【語源で覚える】接尾辞「-ary」の意味と英単語一覧|「〜に関する・場所・人」で覚える

 
コダック

今日のテーマは接尾辞”-ary”

語根や名詞などの後ろに付いて、「〜に関する・〜の性質を持つ」という形容詞を作ります。

さらに、単語によっては「〜に関係する人・〜を集める場所・〜に関する物」という名詞も作ります。

「前のパーツと深く関係するものへ、“関係者・関係物”の名札を付ける」というイメージをつかめば、primary・ordinary・temporary・dictionary・library・secretary・beneficiaryなどをまとめて理解できますよ!

 

例えば、”prime(最初の・第一の)”と関係する”primary”は「第一の性質を持つ=主要な・初等の」という形容詞です。

”dict(言う・言葉)”に関係する”dictionary”は、言葉を集めた「辞書」という物を表します。

また、”secret(秘密)”に関係する”secretary”は、もともと秘密や機密を任された「秘書・書記」という人を表します。

 
”-ary”が付けば、形容詞なのか人・場所の名詞なのか、どう見分けるの?
 
コダック
文中での位置と、単語全体が何を指しているかを確認します!

名詞の前で特徴を説明していれば形容詞、冠詞や所有格の後ろで人・物・場所を指していれば名詞です。

さらに”primary・contemporary・revolutionary”のように、同じ単語が形容詞と名詞の両方で使われる場合もあります。

 

目次

接尾辞”-ary”の意味とコアイメージ

”-ary”の中心的な働きは、前のパーツとの関係・所属・特徴を示すことです。

その「関係」が、文脈によって形容詞の「〜に関する」にも、名詞の「〜に関係する人・場所・物」にもなります。

”-ary”のコアイメージ

前のパーツ
「第一」「時間」「軍隊」「言葉」「本」「秘密」

-ary
そのパーツと関係する性質・人・場所・物であると示す

「〜に関する」「〜の性質を持つ」「〜に関係する人・場所・物」

 

 
コダック
大きな施設を想像してください。

入口で”-ary”の係員が、すべての人・部屋・物に「何と関係しているか」を示す名札を付けます。

”primary”には「第一と関係する性質」、”library”には「本と関係する場所」、”secretary”には「秘密・機密と関係する人」という名札が付きます!

 

”-ary”の働きは4方向に整理すると覚えやすい

 
コダック

意味の広がりとしては

〜に関する・〜の性質の ⇒「前のパーツが表す特徴を帯びる」=主要な・軍事の・一時的な
〜に関係する人 ⇒「役割・利益・活動などと結び付く人物」=秘書・受益者・敵対者
〜を集める・保つ場所 ⇒「特定の物を収める空間」=図書館・鳥小屋・穀物倉
〜に関する物・集まり ⇒「言葉・境界・記録などを一つの物として表す」=辞書・語彙・境界線

と整理できます!

ただし、これらは完全に同じ作られ方ではありません。

形容詞や人を表す語は主にラテン語の”-arius”に、場所・容器・集まりを表す語は関連する中性形”-arium”などに由来します。

現代英語では同じ”-ary”に見えるため、一つの「関係ラベル」としてまとめると覚えやすい一方、厳密な語源では複数の形成が重なっている点も覚えておきましょう。

 

【早見表】形容詞・人・場所・物を作る”-ary”

働き 中心的な意味 代表例 品詞
関係・性質 〜に関する・〜の性質を持つ primary / temporary / military 形容詞
人・役割 〜に関係する人・〜を行う人 secretary / beneficiary / missionary 名詞
場所・収容空間 〜を置く・集める場所 library / aviary / granary 名詞
物・集まり・結果 〜に関する物・集めたもの dictionary / vocabulary / boundary 名詞
形容詞と名詞 性質と、その性質を持つ人・物 primary / contemporary / revolutionary 両方

 

