【語源で覚える】語根「ply / plic / plex」(折る・重ねる)を持つ英単語まとめ|apply・imply・explicit・complicateの違いも

 
コダック
今日のテーマは語根”ply / plic / plex”

これらは、紙や布を「折る・重ねる・絡み合わせる」イメージにつながる語源パーツです。

「折りたたんで中に含める・広げて見せる・何枚も重ねる」という動きをつかむと、apply・imply・explicit・complicate・multiplyなどを芋づる式に覚えられますよ!

 

”apply(適用する・申し込む)”、”imply(ほのめかす)”、”explicit(明白な)”、”complicate(複雑にする)”。

日本語訳だけを見ると、ほとんど共通点がないように感じますよね。

しかし、これらの単語の中心には、どれも紙や布を折り重ねる動きがあります。

 
「折る」が、どうして「申し込む」とか「ほのめかす」になるの?ちょっと無理やりに見えるかも…。
 
コダック
確かに、日本語訳だけではつながりが見えませんよね(汗)

でも、どこへ折るのか・どのように重ねるのかを接頭辞と一緒に考えると、意味がスッキリ見えてきます。

例えば、中へ折り込めば「中に含める」、外へ広げれば「中身を明らかにする」。この動きが、”imply”や”explicit”の意味につながっているんです!

 

語根”ply / plic / plex”のコアイメージは「折る・重ねる」

 

”ply / plic”は、ラテン語の”plicāre(折る・曲げる)”につながる語源パーツです。

紙や布を二つに折る動作から、物を重ねる・包む・中に含める・絡ませるといった意味へ広がりました。

ply / plic / plexのコアイメージ

●紙や布を折る
●折ったものを何層にも重ねる
●何かを中へ折り込んで含める
●折り目を広げて中身を見える状態にする
●複数のものを絡めて複雑な状態にする

 

 
コダック
折り紙をイメージしてみてください。

紙を中へ折り込むと、中に何かが隠れます。反対に、折りたたまれた紙を外へ広げると、中に書かれていた内容が見えるようになりますよね。

この動きがそのまま、implicit=中に折り込まれているexplicit=外へ広げられているという対照的な意味につながります!

 

ply・plic・plexは完全に同じ形?語源の枝分かれを整理

 

学習上は「折る・重ねる一族」としてまとめると非常に覚えやすいのですが、厳密には少しだけ枝分かれがあります。

語源の2つの枝

ply / plic
ラテン語 plicāre(折る・曲げる)につながる形
例:apply / imply / explicit / complicate

plex / plect
ラテン語 plectere(編む・絡み合わせる)や、回数を表す-plex(〜重の)につながる形
例:complex / perplex / simplex / multiplex

 

 
じゃあ、”plex”は”plic”の単なるスペル違いではないの?
 
コダック
はい。厳密には、すべてを一つの単語の活用形として扱うのは正確ではありません。

ただし、どちらも「折る・編む・絡める・何層にもする」という非常に近いイメージを持つ親戚です。

この記事では、単語を関連付けて覚えやすくするために、広い意味で「折る・重ねるファミリー」としてまとめて紹介します!

 

【単語一覧】ply / plic / plexを持つ英単語まとめ

 

まずは、今回紹介する主要な単語を一覧で確認しましょう。

単語 語源パーツ 直訳イメージ 主な意味
apply ap-(〜の方へ)+ply(折る・重ねる) 対象へピタッと重ねる 適用する・申し込む
imply im-(中に)+ply(折る) 意味を中へ折り込む ほのめかす・暗に意味する
explicit ex-(外へ)+plic(折る) 折ったものを外へ広げる 明白な・明確な
implicit im-(中に)+plic(折る) 意味が中に折り込まれている 暗黙の・含みのある
complicate com-(一緒に)+plic(折る)+-ate 何枚も一緒に折り重ねる 複雑にする
applicant applic(対象へ重ねる)+-ant(人) 応募先へ自分の書類を重ねる人 応募者・申請者
appliance appli(対象に適合させる)+-ance(もの) 目的へぴったり合わせたもの 器具・電化製品
multiply multi-(多くの)+ply(重ねる) 何重にも折り重ねる 掛ける・増やす
simplicity sim-(一つの)+plex(重なり)+-ity 一重で余計な重なりがない状態 単純さ・簡潔さ
complex com-(一緒に)+plex(編む・絡める) 複数のものが絡み合う 複雑な・複合体
perplex per-(完全に)+plex(絡める) 完全に絡ませて分からなくする 当惑させる
multiplex multi-(多くの)+-plex(〜重の) 多くの層・区画を持つ 多重の・複合施設

