今日のテーマは、英単語の最後で頻繁に見かける接尾辞”-ly”!
主に形容詞の後ろへ付き、「〜に」「〜な状態で」「〜な方法で」という副詞を作るパーツです。
形容詞が表す性質を、動作・程度・時間・話し手の判断へふりかけると考えると、”quick”から”quickly”、”actual”から”actually”へ変わる仕組みが見えてきますよ!
”quick(素早い)”は、人や動作などの性質を表す形容詞です。
そこへ”-ly”を付けると、”quickly(素早く)”となり、動詞がどのように行われたのかを説明できる副詞になります。
「素早い返答」
⇒quickが名詞responseを説明する形容詞
She responded quickly.
「彼女は素早く返答した」
⇒quicklyが動詞respondedを説明する副詞
この記事では、単に「形容詞+ly=副詞」と覚えるだけでなく、副詞になった後に何を説明するのか、綴りがどう変わるのか、どの”-ly”が副詞ではないのかまで整理します。
- 1 接尾辞”-ly”の意味とコアイメージは「その性質を帯びた状態で」
- 2 【全体マップ】-ly副詞の4つの主な働き
- 3 1.動作の「方法・様子」を表す-ly
- 4 2.「程度・強さ」を表す-ly
- 5 3.「時間・頻度」を表す-ly
- 6 4.文全体への「判断・態度」を表す-ly
- 7 形容詞+-lyで副詞になる基本パターン
- 8 -lyを付けるときの綴り変化
- 9 -ly副詞は文のどこに置く?
- 10 形容詞を使う?-ly副詞を使う?
- 11 -lyで終わっても副詞ではない単語
- 12 -lyがなくても副詞になる単語
- 13 -lyを付けると意味が大きく変わる単語
- 14 実は副詞化の-lyと形容詞化の-lyは歴史的に関係している
- 15 -ly副詞を見抜く4つのコツ
- 16 接尾辞”-ly”の意味・覚え方まとめ
- 17 接尾辞-lyについてよくある質問
接尾辞”-ly”の意味とコアイメージは「その性質を帯びた状態で」
副詞を作る”-ly”は、主に形容詞の後ろへ付き、「〜に・〜な状態で・〜な方法で」を表す接尾辞です。
形容詞が表す性質・状態
↓
その性質を、動作・程度・時間・文全体へ付け加える
↓
「その性質を帯びた状態で・そのような方法で」
副詞は動詞・形容詞・別の副詞・文全体などを詳しく説明できます。
”-ly”を見たら「どの言葉に情報を付け足しているのか」を探してくださいね。
【全体マップ】-ly副詞の4つの主な働き
| 働き | 何を説明するか | 代表例 | 意味 |
|---|---|---|---|
| 方法・様子 | 動作がどのように行われるか | quickly / carefully / deeply | 素早く・注意深く・深く |
| 程度・強さ | 形容詞・動詞の度合い | extremely / completely / significantly | 極めて・完全に・著しく |
| 時間・頻度 | いつ・どの程度の頻度か | recently / currently / frequently | 最近・現在・頻繁に |
| 話し手の判断・文全体 | 文の内容をどう評価するか | fortunately / actually / inevitably | 幸いにも・実際には・必然的に |
性質を別の言葉や文全体へ付け加えるパーツとして、少し広く捉えましょう!
1.動作の「方法・様子」を表す-ly
最も基本的なのが、動作をどのような方法・様子で行ったのかを説明する用法です。
●quick → quickly
素早い → 素早く
●careful → carefully
注意深い → 注意深く
●quiet → quietly
静かな → 静かに
●beautiful → beautifully
美しい → 美しく
●deep → deeply
深い → 深く・深刻に
●deliberate → deliberately
意図的な・慎重な → 意図的に・慎重に
→ deeplyの意味・使い方を詳しく見る
→ deliberatelyの意味・語源を詳しく見る
She carefully opened the box.
(彼女は注意深く箱を開けた。)He spoke quietly.
(彼は静かに話した。)I was deeply moved by the story.
