【語源で覚える】接頭辞「per-」の意味と英単語一覧|「通して・完全に」をコアイメージで解説

 
コダック

今日のテーマは接頭辞”per-”

「〜を通して」「最初から最後まで」「完全に」という意味を持つパーツです。

「トンネルの入口から出口まで、途中で止まらず突き抜ける」というコアイメージで考えると、”permit”や”perspective”、”perfect”、”permanent”などが一本につながりますよ!

 

”permit(許可する)”、”perspective(視点)”、”perfect(完全な)”、”permanent(永続的な)”。

日本語訳だけを見ると、同じ接頭辞を持つ仲間とは気づきにくいですよね。

しかし、これらには共通して「空間・時間・動作を端から端まで通り抜ける」というイメージがあります。

この記事では、接頭辞”per-”のコアイメージから「通して」と「完全に」がつながる理由を、関連する英単語への内部リンクと一緒に整理します。

 

目次

接頭辞”per-”の意味とコアイメージは「端から端まで通り抜ける」

 

接頭辞”per-”は、ラテン語の前置詞・接頭辞”per”に由来し、基本的に「〜を通して・〜の間じゅう」を表すパーツです。

中心となる動きは次の通りです。

接頭辞”per-”のコアイメージ

空間・時間・動作の入口から出口まで、途中で止まらず通り抜ける

⇒空間を「〜を通して・貫いて」進む
⇒ある範囲の「全体にわたって」広がる
⇒動作を「最後まで・徹底的に」行う
⇒最後までやり切った結果「完全に」なる

 

 
「通して」と「完全に」って、別々に暗記した方がいいの?
 
コダック
一つの流れで覚えられます!

入口から出口まで全部通り抜けるということは、途中を残さず最後までやり切るということ。

そこから「通して」⇒「全体にわたって」⇒「完全に」へ意味が広がったんです。

 

【全体マップ】per-の4つの意味の広がり

 

意味のグループ コアイメージ 代表例 主な意味
〜を通して・貫いて 境界や空間を向こう側まで通る permit / perspective / perforate 許可する・視点・穴を開ける
全体にわたって あらゆる部分を通って広がる pervade / permeate / pervasive 充満する・浸透する・広く行き渡った
最後まで・徹底的に 動作を途中で止めずやり通す perceive / persuade / persist 知覚する・説得する・やり通す
完全に・完成まで 動作が終点まで到達する perfect / perform / permanent 完全な・成し遂げる・永続的な

 

 
コダック
まずは「途中で止まらず、端から端まで通る」だけ覚えましょう!

場所を通れば「貫いて」、全体を通れば「隅々まで」、動作を最後まで通せば「徹底的に・完全に」になりますよ。

 

per-=「〜を通して・向こう側まで」を持つ英単語

 

最も基本的なのが、境界・物体・視線などを一方から他方まで通す意味です。

per-=「〜を通して」の代表単語

●permit=per-(通して)+mit(送る・行かせる)
⇒関門を通して向こう側へ行かせる=「許可する・許可証」

●perspective=per-(通して)+spect(見る)+-ive
⇒ある位置・枠組みを通して見る=「視点・見方・遠近法」

●perforate=per-(貫いて)+for(穴を開ける)
⇒物体を向こう側まで貫いて穴を開ける=「穿孔する・穴を開ける」

●permeate=per-(通して)+me(通る・行く)+-ate
⇒細かな隙間を通って全体へ入り込む=「浸透する・充満する」

●pervade=per-(通して)+vade(進む)
⇒あらゆる部分を通って広がる=「全体に行き渡る」

permitの意味・使い方を詳しく見る
perspectiveの意味・使い方を詳しく見る
語根spect / spec(見る)のハブ記事を見る

 

