これらは、紙や布を「折る・重ねる・絡み合わせる」イメージにつながる語源パーツです。
「折りたたんで中に含める・広げて見せる・何枚も重ねる」という動きをつかむと、apply・imply・explicit・complicate・multiplyなどを芋づる式に覚えられますよ!
”apply(適用する・申し込む)”、”imply(ほのめかす)”、”explicit(明白な)”、”complicate(複雑にする)”。
日本語訳だけを見ると、ほとんど共通点がないように感じますよね。
しかし、これらの単語の中心には、どれも紙や布を折り重ねる動きがあります。
でも、どこへ折るのか・どのように重ねるのかを接頭辞と一緒に考えると、意味がスッキリ見えてきます。
例えば、中へ折り込めば「中に含める」、外へ広げれば「中身を明らかにする」。この動きが、”imply”や”explicit”の意味につながっているんです!
- 1 語根”ply / plic / plex”のコアイメージは「折る・重ねる」
- 2 ply・plic・plexは完全に同じ形?語源の枝分かれを整理
- 3 【単語一覧】ply / plic / plexを持つ英単語まとめ
- 4 接頭辞で意味が変わる!「どこへ折るか」で覚えよう
- 5 主要なply / plic系単語を個別記事と一緒に覚えよう
- 6 applyから派生したapplicant・applianceもまとめて覚えよう
- 7 explicit・implicit・implyの違い|「広げる」か「折り込む」か
- 8 simplicityとcomplexの違い|「一重」か「絡み合う」か
- 9 complicate・complex・perplexの違い
- 10 なぜ「折る・重ねる」から抽象的な意味が生まれたの?
- 11 ply / plic / plexについてのよくある疑問
- 12 ply / plic / plexの語源・覚え方まとめ
語根”ply / plic / plex”のコアイメージは「折る・重ねる」
”ply / plic”は、ラテン語の”plicāre(折る・曲げる)”につながる語源パーツです。
紙や布を二つに折る動作から、物を重ねる・包む・中に含める・絡ませるといった意味へ広がりました。
●紙や布を折る
●折ったものを何層にも重ねる
●何かを中へ折り込んで含める
●折り目を広げて中身を見える状態にする
●複数のものを絡めて複雑な状態にする
紙を中へ折り込むと、中に何かが隠れます。反対に、折りたたまれた紙を外へ広げると、中に書かれていた内容が見えるようになりますよね。
この動きがそのまま、implicit=中に折り込まれている、explicit=外へ広げられているという対照的な意味につながります!
ply・plic・plexは完全に同じ形?語源の枝分かれを整理
学習上は「折る・重ねる一族」としてまとめると非常に覚えやすいのですが、厳密には少しだけ枝分かれがあります。
●ply / plic
ラテン語 plicāre(折る・曲げる)につながる形
例:apply / imply / explicit / complicate
●plex / plect
ラテン語 plectere(編む・絡み合わせる)や、回数を表す-plex(〜重の)につながる形
例:complex / perplex / simplex / multiplex
ただし、どちらも「折る・編む・絡める・何層にもする」という非常に近いイメージを持つ親戚です。
この記事では、単語を関連付けて覚えやすくするために、広い意味で「折る・重ねるファミリー」としてまとめて紹介します!
【単語一覧】ply / plic / plexを持つ英単語まとめ
まずは、今回紹介する主要な単語を一覧で確認しましょう。
| 単語 | 語源パーツ | 直訳イメージ | 主な意味 |
|---|---|---|---|
| apply | ap-(〜の方へ)+ply(折る・重ねる) | 対象へピタッと重ねる | 適用する・申し込む |
| imply | im-(中に)+ply(折る) | 意味を中へ折り込む | ほのめかす・暗に意味する |
| explicit | ex-(外へ)+plic(折る) | 折ったものを外へ広げる | 明白な・明確な |
| implicit | im-(中に)+plic(折る) | 意味が中に折り込まれている | 暗黙の・含みのある |
| complicate | com-(一緒に)+plic(折る)+-ate | 何枚も一緒に折り重ねる | 複雑にする |
| applicant | applic(対象へ重ねる)+-ant(人) | 応募先へ自分の書類を重ねる人 | 応募者・申請者 |
| appliance | appli(対象に適合させる)+-ance(もの) | 目的へぴったり合わせたもの | 器具・電化製品 |
| multiply | multi-(多くの)+ply(重ねる) | 何重にも折り重ねる | 掛ける・増やす |
| simplicity | sim-(一つの)+plex(重なり)+-ity | 一重で余計な重なりがない状態 | 単純さ・簡潔さ |
| complex | com-(一緒に)+plex(編む・絡める) | 複数のものが絡み合う | 複雑な・複合体 |
| perplex | per-(完全に)+plex(絡める) | 完全に絡ませて分からなくする | 当惑させる |
| multiplex | multi-(多くの)+-plex(〜重の) | 多くの層・区画を持つ | 多重の・複合施設 |
ap-なら「〜の方へ」、im-なら「中へ」、ex-なら「外へ」、com-なら「一緒に」。
つまり、「どの方向へ折る・重ねるのか」を見れば、単語の意味を予想しやすくなるんです!