【一覧表】「〜に関する・〜の性質の」を表す”-ary”形容詞

英単語 学習上の構成 直訳イメージ 主な意味
primary prime(第一の)+-ary 第一の性質を持つ 主要な・第一の・初等の
secondary second(第二の)+-ary 第二の位置に関する 第二の・二次的な
ordinary ordin(順序・規律)+-ary いつもの順序に沿った 普通の・平凡な
temporary tempor(時間)+-ary 限られた時間に関する 一時的な・仮の
contemporary con-(共に)+tempor(時間)+-ary 同じ時間に属する 現代の・同時代の
military milit(兵士・軍隊)+-ary 軍隊に関する 軍事の・軍隊の
voluntary volunt(意思)+-ary 自分の意思に関する 自発的な・任意の
necessary necess(避けられない必要)+-ary 必要という性質を持つ 必要な
arbitrary arbitr(判断者)+-ary 一人の判断に任された 恣意的な・独断的な・任意の
preliminary pre-(前に)+limin(敷居)+-ary 本番の敷居より前にある 予備の・事前の
imaginary imagin(心に描く像)+-ary 想像に関する性質の 想像上の・架空の
stationary station(立っている場所)+-ary 同じ場所に立っている 動かない・固定された
monetary monet(貨幣)+-ary お金に関する 金銭の・通貨の
budgetary budget(予算)+-ary 予算に関する 予算上の
dietary diet(食事)+-ary 食事に関する 食事の・食餌の
parliamentary parliament(議会)+-ary 議会に関する 議会の・議会制の
documentary document(記録・文書)+-ary 記録資料に関する 記録の・ドキュメンタリーの
legendary legend(伝説)+-ary 伝説に関する・伝説ほど有名な 伝説上の・伝説的な
complementary complement(補い完成する物)+-ary 互いを補って完成させる性質の 補完的な
supplementary supplement(不足を補う物)+-ary 追加して補う性質の 補足の・追加の

 

「〜に関する・〜の性質の」を表す代表的な単語

primary|prime(第一の)+ -ary(〜の性質の)

”primary”は、順番や重要度において一番最初・第一位にある性質を表します。

そこから「主要な・第一の」、教育の最初の段階を表す「初等の」という意味になります。

【例文】
・Safety is our primary concern.
(安全は私たちの最優先事項です。)
・The primary cause of the problem was a lack of communication.
(その問題の主な原因は意思疎通の不足だった。)

