「ex-(外に)」+「plic(折る)」+「-it(形容詞にするもの)」の3つのパーツで構成されている単語です。
「折れ目を外に広げる」がコアイメージで、“explicit”=「明白な」「明確な」の意味を持ちますよ!
”explicit”の意味と使い方 コアイメージは「折れ目を外に広げる」
”explicit(発音:iksplísit(エクスプリシット))”は「明白な」「明確な」の意味を持つ単語です。
「ex-(外に)」+「plic(折る)」+「-it(形容詞化)」の3つのパーツで構成されており、「折れ目を外に広げる事で中を明らかにすること」がコアイメージとなります。
中身がすべてオープンになって、どこに何があるか一目瞭然(=「丸見えで分かりやすい」)な状態、つまり隠し事や曖昧さが一切ないのが”explicit”なんです!

”explicit”は「一切の隠し事や曖昧さがない」というニュアンスが非常に強い表現です。言葉や態度にしっかりと表れていて、誰の目にも明らかな状況で使われます。
逆に言葉には出さないけれど雰囲気や文脈で察するような「暗黙の・言外の」というニュアンスには、後述する”implicit”を使用します。
例文
He gave me explicit directions.
(彼は私に明確な指示を与えてくれた。)
※参考・例文引用「南出康世(2014),ジーニアス英和辞典 第5版、大修館書店」
”explicit”の関連語①:「はっきりした」を意味する単語”explicit / definite / specific”
例えば”definite”や”specific”も「はっきりした」という意味を持つ重要な単語ですよ!
⇒「はっきりした」の意味を持つ単語”definite / specific”
それぞれのコアイメージの違いはこんな感じです!
explicit⇒「言葉や態度にすべて出ている」=意図が丸見えで明確
definite⇒「枠組みがカチッと決まっている」=変更の余地がないほど確実
specific⇒push「ピンポイントで限定されている」=ディテールが具体的
実際の使い分けをイメージしやすくするために、「指示(instructions)」という言葉を例に比べてみましょう!
● explicit instructions
「(誤解の余地がないほど)誰にでも全部分かる明確な指示」
⇒ 隠し事や曖昧さがなく、すべてがオープンに表現されているイメージ
● definite instructions
「(変更されることのない)最終決定された確実な指示」
⇒ 境界線(限界)がカチッと決まっていて、ブレがないイメージ
● specific instructions
「(やるべきことが細かく書かれた)具体的な指示」
⇒ 他のものと区別できるように、細かいディテールに焦点を当てているイメージ
”explicit”の関連語②:「対義語」にあたる単語”implicit / vague”
⇒「はっきりしない・暗黙の」の意味を持つ単語”implicit / vague”
こちらもイメージで捉えると分かりやすいです!
implicit⇒「中に折り畳まれている」=言葉には出さない暗黙の
vague⇒「全体がぼんやりしている」=的を射ていなくて曖昧な
実際の例文を通して、それぞれのニュアンスの感覚を掴んでいきましょう!
● implicit agreement
「(言葉には出さない)暗黙の了解」
⇒ 表には見えないけれど、お互いの胸の内(中)に含まれているイメージ
● vague answer
「(何を言いたいのかよく分からない)曖昧な返事」
⇒ 輪郭がぼやけていて、焦点がはっきりしないイメージ
”explicit”の語法・文法のポイント どんな風に使われる?

”explicit”の具体的な使い方や、おさえておきたい文法のポイントを見ていきましょう。
”explicit”は形容詞なので、後ろに名詞を続けたり、主語の状態を説明する補語(C)として使われますよ!
「指示」「同意」「批判」といった、人間の意思表示を表す名詞と相性がバツグンです!
よく一緒に使われる定番の組み合わせ(コロケーション)を例文で確認してみましょう。
● explicit instructions / directions (明確な指示)
「She gave explicit instructions on how to complete the task.」
⇒ 彼女はそのタスクを完了する方法について明確な指示を出した。
● explicit consent / agreement (明白な同意)
「You need explicit consent from the user before collecting personal data.」
⇒ 個人データを収集する前に、ユーザーからの明白な同意が必要です。
● be explicit about 〜 (〜について明確である)
「The rules are very explicit about what is allowed.」
⇒ 規則では、何が許可されているかが非常に明確にされています。
“explicit”は「あえて言葉や文字にして、誤解の余地をゼロにしている」という、一歩踏み込んだ強いニュアンスがありますよ!
また、洋楽の歌詞や海外の動画などで「Explicit」という表記を見たことがある方もいるかもしれません。
これは「(性表現や暴力描写が)露骨な・生々しい」という意味の、”explicit”のもう一つの重要な使い方です。(「包み隠さずオープンに表現されている」というコアイメージから繋がっていますね!)
例文
The movie contains explicit violence.
(その映画には露骨な暴力描写が含まれている。)
※参考・例文引用「南出康世(2014),ジーニアス英和辞典 第5版、大修館書店」
”explicit”の語源はラテン語「explicitus」(広げられた)

