「de-(分離・反対)」+「centr-(中心)」+「-al(〜の)」+「-ize(〜化する)」のパーツで構成されている単語です。
「中心に集めるのをやめて、外へ散らして分ける」がコアイメージで、“decentralize”=「分散させる、地方分権化する」「(権限を)委譲する」の意味を持ちますよ!
“decentralize”の意味と使い方 コアイメージは「中心に集めず、外へ散らして分ける」
“decentralize(発音:diːséntrəlàiz/ディーセントラライズ【動詞】)”は「分散させる、地方分権化する」「(権限を)委譲する」の意味を持つ単語です。
「de-(分離・反対)」+「centr-(中心)」+「-al(〜の)」+「-ize(〜化する)」のパーツで構成されている単語で、「中心に集めるのをやめて、外へ散らして分ける」がコアイメージです。
そこから、本部に集中していた権限を各地方や部署へ「分散させる・委譲する」ことや、国の権力を地方に移す「地方分権化」を表すのが“decentralize”なわけですね!
“decentralize”は動詞として、政治・行政の「地方分権化」や、企業組織の「権限委譲」、さらに近年ではブロックチェーンなどIT分野の「分散化(非中央集権化)」といった文脈で非常に広く使われます。
反対語は“centralize(中央に集める、中央集権化する)”で、セットで覚えるのが鉄則です。
●centralize(中央に集める・中央集権化する) ⇔ decentralize(分散させる・地方分権化する)
これは、これまで本社(center)の一箇所に集まっていた「意思決定」という権限を、「逆向きに(de-)」ほどいて各部署へバラまいた、というイメージです。一極集中をやめて広げる感覚なんですね。
このように”中心に集中していたものを、意図的にバラして複数へ散らす”という意味から、政治の権力構造、企業のマネジメント、ITシステムの設計にいたるまで広く使用されます。下記に分野別の例文をまとめました。
例文(政治・行政)
・The government plans to decentralize power to local authorities.
(政府は権力を地方自治体へ分散させる(地方分権化する)ことを計画している。)・Decentralizing healthcare allowed each region to set its own priorities.
(医療を分権化したことで、各地域が独自の優先課題を設定できるようになった。)例文(ビジネス・組織)
・Many companies decentralize decision-making to respond to customers faster.
(多くの企業は、顧客により早く対応するために意思決定を分散化している。)・After the merger, the firm decentralized its operations into five regional teams.
(合併後、その会社は業務を5つの地域チームに分散させた。)例文(IT・テクノロジー)
・The new system decentralizes data across many servers.
(その新しいシステムは、多数のサーバーにデータを分散させる。)・Blockchain technology decentralizes control so that no single party owns the network.
(ブロックチェーン技術は制御を分散させ、単一の主体がネットワークを所有しないようにする。)
“decentralize”の頻出コロケーション(相性の良い組み合わせ)
“decentralize”が”何を”分散させるのか——目的語になりやすい鉄板の名詞を集めてみました。
●decentralize power(権力を分散させる)
●decentralize authority(権限を分散させる)
●decentralize decision-making(意思決定を分散化する)
●decentralize control(制御を分散させる)
●decentralize the government / administration(政府/行政を分権化する)
●decentralize operations(業務を分散させる)
“decentralize”の関連語①:「分ける・配る」を意味する単語”distribute/disperse”
例えば”distribute”や”disperse”なども「分ける、散らす」を意味する単語ですよ!
⇒「分ける・散らす」の意味を持つ単語”distribute / disperse”
イメージの違いとしては
decentralize ⇒「中心に集まった権限・機能を、複数へ意図的にバラす」=一極集中の解体・分権化
distribute ⇒「あるものを、それぞれの宛先へ計画的に配り分ける」=割り当てて配分する
disperse ⇒「集まっていた群れを、四方八方へバラバラに散らす」=(群衆などを)追い散らす
といった感じです!
それぞれのイメージを実際の表現を見ながら確認してみましょう!
●decentralize the organization
「(本部集中をやめて)組織を分権化する」
⇒ 中央に集まった権限の構造そのものをバラして複数に移すイメージ
●distribute the leaflets
「(一人ひとりに)チラシを配る」
⇒ あるものを、宛先ごとに割り当てて計画的に配分するイメージ
●disperse the crowd
「(警官が)群衆を追い散らす」
⇒ 集まっていた群れが、四方八方へバラバラに散っていくイメージ
●decentralize=散らす対象は”権限・機能・システム”(抽象的な構造)
●distribute=散らす対象は”モノ・資源”(チラシ・給料・商品など、配分できるもの)
●disperse=散らす対象は”集まり”(群衆・煙・霧など、ひとかたまりだったもの)
対象をイメージすれば、もう迷いませんよ!
“decentralize”の関連語②:「権限を移す・任せる」を意味する単語”delegate/devolve”
類義語があるので覚えてしまいましょう!
