頭に否定のパーツである ”im-” をくっつけて ”impatient(発音:impéiʃənt/インペイシェント)” になります。「be impatient for 〜(〜を待ちわびる)」などの形でも使われます。こちらもセットで覚えると一気に語彙力がアップしますよ!
”patient”の関連語:「我慢強い・寛容な」を意味する単語”enduring/tolerant”

例えば”enduring”や”tolerant”なども「我慢強い、耐え忍ぶ、寛容な」を意味する単語ですよ!
⇒「我慢強い」の意味を持つ単語”enduring/tolerant”
イメージの違いとしては
patient⇒「日常のイライラや苦痛に対して、取り乱さずに「じっと静かに待てる」」=辛抱強い、せっかちでない
enduring⇒「試練や過酷な環境、長い時間の苦難に「折れずに持ちこたえる」」=不屈の、耐久性のある
tolerant⇒「自分とは違う意見、他人のミスや欠点を「目くじらを立てずに許容する」」=寛大な、大らかな
といった感じです!
実際の表現を見ながら、さらにイメージを確固たるものにしていきましょう!
●He is patient with the long delay.
「彼は(電車の)大幅な遅れにもイライラせずじっと待っている」
⇒ 目の前の不都合に対して、心穏やかに待機できるイメージ
●an enduring peace / enduring friendship
「永続する平和 / 長く持ちこたえる友情」
⇒ 時間の経過や試練によってボロボロに破壊されず、ずっと続くイメージ
●She is tolerant of other people’s mistakes.
「彼女は他人のミスに対して寛大だ」
⇒ 自分の基準と合わないものも「まあいいよ」と受け入れる心の広さのイメージ
”patient”の語源はラテン語「patī」 意味は「苦痛を被る・耐え忍ぶ」

”patient”という単語がなぜ「忍耐強い」と「患者」という2つの意味を持つのか? その謎は語源をたどることでスッキリと解決します。
”patient”の語源は、ラテン語の動詞「patī(パティー)」にさかのぼります。
オンラインの英英辞典サイト「Dictionary.com」には”patient”の起源について、下記の記載があります。
Origin of patient
First recorded in 1275–1325; Middle English adjective and noun pacient, from Middle French, from Latin patient-, stem of patiēns, present participle of patī “to undergo, suffer, bear”; see -ent日本語訳:1275〜1325年に初めて記録された。中期英語の形容詞・名詞の pacient は、中期フランス語、ラテン語の patient-(patī「経験する、苦しむ、耐える」の現在分詞 patiēns の語幹)に由来する。-ent を参照。
※参考・引用「Dictionary.com」
この記載内容から分かる通り、”patient”は13世紀後半から14世紀前半にかけて、中期フランス語を経由して英語に取り入れられました。
ベースとなっているラテン語の「patī」には「何か(特に過酷なこと)を身に受ける、苦しむ、耐え忍ぶ」というコアイメージがあります。この言葉が「〜している状態」を表す形(patiēns)へと変化し、英語に定着する過程で2つの方向に意味が派生していきました。
① 精神的な苦痛・困難に耐える方向へ(形容詞)
目の前の不満やイライラをグッとこらえて「静かに耐え忍んでいる状態」
⇒ 「忍耐強い」「辛抱強い」
② 肉体的な苦痛・困難に耐える方向へ(名詞)
病気や怪我による痛み、苦しみを「身に受けて耐えている人」
⇒ 「患者」
とくに「患者」という意味については、医療技術が発達していなかった中世の時代背景が関係しています。当時の「病気」は、現代以上に自らの体力で痛みを「耐え忍ぶ」側面が強いものでした。そのため、「苦痛に耐える人=患者」という繋がりは、当時の人々にとって非常に自然な感覚だったのです。
一見まったく無関係に思える2つの意味が、「苦痛を耐え忍ぶ(patī)」という一つの語源から枝分かれしたと考えると、とてもドラマチックで忘れにくくなりますよね!
語源パーツで深く理解する”patient”:「pati-」+「-ent」

単語をただ丸暗記するのではなく、パーツに分解してそれぞれの意味を紐解いていくと、英単語の「本当のニュアンス」がすんなり頭に入ってきます。
”patient”は、大きく分けると「pati-(苦しむ・耐える・感じる)」と「-ent(〜の性質の・〜する人)」という2つのパーツから成り立っています。それぞれのパーツが持つ深い意味を、関連する重要単語と一緒に詳しく見ていきましょう!
“pati-“(pass-)は外からの刺激を「苦しむ、耐える、感じる」パーツ
”pati-”は、ラテン語の「patī(苦痛を経験する、じっと耐える)」を起源に持つパーツです。このパーツは、後ろに続く文字によって形が変化し、 ”pass-” や ”path-” になることもあります。
このパーツの本質的なイメージは、「外からやってくる強い刺激や苦痛を、自分の身に受ける(受動的に耐える・感じる)」ということです。ここから「苦しむ」「耐える」という意味だけでなく、心が激しく揺さぶられる「感情」という意味にも派生していきました。
これは「pass-(激しい苦しみ・感情)」+「-ion(名詞にするパーツ)」で構成されており、胸が苦しくなるほどの激しい衝動=「情熱、激情」を表しています。キリストの「受難」という意味でも使われますよ。
「外からの刺激を身に受ける・感じる」という共通のイメージを意識しながら、同じパーツを持つ以下の重要単語もセットでチェックしてみましょう!関連付けることで一気に覚えやすくなりますよ。
・compassion(com-[共に]+ pass-[苦しむ]+ -ion[名詞にするパーツ]=他人の苦しみを我がことのように共に苦しむ=同情、思いやり)
・passive(pass-[受ける・耐える]+ -ive[性質を持つ]=外からの作用を身に受けるだけの状態の=受動的な、消極的な)
”-ent”は状態や行動を表す「〜の性質を持つもの、〜する人」パーツ
続いて、後ろにくっついている”-ent”です。これはラテン語の現在分詞の語尾に由来するパーツで、主に状態を表す形容詞を作ったり、その行動を起こす「人・物」を表す名詞を作ったりする役割を持っています。
動詞の語幹の後ろにくっついて、「まさにそのアクションを行っている最中である」「〜の性質を帯びている」というリアルな状態を付け加えるのが特徴です。
熱心に勉強をして生活している人=「学生、生徒」を表しています。
このように、「〜の性質を持つ」「〜する人」という意味を持つ、”-ent”を使用した重要単語を整理しておきましょう。どれもブログや日常会話でよく見かける必須単語です。
・confident(confi-[強く信頼する]+ -ent[性質の]=自分を強く信じている状態の=自信がある)
・evident(e-[外に]+ vid-[見る]+ -ent[性質の]=外からはっきりと見えている状態の=明白な、一目瞭然の)
”patient”の意味と語源・覚え方のまとめ

ここまでの内容から、”patient”の意味と覚え方についてのまとめです。
⇒コアイメージは「苦しみにじっと耐える」
⇒”patient”=形容詞で「忍耐強い」、名詞で「患者」の意味
●語法・文法のポイント ⇒形容詞では人に対して「be patient with…」を多用する。頭に否定の im- をつけると対義語の「impatient(せっかちな)」になる。
他の単語もぜひご確認いただければ幸いです!