単語の後ろに付いて、「〜する人・〜に関係する人・〜する物や装置」を表す名詞を作ります。
さらに、別系統の”-er”には、形容詞や副詞を「より〜」という比較級へ変える働きもあります。
「動作をする担当者・道具に名札を付ける/二つを並べて一方を比較の階段で一段上げる」というイメージをつかめば、teacher・designer・container・actor・operator・generator・bigger・easier・fasterなどをまとめて理解できますよ!
例えば、”teach(教える)”に”-er”が付いた”teacher”は「教える人」、”contain(中に収める)”に付いた”container”は「中に収める物」です。
一方、”act(演じる・行動する)”に”-or”が付いた”actor”は「演じる人」、”generate(生み出す)”から生まれた”generator”は「生み出す装置」を表します。
さらに、”fast(速い)”に比較級の”-er”を付けた”faster”は「より速い」です。
この記事では混乱しないように、
①人・物を作る名詞の”-er”
②人・物を作る名詞の”-or”
③「より〜」を作る比較級の”-er”
の3つに分けて解説します。
- 1 接尾辞”-er / -or”の意味とコアイメージ
- 2 【早見表】”-er / -or”の働きの違い
- 3 【一覧表】「〜する人」を表す”-er”の英単語
- 4 名詞の”-er”①:動作を行う人
- 5 名詞の”-er”②:「〜に属する人・関係する人」
- 6 【一覧表】「〜する物・装置」を表す”-er”の英単語
- 7 【一覧表】人・物を表す”-or / -tor”の英単語
- 8 ”-or / -tor”を持つ代表的な英単語
- 9 ”-er”と”-or”の違い|どちらを付けるかに絶対的なルールはない
- 10 ”-ate”で終わる動詞から”-ator”が作られることがある
- 11 ”-er / -or”と”-ee”の違い|する側と受ける側
- 12 比較級の”-er”|二つを比べて「より〜」
- 13 比較級”-er”を付けやすい形容詞・副詞
- 14 比較級”-er”の綴りのルール
- 15 不規則な比較級は”-er”を付けない
- 16 比較級では”than”や比較対象を確認する
- 17 比較級の”-er”と”more”を重ねない
- 18 古い比較の”-er”が残る単語
- 19 ”-er / -or”で終わっても、接尾辞とは限らない
- 20 接尾辞”-er / -or”の語源
- 21 接尾辞”-er / -or”を覚えるコツ
- 22 接尾辞”-er / -or”を持つ関連記事
- 23 接尾辞”-er / -or”に関するよくある質問
- 24 接尾辞”-er / -or”の意味・語源・覚え方のまとめ
接尾辞”-er / -or”の意味とコアイメージ
●名詞を作る”-er”
⇒「〜する人・〜に関係する人・〜する物」
⇒teach → teacher / contain → container
●名詞を作る”-or”
⇒「〜する人・〜する物・装置」
⇒act → actor / generate → generator
●比較級を作る”-er”
⇒「二つを比べて、より〜」
⇒fast → faster / small → smaller
動作を行う人や機械には、仕事の名前を書いた担当者カードを付けます。
”teach”の担当者カードなら”teacher”、”generate”の装置カードなら”generator”です。
比較級の”-er”は別の場所にある比較用の階段で、二つを並べ、一方を「より高い・速い・大きい」段へ上げるイメージですよ!