permit|「通して送る」から「許可する」

”permit”は、per-(通して)+mit-(送る・行かせる)の組み合わせです。

門や規則という境界を越えようとする人・物を、止めずにそのまま向こう側へ送り通すことから「許可する」という意味になります。

 
通行を止めずに通してあげるから、permitなんだね。
 
コダック
そうなんです!
法律・規則・権限という関門を正式に通過させるイメージなので、日常的な軽い許可よりも、公式でやや堅い場面に向いています。

 

perspective|ある枠を通して世界を見る

”perspective”は、per-(通して)+spect(見る)が中心となる単語です。

人は立場・経験・知識という透明なレンズを通して世界を見ています。そのレンズによって見え方が変わるため、「視点・観点・物の見方」という意味になります。

perspective / prospective / perceptionの違いを見る

 

per-=「全体にわたって・隅々まで」を持つ英単語

 

一つの線を通り抜けるだけでなく、対象のあらゆる部分を通って広がるイメージです。

「全体にわたって」を表す代表単語

●pervade=per-(全体を通して)+vade(進む)
⇒隅々まで進み広がる=「充満する・行き渡る」

●pervasive=pervade+-ive(性質)
⇒あらゆる部分へ広がっている=「広く行き渡った・蔓延した」

●permeate=per-(通して)+meare(通る)
⇒物質や考えが細部まで通り抜ける=「浸透する」

●perfuse=per-(通して)+fuse(注ぐ)
⇒液体を組織の中へ通して注ぐ=「灌流する」

 

【例文】
The smell of coffee permeated the room.
(コーヒーの香りが部屋中に染み渡った。)

A sense of anxiety pervaded the office.
(不安な雰囲気がオフィス全体に漂っていた。)

 
一本の道を通るというより、スポンジの隙間全部に染み込む感じかな?
 
コダック
まさにそのイメージです!
対象の一部だけではなく、内部を通って隅々まで広がることから「充満する・浸透する」になるんですよ。

 

per-=「徹底的に・最後まで」を持つ英単語

 

動作や感覚を入口から出口までやり通すことで、「徹底的に」という強意が生まれます。

per-=「徹底的に」の代表単語

●perceive=per-(完全に)+ceive(取る・つかむ)
⇒感覚で対象をしっかりつかみ取る=「知覚する・認識する」

●persuade=per-(徹底的に)+suade(勧める)
⇒相手が納得するまで勧める=「説得する」

●persist=per-(最後まで)+sist(立つ)
⇒途中で倒れず立ち続ける=「持続する・やり通す」

●perplex=per-(完全に)+plex(絡ませる)
⇒考えが完全に絡み合う=「当惑させる」

●perturb=per-(徹底的に)+turb(乱す)
⇒心や秩序をすっかり乱す=「動揺させる」

perceiveの意味・使い方を詳しく見る
persuadeの意味・使い方を詳しく見る
persuadeとconvinceの違いを見る

 

perceive|五感を通して「完全につかむ」

”perceive”は、目・耳・鼻などを通じて得た情報を、頭の中で一つの対象としてつかむ単語です。

per-=感覚の経路を通して・しっかり

ceive=取る・つかむ

⇒五感や思考を通して対象をつかむ
「知覚する・認識する」

 

persuadeとconvinceの違い

persuade⇒言葉で繰り返し勧め、相手を行動する気持ちへ導く

convince⇒根拠や説明によって、相手の考えを正しいと納得させる

 

 
persuadeは「最後まで勧め通す」感じなんだね。
 
コダック
はい!
per-の「徹底的に」という強さが、相手の気持ちが動くまで働きかけるイメージにつながります。

 

per-=「完全に・完成まで」を持つ英単語

 

