【語源で覚える】語根「vert / vers」(向きを変える・回る)を持つ英単語まとめ|convert・divert・reverseの違いも

 
コダック
今日のテーマは語根”vert / vers”

どちらもラテン語の”vertere(向きを変える・回す)”につながる、とっても重要な語源パーツです。

「クルッと向きを変える」というコアイメージをつかめば、convert・divert・reverse・adverse・diversityなどを芋づる式に覚えられますよ!

 

”convert(変える)”、”divert(そらす)”、”reverse(逆にする)”、”adverse(不利な)”、”diversity(多様性)”。

日本語訳だけを見ると、それぞれまったく別の単語に見えますよね。

しかし、中心にある動きはすべて同じです。

共通する動き

いま向いている方向から、クルッと別の方向へ向きを変える

 

 
でも、「向きを変える」がどうして「多様性」や「不利な」という意味になるの?
 
コダック
そこが語源のおもしろい所です!

どの方向へ向きを変えるのかを、単語の前半にある接頭辞が教えてくれます。

離れた方向へ向けば「別々・多様」、こちらへ敵対するように向けば「不利・逆風」。接頭辞を方向を示す矢印として考えるのがコツですよ!

 

目次

語根”vert / vers”のコアイメージは「向きを変える・回る」

 

”vert / vers”は、ラテン語の動詞”vertere(回す・向きを変える・別の状態に変える)”につながる語源パーツです。

人や物を物理的に回転させる動きだけでなく、考え・状態・進路・立場などを別の方向へ変えるという抽象的な意味にも広がりました。

vert / versから広がるイメージ

●物の向きを回す
●進路を別の方向へそらす
●性質や状態を別のものへ変える
●元の方向へ引き返す
●複数の物が別々の方向を向く
●相手に向き合い、反対側から立ちはだかる

 

 
コダック
回転式の標識を思い浮かべてみてください。

標識を完全に別の方向へ回せばconvert、道から横へそらせばdivert、元の方向へ回し戻せばreverseやrevertです。

どの単語にも、「今までの向きから変わる」という動きが残っています!

 

vertとversの違い|同じ語源から生まれた形の違い

 

”vert”と”vers”は意味が異なる別々の語根ではなく、どちらもvertere「回す・向きを変える」につながる仲間です。

英単語の中では、おおまかに次のような形で現れます。

現れやすい場所
vert 「向きを変える」という動作を表す動詞など convert / divert / invert / revert
vers 「向きを変えた・向いている」という状態や、名詞・形容詞の派生語など reverse / adverse / diverse / version

 

 
vertは「回す動き」、versは「回された状態」と考えればいいの?
 
コダック
覚え方としては、そのイメージが役立ちます!

ただし、英単語の長い歴史の中で語形は変化しているため、すべての単語がきれいに二分できるわけではありません。

大切なのは、どちらを見ても「向きを変える・回る」の仲間だと気づくことです。

 

【単語一覧】vert / versを持つ英単語まとめ

 

まずは全体像を表で確認してみましょう。

単語 語源パーツ 直訳イメージ 主な意味
convert con-(共に・完全に)+vert(回す) 完全に別の方向・状態へ回す 変える・転換する
divert di- / dis-(離れて)+vert(向ける) 本来の道から脇へ向ける そらす・迂回させる
invert in-(中へ)+vert(回す) 中へひっくり返す 逆さにする・反転する
revert re-(後ろへ・元へ)+vert(回る) 元の方向へ回り戻る 元に戻る
avert a- / ab-(離れて)+vert(向ける) 危険から向きをそらす 避ける・防ぐ
subvert sub-(下から)+vert(回す) 下からひっくり返す 転覆させる・弱体化させる
reverse re-(後ろへ)+vers(向きを変えた) 後ろ向きに回された 逆にする・反対
adverse ad-(〜の方へ)+vers(向いた) こちらへ敵対するように向く 不利な・有害な
diverse di- / dis-(離れて)+vers(向いた) それぞれ別の方向を向く 多様な・さまざまな
diversity divers(別方向を向いた)+-ity(状態) 異なる方向を向いている状態 多様性
controversy contro- / contra-(反対に)+vers(向いた) 互いに反対方向を向いて対立する 論争・議論
versatile vers(向きを変える)+-atile(できる性質) 色々な方向や仕事へ向きを変えられる 多才な・用途の広い
version vers(向きを変える)+-ion(こと・結果) 別の形へ向きを変えたもの 版・型・解釈
introvert intro-(内側へ)+vert(向ける) 意識を内側へ向ける人 内向的な人
universe uni-(一つ)+vers(向けられた) すべてが一つへまとめられたもの 宇宙・万物

