今日のテーマは接尾辞”-ize / -ise”!
名詞・形容詞・語根などの後ろに付いて、「〜にする・〜化する・〜の状態へ変える」という動詞を作るパーツです。
「前のパーツが表す姿へ変える、またはその性質を実際の動作として動かす“変換スイッチ”」と考えれば、organize・realize・modernize・personalize・emphasize・criticizeなどをまとめて覚えられますよ!
例えば、”modern(現代的な)”に”-ize”が付いた”modernize”は「現代的な状態にする=近代化・現代化する」という意味です。
”personal(個人の)”に付いた”personalize”なら、「その人個人に合う状態にする=個人向けにする」と考えられます。
イギリス英語では、同じ種類の動詞が”modernise・personalise”のように”-ise”で綴られることがあります。
アメリカ英語では通常”-ize”を使います。イギリス英語では”-ise”が広く使われますが、”-ize”も正しい綴りとして使われる単語が多くあります。
さらに、”advertise・promise・surprise”など、語尾の”-ise”を”-ize”へ変えられない別系統の単語もあります。
- 1 接尾辞”-ize / -ise”の意味とコアイメージ
- 2 ”-ize / -ise”の意味は4方向に整理すると覚えやすい
- 3 【一覧表】”-ize / -ise”を持つ代表的な英単語
- 4 「〜の状態にする」を表す代表的な”-ize / -ise”動詞
- 5 「〜の仕組み・形にする」を表す代表的な動詞
- 6 「〜を与える・〜として扱う」を表す代表的な動詞
- 7 「前の名詞・語根に関係する行為をする」動詞
- 8 realizeが「現実化する」から「気づく」になる理由
- 9 ”-ize”と”-ise”の違い|アメリカ英語とイギリス英語
- 10 すべての”-ise”を”-ize”へ変えられるわけではない
- 11 analyze / analyseは”-yze / -yse”の違い
- 12 ”-ize / -ise”を付けるときの主な綴りの変化
- 13 ”-ization / -isation”で「〜化・〜すること」という名詞になる
- 14 ”-ized / -ised”で結果の状態を表す形容詞になる
- 15 ”-izer / -iser”で人・装置を表すことがある
- 16 ”-ize / -ise”動詞は他動詞だけとは限らない
- 17 接頭辞と組み合わせて変化の方向を細かく表せる
- 18 ”-ize / -ise”と”-ify / -ate / -en”の違い
- 19 ”-ize / -ise”は現在も新しい動詞を作りやすい
- 20 ”-ize”で終わっても単純に接尾辞へ分解できない語がある
- 21 接尾辞”-ize / -ise”の語源
- 22 接尾辞”-ize / -ise”を覚えるコツ
- 23 接尾辞”-ize / -ise”を持つ関連記事
- 24 接尾辞”-ize / -ise”に関するよくある質問
- 25 接尾辞”-ize / -ise”の意味・語源・覚え方のまとめ
接尾辞”-ize / -ise”の意味とコアイメージ
”-ize / -ise”は、名詞・形容詞・語根が表す状態や性質を、実際の変化・処理・行為へ変える動詞接尾辞です。
名詞・形容詞・語根
「現代的」「個人向け」「標準」「組織」「記憶」
↓
-ize / -ise
変換スイッチを押して、状態・性質を動作として実現する
↓
「〜にする・〜化する・〜として扱う・〜の働きを行う」
装置へ”modern”を入れれば、古い仕組みを現代的に変える”modernize”。
”standard”を入れれば、ばらばらの基準を一つにそろえる”standardize”。
”memory”を入れれば、情報を記憶へ定着させる”memorize”になります!
”-ize / -ise”の意味は4方向に整理すると覚えやすい
意味の広がりとしては
〜の状態にする ⇒「性質・状態を変化させる」=近代化・安定化・合法化
〜の形・仕組みにする ⇒「ばらばらの物へ構造や基準を与える」=組織化・標準化・分類
〜を与える・〜として扱う ⇒「権限・優先順位・特徴などを付ける」=承認・優先・特徴付け
〜に関係する行為をする ⇒「名詞・語根が表す働きを実行する」=謝罪・記憶・認識・批評
という4方向に整理できます!
