実はこれ、「a-(〜の表面に/on)」+「but(外側に/outside)」の2つのパーツが組み合わさって生まれた単語なんです。
「周辺・まわり」がコアイメージで、そこから派生して“about”=「〜について」「およそ、約」の意味を持ちますよ!
”about”の意味と使い方 コアイメージは「周辺・まわり」
”about(発音:əbáut/アバウト【前置詞・副詞】)”は「〜について」「およそ、約」の意味を持つ単語です。
「a-(〜に)」+「but(外側)」のパーツで構成されており、「周辺・まわり」がすべての意味の根幹となるコアイメージです。
ドンピシャの真ん中ではなく、そのすぐ「周辺・まわり」を指すのが、最大のポイントですね!
”about”は、前置詞として特定のテーマの周辺を扱う「〜について(talk about…)」、副詞として正確な数字の周辺を指す「およそ、約(about 50 people)」のように使われます。どちらも「核心のまわり」を指している点では全く同じイメージから成り立っています。
例文
・Tell me about your new project.
(君の新しいプロジェクト**について**教えてほしい。=プロジェクトの周辺情報を教えて)・The cost will be about 1,000 yen.
(費用は**およそ**1,000円になるでしょう。=1,000円の周辺の金額)※参考・例文引用「南出康世(2014),ジーニアス英和辞典 第5版、大修館書店」
”about”の文法・語法 日常会話を劇的に変える定番フレーズ

”about”は単なる「〜について」という枠を超えて、様々な重要フレーズを生み出します。コアイメージである「周辺・直前」を意識すると、丸暗記しなくてもすんなりと意味が理解できますよ!
1. 予定や直前の行動を表す “be about to do”
動詞の原形とセットになって**“be about to do”**という形で使うと、**「(今まさに)〜しようとしている、〜するところだ」**という意味になります。
これも「その行動を起こす『すぐ周辺(直前)』に身を置いている」というコアイメージから理解できます。
(電話が鳴った時、私は**ちょうど**家を出る**ところだった**。)
2. 提案や勧誘の定番 “How about …?” / “What about …?”
相手に何かを提案したり、意見を求めたりするときに使う定番フレーズです。「そのテーマの『周辺の状況』はどうなっている?」と尋ねるニュアンスから来ています。
(今夜、夕食に外出するの**はどうですか**?)
・I like dogs. What about you?
(私は犬が好きです。あなた**はどうですか**?)
3. そろそろ〜する時間だ “It is about time …”
「〜してもよい頃合いだ」と、適当な時期が来ていることを促す表現です。ドンピシャの時間ではないけれど、その時間の「周辺(そろそろ)」に差し掛かっていることを表します。
(**もうそろそろ**寝る**時間ですよ**。)
※この構文では、後ろに続く動詞が過去形(went)になるのが文法的なポイントです。
類義語との違い:「およそ・約」を意味する”around”と”approximately”

例えば”around”や”approximately”なども「およそ、約」を意味する単語ですよ!
⇒「およそ、約」の意味を持つ単語”around/approximately”
イメージの違いとしては以下のようになります!
about⇒「中心のすぐ外側のまわりを指す、日常会話で一番カジュアルな「およそ」」=日常的な「だいたい」
around⇒「円(round)を描いてぐるりと囲むイメージで、aboutよりも少し範囲が広めの「およそ」」=〜の前後、〜あたり
approximately⇒「データや論文、ビジネス文書で使われる、正確な数字に「限りなく近い」ことを表すフォーマルな「約」」=公式な「概ね、約」
実際の表現で使い分けを確認してみましょう!
●meet at about 3 o’clock
「3時ちょうどではなく、3時のすぐ前後の時間帯(だいたい3時)に会おう」
⇒ 友達同士の会話で気軽に「そのくらい」と指定するイメージ
●travel around the world
「世界をぐるりと周って旅をする」
⇒ 中心を円で囲む(round)感覚から、時間だけでなく場所の「あちこち」にも広く使えるイメージ
●The project will take approximately three months.
「当プロジェクトの所要期間は、概ね3ヶ月を予定しております」
⇒ 調査や計算に基づいて、正確な「3ヶ月」に極めて近い数字をフォーマルに提示するイメージ
構成パーツで覚える”about” 「a-」+「but」

ここからは構成パーツの面から”about”について深く掘り下げてみましょう。
”about”の構成パーツは「a-(〜に、〜の表面に)」+「but(外側に)」の2つのパーツです。
“a-“は「〜に、〜の状態で(on / in)」を意味するパーツ
”a-”は、古い英語の「on」や「in」が変化したもので、「〜の上に、〜の状態で」を意味するパーツです。
「生きている、活発な」を表しています。
その他に aboard(a-[〜の状態で]+ board[船の甲板]=船や飛行機に「乗って」)等も”a-”を使用する単語です。
”but”は「外側に(outside)」を意味するパーツ
普段私たちが「しかし」という意味で使っている “but” も、元々は「外側(outside)」という意味を持つパーツでした(“out” と同じ仲間です)。
その他の”but”の感覚(外側・〜以外)を残す表現についても、下記で紹介しておきます。
・anything but…(〜という外側のものなら何でもOK =「決して〜ではない」)
”about”の語源は古期英語「abūtan」 意味は「外側に」

”about”の語源についても確認しておきましょう。
”about”の語源は古期英語(Old English)の「abūtan」”に遡ります。
オンラインの英英辞典サイト「Dictionary.com」には”about”の起源について、下記の記載があります。
Origin of about
First recorded before 900; Middle English aboute(n), Old English abūtan, onbūtan “on the outside of,” equivalent to a- + but; cognate with Gothic utana, Old Norse, Old Saxon ūtan, Old Frisian ūta, Old High German ūzan(a) “outside”; see out日本語訳:900年より前に初めて記録された。中期英語の aboute(n)、古期英語の abūtan, onbūtan(〜の外側に)に由来し、a- + but と同等である。ゴート語の utana、古ノルド語・古サクソン語の ūtan、古フリジア語の ūta、古高地ドイツ語の ūzan(a)(外側)と同語源。out を参照。
※参考・引用「Dictionary.com」
この記載内容からみるに、”about”はなんと西暦900年より前、英語の最も古い形(古期英語)の時代から、一貫して「何かの外側のまわり」を表す言葉として使われ続けていることが分かります。
ゲルマン共通祖語の「外側(outside)」を表す言葉
↓
古期英語(900年以前):abūtan(onbūtan = 外側の表面に、の意)
↓
中期英語:aboute(n) を経て、現代の「about(周辺・約)」へ
今では当たり前に使っている超基本単語ですが、1100年以上も前から「外側のまわり」という意味をずっと保ち続けているのは驚きです!
”about”の意味と語源・覚え方のまとめ

以下、”about”の意味と覚え方についてのまとめです。
⇒コアイメージは「周辺・まわり」
⇒”about”=「〜について」「およそ、約」の意味
●語法・文法のポイント
⇒直前の予定を表す「be about to do」や、提案の「How about …?」など、核心のすぐ周りを指す頻出フレーズとしておなじみ。
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