”primary”の意味・語源・mainとの違いを詳しく確認する

ordinary|ordin(いつもの順序)+ -ary

”ordinary”は、特別な例外ではなく、いつもの順序・決まり・範囲の中にある状態です。

そこから「普通の・通常の・平凡な」という意味になります。

●an ordinary day
 特別な出来事のない普通の日

●ordinary people
 特別な地位や能力を前提としない一般の人々

●out of the ordinary
 いつもの範囲から外れて
 ⇒普通ではない・珍しい

temporary|tempor(時間)+ -ary

”temporary”は、永続するのではなく、限られた時間だけ存在・使用される性質を表します。

「一時的な・仮の・臨時の」という意味です。

”a temporary office”なら、工事などの間だけ使う仮事務所を表します。

contemporary|同じ時間を共にしている

”contemporary”は、”con-(共に)+tempor(時間)+-ary”から、同じ時間を共有していることを表します。

現在と同じ時間に属する「現代の」、ある人物と同じ時代に生きた「同時代の」という意味になります。

名詞では「同時代の人・同世代の人」です。

”contemporary”の「現代の」と「同時代の」を詳しく確認する

voluntary|自分の意思に関する

”voluntary”は、命令・義務・強制ではなく、自分の意志によって行う性質を表します。

人の行動なら「自発的な」、参加・制度なら「任意の」、無給で社会へ協力する活動なら「ボランティアの」という意味になります。

arbitrary|一人の判断に任された

”arbitrary”は、客観的な規則や共通の根拠ではなく、判断者の意志だけで決められる状態が原点です。

そこから「恣意的な・独断的な」、数学や技術の文脈では「任意の」という意味になります。

”arbitrary”の意味・語源・副詞形を詳しく確認する

preliminary|本番の敷居より前にある

”preliminary”は、本番・正式な判断・最終結果へ入る前に行われる準備段階を表します。

形容詞では「予備の・事前の・暫定的な」、名詞では「予備的な事項」、複数形では大会の「予選」などを表します。

”preliminary”とtemporary・tentativeの違いを確認する
同じ語根limin(敷居)を持つ”eliminate”を確認する

complementary|互いを補って完成させる

”complementary”は、二つ以上の物が不足部分を補い合い、全体として完成した状態を作る性質を表します。

「補完的な・相互に補う」という意味です。

”complement”の意味とcomplimentとの違いを確認する
complement・compliment・implementの綴りを比較する

 

【一覧表】「〜に関係する人」を表す”-ary”名詞

英単語 関係する概念 直訳イメージ 主な意味
secretary secret(秘密・機密) 秘密を任された人 秘書・書記・長官
beneficiary benefit(利益・恩恵) 利益を受ける人 受益者・保険金受取人
adversary adverse(向かい合って敵対する) こちらへ敵対して向かう人 敵・対戦相手
missionary mission(送り出された任務) 使命を持って送り出された人 宣教師・伝道者
notary note(記録・印) 公的に記録・証明する人 公証人
dignitary dignity(高い地位・威厳) 高い地位を持つ人 高官・要人
functionary function(職務・機能) 組織の職務を担当する人 役人・職員
visionary vision(未来像・幻) 未来像を描く人 先見の明がある人・夢想家
revolutionary revolution(革命) 革命に関係する人 革命家
contemporary 同じ時間 同じ時代に生きる人 同時代人

 

「〜に関係する人」を表す代表的な単語

secretary|秘密・機密を任された人

”secretary”は、もともと重要人物の秘密・手紙・記録を任された信頼できる人を表しました。

現在は組織や個人の事務を支える「秘書・書記」、政府では”Secretary of State”などの「長官」を表します。

 
secretに関係する人だから、単に秘密を知っている人という意味なの?
 
コダック
現在の意味では、秘密だけが仕事ではありません。

「機密文書や重要な連絡を任せられる人」という歴史から、予定・記録・連絡・行政を扱う現在の秘書や長官へ広がりました。

beneficiary|利益・恩恵を受ける人

”beneficiary”は、遺産・保険金・信託・制度などから利益を受け取る人や組織です。

法律・金融・保険でよく使われ、”the beneficiary of a life insurance policy”なら「生命保険の受取人」です。

adversary|こちらへ敵対して向かう人

”adversary”は、戦争・競争・論争などで自分の反対側に立つ「敵・対戦相手」です。

単なる意見の違いよりも、対立する相手というニュアンスがあります。

同じ語源家族”adverse”の意味・使い方を確認する

missionary|使命を与えられて送り出された人

”missionary”は、宗教的な教えを広めたり、教育・医療などの活動を行ったりするため、特定の地域へ送り出された「宣教師・伝道者」です。

”mission”の「使命・任務」という意味と結び付けると覚えやすくなります。

同じmiss(送る)の家族”commissioner”を確認する

revolutionary|革命に関する/革命家

”revolutionary”は、形容詞では「革命の・革命的な」、名詞では「革命家」を表します。

政治だけでなく、技術や考え方を根本から変えるものを”a revolutionary technology”のように表せます。

 