ただし、すべての単語が現在の英語で「前の単語+-ize」と自由に作られたわけではありません。
ラテン語・ギリシャ語・フランス語などから単語全体として入った語も多いため、パーツ分解は意味を理解するための学習上の手がかりとして使いましょう。
【一覧表】”-ize / -ise”を持つ代表的な英単語
| アメリカ式を中心とした綴り | 学習上の構成 | 直訳イメージ | 主な意味 |
|---|---|---|---|
| modernize | modern(現代的な)+-ize | 現代的な状態にする | 近代化・現代化する |
| legalize | legal(合法の)+-ize | 合法な状態にする | 合法化する |
| stabilize | stable(安定した)+-ize | 安定した状態にする | 安定させる・安定する |
| neutralize | neutral(中立の)+-ize | 中立・無害な状態にする | 中和する・無力化する |
| equalize | equal(等しい)+-ize | 等しい状態にする | 均等にする・同点にする |
| finalize | final(最終の)+-ize | 最終の状態にする | 最終決定する・完成させる |
| globalize | global(世界規模の)+-ize | 世界規模の状態にする | グローバル化する |
| personalize | personal(個人の)+-ize | 個人に合う状態にする | 個人向けにする・名入れする |
| specialize | special(特別な・専門の)+-ize | 特定分野に特化する | 専門化する・専攻する |
| standardize | standard(基準)+-ize | 一つの基準へ合わせる | 標準化する |
| organize | organ(機能する器官・道具)+-ize | 機能する仕組みに組み立てる | 組織する・整理する |
| categorize | category(分類)+-ize | 分類の中へ入れる | 分類する |
| prioritize | priority(優先事項)+-ize | 優先順位を与える | 優先する・優先順位を付ける |
| authorize | authority(権限)+-ize | 権限を与える | 認可する・権限を与える |
| characterize | character(特徴)+-ize | 特徴を与えて描く | 特徴付ける |
| symbolize | symbol(象徴)+-ize | 象徴として表す | 象徴する |
| computerize | computer(コンピューター)+-ize | コンピューター処理の仕組みにする | コンピューター化する |
| hospitalize | hospital(病院)+-ize | 病院で扱う状態にする | 入院させる |
| memorize | memory(記憶)+-ize | 記憶へ定着させる | 暗記する |
| apologize | apology(謝罪)+-ize | 謝罪の行為をする | 謝る |
| criticize | critic(判断・批評する人)+-ize | 判断して批評する | 批判する・批評する |
| emphasize | emphasis(強調)+-ize | 強調を与える | 強調する |
| realize | real(現実の)+-ize | 現実のものにする | 実現する・気づく |
| recognize | re-(再び)+cogn(知る)+-ize | 見直して知っていると判断する | 認識する・認める |
| visualize | visual(視覚の)+-ize | 目に見える形にする | 視覚化する・思い描く |
| minimize | minimum(最小)+-ize | 最小の状態にする | 最小限にする |
| maximize | maximum(最大)+-ize | 最大の状態にする | 最大化する |
| decentralize | de-(離す)+central(中心の)+-ize | 中心へ集めない仕組みにする | 分散・地方分権化する |
| customize | custom(個別の仕様・慣習)+-ize | 目的に合わせた仕様にする | カスタマイズする |
| utilize | utility(有用性)+-ize | 役立つものとして使う | 利用する・活用する |
「〜の状態にする」を表す代表的な”-ize / -ise”動詞
modernize|modern(現代的な)+ -ize(〜にする)
”modernize”は、古い設備・制度・考え方などを、現在の技術や社会へ合う現代的な状態に変えることです。
【例文】
・The company modernized its production system.