【早見表】”-er / -or”の働きの違い
| 形 | 作る品詞・形 | 中心的な意味 | 代表例 |
|---|---|---|---|
| -er | 名詞 | 〜する人・物、〜に関係する人 | teacher / designer / container |
| -or | 名詞 | 〜する人・物・装置 | actor / conductor / generator |
| -er | 形容詞・副詞の比較級 | より〜、もっと〜に | larger / faster / earlier |
名詞の”-er”と比較級の”-er”は、綴りだけを見れば同じです。
しかし、前が動詞で全体が人・物を表すなら名詞の”-er”、前が形容詞・副詞で二つを比較しているなら比較級の”-er”と判断できます。
【一覧表】「〜する人」を表す”-er”の英単語
| 英単語 | 構成 | 直訳イメージ | 主な意味 |
|---|---|---|---|
| teacher | teach(教える)+-er | 教える人 | 教師 |
| worker | work(働く)+-er | 働く人 | 労働者・作業員 |
| writer | write(書く)+-er | 書く人 | 作家・筆者 |
| reader | read(読む)+-er | 読む人 | 読者 |
| speaker | speak(話す)+-er | 話す人 | 話者・講演者 |
| designer | design(設計する)+-er | 設計する人 | デザイナー |
| planner | plan(計画する)+-er | 計画する人 | 企画者・計画担当者 |
| reviewer | review(再検討・批評する)+-er | 評価・批評する人 | 評者・査読者 |
| protester | protest(抗議する)+-er | 抗議する人 | 抗議者 |
| employer | employ(雇う)+-er | 雇う側の人・組織 | 雇用主 |
| consumer | consume(消費する)+-er | 商品・資源を消費する人 | 消費者 |
| beginner | begin(始める)+-er | 始めたばかりの人 | 初心者 |
| prisoner | prison(刑務所)+-er | 刑務所に属する人 | 囚人 |
| caterer | cater(料理を提供する)+-er | 料理を調達・提供する人 | 仕出し業者 |
| lover | love(愛する)+-er | 愛する人・愛好する人 | 恋人・愛好家 |
名詞の”-er”①:動作を行う人
designer|design(設計する)+ -er(人)
”designer”は、服・製品・建物・画面などについて、形や機能を考えて設計する人です。
単に見た目を飾るだけでなく、目的に合う形を計画する人を表します。
planner|plan(計画する)+ -er(人・物)
”planner”は、予定・都市・旅行・事業などを計画する人です。
また、予定を書き込む「手帳・計画表」という物の意味も持ちます。
reviewer|review(見直して評価する)+ -er
”reviewer”は、本・映画・商品などを評価する「批評家・レビューを書く人」、論文を審査する「査読者」を表します。
protester|protest(抗議する)+ -er
”protester”は、政策・決定・行為などに対して、公の場で反対や抗議の意思を示す人です。
consumer|consume(使い切る・消費する)+ -er
”consumer”は、商品やサービスを最終的に購入・利用し、価値を消費する人です。
企業同士ではなく、一般の利用者を指すことが多い単語です。
→ ”consumer”とcustomer・userの違いを確認する
”teacher・designer”のような職業だけでなく、”beginner(始めた人)”、”protester(抗議する人)”、”lover(愛する人・愛好家)”など、一時的な行動・立場・関係も表せます。
名詞の”-er”②:「〜に属する人・関係する人」
”-er”は、動作を行う人だけでなく、場所・集団・状態などに属する人・関係する人を表すことがあります。
ニューヨークに住む人・出身者
●Londoner
ロンドンに住む人・出身者
●villager
村に住む人
●prisoner
刑務所に拘束されている人
●teenager
13歳から19歳の年代に属する人
●foreigner
外国に属する人・外国人
この場合は、「前の語が表す動作をする」とは限りません。
”prisoner”を「prisonする人」と考えるのではなく、”prison(刑務所)”に関係し、その中へ閉じ込められた人と理解します。
【一覧表】「〜する物・装置」を表す”-er”の英単語
| 英単語 | 構成 | 直訳イメージ | 主な意味 |
|---|---|---|---|
| container | contain(中に収める)+-er | 中に収める物 | 容器・コンテナ |
| conditioner | condition(状態を整える)+-er | 状態を整える物 | 調整装置・コンディショナー |
| printer | print(印刷する)+-er | 印刷する装置 | プリンター |
| computer | compute(計算する)+-er | 計算する物 | コンピューター |
| mixer | mix(混ぜる)+-er | 混ぜる装置 | ミキサー・混合器 |
| heater | heat(温める)+-er | 温める装置 | 暖房器具 |
| charger | charge(充電する)+-er | 充電する装置 | 充電器 |