【一覧表】「〜を集める・保つ場所」を表す”-ary”名詞

英単語 関係する物 コアイメージ 主な意味
library liber(本) 本を収めて利用する場所 図書館・蔵書
aviary avi(鳥) 鳥を飼う場所 大型の鳥小屋・鳥類飼育場
granary gran(穀粒) 穀物を保管する場所 穀倉・穀物倉庫
apiary api(蜂) 蜂の巣箱を置く場所 養蜂場
sanctuary sanct(神聖な) 神聖で安全な場所 聖域・保護区・避難所
seminary semin(種) 知識や宗教者を育てる場所 神学校・教育機関
infirmary infirm(弱い・病気の) 病人を収容し治療する場所 医務室・診療所

 

「〜を集める・保つ場所」を表す代表的な単語

library|本に関係する場所

”library”は、本・雑誌・資料・データなどを集め、整理し、必要な人が利用できるようにする場所や集まりです。

建物としての「図書館」だけでなく、個人の「蔵書」、ITでは再利用できる機能を集めた「ライブラリ」も表します。

●a public library
 公共図書館

●a digital library
 電子資料を集めたデジタルライブラリ

●a software library
 再利用できるプログラム機能の集まり

aviary|鳥を収め、飛べる空間を持つ場所

”aviary”は、鳥を飼育するための大きな囲い・建物です。

小さな鳥かごよりも、鳥がある程度飛び回れる空間を備えた「大型鳥舎・鳥類飼育場」を表します。

granary|穀粒を保管する場所

”granary”は、小麦・米・トウモロコシなどの穀物を乾燥した状態で保管する「穀倉」です。

比喩的に、広い地域へ食料を供給する穀物生産地を指すこともあります。

sanctuary|神聖で侵されない安全な場所

”sanctuary”は、もともと宗教上の「聖域」を表しました。

外からの危険が入り込めない保護された場所というイメージから、「避難所・保護区・心が安らぐ場所」へ意味が広がります。

同じsanct(神聖にする)の家族”sanction”を確認する

 

【一覧表】「〜に関する物・集まり」を表す”-ary”名詞

英単語 関係する概念 コアイメージ 主な意味
dictionary dict / diction(言葉) 言葉と説明を集めた物 辞書
vocabulary vocab(呼び名・単語) 使用できる単語の集まり 語彙・用語集
boundary bound(限界) 範囲を区切る物 境界・境界線
anniversary anni(年)+vers(回る) 一年ごとに巡ってくる日 記念日・周年
diary di(一日) 日ごとの出来事を記録する物 日記・手帳
salary sal(塩)に関係する手当 労働に対して定期的に与える物 給料・給与
documentary document(記録資料) 記録資料に基づく作品 ドキュメンタリー
primary 第一のもの 最初に行う選挙・第一の対象 予備選挙など

 

「〜に関する物・集まり」を表す代表的な単語

dictionary|言葉を集めた物

”dictionary”は、単語の綴り・意味・発音・用法などを集め、一定の順序で整理した「辞書」です。

語根”dict”の「言う」というイメージから、「言葉に関する物・言葉を集めた物」と理解できます。

語根”dict(言う)”とdictionaryの関係を詳しく確認する

vocabulary|使える単語の集まり

”vocabulary”は、ある人・言語・専門分野で使われる単語の集まりです。

一冊の本を指す”dictionary”に対して、”vocabulary”は頭の中や分野内にある「語彙」という集合を表します。

●expand your vocabulary
 語彙を増やす

●medical vocabulary
 医療分野の専門語彙

●a dictionary definition
 辞書に掲載された定義

boundary|範囲を区切る物

”boundary”は、土地・地域・考え・人間関係などについて、こちら側と向こう側を区切る「境界・限界」です。

物理的な線だけでなく、”personal boundaries”のように心理的・社会的な境界も表します。

anniversary|一年ごとに巡ってくる日

”anniversary”は、”anni(年)+vers(回る)+-ary”から、重要な出来事が一年の周期を回って再び訪れる日を表します。

結婚記念日・創立記念日・出来事の周年などに使われます。

diary|日ごとの記録

”diary”は、一日ごとの出来事・考え・予定などを書き残す「日記・手帳」です。

”diary”の意味とjournalとの違いを確認する

salary|定期的に支払われる給与

”salary”は、雇用契約に基づいて月・年などの一定期間ごとに支払われる「給与」です。

語源はラテン語”salarium”にさかのぼり、塩を意味する”sal”と関係します。ただし、「ローマ兵へ直接塩で給料を支払った」と単純化する説には議論があるため、学習上は塩に関係する手当・支給から発達した語と控えめに理解するのが安全です。

income・revenue・salaryの違いを確認する

 