 

 
コダック
ポイントは、単語の前半にある接頭辞です!

ap-なら「〜の方へ」、im-なら「中へ」、ex-なら「外へ」、com-なら「一緒に」。

つまり、「どの方向へ折る・重ねるのか」を見れば、単語の意味を予想しやすくなるんです!

 

接頭辞で意味が変わる!「どこへ折るか」で覚えよう

 

 
コダック

イメージの違いをまとめると、以下のようになります!

apply⇒「対象の方へピタッと重ねる」=適用する・申し込む
imply⇒「意味を言葉の中へ折り込む」=ほのめかす
explicit⇒「折り目を外へ広げる」=明白な・明確な
complicate⇒「何枚も一緒に折り重ねる」=複雑にする
multiply⇒「多くの層に折り重ねる」=掛ける・増やす

 
同じ「折る」でも、内側・外側・一緒に・対象の方へと、方向が変わるだけで意味が大きく変わるんだね。
 
コダック
その通りです!
接頭辞を折る方向を指示する矢印として考えると、長い単語でも丸暗記せずに意味を組み立てられますよ。

 

主要なply / plic系単語を個別記事と一緒に覚えよう

 

apply|ap-(〜の方へ)+ply(重ねる)

applyは、対象の方へ何かをピタッと重ね合わせるイメージです。

ルールを現実のケースへ重ねれば「適用する」、クリームを肌へ重ねれば「塗る」、自分の願書を募集先へ重ねれば「申し込む」になります。

【例文】
・This rule applies to all employees.
(この規則はすべての従業員に適用されます。)
・I applied for the position online.
(私はオンラインでその職に応募しました。)

「apply」の意味・使い方、apply for / apply toの違いを詳しく見る

 

imply|im-(中に)+ply(折り込む)

implyは、伝えたい意味を言葉の中へ折り込んで含ませるイメージです。

すべてをはっきり言葉に出さず、表情・言い方・状況の中へ意味を隠しておくため、「ほのめかす」「暗に意味する」につながります。

【例文】
・Are you implying that I made a mistake?
(私が間違えたとほのめかしているのですか。)
・His silence implied agreement.
(彼の沈黙は同意を暗に示していた。)

「imply」の意味・覚え方、inferとの違いを詳しく見る

 

explicit|ex-(外へ)+plic(折る)

explicitは、折りたたまれて隠れていたものを外へ広げて見せるイメージです。

中身がすべて見えるため、曖昧さや隠された意味がなく、「明白な」「はっきり述べられた」という意味になります。

【例文】
・The instructions were clear and explicit.
(その指示は明瞭で、はっきりしていました。)
・She gave explicit permission to use the photo.
(彼女はその写真を使用する明確な許可を与えました。)

「explicit」の意味・使い方、implicitとの違いを詳しく見る

 

complicate|com-(一緒に)+plic(折る)+-ate(〜にする)

complicateは、何枚もの紙や布を一緒に折り重ねて絡ませるイメージです。

要素が重なり合い、どこから手を付ければよいか分かりにくくなることから、「複雑にする」「ややこしくする」になります。

【例文】
・New rules may complicate the process.
(新しい規則によって、その手続きが複雑になるかもしれません。)
・Do not complicate the issue further.
(その問題をこれ以上ややこしくしないでください。)