(その会社は生産システムを近代化した。)
legalize|legal(合法の)+ -ize
”legalize”は、法律で禁止・未承認だった行為などを、正式に認められた合法の状態へ変えることです。
単に許可する一回の行為ではなく、法律や制度の位置付けそのものを変えるニュアンスがあります。
stabilize|stable(安定した)+ -ize
”stabilize”は、価格・体調・建物・政治状況などの変動を抑え、安定した状態にすることです。
目的語を取って「〜を安定させる」という他動詞のほか、状況自体が「安定する」という自動詞でも使われます。
【例文】
・The measures helped stabilize prices.
(その対策は価格の安定に役立った。)
・Her condition has stabilized.
(彼女の容体は安定した。)
neutralize|neutral(中立・中性の)+ -ize
”neutralize”は、酸・毒・武器・反対勢力などが持つ作用を打ち消し、中性・中立・無害な状態にすることです。
化学の「中和する」だけでなく、脅威を「無力化する」という意味でも使われます。
globalize|global(世界規模の)+ -ize
”globalize”は、企業・市場・文化・仕組みなどを、一つの国や地域の範囲にとどめず、世界規模へ広げることです。
「〜の仕組み・形にする」を表す代表的な動詞
organize|organ(機能する器官・道具)+ -ize
”organize”は、ばらばらの人・物・情報へ役割と順序を与え、全体が一つの器官のように機能する仕組みへ組み立てるイメージです。
人を「組織する」、資料を「整理する」、会議を「計画・開催する」という意味が、すべてこのイメージからつながります。
→ ”organize”の意味・使い方・語源を詳しく確認する
standardize|standard(基準)+ -ize
”standardize”は、人や場所によって異なる方法・品質・形式を、一つの共通基準へ合わせることです。
→ 元になる”standard”の「立てられた基準」というイメージを確認する
categorize|category(分類)+ -ize
”categorize”は、特徴が似ている人・物・情報を、決められた分類の箱へ振り分けることです。
”categorize A as B”で「AをBに分類する」という形がよく使われます。
computerize|コンピューターで処理する仕組みにする
”computerize”は、紙や人手で行っていた作業・記録・設備などを、コンピューターによって処理・管理する電子的な仕組みへ変えることです。
decentralize|中心へ集めない仕組みにする
”decentralize”は、権限・データ・組織機能などを一つの中心へ集中させず、複数の場所や担当へ分散した仕組みに変えることです。
→ ”decentralize”の意味・前置詞・類義語を詳しく確認する
「〜を与える・〜として扱う」を表す代表的な動詞
personalize|personal(個人の)+ -ize
”personalize”は、商品・サービス・画面・メッセージなどを、一般向けの同じ内容ではなく、特定の個人に合う仕様へ変えることです。
持ち物へ名前や装飾を付け、「その人だけの物にする」という意味でも使われます。
→ ”personalize”のIT・マーケティング・日常用法を確認する
prioritize|priority(優先事項)+ -ize
”prioritize”は、複数の仕事・問題・目標へ順番を付け、重要なものを先に扱う対象として位置付けることです。
”prioritize A over B”で「BよりAを優先する」と表せます。
→ 元になる”priority”の「一番前に置くもの」という意味を確認する
authorize|authority(権限)を与える
”authorize”は、人・組織・行為などへ、公式に実行してよい権限や許可を与えることです。
単なる口頭の許可より、法律・規則・役職などに基づく正式な認可を表すことが多い単語です。
characterize|特徴を与えて描く
”characterize”は、人・物・時代などの代表的な特徴を述べ、それがどのようなものか特徴付けることです。
”be characterized by A”で「Aを特徴とする」という受動態がよく使われます。
hospitalize|病院で治療される状態にする
”hospitalize”は、患者を病院へ入れ、入院治療を受ける病院管理下の状態にすることです。
通常は他動詞で、”be hospitalized”の受動態が非常によく使われます。
「前の名詞・語根に関係する行為をする」動詞
apologize|apology(謝罪)+ -ize
”apologize”は、失敗・失礼・迷惑などを認めて、相手へ謝罪の行為をすることです。
”apologize to 人 for 事柄”の形で、「人に事柄について謝る」と表します。
→ ”apologize”の前置詞to・forとsorryとの違いを確認する