形容詞と名詞の両方で使われる”-ary”単語

英単語 形容詞 名詞
primary 主要な・第一の 予備選挙・第一のもの
secondary 第二の・二次的な 第二のもの・補助的な対象
contemporary 現代の・同時代の 同時代人
military 軍事の・軍隊の 軍・軍部
documentary 記録資料の 記録映画・番組
revolutionary 革命の・画期的な 革命家
visionary 先見の明がある・幻想的な 先見者・夢想家
preliminary 予備の・事前の 予備事項・予選
 
同じ単語なのに、形容詞と名詞をどう見分けるの?
 
コダック
文中での位置を見ます。

a contemporary artistなら、artistを説明しているので形容詞です。

He was a contemporary of Mozart.なら、冠詞aの後ろで人を指しているので名詞です。

接尾辞だけでなく、文の構造と一緒に判断しましょう!

 

”-ary”と”-al”の違い

”-al”も「〜の・〜に関する」という形容詞を作るため、”-ary”とよく似ています。

接尾辞 中心的な働き 代表例 特徴
-ary 〜に関する・性質を持つ/関係する人・場所・物 temporary / secretary / library 形容詞と複数種類の名詞を作る
-al 〜の・〜に関する cultural / national / natural 形容詞を作る働きが中心

意味が近くても、接尾辞を自由に交換することはできません。

○ temporary
× temporalary

○ temporal
× temporarial

○ military
○ martial
※どちらも軍事に関係するが、語源・用法が異なる別単語

同じ語根に”-ary”と”-al”が付いた別の単語が存在し、意味が分かれる場合もあります。正しい形は単語ごとに確認しましょう。

 

”-ary”と”-ory”の違い

”-ory”も、「〜に関する・〜する働きを持つ」という形容詞や、「〜する場所・物」という名詞を作るため、”-ary”と混同しやすい語尾です。

-ary
primary / temporary / secretary / library

-ory
advisory / explanatory / compulsory / laboratory / repository

両者にはラテン語系の語尾が関係していますが、現代英語で意味だけから”-ary”と”-ory”を選択できる完全な規則はありません。

”secretary”を”secretory”と書くと別の単語になります。”secretory”は「分泌の」という形容詞です。

●secretary
 秘書・書記

●secretory
 分泌の・分泌を行う

一文字の違いで意味が大きく変わるため、語尾を単語家族として覚えましょう。

 

stationaryとstationeryの違い

”-ary”単語で特に間違えやすいのが”stationary”です。

●stationary
 動かない・固定された
 ⇒station(立つ場所)に関係する形容詞

●stationery
 文房具
 ⇒語尾は”-ery”

”a stationary vehicle”は「停車して動いていない車」、”office stationery”は「事務用文房具」です。

 
最後がaryなら動かない、eryなら文房具なんだね。
 
コダック
はい!

stationAry=A car stays stillstationEry=Envelopeのように、AとEを使った語呂で区別する方法もあります。

 

”-ary”の発音は単語・地域によって変化する

”-ary”は多くの場合、単語の主なアクセントを受けず、弱く発音されます。

ただし、アメリカ英語とイギリス英語、単語ごとの音節構造によって、語尾が「エリ」「アリ」「リ」に近く聞こえるなど差があります。

●primary
●ordinary
●temporary
●dictionary
●secretary

いずれも綴りどおりに一文字ずつ強く「ア・リ」と読むのではなく、語尾が弱く短くなることが多い

発音から”-ary / -ery / -ory”の綴りを完全に判断するのは難しいため、辞書の発音記号と音声を単語ごとに確認してください。

 