(私はその物語に深く感動した。)
a careful driverなら「注意深い運転手」、drive carefullyなら「注意深く運転する」です。
同じ性質を、名詞へ付けるか動作へ付けるかの違いですね。
2.「程度・強さ」を表す-ly
”-ly”副詞は、動作の方法だけでなく、形容詞や動詞の度合いを高めたり、変化の大きさを示したりします。
●extreme → extremely
極端な → 極めて・非常に
●complete → completely
完全な → 完全に
●absolute → absolutely
絶対的な → 絶対に・完全に
●significant → significantly
重要な・著しい → 著しく・大幅に
●precise → precisely
正確な → 正確に・まさに
●near → nearly
近い → ほとんど・もう少しで
→ extremelyの意味・語源を詳しく見る
→ completelyの意味・使い方を詳しく見る
→ absolutelyの意味・使い方を詳しく見る
→ significantlyの意味・語構成を見る
→ preciselyの意味・語源を詳しく見る
→ nearlyとalmostの違いを見る
「極めて難しい」
⇒extremelyが形容詞difficultの程度を強める
change significantly
「著しく変化する」
⇒significantlyが動詞changeの変化量を説明する
nearly finished
「ほとんど終わった」
⇒nearlyがfinishedへ到達する直前の程度を示す
”-ly”を外した残りが、そのまま簡単な語根になるとは限りません。
significant(重要な・著しい)+-lyと、元の形容詞を丸ごと見つけるのが正しい分け方です。
3.「時間・頻度」を表す-ly
動作がいつ起きたのか、どのくらいの頻度で起きるのかを示す副詞にも”-ly”が多く使われます。
●recent → recently
最近の → 最近・この前
●current → currently
現在の → 現在は・今のところ
●immediate → immediately
即時の → すぐに・直ちに
●eventual → eventually
最終的な → 最終的に・やがて
●frequent → frequently
頻繁な → 頻繁に
●final → finally
最後の → 最後に・ついに
→ recentlyとlatelyの違いを見る
→ currentlyの意味・使い方を詳しく見る
→ immediatelyの意味・語源を詳しく見る
→ eventuallyの意味・使い方を詳しく見る
→ frequentlyの意味・語源を詳しく見る
I recently changed jobs.
(私は最近、仕事を変えた。)The system is currently unavailable.
(そのシステムは現在利用できない。)Please reply immediately.
(直ちに返信してください。)The problem was eventually solved.
(その問題は最終的に解決された。)
ただし、日本語では「最近に」「現在の状態で」と逐語訳するより、自然に「最近」「現在は」と訳してくださいね。
4.文全体への「判断・態度」を表す-ly
文頭などに置かれ、出来事全体に対する話し手の評価・判断・言い換えを示す副詞があります。
●fortunate → fortunately
幸運な → 幸いにも
●unfortunate → unfortunately
不運な → 残念ながら
●actual → actually
現実の → 実際には・というより
●inevitable → inevitably
避けられない → 必然的に
●possible → possibly
可能な → ひょっとすると・可能な限り
●name → namely
名前を挙げるように → すなわち・具体的には
→ fortunatelyの意味・使い方を詳しく見る
→ unfortunatelyの意味・ビジネス表現を見る
→ actuallyの意味・使い方を詳しく見る
→ inevitablyの意味・語源を詳しく見る
→ namelyの意味・使い方を詳しく見る
「幸いにも、けが人はいなかった」
⇒けが人がいなかった事実全体を「幸運」と評価する
Actually, I disagree.
「実は、私は反対です」
⇒これから事実・本音・訂正を述べる姿勢を示す
The plan will inevitably change.
「その計画は必然的に変わるだろう」
⇒変化が避けられないという話し手の判断を加える
文全体へのコメントとして独立性が高いため、”Fortunately, …”のようにコンマで区切ることがよくあります。
ただし、副詞の位置や句読法は文のリズム・強調によって変わることもありますよ。
形容詞+-lyで副詞になる基本パターン
多くの形容詞は、後ろへそのまま”-ly”を付けます。
| 形容詞 | 副詞 | 意味 |
|---|---|---|
| slow | slowly | ゆっくりと |
| quick | quickly | 素早く |
| careful | carefully | 注意深く |
| sudden | suddenly | 突然に |
| recent | recently | 最近 |
| absolute | absolutely | 絶対に・完全に |
”absolutely”なら”absolute+ly”、”deliberately”なら”deliberate+ly”です。
-lyを付けるときの綴り変化
1.子音字+yは、yをiに変えて-ly
easy → easily
angry → angrily
heavy → heavily
steady → steadily
ただし、day→dailyのように、単純な形容詞+副詞化だけではない語や、母音字+yでそのまま付く語もあります。
2.-leで終わる形容詞は、eを落として-y
simple → simply
gentle → gently
comfortable → comfortably
inevitable → inevitably
見た目は”-bly”や”-tably”になりますが、学習上はpossible・inevitableなど元の形容詞を丸ごと確認しましょう。
3.-icで終わる形容詞は、-icallyになることが多い
automatic → automatically
dramatic → dramatically
scientific → scientifically
specific → specifically
注意:public → publicly
4.-alで終わる形容詞+-lyは、-allyに見える
general → generally
final → finally
natural → naturally
usual → usually
5.個別に注意したい綴り
whole → wholly
due → duly
full → fully
定着した語、意味が変化する語、別の言い方を使う語もあるため、実際の用例を辞書で確認しましょう。
-ly副詞は文のどこに置く?