memorize|memory(記憶)+ -ize
”memorize”は、単語・文章・数字などを繰り返し学び、必要なときに取り出せるよう記憶へ定着させることです。
自然に覚えている状態ではなく、意識的に「暗記する」という意味が中心です。
emphasize|emphasis(強調)+ -ize
”emphasize”は、話・文章・見た目などで重要な部分を目立たせ、相手が注意を向けるよう強調を与えることです。
→ ”emphasize”の意味・使い方・文法を詳しく確認する
→ 元になる名詞”emphasis”の意味を確認する
criticize|critic(判断・批評する人)+ -ize
”criticize”は、人・考え・作品などをよく見て判断し、問題点や欠点について批判・批評することです。
必ず悪口を言うという意味ではなく、専門的に評価・論評する意味もあります。
→ ”criticize”とcondemn・blameの違いを確認する
recognize|もう一度見て「知っている」と判断する
”recognize”は、人・物を見聞きしたときに、以前の記憶と照らし合わせて「知っている」と認識することです。
さらに、事実・価値・権利などを正式に「認める」という意味へ広がります。
→ ”recognize”の意味・語源・使い方を詳しく確認する
→ 同じ「知る」家族の”cognitive”を確認する
realizeが「現実化する」から「気づく」になる理由
”realize”は、学習上は”real(現実の)+-ize(〜にする)”と整理できます。
計画・夢・利益などを現実のものにする場合は、文字どおり「実現する」です。
一方、頭の中でぼんやりしていた事実がはっきりと現実として立ち上がる場合、「現実だと理解する=気づく」という意味になります。
夢を現実のものにする
●realize the importance of safety
安全の重要性が現実のこととして分かる
⇒安全の重要性に気づく
→ ”realize”の「実現する」と「気づく」を詳しく確認する
→ ”realize”と”notice”の違いを確認する
”-ize”と”-ise”の違い|アメリカ英語とイギリス英語
同じ接尾辞に由来する動詞でも、地域・出版社・組織のスタイルによって”-ize”と”-ise”の綴りが異なります。
| スタイル | 一般的な傾向 | 例 |
|---|---|---|
| アメリカ英語 | 通常”-ize”を使う | organize / realize / recognize |
| 一般的なイギリス英語 | ”-ise”が広く使われる | organise / realise / recognise |
| Oxford spelling | イギリス英語でも、該当する語では”-ize”を使う | organize / realize / recognize |
イギリス英語では”-ise”が一般的ですが、Oxford系の綴りでは”-ize”を採用します。
大切なのは、一つの文書・サイト・論文の中でスタイルを統一することです。
organize / organization / organized
realize / realization / realized
イギリス式の一例
organise / organisation / organised
realise / realisation / realised
固有名詞・引用文・組織が指定する表記は、文章全体のスタイルより優先して、そのまま維持します。
すべての”-ise”を”-ize”へ変えられるわけではない
ここは非常に重要です。
単語の最後が”-ise”であっても、すべてが「〜にする」という接尾辞”-ise”を含むわけではありません。
●advertise
●advise
●arise
●comprise
●despise
●devise
●disguise
●exercise
●improvise
●promise
●revise
●supervise
●surprise
これらの”-ise”は、今回の「〜にする」という接尾辞の単なるイギリス式綴りではなく、単語の語幹・歴史の一部です。
「アメリカ英語なら全部z」という覚え方は危険です。
organise → organizeは地域差ですが、advertise・promiseのsは単語そのものの綴りだと区別しましょう。
analyze / analyseは”-yze / -yse”の違い
”analyze / analyse”もアメリカ式とイギリス式で綴りが異なりますが、単純な”-ize / -ise”ではなく、語尾が”-yze / -yse”となる別の綴りの組です。
analyze / paralyze
●イギリス英語
analyse / paralyse
イギリス英語でOxford式の”-ize”を使う文章でも、一般に”analyse”のような”-yse”はそのまま使われます。
”-izeを選んだからanalyzeになる”と単純に考えず、辞書・スタイルガイドで確認しましょう。
”-ize / -ise”を付けるときの主な綴りの変化
①基本は名詞・形容詞・語根へ”-ize”を付ける
