英語で「旅行」と言いたいとき、最初に迷うのがtripとtravelの違いです。さらにjourney、tour、voyageまで出てくると、「どれも旅行じゃないの?」と思いますよね。
結論から言うと、tripは“一回の旅行”、travelは“移動・旅行という活動”、journeyは“目的地までの道のり”、tourは“複数地点を巡る見学”、voyageは“船や宇宙船による長い旅”です。まずはこの5つの視点をつかめば、使い分けは驚くほど簡単になりますよ!
- 1 tripとtravelの違いを一言でいうと?
- 2 tripの意味とコアイメージは「一回分の旅行パッケージ」
- 3 travelの意味とコアイメージは「場所から場所へ動く」
- 4 tripとtravelの違いを文法で比較
- 5 tripとjourneyの違いは「旅行全体」か「道のり」か
- 6 travel・journey・tourの違い
- 7 voyageとjourneyの違いは「船・宇宙」のイメージ
- 8 「旅行」を英語でどう言う?場面別の使い分け
- 9 よくある間違いと自然な言い換え
- 10 trip・travel・journey・tour・voyageの語源から覚える
- 11 5語の使い分けを確認するミニクイズ
- 12 tripとtravelの違い・旅行を表す英語のまとめ
tripとtravelの違いを一言でいうと?
tripは「出発して、目的地で用事や観光をして、戻ってくるまでをひとまとまりにした一回の旅行」です。一方、travelは「ある場所から別の場所へ移動すること」や「旅行するという活動全般」を表します。
「旅行」を表す5語の早見表
●trip【可算名詞】
⇒ 一回の旅行・出張・遠足。往復を含む一つのイベントとして見る
●travel【動詞/原則不可算名詞】
⇒ 場所から場所へ移動すること。旅行という活動や概念
●journey【可算名詞】
⇒ 出発地点から目的地までの道のり・移動過程
●tour【可算名詞/動詞】
⇒ 複数の場所を順に巡ること、または施設内を見て回ること
●voyage【可算名詞/動詞】
⇒ とくに船による長い航海。宇宙旅行にも使う
【基本例文】
・I took a trip to Kyoto last weekend.
(先週末、京都へ旅行しました。)・I love travel.
(私は旅行が好きです。)・The train journey took three hours.
(電車での移動には3時間かかりました。)・We went on a guided tour of the castle.
(私たちは城のガイドツアーに参加しました。)・The ship began its first voyage across the Atlantic.
(その船は初めての大西洋横断航海に出ました。)
tripは旅行そのもの、travelは旅行すること……って感じ?でも「京都への移動」も「京都旅行」も、日本語ではどっちも旅行って言うよね。
いいところに気づきましたね!日本語の「旅行」は、予定・体験・移動・観光を全部まとめて表せる便利な言葉です。英語はそこを細かく切り分けます。
「何回の旅行?」と数えるならtrip、「旅行するという行為」を言うならtravel。まずこの基準で考えると迷いにくいですよ。
tripの意味とコアイメージは「一回分の旅行パッケージ」
trip(発音:/trɪp/「トリップ」)は可算名詞です。したがって、単数ならa trip、複数ならtripsとなります。
Cambridge Dictionaryでは、tripを「ある場所へ行き、通常は短期間滞在して戻ってくるjourney」と説明しています。ここで大切なのは、tripが単なる片道移動ではなく、出発・滞在目的・帰着を含む一回の出来事として捉えられる点です。
【tripの典型例】
・a business trip(出張)
・a school trip(学校の遠足・研修旅行)
・a day trip(日帰り旅行)
・a shopping trip(買い物目的の外出)
・a camping trip(キャンプ旅行)
・a trip to Okinawa(沖縄旅行)
「短い旅行」と説明されることが多いものの、必ずしも一泊二日でなければならないわけではありません。
They went on a three-week trip to Europe.
