「multi-(多くの)」+「ply(折り重ねる)」のパーツで構成されている単語です。
「何重にも折り重ねて増やす」がコアイメージで、“multiply”=「〜を掛ける」「増やす、増える」の意味を持ちますよ!
英単語 multiply の意味と使い方|コアイメージは「何重にも折り重ねる」
”multiply(発音:mʌ́ltəplài/マルチプライ【動詞】)”は「〜を掛ける(掛け算する)」「(数量を)大きく増やす、増える」の意味を持つ単語です。
「multi-(多くの)」+「ply(折り重ねる)」のパーツで構成されている単語で、「何重にも折り重ねて増やす」がコアイメージです。
1回折ると2枚分、2回折ると4枚分、3回折ると8枚分……と、重ねれば重ねるほど、厚みや枚数が一気に「掛け算」で増えていきますよね。
そこから、数字を「掛ける」ことや、勢いよく「増やす、増える」のが”multiply”なわけですね!
”multiply”は、数学の「掛け算」の文脈で圧倒的に使われるほか、ビジネスや科学の世界で「利益を何倍にも増やす」「細胞や細菌が急速に増殖する」といった、爆発的に数が増えるシチュエーションで非常によく使われます。
目的語を後ろに取る他動詞(〜を増やす・掛ける)としても、主語自体が大きくなる自動詞(勝手に増える・繁殖する)としても使えるのが特徴です。
足し算のように1匹ずつ増えるのではなく、何倍にも折り重なるように一気に増えるニュアンスが、この『折り重ねる(ply)』という語源に詰まっています!
”multiply”の実践例文
【他動詞:〜を掛ける、〜を何倍にも増やす】
・Multiply 3 by 5, and you get 15.
(3に5を掛けると15になる。)
・Our company aims to multiply its profits through this new marketing strategy.
(当社は、この新しいマーケティング戦略によって利益を何倍にも増やすことを目指している。)【自動詞:激増する、爆発的に増える、繁殖する】
・Our problems multiplied as the project went on.
(プロジェクトが進むにつれて、私たちの問題は雪だるま式に増えた。)
・Rabbits multiply rapidly when they have enough food.
(ウサギは十分な食物があると、猛スピードで繁殖する。)
・Complaints from users multiplied after the major system update.
(大規模なシステムアップデートの後、ユーザーからの苦情が激増した。)※一部例文引用:「ジーニアス英和辞典 第5版、大修館書店」
multiply の文法・語法|英語で「掛け算」を表現する定番フレーズ

1. 一番基本!「AにBを掛ける」を表す ”multiply A by B”
「AにBを掛ける」と言いたいときは、前置詞の by を使って ”multiply A by B” と表現します。この by は「〜によって(倍率・基準)」を表しています。
また、受動態にして ”A is multiplied by B”(AにBが掛けられる)の形でも数学や論文などでよく登場します。
2. 日常会話や算数で使う「〇✕〇=〇」の読み方
もっとシンプルに「3 ✕ 4 = 12」を英語で言うときは、過去分詞の形を使って以下のように表すのが一般的です。こちらもセットで覚えておくと便利です!
・3 multiplied by 4 is 12.(3かける4は12)
・3 multiplied by 4 equals 12.(3かける4は12に等しい)
※日常会話ではさらに短く ”Three times four is twelve.” と言うことも多いですが、multiply を使うとより正確でフォーマルな算数・数学の表現になります。
3. 【ステップアップ】名詞形・形容詞形も一緒に覚えよう!
動詞の ”multiply” を覚えたら、形が変わった「派生語」も一緒に押さえておくと、語彙力が一気にアップしますよ!
- multiplication(名詞:掛け算、増殖)
⇒「加減乗除」の「乗(かけざん)」にあたる言葉です。 - multiple(形容詞:複数の、多様な / 名詞:倍数)
⇒「マルチプル」と日本語でも言うように、たくさんの要素が重なっている状態を表します。
【類義語比較】multiply / increase / add の違いと使い分け