legal → legalize
neutral → neutralize
standard → standardize
symbol → symbolize
②”-y”で終わる語は、yが変化することがある
apology → apologize
category → categorize
priority → prioritize
現代の単語を単純に「yをiへ変えて-ize」と説明できる場合もありますが、実際には語幹の歴史的な形から作られた語もあります。
綴りの型として覚え、初めて作る語は辞書で確認しましょう。
③最後の”-e”が消えたり、語幹が変化したりする
stable → stabilize
mobile → mobilize
real → realize
単純にすべてのeを取る規則ではありません。語幹の形と定着した綴りによって決まります。
④”-ic”で終わる名詞・形容詞へ”-ize”が付くことがある
public → publicize
romantic → romanticize
specific → specify ※こちらは-ify
”-ic”なら必ず”-icize”になるわけではありません。”specific → specify”のように別の接尾辞を使う語もあります。
”-ization / -isation”で「〜化・〜すること」という名詞になる
多くの”-ize / -ise”動詞は、語尾を”-ization / -isation”へ変えることで、変化の過程・行為・結果を表す名詞になります。
| 動詞 | 名詞 | 意味 |
|---|---|---|
| organize | organization | 組織化・組織 |
| modernize | modernization | 近代化・現代化 |
| globalize | globalization | グローバル化 |
| personalize | personalization | 個人向け最適化 |
| standardize | standardization | 標準化 |
| decentralize | decentralization | 分散化・地方分権化 |
| realize | realization | 実現・認識 |
| stabilize | stabilization | 安定化 |
イギリス式で”-ise”を使う場合は、”organisation・modernisation・globalisation”のように”-isation”となるのが一般的です。
すべての名詞が”-ization”になるわけではない
通常はrecognizationではない
●apologize → apology
日常的な「謝罪」にはapologyを使う
●criticize → criticism / criticism of A
通常の「批判」にはcriticismが自然
●emphasize → emphasis
通常の「強調」にはemphasisを使う
”-ization”は生産性の高い名詞語尾ですが、既に定着している別の名詞が優先される単語もあります。
”-ized / -ised”で結果の状態を表す形容詞になる
”-ize / -ise”動詞の過去分詞は、変化が完了した状態を表す形容詞として使われることがあります。
近代化された工場
●a personalized message
個人向けに調整されたメッセージ
●a standardized test
標準化された試験
●a decentralized network
分散型のネットワーク
●an organized person
物事を整理して進められる人
特に”organized”は、単なる「組織された」のほか、人が「きちんと整理して計画的な」という性格を表す形容詞として定着しています。
”-izer / -iser”で人・装置を表すことがある
動作を行う人・道具・装置を表すため、”-ize / -ise”動詞へ”-er”が加わることがあります。
企画・整理する人、主催者、整理用品
●stabilizer / stabiliser
安定させる物・安定装置
●fertilizer / fertiliser
肥沃にする物・肥料
●equalizer / equaliser
均一化・調整する装置
人だけでなく、変化を起こす機械・薬品・部品を表す場合もあります。
”-ize / -ise”動詞は他動詞だけとは限らない
「〜を〜の状態にする」という意味から、”-ize / -ise”動詞は他動詞として使われることが多くあります。
システムを近代化する
●personalize the service
サービスを個人向けにする
●standardize the procedure
手順を標準化する
一方、主語自体が変化する自動詞用法を持つ単語もあります。
経済は安定しつつある
●The company has modernized rapidly.
その会社は急速に近代化した
●She specializes in tax law.
彼女は税法を専門としている
●The liquid crystallized.