名詞の複数形は”-aries”になる

子音字+yで終わる名詞と同じように、”-ary”名詞の多くは、複数形でyをiへ変えて”-es”を付けます。

library → libraries
secretary → secretaries
beneficiary → beneficiaries
dictionary → dictionaries
anniversary → anniversaries
primary → primaries

ただし、形容詞として使われている”-ary”単語には、単数・複数による形の変化はありません。

a temporary office
temporary offices

形容詞temporaryは、後ろの名詞が複数になっても変化しない

 

副詞形は”-arily”になることが多い

”-ary”で終わる形容詞へ”-ly”を付けると、綴りが”-arily”となる場合が多くあります。

形容詞 副詞 意味
primary primarily 主として・第一に
ordinary ordinarily 通常は
temporary temporarily 一時的に
voluntary voluntarily 自発的に
necessary necessarily 必然的に・必ずしも
arbitrary arbitrarily 恣意的に・任意に

単純に”-aryly”とは書きません。”primary → primarily”のように、yがiへ変化した形をセットで覚えましょう。

 

”-arian”と”-ary”の違い

人を表す単語では、”-ary”に似た”-arian”もよく現れます。

●library
 本を集める場所・蔵書

●librarian
 図書館で働く人・司書

●vegetarian
 菜食を実践する人

●humanitarian
 人道主義者・人道的な

”-ary”自体にもsecretary・beneficiaryのように人を表す働きがありますが、人を表すすべての単語を”-ary”で作れるわけではありません。

場所とそこで働く人を、”library / librarian”のように対で覚えると混同しにくくなります。

 

”-ary”で終わっても単純に分解できない単語がある

最後が”-ary”に見えても、現代英語で前半へ自由に”-ary”を付けて作ったとは限りません。

無理な現代分解に注意したい語

●necessary
 現代英語の”necess”という独立語へ-aryを付けた語ではない

●ordinary
 orderと意味はつながるが、歴史上の語幹ordin-を通じて入った語

●salary
 単純な英語のsalt+-aryとして現代に作られた語ではない

●diary
 現代英語の”di”へ自由に-aryを付ける語ではない

●library
 liberはラテン語で本を表す語根であり、英語のlibertyのliberとは別の語源

特に”library”と”liberty”は、どちらもliberの綴りが見えますが、前者は「本」、後者は「自由」に関係する別のラテン語です。

”liberty”の「自由」を表す語源を確認する

 

接尾辞”-ary”の語源

形容詞・人を表す”-ary”はラテン語”-arius”に由来

形容詞の”-ary”や、人・役割を表す多くの”-ary”名詞は、ラテン語の”-arius”に由来します。

”-arius”は、「〜に関する・〜に属する・〜を担当する」という関係を示しました。

primeに関する
⇒primarius
⇒primary

secretに関する・秘密を任された人
⇒secretarius
⇒secretary

場所・容器・集まりを表す語はラテン語”-arium”などに由来

場所・容器・集まりを表す”library・aviary・dictionary”などには、関連するラテン語の中性形”-arium”などが関係しています。

「特定の物に関係する場所・容器・集まり」という意味が、英語では”-ary”の形で残りました。

本に関係する場所・収納
⇒library

鳥に関係する飼育場所
⇒aviary

言葉に関係する集まり・書物
⇒dictionary

語源から見る全体の流れ

ラテン語”-arius”
「〜に関する・〜を担当する」

形容詞・人を表す語
primary / military / secretary / beneficiary

関連するラテン語”-arium”など
「〜に関する場所・容器・集まり」

場所・物を表す語
library / aviary / dictionary

現代英語では、両方が同じ”-ary”として見えるため、学習時には「前のパーツと関係する性質・人・場所・物」という共通イメージでまとめられます。

 