「complicate」の意味・使い方、complex・perplexとの違いを詳しく見る

 

multiply|multi-(多くの)+ply(折り重ねる)

multiplyは、一枚の紙を何度も折って、層や厚みを何重にも増やすイメージです。

そこから、数学の「掛ける」だけでなく、細胞・問題・利益などが「急速に増える」という意味でも使われます。

【例文】
・Multiply six by four to get twenty-four.
(6に4を掛けると24になります。)
・The number of complaints multiplied rapidly.
(苦情の数は急速に増えました。)

「multiply」の意味・使い方、increase・addとの違いを詳しく見る

 

applyから派生したapplicant・applianceもまとめて覚えよう

 

 
”applicant”と”appliance”も同じ仲間なの?意味が「応募者」と「家電」で全然違うけど…。
 
コダック
どちらも、動詞”apply”から広がった仲間です!

応募先へ自分の書類をピタッと重ねに行くが”applicant”。特定の目的へ機能をピタッと適合させた道具が”appliance”です。

中心にあるのは、どちらも「対象にぴったり合わせる」というイメージなんですよ!

 

単語 品詞 イメージ 意味
apply 動詞 対象へ重ね合わせる 適用する・申し込む
applicant 名詞 募集先へ自分の申請を重ねる人 応募者・申請者
appliance 名詞 目的に機能を適合させた道具 器具・電化製品

「applicant」の意味・使い方、candidateとの違いを詳しく見る

「appliance」の意味・使い方、device・equipmentとの違いを詳しく見る

 

explicit・implicit・implyの違い|「広げる」か「折り込む」か

 

この語根のコアイメージを最も分かりやすく体感できるのが、explicit・implicit・implyの関係です。

 
コダック

イメージの違いは以下の通りです!

explicit⇒「折り目を外へ広げ、全部見せる」=明白な・はっきり述べられた
implicit⇒「意味が中へ折り込まれている」=暗黙の・言外に含まれた
imply⇒「意味を中へ折り込む動作」=ほのめかす・暗に示す

 
explicitは中身を全部開く。implicitは中に隠れている。implyは中に隠して伝える動作、ということか!
 
コダック
完璧です!
日本語訳を三つ別々に覚えるより、折り紙を開くか、折り込むかで整理した方がずっと忘れにくいですよ。

 

例文で見る!explicit / implicit / implyの違い

●The rule is explicit.
「その規則は明確だ」
⇒内容が外へ広げられ、誰が読んでも分かるイメージ

●There was an implicit agreement between them.
「彼らの間には暗黙の合意があった」
⇒言葉には出ていないが、意味が中に含まれているイメージ

●His words implied that the plan had failed.
「彼の言葉は、その計画が失敗したことを暗に示していた」
⇒話し手が意味を言葉の中へ折り込んだイメージ

 

simplicityとcomplexの違い|「一重」か「絡み合う」か

 

simpleの古い構成には、sim-(一つ)+-plex(〜重の)という考え方があります。

つまり、余計な折り重なりがない「一重の状態」だから「単純な・簡潔な」になりました。

反対にcomplexは、複数のものが一緒に編まれ、絡み合った状態です。

 
simpleの中にも”plex”の仲間が隠れているなんて、スペルだけでは気づかなかった!
 
コダック
語源のおもしろいところですよね!

一重で余計なものがないから”simple”。多くの要素が一緒に絡んでいるから”complex”。

「簡単」と「複雑」という反対の意味も、重なりの数や絡み方でつながっているんです。

 

「simplicity」の意味・使い方、simpleの語源を詳しく見る

 

complicate・complex・perplexの違い

 

いずれも「複雑」「分かりにくい」に関係しますが、見ているポイントが異なります。

単語 中心となるイメージ 主な使い方
complicate 要素を折り重ねて、状況をややこしくする 動作・変化を表す動詞
complex 複数の要素が絡み合って構成されている 構造・状態を表す形容詞や名詞
perplex 頭の中を完全に絡ませ、答えが分からなくなる 人を当惑させる動詞
 
コダック
complicateは「複雑にする動作」、complexは「複雑な構造」、perplexは「複雑すぎて人を困らせる」という違いです。

紙や糸が何重にも絡まった姿を思い浮かべれば、三つの単語を同じイメージから区別できますよ!