その液体は結晶化した
接尾辞だけでは他動詞・自動詞を決められません。単語ごとの文型を確認しましょう。
接頭辞と組み合わせて変化の方向を細かく表せる
”-ize / -ise”は接頭辞と組み合わさり、「何をどの方向へ変えるか」を細かく示します。
中心へ集める・中央集権化する
●decentralize
中心から離して分散させる
●stabilize
安定した状態にする
●destabilize
安定した状態を崩す
●personalize
個人に合う状態にする
●depersonalize
個人的な特徴・人間味を取り除く
●mobilize
動ける状態にする・動員する
●demobilize
動員を解除する
前半の接頭辞が変化の方向を示し、”-ize / -ise”がそれを動詞として実行するスイッチになります。
”-ize / -ise”と”-ify / -ate / -en”の違い
いずれも名詞・形容詞などを動詞へ変え、「〜にする」という意味を作ることがあります。
| 接尾辞 | 中心イメージ | 代表例 | 傾向 |
|---|---|---|---|
| -ize / -ise | ある状態・制度・扱いへ変える | modernize / organize | 現在も新しい動詞を作りやすい |
| -ify | 特定の性質・姿へ変える | simplify / clarify | 結果となる性質を強く感じやすい |
| -ate | 状態を実現する・語根の働きを行う | activate / regulate | ラテン語系の既存語に多い |
| -en | より〜にする・〜になる | widen / strengthen | 短い身近な形容詞と結び付きやすい |
大まかには
modernize ⇒「現代的な制度・状態へ変える」=現代化する
simplify ⇒「単純な性質へ変える」=単純化する
activate ⇒「活動状態を実現する」=作動させる
strengthen ⇒「より強くする」=強化する
と整理できます!
ただし、これらの接尾辞を自由に交換することはできません。
”modernify・simplize・activen・strongize”などを作っても、通常の英語にはなりません。定着した単語形を覚えましょう。
”-ize / -ise”は現在も新しい動詞を作りやすい
”-ize / -ise”は生産性が高く、新しい技術・制度・社会現象を表す動詞にも使われます。
デジタルデータへ変換する
●virtualize / virtualise
仮想化する
●tokenize / tokenise
トークン単位へ分割・変換する
●monetize / monetise
収益を生む仕組みにする
●containerize / containerise
コンテナ化する
●productize / productise
製品として販売できる形にする
ただし、意味がその場で推測できても、一般に定着した表現か、専門分野でどの綴りが採用されているかは別問題です。
正式な文章では辞書・用語集・組織のスタイルガイドを確認してください。
”-ize”で終わっても単純に接尾辞へ分解できない語がある
”-ize”が見える単語でも、前半が現代英語の独立した名詞・形容詞としては分かりにくい場合があります。
現代英語で”recogn”という単独語へ-izeを自由に付けた語ではない
●realize
学習上はreal+-izeで理解しやすいが、「気づく」は意味が大きく発展している
●organize
organ+-izeのイメージは有効だが、現在の意味は「整理・企画」まで広がっている
●apologize
単純な「謝罪にする」ではなく、謝罪という行為を行う意味に定着
●utilize
単純な「use+-ize」ではなく、utilityに関係する歴史を持つ
接尾辞の意味は入口として便利ですが、単語全体の現在の用法・文型・自然な訳まで確認しましょう。
接尾辞”-ize / -ise”の語源
”-ize”は、古代ギリシャ語で動詞を作った”-izein”に由来します。
この形がラテン語の”-izare”、フランス語の”-iser”などを経て、英語の”-ize / -ise”へつながりました。
もともとは、人・集団・性質・行為などに関係する姿へ「する・変える・そのように振る舞う」という動詞を作りました。
古代ギリシャ語”-izein”
「〜する・〜のようにする」
↓
ラテン語”-izare”
↓
フランス語”-iser”など
↓
英語”-ize / -ise”
↓
「〜にする・〜化する・〜として扱う・〜の行為をする」
”-ize”が必ずアメリカだけの新しい綴りというわけではなく、ギリシャ語にさかのぼる長い歴史を持ちます。
一方、現在の一般的なイギリス英語では、フランス語式の影響を受けた”-ise”も広く使われています。
接尾辞”-ize / -ise”を覚えるコツ
①語尾が-ize / -iseか確認する
⇒まず動詞の可能性を考える
②前の名詞・形容詞・語根を探す
⇒modern / personal / standard / memory
③「〜にする・〜化する」を付ける
⇒modernize=現代的にする
⇒standardize=標準に合わせる
④不自然なら「〜を与える・〜の行為をする」を試す
⇒authorize=権限を与える
⇒apologize=謝罪の行為をする
⑤地域差と単語固有の綴りを確認する
⇒organize / organiseは地域差
⇒advertise / promiseはzへ変えない
”modernize”なら現代仕様へ、”personalize”なら個人仕様へ、”organize”なら機能する仕組みへ変換します。
語尾が”-ise”でも、変換スイッチではない”advertise・promise”などがあることだけ、別の箱へ入れて覚えておきましょう!