| recorder | record(記録する)+-er | 記録する物 | 録音・録画装置 |
| browser | browse(閲覧する)+-er | 情報を閲覧するソフト | ブラウザー |
| freezer | freeze(凍らせる)+-er | 凍らせて保存する物 | 冷凍庫 |
| opener | open(開ける)+-er | 開ける道具 | 栓抜き・缶切り |
| speaker | speak(音を出す)+-er | 音を外へ話すように出す装置 | スピーカー |
container|contain(中に収める)+ -er(物)
”container”は、物を中へ収め、外へ出ないようにまとめておく容器・入れ物です。
箱や瓶だけでなく、貨物輸送用の大型コンテナ、IT分野の仮想的な実行環境などにも使われます。
conditioner|状態を整える物
”conditioner”は、人・物・空気などの状態を整える物・装置です。
”hair conditioner”は髪の状態を整える物、”air conditioner”は空気の状態を整える装置です。
”speaker”は「話す人」と「音を出す装置」、”planner”は「計画する人」と「予定表」、”recorder”は「記録する人」と「記録装置」の両方になれます。
”-er”は人だけでなく、その動作を担当する存在全般を表すと考えましょう。
【一覧表】人・物を表す”-or / -tor”の英単語
| 英単語 | 学習上の構成 | 直訳イメージ | 主な意味 |
|---|---|---|---|
| actor | act(演じる・行動する)+-or | 演じる人 | 俳優・行為者 |
| creator | create(創造する)+-or | 創造する人 | 創作者・創設者 |
| operator | operate(操作・運用する)+-or | 操作・運用する人 | 操作者・運営者 |
| director | direct(方向を示す)+-or | 方向を示す人 | 監督・取締役 |
| editor | edit(編集する)+-or | 編集する人 | 編集者 |
| conductor | con-(一緒に)+duct(導く)+-or | 皆を一緒に導く人・物 | 指揮者・車掌・導体 |
| contractor | contract(契約する)+-or | 契約に基づいて仕事を行う人 | 請負業者 |
| contributor | contribute(力・物を与える)+-or | 貢献・寄稿する人 | 貢献者・寄稿者 |
| inventor | invent(発明する)+-or | 発明する人 | 発明家 |
| supervisor | super-(上から)+vis(見る)+-or | 上から見守る人 | 監督者 |
| competitor | compete(競争する)+-or | 競争する人・組織 | 競争相手 |
| translator | translate(翻訳する)+-or | 別の言語へ移して伝える人 | 翻訳者 |
| generator | generate(生み出す)+-or | 電気などを生み出す物 | 発電機・生成装置 |
| calculator | calculate(計算する)+-or | 計算する物 | 計算機 |
| projector | project(前へ投げ映す)+-or | 映像を前へ投影する物 | プロジェクター |
| detector | detect(見つける)+-or | 対象を検出する物 | 検出器 |
| monitor | mon(注意を促す)+-or | 状態を監視して示す人・物 | 監視者・モニター |
| motor | mot(動かす)+-or | 動きを作る物 | モーター・原動機 |
”-or / -tor”を持つ代表的な英単語
contractor|contract(契約する)+ -or(人)
”contractor”は、契約に基づき、工事・修理・サービスなどを実際に行う請負業者・契約業者です。
contributor|contribute(貢献する)+ -or(人)
”contributor”は、お金・文章・アイデア・労力などを全体へ与える貢献者・寄付者・寄稿者です。
→ ”contributor”の意味・使い方を詳しく確認する
conductor|一緒に導く人・物
”conductor”は、演奏者全体を一つに導く「指揮者」、乗客を案内する「車掌」、電気や熱を通して導く「導体」を表します。
人にも物にも使われる”-or”単語の代表例です。
generator|generate(生み出す)+ -or(物)
”generator”は、電気・信号・文章・画像などを生み出す装置・仕組みです。
発電機だけでなく、IT分野の生成器にも使われます。
commissioner|任務を与えられた人
”commissioner”は”-er”で終わりますが、政府・組織などから特定の任務や権限を与えられた委員・長官・責任者です。
このように、ラテン語系の語だから必ず”-or”になるわけではありません。
→ ”commissioner”の意味・役職名を詳しく確認する
”-er”と”-or”の違い|どちらを付けるかに絶対的なルールはない
大まかな傾向として、”-er”は英語本来の語や日常的な動詞と結び付きやすく、”-or”はラテン語系の語に多く見られます。
傾向としては
-er ⇒「英語で幅広く新しい人・物の名前を作れる」=worker / teacher / browser
-or ⇒「ラテン語系の既存語・専門的な役割や装置に多い」=actor / operator / generator
と整理できます!