 

 
コダック
こうして並べると、共通点が見えてきますよね!

re-なら後ろへdi-なら別々にintro-なら内側へ

接頭辞が回転する方向を決め、その後ろにvert / versの「向きを変える」が続いているんです。

 

接頭辞で意味が変わる!「どちらへ回すか」で覚えよう

 

 
コダック

イメージの違いをまとめると、以下のようになります!

convert⇒「完全に別の状態へ回す」=変える・転換する
divert⇒「本来の進路から横へ向ける」=そらす・迂回させる
invert⇒「内側へクルッとひっくり返す」=逆さにする・反転する
revert⇒「元の方向へ回り戻る」=元に戻る
avert⇒「危険から顔や進路をそらす」=避ける・防ぐ

 
接頭辞をハンドルの向きだと思えば、意味を組み立てやすそう!
 
コダック
まさにその感覚です!

vert / versが回転する車輪、接頭辞がハンドルを切る方向だと考えてみてください。

初めて見る単語でも、「どちらへ向きを変えているのかな?」と考えれば意味を推測できますよ。

 

主要なvert / vers系単語を個別記事と一緒に覚えよう

 

convert|con-(共に・完全に)+vert(回す)

convertは、物や状態を完全に別の方向へクルッと回すイメージです。

通貨を別の通貨に変える、データ形式を別の形式へ変換する、建物を別の用途へ改装するなど、ある状態から別の状態への大きな転換を表します。

【例文】
・We converted the old factory into apartments.
(私たちは古い工場を集合住宅に改装しました。)
・You can convert the file to PDF.
(そのファイルをPDFに変換できます。)

「convert」の意味・使い方、change・transformとの違いを詳しく見る

 

divert|di- / dis-(離れて)+vert(向ける)

divertは、本来進んでいた道や注意を脇の方向へクルッとそらすイメージです。

道路や川の流れを迂回させるだけでなく、人の注意を別の話題へそらす時にも使われます。

【例文】
・Traffic was diverted to another road.
(交通は別の道路へ迂回させられました。)
・He tried to divert attention from the problem.
(彼はその問題から注意をそらそうとしました。)

「divert」の意味・使い方、distractとの違いを詳しく見る

 

adverse|ad-(〜の方へ)+vers(向いた)

adverseは、何かがこちらの方へ向きを変え、正面から立ちはだかってくるイメージです。

そのため、天候・状況・影響・反応などが「不利な」「好ましくない」「有害な」と表現する時に使います。

【例文】
・The flight was canceled because of adverse weather conditions.
(悪天候のため、その便は欠航になりました。)
・The drug may have adverse effects.
(その薬には有害な影響があるかもしれません。)

「adverse」の意味・使い方、averseとの違いを詳しく見る

 

diversity|di- / dis-(離れて)+vers(向いた)+-ity(状態)

diversityは、人や物が一方向にそろわず、それぞれ異なる方向を向いている状態です。

そこから、人種・文化・考え方・生物・商品などに多くの違いや種類が存在する「多様性」を表します。

【例文】
・The city is known for its cultural diversity.
(その都市は文化的多様性で知られています。)
・Biological diversity is essential to healthy ecosystems.
(生物多様性は健全な生態系に不可欠です。)

「diversity」の意味・使い方、varietyとの違いを詳しく見る

 

controversial|contro- / contra-(反対に)+vers(向いた)+-ial

controversialは、複数の意見が互いに反対方向を向いてぶつかり合っているイメージです。

人々の賛否が分かれ、議論や論争を引き起こしやすい話題・人物・決定などを「物議を醸す」「論争の的になる」と表します。

【例文】
・The proposal remains highly controversial.
(その提案は依然として非常に議論を呼んでいます。)
・He made a controversial statement.
(彼は物議を醸す発言をしました。)

