「di-(離れて)」+「vert-(向ける)」のパーツで構成されている単語です。
「脇へ向きを変えさせる」がコアイメージで、“divert“=「(注意や進路を)そらす、転換する」「(資金などを)流用・転用する」の意味を持ちますよ!
”divert”の意味と使い方 コアイメージは「脇へ向きを変えさせる」
”divert(発音:divə́ːrt/ディヴァート【動詞】)”は「(注意・関心を)そらす」「(進路・交通・資金などを)転換する・迂回させる・流用する」の意味を持つ単語です。
「di-(離れて)」+「vert-(向ける)」のパーツで構成されている単語で、「脇へ向きを変えさせる」がコアイメージです。
そこから、人の意識を本来の目的から他へ移動させて「(注意を)そらす」ことや、川の流れ・道路のルート、さらには予算の使い道を別の方向へ「転換・流用する」のが”divert”なわけですね!
”divert”で向きを変えるものは上記のように人の意識やお金の流れ、という事が多いですが、物理的に転換する事も表します。

”divert”の重要な語法と頻出フレーズ(文法解説)
”divert”を実際の英文や会話で使うときは、以下の3つの語法(パターン)を押さえておくのがポイントです!
もっともよく使われる基本形です。Bには「本来向かうべき対象や場所」が入ります。
② divert A to [into] B :「A(資金・資源など)をBへ転換する/流用する」
お金や資源の流れを、別の新しい目的(B)へ「使い回す」ときに使われます。
③ be diverted (to B) :「(交通などが)迂回させられる/(飛行機が)着陸地を変更する」
受動態(be動詞 + diverted)の形で、事故や悪天候によってルート変更を「余儀なくされた」というシーンで頻出します。
英語と日本語訳で確認!”divert”の実践例文
それぞれの語法に合わせた、日常会話やビジネス、ニュースでよく見る実践的な例文を見ていきましょう!
例文:注意・関心をそらす(divert A from B)
・The comedian tried to divert the audience’s attention from his mistake.
(その芸人は自分のミスから観客の注意をそらそうとした。)
・Nothing could divert his mind from his worries.
(何をもってしても彼の心を悩みからそらすことはできなかった。)例文:資金や交通ルートの転換・流用(divert A to B / be diverted)
・The government diverted funds from military spending to education.
(政府は資金を軍事費から教育へと転換した。)
・The traffic was diverted because of the accident.
(事故のため交通は迂回させられた。)
・Our flight was diverted to Osaka due to heavy snow in Tokyo.
(東京の豪雪のため、私たちの飛行機は大阪に着陸地を変更された[ダイバートした]。)※一部参考・例文引用「南出康世(2014), ジーニアス英和辞典 第5版、大修館書店」
”divert”の関連語①:「(注意・関心を)そらす」を意味する単語”distract”
例えば”distract”なども「注意をそらす」を意味する有名な単語ですよ!
⇒「注意をそらす」の意味を持つ単語”distract”
ニュアンスの違いとしては
divert ⇒「(意図的に)注意を別の対象へ流す」=関心の転換(気分転換などポジティブな用途にも使える)
distract ⇒「(雑音などが)集中力をバラバラに散らす」=気の散り・邪魔(ネガティブなニュアンスが多い)
といった感じです!
それぞれのイメージを実際の表現を見ながら確認してみましょう!
●divert one’s mind from worries
「(映画を見たりして別の楽しいことに意識を移し)悩みを忘れる」
⇒ 別のルートへ意識を綺麗に引っ越しさせるイメージ(気分転換)
●be distracted by the noise
「(騒音のせいで勉強に集中できず)気が散る」
⇒ 引き裂かれるように集中力が途切れ途切れになるイメージ(単なる邪魔)
”divert”の関連語②:「ルートを変える」を意味する単語”detour”
⇒「進路を変える」の意味を持つ名詞・動詞”detour”
それぞれの表現の違いとしては
divert ⇒「(管理者などが全体の)流れを別ルートに流す」=進路の変更(他動的・指示によるもの)
detour ⇒「(自分自身が)本来のルートを避けて遠回りする」=う回・遠回り(自動的・自発的な行動)
といったイメージです。
●The police diverted the traffic.
「警察が(指示を出して車の)通行を迂回させた」
⇒ 誰か(警察や管理者)によって流れを別の方向へコントロールされるイメージ
●We had to make a detour.
「私たちは遠回りをしなければならなかった」
⇒ 障害物を避けるために、自分たち主導でルートを大きく外れて迂回するイメージ
”divert”の語源はラテン語「dīvertere」 物理的な「方向転換」からの派生