作業や状態が途中ではなく終点まで到達すると、欠けた部分のない「完全な状態」になります。

per-=「完全に」の代表単語

●perfect=per-(完全に)+fect(作る・行う)
⇒最後まで完全に作られた=「完全な・完璧な」

●permanent=per-(ずっと通して)+man(とどまる)+-ent
⇒時間を通してとどまり続ける=「永続的な・恒久的な」

●perpetual=per-(途切れず)+pet(進む・求める)+-ual
⇒時間を途切れず進み続ける=「絶え間ない・永続する」

●perish=per-(完全に・最後まで)+ire(行く)
⇒完全に去ってしまう=「死ぬ・消滅する」

 

perfect|最後まで作り切った状態

”perfect”の語源的な中心は、作業を最後まで成し遂げることです。

未完成の部分が残っていないため、現在の「完全な・完璧な」という意味につながりました。

 
最初から欠点がないというより、最後まで完成させた状態なんだね。
 
コダック
その通りです!
「最後まで作る」から「完成している」、さらに「欠けた部分がない」へ意味が広がったと考えると覚えやすいですよ。

 

performの語源は少し注意が必要

”perform”は学習上、per-(完全に)+form(形作る)=形を最後まで作り上げると整理すると意味を覚えやすい単語です。

ただし、歴史的には古フランス語の「成し遂げる・完了する」を表す語が英語へ入り、後から”form”の影響を受けて現在の綴りになったと考えられています。

学習上のイメージ
per-(完全に)+form(形)
⇒形を最後まで完成させる
⇒「実行する・成し遂げる・演じる」

歴史的な注意
現在のスペルだけを見て、単純なラテン語のper+formから直接できた単語とは断定しない

 

par-はper-の仲間として現れることがある

 

フランス語などを経た単語では、per-と同系統の要素がpar-の形で現れることがあります。

●pardon
par- / per-(完全に)+don(与える)
⇒罪を完全に手放すように許しを与える=「許す・容赦」

●parboil
歴史的には「完全に煮る」系の成り立ち
⇒現代英語では意味が変化し「下ゆでする・半ゆでする」

●perform
古フランス語のpar-を含む「成し遂げる」系の語が、formの影響を受けて現在の形になった

 

 
par-を見たら、全部per-の変化形だと思っていい?
 
コダック
いいえ!
parには「同等」を表す別の語源もあり、parent・partなども今回のper-とは別です。

似たスペルを見つけても、単語ごとの語源を確認してくださいね。

 

接頭辞per-とtrans-の違い

 

per-とtrans-は、どちらも「通過する」イメージを持つため混同されやすい接頭辞です。

接頭辞 中心イメージ
per- 対象の内部・全体を端から端まで通る permeate / pervade / permit
trans- 境界を越えて反対側へ移る transport / transform / transmit

 

per-⇒トンネルの内部をずっと通り抜けることに焦点

trans-⇒こちら側から境界を越え、反対側へ移ることに焦点

 

per-とthroughの関係

 

接頭辞per-を英語一語で置き換えるなら、最も近いのはthroughです。

どちらにも、入口から出口まで通り抜けるイメージがあります。

throughの意味・使い方を詳しく見る
passの意味・語源を見る

through=文の中で独立して使う前置詞・副詞など
例:walk through the tunnel
「トンネルを通り抜ける」

per-=他の語根の前に付いて単語を作る接頭辞
例:perforate
「物を貫通して穴を開ける」

 

単独のperは「〜につき・〜によって」

 

”per”は接頭辞だけでなく、英語の文中で独立して使われる前置詞でもあります。

●60 kilometers per hour
「1時間につき60キロ」

●twice per day
「1日につき2回」

●per person
「1人につき」

●as per the rules
「規則に従って」

 

このperは、単位・人数・時間などを一つの基準として通して考えることから、「〜につき・〜ごとに」を表します。

”percent”も、もともとはper cent(100につき)という組み合わせです。

percentage・ratio・rateの違いを見る
forの語源とperとの関係を見る

 

 
接頭辞のper-と、per hourのperは関係があるんだね。
 
コダック
はい!
どちらもラテン語のperにつながりますが、英語の中では単語の一部として働く接頭辞と、独立して使う前置詞という違いがあります。

 

perで始まっても接頭辞per-ではない単語に注意

 

