「ap-(〜の方へ)」+「plic-(折る)」+「-ant(〜する人)」の3パーツで構成されている単語です。
「対象にピタッと自分(の書類)を重ね合わせる人」がコアイメージで、そこから“applicant”=「応募者」「志願者」の意味を持ちますよ!
”applicant”の意味と使い方・頻出フレーズ
”applicant(発音:ǽplikənt/アプリカント【名詞】)”は「応募者」「志願者」「申請者」の意味を持つ単語です。
企業の求人への「応募者」、大学などの「志願者」、ビザなどの「申請者」など、「自分から進んで書類を出して願い出ている人」を広く指します。
もともとは「書類をピタッと相手に折り重ねる」という動作を表していました。
対象の企業や学校の方へ(ap-)、願書や履歴書をぴったり折り重ねる(plic-)ようにしてアプローチする人(-ant)。
そこから、「自ら書類を提出して願い出る人=応募者」になったわけですね!

”applicant”の頻出フレーズ・使い方
”applicant”は日常会話からビジネス、フォーマルな手続きまで幅広く使われます。以下の組み合わせ(コロケーション)でよく登場するので、セットで覚えてしまいましょう!
- job applicant:求職者、仕事の応募者
- successful applicant:合格者、採用者
- qualified applicant:適格な応募者、条件を満たした志願者
- applicant tracking system (ATS):応募者追跡システム(採用管理システム)
”applicant”を使った例文
使い方を定着させるために、具体的な例文を確認してみましょう。
例文
・There were over a hundred applicants for the job.
(その仕事には100人以上の応募者があった。)・Successful applicants will be notified by email by the end of this week.
(合格した志願者[採用者]には、今週末までにメールで通知されます。)・We are looking for a highly qualified applicant to join our team.
(私たちはチームに加わってくれる、非常に優秀な(適格な)応募者を探しています。)・All applicants must submit their resumes and cover letters online.
(すべての応募者は、履歴書とカバーレターをオンラインで提出しなければなりません。)
”applicant”の文法・語法 セットで覚える前置詞と数え方のルール

1. 100%数えられる可算名詞!
”applicant”は「人間」を指す言葉なので、完全に数えられる名詞(可算名詞)です。そのため、単数で使うときは an applicant や the applicant のように冠詞が必要で、複数であれば applicants と必ず複数形の s をつける必要があります。TOEICなどの文法問題でも単数・複数が問われることがあるので注意しましょう!
2. 後ろに続く前置詞は ”for” と ”to” を使い分ける
「〜への応募者」と言いたいとき、後ろに続く前置詞によってニュアンスが変わります。これは動詞(apply for 〜 / apply to 〜)のルールのまま引き継がれます。
- applicant for +【目的・対象・仕事など】:〜を求めて応募する人
(例:an applicant for the position / その役職への応募者) - applicant to +【提出先・組織・大学など】:〜に対して申請する人
(例:applicants to the university / その大学への志願者)
”applicant”の関連語:「応募者・候補者」を意味する”candidate / competitor”との違い
TOEICやビジネス英語でも頻出の”candidate”や“competitor”との違いを解説します。
⇒「候補者・競争相手」の意味を持つ単語 ”candidate” / ”competitor”
ニュアンスの違いとしては以下の通りです!
① applicant⇒「自ら進んで履歴書などを提出し、応募した段階の人」
=(書類を出したばかりの)応募者・志願者
② candidate⇒「書類選考を通過して面接に進んだ人や、推薦されて選挙に立つ人」
=(選考に残っている有力な)候補者
③ competitor⇒「同じポジションや利益を目指して、互いに激しく競い合っているライバル」
=(コンペや競技の)競争相手・競合
採用活動のシチュエーションをベースに、フレーズで違いを見てみましょう!
●screen the job applicants
「(提出された大量の履歴書に目を通して)求人の応募者を審査する」
⇒ 自ら書類を送り届けてきた、スタートラインの集団をさばくイメージ
●a strong candidate for the position
「そのポストの有力な候補者」
⇒ 選考が数段階進み、最終面接などに残っている「見込みのある人」のイメージ
●beat a competitor in the interview
「面接で競争相手(ライバル)を打ち負かす」
⇒ 限られた1つの枠を奪い合うために、火花を散らして競っている相手のイメージ
”applicant”の語源はラテン語「applicāre」:「ぴったり寄り添う」から「志願する」への進化