接頭辞で意味が変わる!「どこへ折るか」で覚えよう
イメージの違いをまとめると、以下のようになります!
apply⇒「対象の方へピタッと重ねる」=適用する・申し込む
imply⇒「意味を言葉の中へ折り込む」=ほのめかす
explicit⇒「折り目を外へ広げる」=明白な・明確な
complicate⇒「何枚も一緒に折り重ねる」=複雑にする
multiply⇒「多くの層に折り重ねる」=掛ける・増やす
接頭辞を折る方向を指示する矢印として考えると、長い単語でも丸暗記せずに意味を組み立てられますよ。
主要なply / plic系単語を個別記事と一緒に覚えよう
apply|ap-(〜の方へ)+ply(重ねる)
applyは、対象の方へ何かをピタッと重ね合わせるイメージです。
ルールを現実のケースへ重ねれば「適用する」、クリームを肌へ重ねれば「塗る」、自分の願書を募集先へ重ねれば「申し込む」になります。
【例文】
・This rule applies to all employees.
(この規則はすべての従業員に適用されます。)
・I applied for the position online.
(私はオンラインでその職に応募しました。)
→ 「apply」の意味・使い方、apply for / apply toの違いを詳しく見る
imply|im-(中に)+ply(折り込む)
implyは、伝えたい意味を言葉の中へ折り込んで含ませるイメージです。
すべてをはっきり言葉に出さず、表情・言い方・状況の中へ意味を隠しておくため、「ほのめかす」「暗に意味する」につながります。
【例文】
・Are you implying that I made a mistake?
(私が間違えたとほのめかしているのですか。)
・His silence implied agreement.
(彼の沈黙は同意を暗に示していた。)
→ 「imply」の意味・覚え方、inferとの違いを詳しく見る
explicit|ex-(外へ)+plic(折る)
explicitは、折りたたまれて隠れていたものを外へ広げて見せるイメージです。
中身がすべて見えるため、曖昧さや隠された意味がなく、「明白な」「はっきり述べられた」という意味になります。
【例文】
・The instructions were clear and explicit.
(その指示は明瞭で、はっきりしていました。)
・She gave explicit permission to use the photo.
(彼女はその写真を使用する明確な許可を与えました。)
→ 「explicit」の意味・使い方、implicitとの違いを詳しく見る
complicate|com-(一緒に)+plic(折る)+-ate(〜にする)
complicateは、何枚もの紙や布を一緒に折り重ねて絡ませるイメージです。
要素が重なり合い、どこから手を付ければよいか分かりにくくなることから、「複雑にする」「ややこしくする」になります。
【例文】
・New rules may complicate the process.
(新しい規則によって、その手続きが複雑になるかもしれません。)
・Do not complicate the issue further.
(その問題をこれ以上ややこしくしないでください。)
→ 「complicate」の意味・使い方、complex・perplexとの違いを詳しく見る
multiply|multi-(多くの)+ply(折り重ねる)
multiplyは、一枚の紙を何度も折って、層や厚みを何重にも増やすイメージです。
そこから、数学の「掛ける」だけでなく、細胞・問題・利益などが「急速に増える」という意味でも使われます。
【例文】
・Multiply six by four to get twenty-four.
(6に4を掛けると24になります。)
・The number of complaints multiplied rapidly.
(苦情の数は急速に増えました。)
→ 「multiply」の意味・使い方、increase・addとの違いを詳しく見る
applyから派生したapplicant・applianceもまとめて覚えよう
応募先へ自分の書類をピタッと重ねに行く人が”applicant”。特定の目的へ機能をピタッと適合させた道具が”appliance”です。
中心にあるのは、どちらも「対象にぴったり合わせる」というイメージなんですよ!
| 単語 | 品詞 | イメージ | 意味 |
|---|---|---|---|
| apply | 動詞 | 対象へ重ね合わせる | 適用する・申し込む |
| applicant | 名詞 | 募集先へ自分の申請を重ねる人 | 応募者・申請者 |
| appliance | 名詞 | 目的に機能を適合させた道具 | 器具・電化製品 |
→ 「applicant」の意味・使い方、candidateとの違いを詳しく見る
→ 「appliance」の意味・使い方、device・equipmentとの違いを詳しく見る
explicit・implicit・implyの違い|「広げる」か「折り込む」か
この語根のコアイメージを最も分かりやすく体感できるのが、explicit・implicit・implyの関係です。
イメージの違いは以下の通りです!
explicit⇒「折り目を外へ広げ、全部見せる」=明白な・はっきり述べられた
implicit⇒「意味が中へ折り込まれている」=暗黙の・言外に含まれた
imply⇒「意味を中へ折り込む動作」=ほのめかす・暗に示す
日本語訳を三つ別々に覚えるより、折り紙を開くか、折り込むかで整理した方がずっと忘れにくいですよ。
●The rule is explicit.