特に注意したい例

●person / personal
⇒ラテン語personaに由来し、per-(通して)+sonとは分けない

●period
⇒ギリシャ語系のperi-(周囲を)を含む語で、今回のラテン語per-とは区別する

●perhaps
⇒歴史的にはper(〜によって)+hap(偶然)に由来する表現で、perfectのような接頭辞の使い方とは少し異なる

●percent
⇒per cent(100につき)という前置詞+数詞の組み合わせ

●parent / part
⇒語頭がparでも、今回のper-の変化形とは限らない

personalizeの意味・使い方を詳しく見る
perhapsの意味・語源を見る

 

 
最初の3文字だけで、全部「通して」と考えるのは危ないんだね。
 
コダック
そうなんです!
接頭辞は意味を予測する強力な手掛かりですが、後ろの語根と単語全体の歴史を確認することも忘れないでくださいね。

 

接頭辞per-を見抜く3つのコツ

 

1.「何を通り抜けるのか」を探す

permitなら関門、perspectiveなら視線の枠、permeateなら物質の細かな隙間を通ります。

2.「最初から最後まで」を当てはめる

通過する場所が見つからない場合は、動作を最後までやり通す「徹底的に・完全に」を試します。

3.後ろの語根とセットで考える

mit(送る)、spect(見る)、ceive(取る)、sist(立つ)などを組み合わせると、単語全体の動きが見えてきます。

 
コダック
知らないper-の単語を見たら、頭の中に入口と出口のあるトンネルを置いてください。

後ろの語根が、そのトンネルを最後までどう通るのか考えると意味を推測しやすくなりますよ!

 

接頭辞”per-”の意味・覚え方まとめ

 

●per-の基本的な意味
「〜を通して・全体にわたって・徹底的に・完全に」

●コアイメージ
「入口から出口まで、途中で止まらず通り抜ける」

●「〜を通して」の例
⇒permit / perspective / perforate

●「全体にわたって」の例
⇒pervade / pervasive / permeate

●「徹底的に」の例
⇒perceive / persuade / persist / perplex

●「完全に」の例
⇒perfect / permanent / perpetual / perish

●par-の形で現れることがある
⇒pardon / perform / parboil

●単独のperは「〜につき・〜によって」
⇒per hour / per person / percent

●perで始まっても接頭辞per-ではない単語がある
⇒person / period / percentなど

 

 
コダック
”per-”を見つけたら、長いトンネルを入口から出口まで一気に通り抜ける場面を想像してください。

門を通して送ればpermit、レンズを通して見ればperspective、感覚を最後まで通してつかめばperceive、作業を完成まで通せばperfectです。

この「端から端まで通る」というイメージから、たくさんの英単語を芋づる式に覚えられますよ!

【まとめ・各単語の覚え方】英単語の効率的な覚え方【語源と絡めて記憶力アップ】

 

接頭辞per-についてよくある質問

 

per-の基本的な意味は何ですか?

「〜を通して・全体にわたって」です。入口から出口まで通り抜けるイメージから、「最後まで・徹底的に・完全に」という意味へ広がります。

なぜper-が「完全に」を表すのですか?

空間・時間・動作を最初から最後まで通り抜け、途中を残さないことからです。perfectでは「最後まで作り終えた」、persuadeでは「相手が動くまで徹底的に勧める」というイメージになります。

per-とtrans-の違いは何ですか?

per-は対象の内部や全体を端から端まで通ること、trans-は境界を越えてこちら側から反対側へ移ることに焦点があります。

per hourのperも接頭辞per-と関係がありますか?

語源的には同じラテン語perにつながります。ただし、per hourのperは文中で独立する前置詞であり、perfectなどのper-は単語の一部となる接頭辞です。

perで始まる単語はすべて接頭辞per-を持ちますか?

いいえ。person、period、percentなどは、今回の接頭辞per-+語根として単純に分解できません。単語ごとの語源確認が必要です。

参考文献
Merriam-Webster.com Dictionary, per / per-
Dictionary.com, per / per-
Online Etymology Dictionary, per-
「南出康世(2014), ジーニアス英和辞典 第5版, 大修館書店」