ただし、これは綴りを決定できる完全なルールではありません。
●consume → consumer
●commission → commissioner
●act → actor
●direct → director
●contract → contractor
語源の傾向はありますが、正しい形は単語ごとに定着しています。
初めて聞いた動作から人・物の名詞を作る場合、現代英語では”-er”の方が生産的です。しかし、既存の職業名・装置名は辞書で綴りを確認しましょう。
adviserとadvisorのように両方の形がある単語もある
一部の単語には、”-er”と”-or”の両方の綴りが使われます。
助言者・顧問
●adapter / adaptor
アダプター・適合させる物
●convener / convenor
会議を招集する人
どちらが一般的かは地域・分野・組織名によって異なります。個人の推測で置き換えず、その場で採用されている綴りを確認してください。
”-ate”で終わる動詞から”-ator”が作られることがある
ラテン語系の”-ate”動詞では、語尾が変化して”-ator”となる語が多くあります。
操作・運営する人
●educate → educator
教育する人
●calculate → calculator
計算する人・物
●translate → translator
翻訳する人・装置
●generate → generator
生み出す装置
●illustrate → illustrator
図を描く人
●navigate → navigator
航行・案内する人・装置
ただし、単純に最後の”-e”を取り、必ず”-or”を付ければよいわけではありません。
”create → creator”のように”-ator”にならない語もあり、”participate → participant”のように別の接尾辞を使う語もあります。
”-er / -or”と”-ee”の違い|する側と受ける側
契約・雇用・法律などの言葉では、”-er / -or”と”-ee”が対になり、行為を行う側と受ける側を区別することがあります。
| 行為を行う・与える側 | 行為を受ける側 | 意味 |
|---|---|---|
| employer | employee | 雇用する側 / 雇用される側 |
| interviewer | interviewee | 面接する側 / 面接される側 |
| trainer | trainee | 訓練する側 / 訓練を受ける側 |
| lessor | lessee | 貸す側 / 借りる側 |
| licensor | licensee | 許諾する側 / 許諾を受ける側 |
”attendee(出席者)”のように、自分で行動する人を表す”-ee”単語もあります。
”-ee=常に受け身”と機械的に決めないようにしましょう。
比較級の”-er”|二つを比べて「より〜」
比較級の”-er”は、形容詞・副詞の後ろに付き、二つの人・物・状態を比べて「より〜」「もっと〜に」と表します。
より背が高い
●small → smaller
より小さい
●fast → faster
より速い・より速く
●early → earlier
より早い・より早く
●simple → simpler
より単純な
●narrow → narrower
より狭い
【例文】
・This room is larger than the other one.
(この部屋はもう一方の部屋より広い。)
・She runs faster than I do.
(彼女は私より速く走る。)
比較級は形容詞だけでなく、”fast → faster”や”hard → harder”のように副詞にも使われます。
比較級”-er”を付けやすい形容詞・副詞
一般に、短い形容詞・副詞では”-er”を使うことが多く、長い語では”more”を使うことが多くなります。
small → smaller
fast → faster
high → higher
●-yで終わる2音節語
easy → easier
happy → happier
●-ow・-er・-leなどで終わる一部の2音節語
narrow → narrower
clever → cleverer
simple → simpler
●長い形容詞
more important
more difficult
more efficient
2音節語には”-er”と”more”の両方が使われる場合もあり、地域・文体・語感によって好みが分かれることがあります。
確信が持てない場合は辞書の比較級表示を確認しましょう。
比較級”-er”の綴りのルール
①基本はそのまま”-er”を付ける
fast → faster
long → longer
high → higher
②語尾が”-e”なら”-r”だけを付ける
nice → nicer
safe → safer
wide → wider
③子音字+”-y”なら、yをiに変えて”-er”
happy → happier
heavy → heavier
early → earlier
母音字+yの場合は、通常yを変えません。
gay → gayer
④短母音+最後の子音字なら、子音字を重ねる
hot → hotter
thin → thinner
sad → sadder
最後の文字だけでなく、音節・アクセント・母音の長さが関係するため、すべての「母音字+子音字」で重ねるわけではありません。
名詞の”-er”でも、run → runner、plan → plannerのように、短い母音の音を保つために最後の子音字を重ねることがあります。
また、”write → writer”のように、最後がeならeを残してrを付けた形になります。
不規則な比較級は”-er”を付けない
一部の基本語は、語尾へ”-er”を付けず、単語自体が別の形へ変わります。
| 原級 | 比較級 | 意味 |
|---|---|---|
| good / well | better | より良い・より上手に |
| bad / badly | worse | より悪い・よりひどく |
| many / much | more | より多くの |
| little | less | より少ない |
| far | farther / further | より遠い・さらに進んだ |
”better”や”further”の末尾に”-er”が見えても、現代英語で単純に”bett+-er”、”furth+-er”と組み立てるわけではありません。古い比較級の形が単語全体に残っています。
→ ”further”の意味とfartherとの違いを確認する
比較級では”than”や比較対象を確認する
比較級は、明示されているか文脈上分かる二つ以上の対象を比べます。
AはBより背が高い
●This one is cheaper.