副詞の位置は、その副詞が何を説明するかによって変わります。
| 役割 | よく置かれる位置 | 例 |
|---|---|---|
| 方法・様子 | 動詞の後ろ、目的語の後ろ、動詞の前 | She spoke quietly. / He carefully checked it. |
| 程度 | 形容詞・副詞・動詞の直前付近 | extremely useful / completely forgot |
| 頻度 | 一般動詞の前、be動詞の後が多い | frequently visits / is frequently used |
| 文全体へのコメント | 文頭が多い | Fortunately, we arrived safely. |
動詞と目的語の間へ方法の副詞を置く形は、不自然になりやすいので注意してくださいね。
形容詞を使う?-ly副詞を使う?
名詞の性質を説明するなら形容詞、動作の方法を説明するなら副詞を使うのが基本です。
「美しい歌」
⇒名詞songを説明する形容詞
She sings beautifully.
「彼女は美しく歌う」
⇒動詞singsを説明する副詞
be・look・feel・seemなどの後ろは形容詞が基本
「彼女は美しく見える」
⇒彼女の状態を表すため形容詞
She looked at the picture carefully.
「彼女はその絵を注意深く見た」
⇒見るという動作の方法を表すため副詞
I feel bad.
「私は気分が悪い・申し訳なく思う」
⇒自分の状態を表す形容詞
”beautifully”を使うなら、何かを見る動作を美しい方法で行うという特殊な意味になり、普通は意図した内容になりません。
-lyで終わっても副詞ではない単語
語尾が”-ly”なら必ず副詞、というわけではありません。
名詞の後ろへ付いて「〜のような性質を持つ」という形容詞を作る-lyもあります。
●friend+-ly → friendly
「友達のような・友好的な」
●love+-ly → lovely
「愛したくなるような・素敵な」
●life / live+-ly → lively
「生き生きした・活気のある」
●lone+-ly → lonely
「孤独な・寂しい」
●like+-ly → likely
「ありそうな・可能性が高い」
●cost+-ly → costly
「費用のかかる・高価な」
→ likelyの意味・be likely toの使い方を見る
普通はin a friendly wayや、文脈に応じてwarmly / kindlyなどを使います。
”-ly形容詞だから、さらに-lyを重ねればよい”とは考えないでくださいね。
daily・weekly・monthly・yearlyは複数の品詞になる
「日次報告書」=形容詞
The report is published daily.
「報告書は毎日発行される」=副詞
a local daily
「地元の日刊紙」=名詞
語尾だけで判断せず、文の中でどの位置にあり、何を説明しているかを確認しましょう。
-lyがなくても副詞になる単語
副詞だから必ず”-ly”で終わるわけでもありません。
a fast car「速い車」=形容詞
drive fast「速く運転する」=副詞
●hard
hard work「大変な仕事」=形容詞
work hard「一生懸命働く」=副詞
●late
a late train「遅い電車」=形容詞
arrive late「遅く到着する」=副詞
●early
an early meeting「早い時間の会議」=形容詞
arrive early「早く到着する」=副詞
●well
do well「うまくやる」=副詞
「形容詞を副詞にしたいから、とりあえず-lyを付ける」という作り方は危険なんです。
-lyを付けると意味が大きく変わる単語
単純な「形容詞→同じ意味の副詞」にならず、別の意味として定着している組み合わせがあります。
| -lyなし | -lyあり | 意味の違い |
|---|---|---|
| hard | hardly | 一生懸命に/ほとんど〜ない |
| late | lately | 遅く/最近 |
| near | nearly | 近くに/ほとんど |
| high | highly | 高く/大いに・高く評価して |
| close | closely | すぐ近くに/注意深く・密接に |
| free | freely | 無料で・自由な状態で/自由に・惜しみなく |
→ hardlyの意味・倒置表現を見る
→ nearlyとalmostの違いを見る
hardとhardlyは特に注意
「彼は一生懸命働く」
He hardly works.