「controversial」の意味・使い方、語源を詳しく見る

 

convertible|convert(変える)+-ible(できる)

convertibleは、形・用途・状態を別のものへ変えることができるという意味です。

形容詞では「転換可能な」、名詞では屋根を開閉して形を変えられる「オープンカー」を表します。

【例文】
・The sofa is convertible into a bed.
(そのソファーはベッドに変えられます。)
・They drove along the coast in a convertible.
(彼らはオープンカーで海岸沿いを走りました。)

「convertible」の意味・使い方、convertとの関係を詳しく見る

 

convert・divert・invert・revertの違い

 

どれも”vert”を含む動詞ですが、接頭辞によって「回す方向」が異なります。

単語 回す方向 中心となる意味
convert 完全に別の状態へ 変換する・転換する
divert 本来の進路から脇へ そらす・迂回させる
invert 内側へ、上下を反対へ 逆さにする・反転する
revert 以前の方向・状態へ戻る 元に戻る

 

 
「変える」という日本語だけで覚えると混ざるけど、回す方向が全然違うんだね。
 
コダック
そうなんです!

例えば、ファイル形式をPDFへ変換するならconvert。渋滞を別の道へ迂回させるならdivert。画像を上下反対へ反転するならinvert。設定を以前の状態へ戻すならrevertです。

具体的な方向を思い浮かべると、使い分けが一気に分かりやすくなりますよ。

 

場面で見る!convert / divert / invert / revertの違い

●convert a document into PDF
「文書をPDFに変換する」
⇒別の形式へ完全に向きを変える

●divert traffic to a side road
「交通を脇道へ迂回させる」
⇒本来の道から横へ向きを変える

●invert the image
「画像を反転する」
⇒上下・内外をクルッとひっくり返す

●revert to the original settings
「元の設定に戻す」
⇒以前の状態へ向きを戻す

 

adverseとaverseの違い|「立ちはだかる」のか「顔をそむける」のか

 

adverseaverseはスペルも意味も似ていますが、使う対象が異なります。

 
コダック

イメージの違いは以下の通りです!

adverse⇒「こちらへ敵対するように向いて立ちはだかる」=状況・条件・影響が不利な、有害な
averse⇒「嫌なものから顔をそむける」=人が〜を嫌って、反対して

 
adverseは外から来る悪条件。averseは本人が嫌がって顔をそむける気持ち、という違いか!
 
コダック
その通りです!

adverse weatheradverse effectsのように、adverseは物事に使います。
一方、averseはbe averse to…の形で「人が〜を嫌っている」と表すのが基本ですよ。

 

diverse・divert・diversityは「別々の方向を向く」仲間

 

”divert”と”diverse”は、どちらもラテン語のdivertere(別の方向へ向きを変える)につながります。

意味の広がり

●別の方向へ向きを変えさせる
divert「そらす・迂回させる」

●すでに別々の方向を向いている
diverse「多様な・異なる」

●別々の方向を向いている状態
diversity「多様性」

 

 
道路を別方向へそらす動作がdivert。その結果、みんなが違う方向を向いていればdiverseやdiversityなんだね。
 
コダック
とても良いイメージです!

「多様性」は難しい抽象語に見えますが、語源では一人ひとりが違う方向を向いている風景なんです。

その風景を思い浮かべると、diversityがグッと覚えやすくなりますよ。

 

意外な親戚!introvert・universe・verse・versus

 

introvert|意識を「内側へ向ける」人

introvertは、”intro-(内側へ)”+”vert(向ける)”で、文字通り意識や関心を内側へ向けるイメージです。

現代では、外からの刺激よりも自分の内面や少人数での交流を好む「内向的な人」を表します。

 
コダック
”extrovert”は反対に、意識を外側へ向ける人です。

intro-=内側extro-=外側と考えれば、二つの性格タイプを対で覚えられますね!

 

universe|すべてが「一つへ向けられた」もの

universeは、”uni-(一つ)”と”versus(向けられた)”につながる語から生まれました。

多くの存在をバラバラに見るのではなく、すべてを一つの全体としてまとめたものという発想から「宇宙・万物」を意味します。

 
universeって「一つの詩=uni+verse」だと思っていたけど、語源では「一つにまとめられたもの」なんだね。
 
コダック
そうなんです!