(彼らは3週間のヨーロッパ旅行に出かけました。)
3週間でも、出発から帰宅までを一つのイベントとしてまとめればtripです。したがって、tripの本質は「短さ」よりも「一回分として区切れること」にあります。
tripは目的を前につけやすい
tripは「何をするための旅行か」を表す名詞と非常に相性がよい単語です。
・a business trip(仕事のための旅行=出張)
・a fishing trip(釣り旅行)
・a ski trip(スキー旅行)
・a research trip(調査旅行)
・a family trip(家族旅行)
日本語で「○○旅行」と言える場面では、英語でも○○+tripになることが多いと覚えておきましょう。
travelの意味とコアイメージは「場所から場所へ動く」
travel(発音:/ˈtræv.əl/「トラヴェル」)は、まず動詞として覚えるのがおすすめです。
We travel abroad every summer.
(私たちは毎年夏に海外旅行をします。)I travel to work by train.
(私は電車で通勤します。)
2つ目の文は観光旅行ではありません。それでもtravelが使えるのは、この動詞の中心が「旅行を楽しむ」ではなく「ある場所から別の場所へ移動する」だからです。
travelは、人だけでなく、光・音・情報・病気などが「伝わる」「進む」という意味でも使われます。
Sound travels faster through water than through air.
(音は空気中より水中のほうが速く伝わります。)
この用法を見ると、travelのコアイメージが「観光」ではなく「移動」であることがよく分かります。
名詞travelは原則として不可算名詞
名詞のtravelは「旅行・移動という活動全般」を表すため、通常は不可算名詞です。
○ I love travel.
(私は旅行が好きです。)○ Air travel is convenient.
(空の旅は便利です。)× I went on a travel to London.
○ I went on a trip to London.
(私はロンドン旅行に行きました。)
「一回のロンドン旅行」と数えたい場面では、travelではなくtripを使います。
ただし、travelsという複数形が完全に存在しないわけではありません。one’s travelsは「その人が各地を旅した経験・遍歴」という、やや物語的な表現です。
She wrote a book about her travels in Asia.
(彼女はアジア各地での旅行について本を書きました。)
じゃあ「旅行が好き」はI like tripsでも間違いじゃない?
間違いではありません。ただ、ニュアンスが少し変わります。
I like travel.は「旅行という活動・文化が好き」。I like taking trips.は「実際に何度も旅行へ出かけるのが好き」です。自然な会話ではI love traveling.も非常によく使われますよ!
tripとtravelの違いを文法で比較
●trip
品詞:主に可算名詞
数え方:a trip / two trips
よく使う動詞:go on / take / make / plan / cancel
例:We planned a trip to Hokkaido.
●travel
品詞:動詞、または原則不可算名詞
数え方:通常、a travelとはしない
よく使う形:travel to / travel around / travel by / air travel
例:We traveled around Hokkaido.
「旅行に行く」はgo on a trip
日本語につられてgo to a tripと言いたくなりますが、tripは場所ではなくイベントです。そのため、基本形はgo on a tripです。
○ We went on a trip to Hokkaido.
× We went to a trip to Hokkaido.
to Hokkaidoのtoは、tripではなく目的地Hokkaidoにつながっています。
「北海道を旅行する」はtravel around Hokkaido
We traveled around Hokkaido for ten days.
(私たちは10日間、北海道各地を旅行しました。)
この文は、一回の旅行の名前を付けているのではなく、北海道内を移動した行動を描いています。だから動詞travelが自然です。
同じ出来事をtripとtravelの両方で表すこともできる
Our trip to Canada was wonderful.
(カナダ旅行はすばらしかったです。)We traveled around Canada for two weeks.
(私たちは2週間カナダ各地を旅行しました。)
同じ休暇について話していても、最初の文は旅行全体を一つの体験として評価し、次の文は各地を移動した行動を説明しています。
tripとjourneyの違いは「旅行全体」か「道のり」か
journey(発音:/ˈdʒɜː.ni/)は、出発地点から目的地までの移動過程・道のりに注目する可算名詞です。とくに電車・車・バスなどでの移動時間や、長く大変な道中を語るときに向いています。
Our trip to Italy lasted ten days.