なぜ「〜の方へ(ap-)」+「折る(plic-)」が、最終的に「応募者」という意味になったのでしょうか?
少し掘り下げて、”applicant”の語源と歴史的な成り立ちを確認していきましょう。
オンラインの英英辞典サイト「Dictionary.com」には”applicant”およびルートである動詞”apply”の起源について、下記の記載があります。
Origin of applicant
First recorded in 1475–85, applicant is from the Latin word applicant- (stem of applicāns applying, present participle of applicāre ). See apply, -antOrigin of apply
First recorded in 1350–1400; Middle English ap(p)lien, from Anglo-French, Old French ap(p)lier, from Latin applicāre, equivalent to ap- + plicāre “to fold”; see ply日本語訳:
【applicantの起源】1475〜85年に初めて記録された applicant は、ラテン語の applicant-(applicāre「適用する・応募する」の現在分詞 applicāns の語幹)に由来する。apply, -ant を参照。
【applyの起源】1350〜1400年に初めて記録された。中期英語の ap(p)lien は、アングロ・フランス語/古フランス語の ap(p)lier、ラテン語の applicāre(ap-[〜の方へ]+ plicāre[折る])に由来する。ply を参照。※参考・引用「Dictionary.com」
この記載から分かるように、もともとは14世紀後半にフランス語を経由して英語に入ってきた「apply」という動詞があり、そこから15世紀後半に「実際に行う人」を表す「applicant」という言葉が生まれました。
ここで注目したいのは、ラテン語の「applicāre(アプリカーレ)」の本来のニュアンスです。「ある物の方へ(ap-)」+「折る(plic-)」とは、単に紙を折るという物理的な動作だけではなく、「二つのものを折り重ねて、ぴったりとくっつける(結びつける)」という状態を表していました。
① 物理的な接触:物をある対象に向かって「ぴったりと重ね合わせる」
↓
② 精神・労力の集中:自分の意識や努力を、ある仕事や目的に「ぴったりとくっつける(=専念する、適用する)」
↓
③ 所属や願い出:企業や組織などに対して自分自身を「結びつけようとアプローチする(=志願する、応募する)」
このように、「自分の身を対象にぴったりと寄せていく(結びつける)」というイメージから、現代の「仕事や学校に願い出る(=applyする)人」、つまり「応募者・志願者」という意味へと発展していったのです。
ただ単に「書類を折って出す」というよりも、「自分の熱意や労力を、その企業や学校にぴったりと結びつけようとする人」と考えると、”applicant”という言葉の持つ「前向きなエネルギー」やコアイメージがより深く理解できると思います!
構成パーツで覚える”applicant” 「ap-」+「plic-」+「-ant」

ここからは単語の構成パーツから”applicant”について深掘りしていきましょう。
”applicant”は、大きく分けて「ap-(〜の方へ)」+「plic-(折る)」+「-ant(〜する人)」の3つのパーツを組み合わせてできています。
それぞれのパーツが持つ意味を理解すると、他の単語を覚えるときにも応用が効くので非常に便利ですよ!
接頭辞 “ap-“(元は ad-)は「〜の方へ、〜に向かって」を意味する
”ap-”は「〜の方へ」という方向や対象への意識を表すパーツです。
本来の形は「ad-」ですが、直後に来る単語の頭文字が「p」の場合、発音しやすくするために「ap-」へと変化(同化)するという特徴を持っています。
対象となる場所や人に向かって近づいていく様子から、「接近する、アプローチする」という意味になるわけですね!
その他にも、appoint(ap-[〜の方へ]+ point[指をさす]=役職などに指名する、約束する)や appeal(ap-[〜の方へ]+ peal[追いやる・促す]=訴えかける、アピールする)など、対象に向かってアクションを起こす単語に頻繁に使われます。
語根 ”plic-” は「折る、重ねる」を意味する超重要パーツ!
”plic-” は「折る(fold)」や「重ね合わせる」を意味する、英語学習において非常に重要なパーツです。形を変えて ”ply” や ”plex” として登場することもあります。
いくつもの要素を一緒に折りたたんで、ぐちゃぐちゃに絡ませてしまう様子から=「複雑にする」という意味を表しています。
他にも ”plic-” や ”ply” を使用する単語は日常会話にもよく登場します。ぜひ一緒に覚えてしまいましょう!
・reply(re-[後ろへ・折り返して]+ ply[折る]=手紙などを折り返して返す=返事をする)
・replica(re-[再び]+ plic[折る]=元の型に合わせて再び折り重ねて作ったもの=模写、レプリカ)
接尾辞 ”-ant” は「〜する人、〜するモノ」を表す
”-ant” は単語の最後にくっついて、「〜の動作をする人」や「〜の性質を持つモノ」を表す名詞・形容詞を作るパーツです。人を表す接尾辞としては「-er」や「-or」と同じくらいよく見かけます。
メインとなる人のすぐ側に寄り添って立ち、サポートをする人=「助手、アシスタント」を表しています。
その他に servant(serve[仕える]+ ant[人]=召使い、使用人)や、participant(participate[参加する]+ ant[人]=参加者)などもこのパーツを使用する代表的な単語です。
”applicant”の意味と語源・覚え方のまとめ
以下、”applicant”の意味と覚え方についてのまとめです。
⇒コアイメージは「(志望する組織へ)書類をぴったり折り重ねて願い出る人」
⇒”applicant”=「応募者」「志願者」の意味
●語法・文法のポイント
⇒数えられる可算名詞。対象・目的を表すときは for、提出先の組織を表すときは to を後ろに伴うことが多い。
関連付けて覚えることで記憶の定着率がグッと上がりますので、他の単語もぜひご確認いただければ幸いです!