こちらの方が安い
※何と比べているかは文脈から分かる
●The sooner, the better.
早ければ早いほどよい
比較級を強める場合は、”much・far・even・a lot・significantly”などを使えます。
はるかに速い
far more useful
はるかに役立つ
slightly larger
わずかに大きい
significantly higher
かなり高い
→ ”significantly+比較級”の使い方を確認する
比較級の”-er”と”more”を重ねない
一つの形容詞について、通常は”-er”と”more”のどちらか一方を使います。
× more easier
○ faster
× more faster
○ more important
× importanter
”more easier”のように二重に比較級を作る形は、標準的な英語では避けます。
また、”relatively”は「ほかと比べて相対的に」という意味をすでに持つため、通常は”relatively easy”のように原級を続けます。
古い比較の”-er”が残る単語
現代の規則的な比較級とは別に、古い「二つを比べる」形が単語の中へ残った例があります。
二つのうち、もう一方・別のもの
●either
二つのうち、どちらか一方
●neither
二つのうち、どちらも〜ない
●whether
二つ以上の選択肢のどちらか
●after
より後ろに・後で
ただし、これらは現代英語で自由に作る比較級の”-er”とは異なり、古い語形が単語全体として定着したものです。
→ ”other”の意味とanother・the otherの違いを確認する
→ ”either”の意味・使い方を確認する
→ ”neither”の意味・使い方を確認する
→ ”whether”の意味とifとの違いを確認する
→ ”after”の意味・語源を確認する
”-er / -or”で終わっても、接尾辞とは限らない
単語の最後が”-er”や”-or”に見えても、すべてが「人・物」や比較級の接尾辞へ分解できるわけではありません。
●mother / father
●water / matter
●wonder / suffer
●consider / prefer / refer
●over / corner / forever
●honor / gender / for
単語全体の語源に”-er / -or”の文字が含まれるだけで、現代英語の「前の動詞+担当者」「原級+比較級」と分けられない語があります。
”letter”にも注意が必要です。日常的な「文字・手紙」の”letter”は、人を作る”-er”とは別の歴史を持ちます。一方、法律用語では”let(貸す)+-er”として「貸す人」という別語の”letter”が使われる場合があります。
「全体が人・物を指すか」「二つを比べているか」「-er / -orを外した部分が自然に意味を持つか」を確認しましょう。
接尾辞”-er / -or”の語源
人・物を作る”-er”の語源
人・物を作る”-er”は、古期英語の”-ere”などに由来し、「ある行為をする人・職業に関係する人」を表しました。
英語史の中でフランス語・ラテン語系の語尾の影響も受け、現在では人だけでなく、道具・機械・ソフトウェアなど、動作を担当する物にも広く使われます。
人・物を作る”-or”の語源
”-or”は、ラテン語の行為者名詞を作る語尾に由来し、フランス語などを通じて英語へ入りました。
そのため、”actor・director・operator・generator”など、ラテン語系の語に多く残っています。
比較級を作る”-er”の語源
比較級の”-er”は、古期英語の比較級語尾”-ra / -re”に由来する別系統の接尾辞です。
「一方がもう一方より、その性質を多く持つ」という比較を表し、現代英語の”taller・faster・earlier”へ続いています。
●名詞の”-er”
古期英語”-ere”等
⇒行為者・職業・道具
●名詞の”-or”
ラテン語系の行為者名詞の語尾
⇒行為者・専門的役割・装置
●比較級の”-er”
古期英語”-ra / -re”
⇒二つを比べて「より〜」
接尾辞”-er / -or”を覚えるコツ
①文中で人・物・性質のどれを表すか確認する
⇒冠詞の後ろで人・物なら名詞
⇒be動詞の後ろなどで比較するなら比較級
②前が動詞なら「〜する人・物」を試す
⇒design + er=設計する人
⇒generate + or=生み出す装置
③前が場所・集団なら「〜に属する人」を試す
⇒village + er=村に住む人
④前が形容詞・副詞なら「より〜」を試す
⇒fast + er=より速い・速く
⑤-erと-orの綴りは辞書で確認する
⇒傾向はあるが絶対的な選択ルールはない
”designer”なら設計担当者、”generator”なら生成担当装置、”faster”なら速さの階段で一段上——と映像を切り替えると混同しませんよ!