⇒「権限を移す・任せる」の意味を持つ単語”delegate / devolve”
それぞれの表現の違いとしては
decentralize ⇒「中央集中の仕組みそのものを、複数拠点に分散させる」=システム全体の分権化
delegate ⇒「自分の持つ特定の仕事や権限を、部下や他者に任せる」=個別タスクの委任
devolve ⇒「中央政府の権限が、下位(地方)へ段階的に転がり落ちて移る」=(公的権限の)移譲
といったイメージです。
●decentralize authority
「(中央集中をやめて)権限を分散させる」
⇒ 権力構造そのものを、複数の拠点に分け広げるイメージ
●delegate the task to a subordinate
「その仕事を部下に任せる」
⇒ 自分が抱える個別の仕事・権限を、特定の誰かに預けるイメージ
●devolve power to Scotland
「(中央政府が)スコットランドへ権限を移譲する」
⇒ 国の権限が、下位の地方政府へ段階的に移っていくイメージ
一方”devolve“は政治・憲法のかたい文脈が中心で、特にイギリスの「devolution(スコットランド・ウェールズへの権限移譲)」という形でニュースに頻出しますよ!
“decentralize”の文法・語法 他動詞・自動詞の使い方と派生語のルール

“decentralize”の意味や類義語との違いが分かったところで、ここからは実際の試験やライティングで押さえておきたい「文法・語法上のルール」を3つ解説します!
特に派生語の名詞形は、ニュース英語やビジネス・IT分野で頻出なので、セットで頭に入れておきましょう!
1. “decentralize”は他動詞・自動詞の両方で使える!
“decentralize”は他動詞(〜を分散させる)として使うのが基本ですが、自動詞(分散する)としても使えます。
⇒ 例:They decentralized the company.(彼らは会社を分権化した。)
●自動詞:decentralize(分散する・分権化する)
⇒ 例:The organization decentralized over time.(その組織は時とともに分権化した。)
なお、つづりはアメリカ式が”-ize”(decentralize)、イギリス式では”-ise”(decentralise)になることも覚えておくと、英文読解で混乱しませんよ!
2. 「権限の移動先」を示す前置詞は”to”——decentralize 〜 to … の形
“decentralize”で「誰に・どこに分散させるか」を示すときは、前置詞“to”を使うのが定番です。試験のライティングや英作文でそのまま使える鉄板パターンです。
●decentralize power to local governments
「権力を地方政府へ分散させる」
●decentralize authority to individual branches
「権限を各支店へ委譲する」
※「どこに散らすか」を表すときは”across(〜のあちこちに)”も頻出!
例:decentralize data across multiple servers(データを複数のサーバーに分散させる)
この2つを押さえておけば、英作文で前置詞に迷うことがグッと減りますよ!
3. 超頻出の名詞形 “decentralization” と形容詞形 “decentralized”
“decentralize”は、名詞形”decentralization(分散化、地方分権)”と形容詞形”decentralized(分散型の、非中央集権の)”が、動詞そのものより頻繁に登場します。
⇒ 例:the decentralization of power(権力の分散)
●decentralized(形容詞/過去分詞):分散型の、非中央集権の
⇒ 例:a decentralized network(分散型ネットワーク)
⇒ ※近年は仮想通貨・ブロックチェーンの「DeFi(Decentralized Finance=分散型金融)」でも頻出!
実際の例文で、それぞれの使われ方のパターンを比較してみましょう!
① 動詞(decentralize)の例文
The reform aims to decentralize the education system.
(その改革は、教育制度を分権化することを目指している。)② 名詞形(decentralization)の例文
Decentralization gave local governments more freedom.
(分権化(地方分権)は、地方政府により多くの自由を与えた。)③ 形容詞形(decentralized)の例文
Bitcoin runs on a decentralized network.
(ビットコインは分散型ネットワーク上で動いている。)
「動詞・名詞・形容詞の3つの形」と「反対語のcentralize」をセットで押さえておくだけで、ニュース英語やTOEICの長文で”decentralization”が出てきても、瞬時に意味を取れるようになりますよ!