”explicit”の語源について、もう少し深く歴史を掘り下げてみましょう。
”explicit”の直接の語源は、ラテン語の「explicitus(広げられた、提示された)」です。
オンラインの英英辞典サイト「Dictionary.com」には”explicit”の起源について、下記の記載があります。
Origin of explicit
First recorded in 1605–15; from Latin explicitus “unfolded, set forth,” variant past participle of explicāre; see origin at explicate日本語訳:1605〜15年に初めて記録された。ラテン語のexplicitus(広げられた、提示された)から来ており、これはexplicāreの過去分詞の異形。explicateの起源を参照。
※参考・引用「Dictionary.com」
この記載内容にあるように、”explicit”の根本的な由来は、ラテン語の動詞「explicāre(外へ向かって折り広げる、展開する)」という物理的な動作にさかのぼります。
ラテン語 動詞「explicāre(折り畳んだものを開く、展開する)」
↓
過去分詞「explicitus(広げられた、提示された、解明された)」
↓
17世紀初頭(1605〜15年頃)に英語の「explicit(明白な、明確な)」として定着
クルクルと巻かれたり折られたりして隠れていた文章を「外へ向かって広げる(explicāre)」と、中に書いてある文字が誰の目にも見えて「はっきり分かる(explicitus)」状態になりますよね!
この「物理的に広げられて中身が丸見えになる」という状態が比喩的に変化し、現在の「(情報や意図が)明確な、包み隠しのない」という意味に繋がっていったわけです。
ちなみに、同じ語源「explicāre」から派生した英単語に「explicate(詳しく説明する、解明する)」があります。
こちらも「折り畳まれた複雑な理論を、広げて分かりやすくする」というイメージを持つ単語ですね。
構成パーツで覚える”explicit” 「ex-(外に)」+「plic(折る)」+「-it(〜された状態)」

ここからは構成パーツ(語源)の面から、”explicit”をさらに深く頭に刻み込んでいきましょう!
”explicit”は、「ex-(外に)」+「plic(折る)」+「-it(〜された状態)」という3つのパーツが結びついてできた単語です。
それぞれのパーツを詳しく見ていくと、他のたくさんの英単語にも応用できる「芋づる式の記憶法」が身につきますよ!
”ex-”は「外に」「外へ」を意味するパーツ(接頭辞)
”ex-”は「外に」や「外へ」という方向性を表す、非常に使用頻度の高いパーツです。日本語でも「エグジット(出口=exit)」という言葉でよく耳にしますよね。
これは「ex-(外に)」+「port(港、運ぶ)」という2つのパーツで構成されています。
港の「外へ運び出す」というイメージから、「輸出する」という意味になるわけですね!
他にも、”ex-”を頭に持つ単語はパーツで分解すると本質的な意味がハッキリ見えてきます。
⇒「ex-(外に)」+「clude(閉じる)」= 枠組みの「外側に置いたまま閉める」から、除外するという意味に!
● exhale(息を吐き出す)
⇒「ex-(外に)」+「hale(息をする)」= 体の「外に向かって息をする」から、息を吐くという意味に!
● exit(出口、外に出る)
⇒「ex-(外に)」+「it(行く)」= 「外へ行く」場所や行為だから、出口や退出という意味に!
”plic”は「折る」「重ねる」を意味するパーツ(語根)
”plic”は「折る」や「折り重ねる」という意味を持つパーツです。このパーツは、後ろに続くスペルや単語の形によって「ply」や「plex」に変化することもありますが、すべて同じコアイメージを持つ仲間です。
これは「com-(共に・一緒に)」+「plic(折る・重ねる)」+「-ate(動詞にする)」のパーツからできています。
たくさんの要素を「一緒に折り重ねる」というイメージから、糸が絡み合うような「複雑にする」という意味になります!
”plic”の仲間(plyやplex)を知っておくと、一見難しそうな単語も一発でイメージを掴めるようになりますよ!
⇒「im-(中に)」+「ply(折る)」= 本心を言葉の「中に折り込む」ことから、暗に伝えるという意味に!
● reply(返事する、答える)
⇒「re-(後ろに・再び)」+「ply(折る)」= 相手のボールを「折り返す」ように言葉を返すことから、返事という意味に!
● complex(複雑な、複合体)
⇒「com-(共に)」+「plex(編む・折る)」= 複数の要素が「一緒に編み重なった」状態から、複雑なという意味に!
”-it”は「〜された状態の」という形容詞を作るパーツ(接尾辞)
最後の”-it”は、ラテン語の過去分詞(〜された)の形に由来しており、動詞から派生して「〜された状態の」という形容詞を作るパーツです。
これは「im-(内側に)」+「plic(折る)」+「-it(〜された状態)」で構成されています。
メッセージが「内側に折り込まれた状態の」というコアイメージから、ハッキリ口に出さない「暗黙の」という意味になります。
他にも、法律などで「許された(licit)」に否定の接頭辞がついた illicit(許されていない状態の = 不法な)など、この「-it」は状態を表す形容詞によく見られます。
これらのパーツをすべて繋ぎ合わせることで、ex-(外に)+ plic(折る)+ -it(〜された状態の)=「外に折り広げられた状態の」となり、隠し事が一切なくオープンな「明白な・明確な」という意味が綺麗に導き出せるわけですね!
”explicit”の意味と語源・覚え方のまとめ

以下、”explicit”の意味と覚え方についてのまとめです。
⇒コアイメージは「折れ目を外に広げる」
⇒”explicit”=「明白な」「明確な」の意味
●語法・文法のポイント ⇒対義語の「implicit(暗黙の)」とセットで覚えると、接頭辞(ex-(外へ) 対 im-(内へ))の対比によって理解がさらに深まります!
他の単語もぜひご確認いただければ幸いです!