”divert”の語源についても、さらに深く確認していきましょう。
”divert”の語源はラテン語の”dīvertere”です。
オンラインの英英辞典サイト「Dictionary.com」には”divert”の起源について、下記の記載があります。
Origin
First recorded in 1400–50; late Middle English, from Latin dīvertere, from dī- di- 2 + vertere “to turn”日本語訳:1400〜1450年に初めて記録された。後期中英語から、ラテン語の「dīvertere(dī- =離れて + vertere =向ける)」に由来する。
※参考・引用「Dictionary.com」
この記載内容から分かるように、”divert”はラテン語の「離れた場所へ(di-)向きを変える(vertere)」から発祥しています。
古代のラテン語において、”dīvertere”は主に「道が分岐する」「旅人が別の道へ向きを変える」といった「物理的な方向転換」を表す言葉として使われていました。
これが15世紀ごろに英語(後期中英語)へ流入すると、川の流れを変えたり、別の道へう回させたりといった物理的な意味合いから、次第に「人の注意や関心を別のものへ向ける」という心理的な意味合いへも使われ方が拡張していきました。さらには「資金の用途を別の方向へ向ける(=流用する)」といった意味にも派生しています。
● ラテン語 「dīvertere」(離れて向きを変える、道が分岐する)
※主に物理的な方向転換
↓
● 後期中英語(Middle English)へ流入
↓
● 現代英語の 「divert」(進路をそらす、注意をそらす、資金を流用する)
※物理的な意味から、心理的・抽象的な意味へと派生
単語の歴史的な成り立ちを知っておくと、複数の意味を持っていても「根本のイメージは同じなんだ!」と納得しやすくなりますよ。
構成パーツで覚える”divert” 「di-」+「vert-」

ここからは、”divert”という単語をさらに深く、そして忘れにくくするために、構成パーツ(語源)に分解して解説します!
”divert”は、「di-(離れて)」という接頭辞と、「vert-(向ける)」という語根の2つのパーツが合体してできた単語です。
それぞれのパーツが持つ本来の役割や、同じパーツを持つ他の重要単語を紐解いていくことで、単語のニュアンスをより立体的に理解できるようになりますよ!
① 接頭辞「di-」:本来の場所から「離れて・分かれて」いくパーツ
”di-”は、単語に対して「離れて(away)」「分離して(apart)」という意味を付け加える接頭辞パーツです。
後ろに続くアルファベット(特にvやl、fなどの有声音)に合わせて、発音しやすいように「s」が脱落して”di-”の形に変化したものなんですよ。
コアイメージは「本来あるべき中心のルートから、外側へポロッと離れていく」という感覚です!
この「離れていく」というイメージを持つと、”di-”(またはその仲間)を使った他の重要単語の成り立ちも一発で納得できるようになります。
= di-(離れて) + vorce(=vert:向ける・回る)
⇒ 互いに「離れた方向を向き合う」ことから、夫婦が別れる「離婚する」という意味になります。
● dilute(薄める、希釈する)
= di-(離れて・バラバラに) + lute(流す・洗う)
⇒ 液体の中に溶けているものを「バラバラに洗い流して」広げることから、濃度を「薄める」という意味になります。
● differ(異なる、意見を異にする)
= dif-(=di-の仲間:離れて) + fer(運ぶ)
⇒ お互いの位置や意見を「離れた場所へ運んで置く」ことから、他と「異なる」という意味につながります。
② 語根「vert-」:グイッと方向を「向ける・回す」パーツ
続いて、後ろのパーツである”vert-”です。これはラテン語の「vertere(向きを変える、回転させる)」に由来しており、英語では「向ける」「回す」「変化させる(turn)」という意味を持つ非常に強力な語根パーツです。
だから、先ほどの「di-(離れて)」と組み合わせることで、「本来のまっすぐな進行ルートから、離れた方向へグイッと向きを変えさせる」となり、”divert”=「(注意や進路を)そらす・転換する」という意味になるわけですね!
この”vert-”を使った重要単語も、パーツの組み合わせでスッキリ記憶に定着させましょう!
= con-(完全に、共に) + vert-(向ける)
⇒ ぐるっと「完全に方向をそちらへ向け変える」ことから、形や用途を「変換する」、信仰を「改宗させる」という意味になります。
● revert(元の状態に戻る、復帰する)
= re-(後ろに、再び) + vert-(向ける)
⇒ 進行方向から「後ろ(元いた方)へ向き直る」ことから、「元の状態に戻る」という意味になります。ITの世界でも「リバート(元のバージョンに戻す)」としておなじみですね!
● advertise(広告する、宣伝する)
= ad-(~の方へ) + vert-(向ける) + ise(動詞にする接尾辞)
⇒ 世間の人々の目を「特定の商品やサービスの方向へ向かせる」ことから、「広告する」という意味になります。
”divert”の意味と語源・覚え方のまとめ
以下、”divert”の意味と覚え方についてのまとめです。
⇒コアイメージは「脇へ向きを変えさせる」
⇒”divert”=「(注意や進路を)そらす、転換する」「(資金などを)流用する」の意味
●語法・文法のポイント ⇒ divert A from B で「A(注意・関心・進行方向など)をBからそらす」という形で非常によく使われます!
他の単語もぜひご確認いただければ幸いです!