接尾辞”-ary”を覚えるコツ

意味を推測する5ステップ

①文中で形容詞か名詞か確認する
 ⇒名詞の前なら形容詞の可能性
 ⇒冠詞・所有格の後ろなら名詞の可能性

②形容詞なら「〜に関する・〜の性質の」を付ける
 ⇒tempor + ary=時間に関する=一時的な

③名詞なら人・場所・物のどれかを試す
 ⇒secretary=秘密に関係する人
 ⇒library=本に関係する場所
 ⇒dictionary=言葉に関係する物

④現在の意味への広がりを確認する
 ⇒ordinary=順序に関する → いつも通り → 普通の

⑤綴り・発音・品詞を辞書で確認する
 ⇒-ary / -ery / -oryは音だけでは区別しにくい

 

 
コダック
覚えるときは、”-ary”の係員が「何と関係するか」を示す名札を付けている場面を想像してください。

”primary”には「第一と関係する性質」、”secretary”には「機密と関係する人」、”library”には「本と関係する場所」、”dictionary”には「言葉と関係する物」という名札です。

まず関係を見つけてから、形容詞・人・場所・物のどれに当たるかを文脈で決めましょう!

 

接尾辞”-ary”を持つ関連記事

 

接尾辞”-ary”に関するよくある質問

”-ary”の基本的な意味は何ですか?

前のパーツと関係することを示し、「〜に関する・〜の性質を持つ」という形容詞、または「〜に関係する人・場所・物」という名詞を作ります。

”-ary”で終わる単語は形容詞ですか、名詞ですか?

両方あります。primary・temporaryは主に形容詞、secretary・library・dictionaryは名詞です。contemporary・documentary・revolutionaryのように両方で使われる語もあります。

人を表す”-ary”と場所を表す”-ary”は同じ語源ですか?

深く関連していますが、厳密には形容詞・人を表すラテン語”-arius”と、場所・容器・集まりを表す関連形”-arium”など、複数の形成が英語の”-ary”へ合流しています。

”-ary”と”-al”は自由に交換できますか?

できません。どちらも「〜に関する」という形容詞を作りますが、temporary・culturalなど、使う接尾辞は単語ごとに歴史的に定着しています。

”-ary”の発音から綴りを判別できますか?

語尾は弱く発音され、単語・地域による違いもあるため、”-ary / -ery / -ory”を音だけで完全に判別するのは困難です。

”-ary”名詞の複数形はどうなりますか?

library→libraries、secretary→secretariesのように、通常はyをiへ変えて”-es”を付けます。形容詞として使う場合は複数形になりません。

 

接尾辞”-ary”の意味・語源・覚え方のまとめ

●形容詞を作る働き
 ⇒「〜に関する・〜の性質を持つ」
 ⇒primary / ordinary / temporary / military

●人を表す名詞
 ⇒「〜に関係する人・〜を担当する人」
 ⇒secretary / beneficiary / adversary / missionary

●場所を表す名詞
 ⇒「〜を集める・保つ場所」
 ⇒library / aviary / granary / sanctuary

●物・集まりを表す名詞
 ⇒「〜に関係する物・集めたもの」
 ⇒dictionary / vocabulary / boundary / diary

●形容詞・名詞の両方になる語
 ⇒primary / contemporary / documentary / revolutionary

●語源
 ⇒形容詞・人:ラテン語”-arius”
 ⇒場所・容器・集まり:関連する”-arium”など

●覚え方のコツ
 ⇒「何と関係する性質・人・場所・物なのかを示す名札」

 

 
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【まとめ・各単語の覚え方】英単語の効率的な覚え方【語源と絡めて記憶力アップ】

参考文献
「Merriam-Webster Dictionary:-ary」
「The American Heritage Dictionary:-ary」
「Online Etymology Dictionary:-ary」
「南出康世(2014), ジーニアス英和辞典 第5版, 大修館書店」