現代英語の”verse(詩の一節)”をくっ付けた言葉ではありません。uni-(一つ)+versus(向けられた)というラテン語の組み合わせがルーツですよ。

 

verse・versus・vice versa|「向きを変える」が残る表現

verseは、ラテン語”versus”が持っていた「畝・列・書かれた一行」といった意味から、詩の「一行・一節」を表すようになりました。

versusは、互いに向き合っている状態から「〜対〜」「〜に対して」を意味します。

vice versaは、順序や関係を反対向きに入れ替えても同じという「逆もまた同様」の表現です。

vert / versが身近に残る例

●Team A versus Team B
⇒AチームとBチームが向き合う

●Parents influence children, and vice versa.
⇒親は子どもに影響を与え、逆もまた同様

●the first verse of the song
⇒歌の第1節・一つのまとまりとなる行

 

vert / versについてのよくある疑問

 

Q1. ”vert”という英単語を見つけたら、全部「回す」の語源?

 
コダック
必ずしもそうではありません。英語には、綴りが同じでも別の語源を持つ語があります。

例えば、単独の名詞”vert”にはフランス語由来の「緑・森林」に関係する意味もあります。

語根学習では、スペルだけで決めつけず、単語全体の語源を確認することが大切です。

 

Q2. ”reverse”と”revert”はどう違う?

 
どちらも「元の方向へ回す」感じだけど、同じように使えるの?
 
コダック
reverseは、順序・方向・決定などを反対にすること。
revertは、以前の状態や方法へ戻ることです。

車を後進させる・順番を逆にするならreverse。設定が旧状態へ戻るならrevert、と区別すると分かりやすいですよ。

 

Q3. ”controversial”はなぜ「論争を呼ぶ」になる?

 
コダック
”contro- / contra-”は「反対に」、”vers”は「向いた」。

つまり、人々の意見が互いに反対方向を向いてぶつかっている状態です。

賛成と反対が真っ向から向き合うため、「論争を呼ぶ・物議を醸す」という意味になります。

 

Q4. 最初に覚えるなら、どの5語がおすすめ?

最初に覚えたい5単語

convert=完全に別の状態へ回す → 変換する
divert=本来の道から横へ向ける → そらす
reverse=後ろ向きに回す → 逆にする
adverse=こちらへ敵対的に向く → 不利な
diversity=それぞれ違う方向を向く状態 → 多様性

 

vert / versの語源・覚え方まとめ

 

以下、語根”vert / vers”についてのまとめです。

vert / versは、ラテン語”vertere(回す・向きを変える)”につながる語源パーツ
●共通のコアイメージは「クルッと向きを変える」
●接頭辞を「回転する方向を示す矢印」として考えると覚えやすい

convert=完全に別の状態へ回す ⇒ 変える・転換する
divert=本来の進路から横へ向ける ⇒ そらす・迂回させる
invert=内側へひっくり返す ⇒ 逆さにする
revert=元の方向へ回り戻る ⇒ 元に戻る
reverse=後ろ向きに回された ⇒ 逆・反対
adverse=こちらへ敵対的に向く ⇒ 不利な・有害な
diversity=それぞれ別方向を向く状態 ⇒ 多様性
controversial=反対方向を向く意見がぶつかる ⇒ 論争を呼ぶ

●vertを見つけたら「どちらへ回す?」、versを見つけたら「どちらを向いている?」と考えてみよう!

 
 
コダック
当サイトでは英語表現について、このように語源、コアイメージ、語法・文法、覚え方の面から解説を行っています。

一つの語根から複数の単語を関連付けて覚えると、初めて見る単語の意味も推測しやすくなりますよ!

【まとめ・各単語の覚え方】英単語の効率的な覚え方【語源と絡めて記憶力アップ】

参考文献・語源確認
「南出康世(2014), ジーニアス英和辞典 第5版, 大修館書店」
「Merriam-Webster:convert / divert / adverse / diversity / controversy / versatile / version / reverse / introvert / universe / verse / vice versa