 

なぜ「折る・重ねる」から抽象的な意味が生まれたの?

 

語源を学んでいると、「物理的に紙を折る動作が、どうして考えや制度の意味になるの?」と疑問に感じることがあります。

これは、目に見える動作を使って、目に見えない概念を表した結果です。

物理的な「折る」から生まれた意味の広がり

●対象へ重ねる
⇒ルールや技術を適用する/募集先へ申し込む

●中へ折り込む
⇒言葉の中に意味を含ませる・ほのめかす

●外へ広げる
⇒隠れていた内容を明白にする

●一緒に何重にも折る
⇒要素が絡み合って複雑になる

●たくさんの層にする
⇒数量が何倍にも増える

 

 
日本語でも「話を折り込む」とか「意味を含ませる」と言うし、似た発想があるね。
 
コダック
そうなんです!
抽象語に見えても、元をたどると人間の身近な動作に行き着きます。実際に紙を折る場面と結び付けると、単語がただの文字列ではなく、一つの映像として記憶に残りますよ。

 

ply / plic / plexについてのよくある疑問

 

Q1. ”ply”という単語自体にも「層」の意味があるの?

 
トイレットペーパーの”2-ply”って、この”ply”と関係ある?
 
コダック
関係あります!
名詞の”ply”には「一つの層・一枚」という意味があります。

two-plyなら「二層の」、multi-plyなら「多層の」。語源の折り重ねるイメージが、現代英語にもそのまま残っています。

 

Q2. ”reply”もply=折るの仲間?

 
コダック
歴史的には”reply”も、ラテン語のreplicāre(折り返す・返答する)につながります。

相手から届いた言葉を、自分の方から折り返して返すイメージから「返答する」になったと考えると覚えやすいですね。

 

Q3. ”implement”の”ple”も「折る」なの?

 
”implement”にも”ple”があるけど、このハブに入る単語?
 
コダック
いいところに気づきました!ただし、implementの”ple”は「満たす」系の別語源として考える必要があります。

スペルが似ているからといって、すべてをply / plicへまとめることはできません。語根学習では、見た目が似ている別語源を無理に混ぜないことも大切です!

 

Q4. 最初に覚えるなら、どの4語がおすすめ?

最初に覚えたい4単語

apply=対象へ重ねる → 適用する・申し込む
imply=中へ折り込む → ほのめかす
explicit=外へ広げる → 明白な
complicate=一緒に折り重ねる → 複雑にする

 

ply / plic / plexの語源・覚え方まとめ

 

以下、語根”ply / plic / plex”についてのまとめです。

ply / plicは、ラテン語”plicāre(折る・曲げる)”につながる語源パーツ
plexには、”plectere(編む・絡める)”や”-plex(〜重の)”につながる枝がある
●共通のコアイメージは「折る・重ねる・絡み合わせる」

apply=対象の方へ重ねる ⇒ 適用する・申し込む
imply=意味を中へ折り込む ⇒ ほのめかす
explicit=折り目を外へ広げる ⇒ 明白な
complicate=一緒に何重にも折る ⇒ 複雑にする
multiply=多くの層に重ねる ⇒ 掛ける・増やす
simplicity=一重で余計な重なりがない状態 ⇒ 単純さ・簡潔さ

●覚えるコツは、接頭辞を「折る方向を示す矢印」として考えること!

 
 
コダック
当サイトでは英語表現について、このように語源、コアイメージ、語法・文法、覚え方の面から解説を行っています。

一つの語根から複数の単語を関連付けて覚えると、初めて見る単語の意味も推測しやすくなりますよ!

【まとめ・各単語の覚え方】英単語の効率的な覚え方【語源と絡めて記憶力アップ】

参考文献・語源確認
「南出康世(2014), ジーニアス英和辞典 第5版, 大修館書店」
「Merriam-Webster:ply / apply / imply / explicit / complicate / simple / complex / multiply