例えば”increase”や”add”なども「増やす、加える」を意味する単語ですよ!
⇒「増やす」の意味を持つ単語”increase/add”
イメージの違いとしては、以下のような感じです!
multiply⇒「何倍にも折り重ねるように、掛け算(倍々ゲーム)で爆発的に増やす・増える」=掛け算で激増する
increase⇒「数量や度合いが、以前と比べて全体的にじわじわと(または着実に)大きくなる・大きくする」=全体的に増加する
add⇒「すでにあるものに対して、別のものをポンと足し算のように付け足して合計を増やす」=足し算で付け足す
増えるときの『スピード感』や『増え方の中身』が全然違いますね!
●Bacteria multiply in warm weather.
「温かい気候のなかで、雑菌が(倍々に分裂して)繁殖する」
⇒ 細胞分裂のように、2つが4つ、4つが8つへと爆発的なスピードで増殖するイメージ
●increase the budget for the project
「プロジェクトの予算を引き上げる(増やす)」
⇒ 50万だったものを60万、70万へと、全体の規模や数字を着実に大きくするイメージ
●add a spoonful of sugar to the coffee
「コーヒーにスプーン1杯 of 砂糖を付け足す」
⇒ すでにあるコーヒーの液体に、外から新しく別の要素をプラス(+1)するイメージ
multiply の語源はラテン語「multiplicāre」|歴史から紐解くニュアンス

”multiply”の語源についても、さらに深く確認していきましょう。
”multiply”の語源はラテン語の「multiplicāre」です。
オンラインの英英辞典サイト「Dictionary.com」には”multiply”の起源について、下記の記載があります。
Origin of multiply1
First recorded in 1225–75; Middle English multiplien, from Old French multiplier, from Latin multiplicāre; see multi-, plyOrigin of multiply2
First recorded in 1880–85; multiple + -ly※参考・引用「Dictionary.com」
この記載内容からみるに、動詞としての “multiply”(Origin 1)は、13世紀(中世英語の時代)に古フランス語を経由して、ラテン語の「multiplicāre」から発祥している模様。
ちなみに、後半にあるOrigin 2(1880年代)の記載は、「複数の〜」を意味する形容詞・名詞の multiple に、副詞を作る接尾辞 -ly がくっついてできた、数学的な使われ方(「多様に、複合的に」など)の生まれを表しています。
ラテン語:multiplicāre(たくさん折り重ねて、何重にもすること)
↓
古フランス語:multiplier(数を何倍にも増やす)
↓
1200年代中盤:中世英語の「multiplien」としてイギリスに流入
↓
現代英語の「multiply(掛け合わせる、倍増させる)」へ定着
大昔のラテン語の時代から、「たくさん折って重ねることで、全体の量を何倍にも跳ね上げる」という意味で一貫して使われてきた由緒正しい言葉なんです。
構成パーツで芋づる式に覚える!”multi-” と ”ply” の関連英単語

ここからは構成パーツの面から”multiply”について覚えていきましょう。
”multiply”の構成パーツは「multi-(多くの)」+「ply(折り重ねる)」の2パーツです。
“multi-“は「多くの、たくさんの、多様な」を意味するパーツ
”multi-”は「たくさんの」を意味するパーツです(日本語でもマルチタスクやマルチプレイヤーと言いますよね!)。
たくさんのものが集まった状態=「多数、大衆、人混み」を表しています。
その他に multilingual(たくさんの「multi-」言語を話せる「lingual」=多言語を話せる人、マルチリンガル)や、multitask(複数の作業を同時に行うマルチタスク)等も”multi-”を使用する単語です。
”ply(plic)”は「折り重ねる、編む」を意味するパーツ
”ply”は「折る、重ねる、包む」を意味するパーツです(ラテン語の *plicare* が形を変えたものです)。
相手から来た手紙を、後ろへパタンと折り返して送り返すこと=「返事をする、回答する」を表しています。
その他の”ply(plic)”を使用する単語についても、下記で紹介していきます。
・apply(ap-[〜の方へ]+ ply[折る・重ね合わせる]=基準やルールに自分の行動をぴったり重ね合わせる=適用する、応募する、塗る)
・complex(com-[共に]+ plex/plic[折る]=いくつもの要素が一緒に複雑に折り込まれている=複雑な、複合的な)
”multiply”の意味と語源・覚え方のまとめ

以下、”multiply”の意味と覚え方についてのまとめです。
⇒コアイメージは「何重にも折り重ねて増やす(倍々ゲーム・掛け算)」
⇒”multiply”=「〜を掛ける」「増やす、増える」の意味
●語法・文法のポイント ⇒「AにBを掛ける」は multiply A by B。自動詞として「(細胞やトラブルなどが)雪だるま式に増える」という使い方も重要。
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