接尾辞”-ize / -ise”を持つ関連記事
状態・仕組みを変える”-ize”動詞
organize|機能するように組み立てる
decentralize|中心から外へ分散させる
personalize|その人専用の仕様にする
standard|standardizeの元になる基準
priority|prioritizeの元になる優先事項
意味が大きく発展した”-ize”動詞
realize|現実にする・気づく
recognize|見直して知っていると判断する
cognitive|recognizeと同じ「知る」の語源家族
notice|realizeとの「気づく」の違い
名詞の働きを動作へ変える”-ize”動詞
apologize|謝罪の行為をする
criticize|判断して批評する
emphasize|重要部分へ強調を与える
emphasis|emphasizeの元になる強調
接尾辞”-ize / -ise”に関するよくある質問
”-ize / -ise”の基本的な意味は何ですか?
名詞・形容詞・語根などの後ろへ付き、「〜にする・〜化する・〜として扱う・〜に関係する行為をする」という動詞を作ります。
”-ize”はアメリカ英語、”-ise”はイギリス英語ですか?
アメリカ英語では通常”-ize”、一般的なイギリス英語では”-ise”が広く使われます。ただし、イギリス英語でもOxford式では該当語に”-ize”を使います。
イギリス英語では”-ize”は間違いですか?
いいえ。organize・realize・recognizeなどの”-ize”は、Oxford spellingをはじめ、イギリス英語でも正しい綴りとして使われます。
語尾が”-ise”なら、アメリカ英語では全部”-ize”へ変えますか?
いいえ。advertise・advise・exercise・promise・revise・surpriseなどは、地域差による接尾辞の変化ではないため、通常”-ize”へ変えません。
”-ize / -ise”動詞は必ず他動詞ですか?
他動詞が多いですが、stabilize・modernize・crystallizeなどは自動詞でも使われます。specializeのように自動詞用法が中心の語もあります。
”-ize”動詞の名詞は必ず”-ization”ですか?
いいえ。modernization・globalizationなどは”-ization”になりますが、recognize→recognition、apologize→apology、emphasize→emphasisなど、別の名詞形が一般的な語もあります。
接尾辞”-ize / -ise”の意味・語源・覚え方のまとめ
⇒名詞・形容詞・語根を動詞へ変える
●中心的な意味
⇒「〜にする・〜化する・〜として扱う」
●意味の広がり
⇒状態を変える
⇒仕組み・形を与える
⇒権限・優先順位・特徴などを与える
⇒名詞・語根に関係する行為をする
●地域差
⇒アメリカ英語では通常”-ize”
⇒一般的なイギリス英語では”-ise”が広く使われる
⇒Oxford式のイギリス英語では”-ize”を使う
●注意点
⇒advertise・promise・surpriseなどは”-ize”へ変えない
⇒analyse / analyzeは”-yse / -yze”の違い
●名詞への変化
⇒modernization / organisationなど
⇒ただしrecognition・apology・emphasisなど別形もある
●語源
⇒古代ギリシャ語”-izein”
●覚え方のコツ
⇒「前のパーツを状態・仕組み・行為へ変える変換スイッチ」
他の接頭辞・語根・接尾辞・英単語の記事も、ぜひ確認してみてくださいね!
「Cambridge Dictionary:-ize / -ise」
「Oxford University Press:Oxford spelling」
「Merriam-Webster Dictionary:-ize」
「Online Etymology Dictionary:-ize」
「南出康世(2014), ジーニアス英和辞典 第5版, 大修館書店」