“decentralize”の語源は「de-(反対)」+「centralize(中央集権化する)」 意味は「中央集権を解く」

“decentralize”の語源についても、確認していきましょう。
“decentralize”は「de-(分離・反対)」+「centralize(中央集権化する)」という構成で、さらにそのcentralizeをたどると、ギリシャ語で「中心の針」を意味する“kéntron(ケントロン)”にいきつきます。
オンラインの英英辞典サイト「Dictionary.com」には”decentralize”の起源について、下記の記載があります。
Origin of decentralize
First recorded in 1850–55; de- + centralizeOrigin of centralize
First recorded in 1790–1800; central + -izeOrigin of central
First recorded in 1620–30; from Latin centrālis, “centrally located,” equivalent to centr(um) center + -ālis -alOrigin of center
First recorded in 1325–75; variant of Middle English centre, from Latin centrum, from Greek kéntron “needle, spur, pivoting point in drawing a circle,” derivative of kenteîn “to sting”(日本語訳:「decentralize」の初出は1850〜1855年頃で、「de-(反対・分離)」+「centralize」の構成。「centralize」は1790〜1800年頃に「central」+「-ize」から。「central」は1620〜1630年頃にラテン語「centrālis(中心に位置する)」に由来し、「centrum(中心)」+「-ālis(〜の)」が等価な構成。「center」は1325〜1375年頃、ラテン語「centrum」を経て、ギリシャ語「kéntron(針、突き棒、円を描くときの軸となる点)」に由来し、これは「kenteîn(突き刺す)」から派生した語である。)
※参考・引用「Dictionary.com」
この記載内容からみるに、”decentralize”はギリシャ語からラテン語を経由し、19世紀半ばに「中央集権化(centralize)」の反対語として誕生した模様です。
●ギリシャ語「kéntron(針、円を描くときの軸となる点)」←「kenteîn(突き刺す)」
↓
●ラテン語「centrum(中心)」→「centrālis(中心に位置する)」
↓
●1325〜1375年頃、英語「center(中心)」が定着
↓
●1620〜1630年頃「central(中心の)」、1790〜1800年頃「centralize(中央に集める)」が成立
↓
●1850〜1855年頃、反対の接頭辞「de-」がついた「decentralize(分散させる)」が誕生
おもしろいのは、語源をたどると「中心(center)」のルーツが、ギリシャ語の「kéntron(コンパスの針を突き刺す点)」だということ。コンパスでクルッと円を描くとき、針をブスッと刺すあの一点こそが”center”の原義なんです。その「一点に集める(centralize)」を、接頭辞”de-“で「逆向きにほどく」のが”decentralize”。コンパスの針を抜いて、点を一箇所に固定するのをやめるイメージで覚えると忘れませんよ!
いずれにせよ「centralize が先にあって、その反対語として後から生まれた」という関係は共通。中央集権(centralize)という発想があったからこそ、それを”de-“でひっくり返す言葉が必要になった、というわけですね!
構成パーツで覚える”decentralize” 「de-」+「centr-」+「-al」+「-ize」

ここからは構成パーツの面から”decentralize”について覚えていきましょう。
“decentralize”の構成パーツは「de-(分離・反対)」+「centr-(中心)」+「-al(〜の)」+「-ize(〜化する)」のパーツです。
つぎから各パーツについて紹介していきます。
“de-“は「分離・反対・下へ」を意味するパーツ
“de-“は、ラテン語に由来する接頭辞で、「下へ」「離れて」「反対・除去」といった“何かを取り去る・逆方向へ向かう”ベクトルを表す超定番のパーツです。
その他にdecrease(下へ+増える→減少する)、deforest(除去+森→森林を伐採する)等も”de-“を使用する単語です。
“centr-“は「中心」を意味するパーツ
“centr-“は、ギリシャ語の”kéntron(中心の針)”〜ラテン語の”centrum(中心)”に由来し、ものの「真ん中・核」を表すパーツです。
その他にcenter(中心)、eccentric(中心[centr]から外れた[ec-]→風変わりな、奇抜な)、concentrate(共に+中心へ→集中する)等も”centr-“を使用する単語です。
“-al”+”-ize”は「〜の」+「〜化する」を意味するパーツ(接尾辞)
“-al”は名詞を形容詞に変える接尾辞(例:centr+al=中心の)、”-ize”は形容詞や名詞を「〜化する」という動詞に変える接尾辞です。この2つが連結することで、「ある状態へと変化させる動詞」を作ります。
形容詞に”-ize”を加えるだけで(=「〜の状態にする・〜化する」)という動詞に早変わりしますよ!
その他にrealize(real=現実+ize→実現する)、modernize(modern=現代的+ize→近代化する)、organize(organ+ize→組織化する)等も”-ize”を使用する動詞です。
“decentralize”の意味と語源・覚え方のまとめ
以下、”decentralize”の意味と覚え方についてのまとめです。
⇒コアイメージは「中心に集めるのをやめて、外へ散らして分ける」
⇒”decentralize”=「分散させる、地方分権化する」「(権限を)委譲する」の意味
●類義語の使い分け
⇒散らす対象で区別! decentralize=権限・構造/distribute=モノ・資源/disperse=集まり(群衆など)
⇒権限移譲系! decentralize=システム全体/delegate=個別タスクの委任/devolve=公的権限の移譲
●文法ポイント① 他動詞(〜を分散させる)/自動詞(分散する)の両方で使える。米式”-ize”/英式”-ise”
●文法ポイント② 移動先は前置詞”to”、分散範囲は”across”が定番(decentralize power to … / decentralize data across …)
●文法ポイント③ 派生語が頻出! 名詞”decentralization(分散化)”・形容詞”decentralized(分散型の)”、反対語”centralize(中央集権化する)”とセットで覚える
ぜひ今回の方法を参考に、たくさんの英単語を効率よくマスターしていきましょう!最後までお読みいただきありがとうございました!
他の単語もぜひご確認いただければ幸いです!