「その規則は明確だ」
⇒内容が外へ広げられ、誰が読んでも分かるイメージ
●There was an implicit agreement between them.
「彼らの間には暗黙の合意があった」
⇒言葉には出ていないが、意味が中に含まれているイメージ
●His words implied that the plan had failed.
「彼の言葉は、その計画が失敗したことを暗に示していた」
⇒話し手が意味を言葉の中へ折り込んだイメージ
simplicityとcomplexの違い|「一重」か「絡み合う」か
simpleの古い構成には、sim-(一つ)+-plex(〜重の)という考え方があります。
つまり、余計な折り重なりがない「一重の状態」だから「単純な・簡潔な」になりました。
反対にcomplexは、複数のものが一緒に編まれ、絡み合った状態です。
一重で余計なものがないから”simple”。多くの要素が一緒に絡んでいるから”complex”。
「簡単」と「複雑」という反対の意味も、重なりの数や絡み方でつながっているんです。
→ 「simplicity」の意味・使い方、simpleの語源を詳しく見る
complicate・complex・perplexの違い
いずれも「複雑」「分かりにくい」に関係しますが、見ているポイントが異なります。
| 単語 | 中心となるイメージ | 主な使い方 |
|---|---|---|
| complicate | 要素を折り重ねて、状況をややこしくする | 動作・変化を表す動詞 |
| complex | 複数の要素が絡み合って構成されている | 構造・状態を表す形容詞や名詞 |
| perplex | 頭の中を完全に絡ませ、答えが分からなくなる | 人を当惑させる動詞 |
紙や糸が何重にも絡まった姿を思い浮かべれば、三つの単語を同じイメージから区別できますよ!
なぜ「折る・重ねる」から抽象的な意味が生まれたの?
語源を学んでいると、「物理的に紙を折る動作が、どうして考えや制度の意味になるの?」と疑問に感じることがあります。
これは、目に見える動作を使って、目に見えない概念を表した結果です。
●対象へ重ねる
⇒ルールや技術を適用する/募集先へ申し込む
●中へ折り込む
⇒言葉の中に意味を含ませる・ほのめかす
●外へ広げる
⇒隠れていた内容を明白にする
●一緒に何重にも折る
⇒要素が絡み合って複雑になる
●たくさんの層にする
⇒数量が何倍にも増える
抽象語に見えても、元をたどると人間の身近な動作に行き着きます。実際に紙を折る場面と結び付けると、単語がただの文字列ではなく、一つの映像として記憶に残りますよ。
ply / plic / plexについてのよくある疑問
Q1. ”ply”という単語自体にも「層」の意味があるの?
名詞の”ply”には「一つの層・一枚」という意味があります。
two-plyなら「二層の」、multi-plyなら「多層の」。語源の折り重ねるイメージが、現代英語にもそのまま残っています。
Q2. ”reply”もply=折るの仲間?
相手から届いた言葉を、自分の方から折り返して返すイメージから「返答する」になったと考えると覚えやすいですね。
Q3. ”implement”の”ple”も「折る」なの?
スペルが似ているからといって、すべてをply / plicへまとめることはできません。語根学習では、見た目が似ている別語源を無理に混ぜないことも大切です!
Q4. 最初に覚えるなら、どの4語がおすすめ?
① apply=対象へ重ねる → 適用する・申し込む
② imply=中へ折り込む → ほのめかす
③ explicit=外へ広げる → 明白な
④ complicate=一緒に折り重ねる → 複雑にする
ply / plic / plexの語源・覚え方まとめ
以下、語根”ply / plic / plex”についてのまとめです。
●plexには、”plectere(編む・絡める)”や”-plex(〜重の)”につながる枝がある
●共通のコアイメージは「折る・重ねる・絡み合わせる」
●apply=対象の方へ重ねる ⇒ 適用する・申し込む
●imply=意味を中へ折り込む ⇒ ほのめかす
●explicit=折り目を外へ広げる ⇒ 明白な
●complicate=一緒に何重にも折る ⇒ 複雑にする
●multiply=多くの層に重ねる ⇒ 掛ける・増やす
●simplicity=一重で余計な重なりがない状態 ⇒ 単純さ・簡潔さ
●覚えるコツは、接頭辞を「折る方向を示す矢印」として考えること!
一つの語根から複数の単語を関連付けて覚えると、初めて見る単語の意味も推測しやすくなりますよ!