接尾辞”-er / -or”を持つ関連記事
「〜する人」を表す”-er”
designer|設計する人
planner|計画する人・計画表
reviewer|評価・批評する人
protester|抗議する人
consumer|消費する人
beginner|始めたばかりの人
prisoner|刑務所に拘束された人
caterer|料理を提供する人・業者
lover|愛する人・愛好家
「〜する物」を表す”-er”
container|中に収める物
conditioner|状態を整える物
appetizer|食欲を刺激する物
人・物を表す”-or / -tor”
contractor|契約に基づいて働く業者
contributor|貢献・寄稿する人
conductor|指揮者・車掌・導体
generator|何かを生み出す装置
commissioner|任務を与えられた責任者
比較級・古い比較形の関連記事
further|さらに遠く・さらに進んで
significantly+比較級|かなり・大幅に
relatively+原級|比較的〜
other|もう一方・別のもの
either|二つのうちどちらか
neither|二つのうちどちらも〜ない
whether|どちらであるか
接尾辞”-er / -or”に関するよくある質問
”-er”で終わる単語は、すべて人を表す?
いいえ。人・道具・機械・ソフトウェア・所属する人を表すほか、比較級も作ります。また、”water・mother・wonder”など、今回の接尾辞とは無関係な単語もあります。
人には”-er”、物には”-or”を使う?
そのような区別ではありません。”teacher”は人、”container”は物です。”actor”は人、”generator”は物です。どちらも人・物の両方を作れます。
英語本来の単語なら”-er”、ラテン語なら”-or”と決められる?
語源上の傾向はありますが、絶対的な規則ではありません。既存語の正しい綴りは辞書で確認してください。
比較級は短い単語なら必ず”-er”を使う?
1音節語では”-er”が一般的ですが、例外や揺れがあります。2音節語では”-er”と”more”の選択が分かれることもあります。
”more easier”は使える?
標準的な英語では、比較級を二重に作るため避けます。”easier”または、適切な別表現を使います。
接尾辞”-er / -or”の意味・語源・覚え方のまとめ
⇒「〜する人・物・〜に属する人」
⇒teacher / designer / container / prisoner
●名詞を作る”-or”
⇒「〜する人・物・装置」
⇒actor / contractor / conductor / generator
●比較級を作る”-er”
⇒「二つを比べて、より〜」
⇒larger / faster / easier
●”-er”と”-or”の違い
⇒-erは幅広く生産的
⇒-orはラテン語系の既存語に多い
⇒絶対的な綴りのルールではない
●語源
⇒名詞の-er:古期英語”-ere”等
⇒名詞の-or:ラテン語系の行為者語尾
⇒比較級の-er:古期英語”-ra / -re”
●覚え方のコツ
⇒「人・物は担当者カード、比較級は一段上がる階段」として覚える
他の接頭辞・語根・接尾辞・英単語の記事も、ぜひ確認してみてくださいね!
「Merriam-Webster Dictionary:-er」
「The American Heritage Dictionary:-er」
「Online Etymology Dictionary:-er / -or」
「南出康世(2014), ジーニアス英和辞典 第5版, 大修館書店」