「彼はほとんど働かない」
”hardly”は「困難なほどわずかしか起きない」という流れから、現在は「ほとんど〜ない」という準否定語として使われます。
hardとhardlyは別単語として対比して覚えましょう。
実は副詞化の-lyと形容詞化の-lyは歴史的に関係している
現代英語では、”quickly”のような副詞を作る”-ly”と、”friendly”のような形容詞を作る”-ly”を、働きの違いで区別すると分かりやすくなります。
歴史的には、どちらも古い英語の「形・姿・性質」を表す要素と関係しています。
friend+-ly
⇒友達のような性質を持つ
⇒friendly「友好的な」
副詞を作る-ly
quick+-ly
⇒素早い性質・方法で
⇒quickly「素早く」
現代文法では品詞の働きを分けて覚えつつ、コアイメージとしては「その性質らしく・その性質を帯びて」とまとめると理解しやすいですよ。
-ly副詞を見抜く4つのコツ
1.-lyを外して形容詞が残るか確認する
quickly→quick、recently→recent、actually→actualのように、元の形容詞を探します。
2.何を説明しているか確認する
動詞の方法、形容詞の程度、時間・頻度、文全体への評価のどれなのかを見ます。
3.-lyで終わる形容詞を除外する
friendly、lovely、lively、lonely、likelyなどは、副詞とは限りません。
4.-lyの有無で意味が変わる組を確認する
hard / hardly、late / lately、near / nearlyなどは、単純な品詞変化として扱わず、意味の違いまで覚えます。
この順番なら、品詞問題でも長文読解でも判断しやすくなりますよ!
接尾辞”-ly”の意味・覚え方まとめ
⇒主に形容詞を副詞化する
●基本的な意味
⇒「〜に・〜な状態で・〜な方法で」
●コアイメージ
⇒「形容詞が表す性質を、動作・程度・時間・文全体へ付け加える」
●方法・様子
⇒quickly / carefully / deeply / deliberately
●程度・強さ
⇒extremely / completely / absolutely / significantly
●時間・頻度
⇒recently / currently / immediately / frequently
●文全体への判断
⇒fortunately / actually / inevitably / namely
●主な綴り変化
⇒happy→happily / possible→possibly / basic→basically
●-lyでも副詞ではない例
⇒friendly / lovely / lively / lonely / likely
●-lyがなくても副詞になる例
⇒fast / hard / late / early / well
●意味の変化に注意
⇒hard≠hardly / late≠lately / near≠nearly
quickの素早さを動作へ塗ればquickly、extremeの極端さを形容詞へ重ねればextremely、fortunateという評価を文全体へかければfortunatelyです。
ただし、friendlyのような形容詞やhardlyのように意味が変化した語もあります。語尾だけで決めつけず、文の中での役割まで確認しましょう!
接尾辞-lyについてよくある質問
接尾辞-lyの基本的な意味は何ですか?
主に形容詞の後ろへ付き、「〜に・〜な状態で・〜な方法で」という副詞を作ります。動詞の方法、形容詞の程度、時間・頻度、文全体への判断などを表せます。
-lyで終わる単語はすべて副詞ですか?
いいえ。friendly、lovely、lively、lonely、likely、costlyなどは形容詞です。dailyのように形容詞・副詞・名詞として使われる語もあります。
副詞はすべて-lyで終わりますか?
いいえ。fast、hard、late、early、wellなどは、-lyなしで副詞として使われます。fastlyのように、規則だけを頼りに作ると不自然になる語もあります。
hardとhardlyはどう違いますか?
hardは副詞で「一生懸命に・激しく」を表します。hardlyは「ほとんど〜ない」を表す準否定語で、意味が大きく異なります。
形容詞へ-lyを付けるときの綴りの規則は何ですか?
基本はそのまま-lyを付けます。子音字+yはhappilyのように-yを-ilyへ変え、-leはpossiblyのように-eを落とし、-icはbasicallyのように-icallyとなることが多いです。ただしpubliclyなどの例外があります。
「Merriam-Webster.com Dictionary, -ly」
「Dictionary.com, -ly」
「Online Etymology Dictionary, -ly」
「南出康世(2014), ジーニアス英和辞典 第5版, 大修館書店」