(私たちのイタリア旅行は10日間でした。)The journey from Rome to Florence took two hours.
(ローマからフィレンツェまでの移動には2時間かかりました。)
この2文は同じ旅行の話です。tripは出発から帰宅までの10日間全体、journeyはローマからフィレンツェまでの一部分を指します。
tripとjourneyの判断方法
●ホテル・観光・食事・出張目的まで含む話
⇒ trip
●「A地点からB地点まで何時間かかった?」という話
⇒ journey
●道中が長い、大変、危険、感動的だったという話
⇒ journey
●一回の出張・遠足・休暇として数える話
⇒ trip
journeyは人生や成長の比喩にも使う
journeyは「目的地へ向かう途中のプロセス」というイメージが強いため、人生・学習・回復・成長にも使われます。
Learning English is a long journey.
(英語学習は長い道のりです。)This is only the beginning of my journey.
(これは私の歩みの始まりにすぎません。)
tripにも比喩表現はありますが、「人生の道のり」という落ち着いた表現にはjourneyが適しています。
travel・journey・tourの違い
tripとtravelを理解したあとに混乱しやすいのがtourです。
tour(発音:イギリス英語 /tʊə/、アメリカ英語 /tʊr/)のコアイメージは、「一か所だけで終わらず、順番に見て回る」ことです。語源的にもturnとつながりがあり、「ぐるりと回る」という感覚を持っています。
We went on a tour of Europe.
(私たちはヨーロッパ周遊旅行に行きました。)We took a tour of the factory.
(私たちは工場を見学しました。)The band is on tour in Japan.
(そのバンドは日本でツアー中です。)
travelは移動、journeyは道中、tourは巡回
たとえば、日本各地でライブをするバンドを想像してください。
・The band traveled by bus.
⇒ バンドはバスで移動した・The journey from Osaka to Fukuoka took eight hours.
⇒ 大阪から福岡までの道中は8時間かかった・The band is on a nationwide tour.
⇒ バンドは全国の複数会場を巡るツアー中だ
同じ移動を、どこに注目するかによって別の単語で表せるのです。
施設見学にもtourを使う
日本語の「ツアー」は旅行商品を連想しやすいですが、英語のtourは博物館・学校・工場・オフィス・家などの内部を案内してもらう場面でも頻出します。
Can you give me a tour of the office?
(オフィスを案内してもらえますか?)We joined a guided tour of the museum.
(私たちは博物館のガイドツアーに参加しました。)
この場合のtourは「旅行」より「見学」「案内」に近い意味です。
voyageとjourneyの違いは「船・宇宙」のイメージ
voyage(発音:/ˈvɔɪ.ɪdʒ/「ヴォイイジ」)は、現代英語では主に船による長い旅・航海を表します。宇宙船の航行にも使われます。
・an ocean voyage(外洋航海)
・a sea voyage(船旅)
・a maiden voyage(処女航海・初航海)
・a voyage to Mars(火星への航行)
journeyは陸・海・空を問わず「目的地までの移動過程」に使えます。一方、voyageは日常の電車移動には大げさで、海や宇宙を越える長く特別な移動という物語的な響きがあります。
○ The journey from my house to the station takes ten minutes.
(家から駅まで10分です。)× The voyage from my house to the station takes ten minutes.
voyageって、普通の海外旅行にはあまり使わないんだね。飛行機でアメリカに行くならtrip?
その理解でバッチリです!休暇全体ならa trip to the U.S.、移動行為ならtravel to the U.S.が普通です。
voyageは、豪華客船で大洋を渡る、探検船が未知の海へ向かう、宇宙船が惑星へ向かう、といった「航海そのものが物語になる旅」に向いています。
「旅行」を英語でどう言う?場面別の使い分け
「旅行が好きです」
○ I love traveling.
○ I love travel.
○ I love taking trips.
最も会話的で分かりやすいのはI love traveling.です。旅行という分野・活動を抽象的に言うならI love travel、何度も旅行へ出かけることを強調するならI love taking tripsが自然です。
「来月、韓国旅行に行きます」
I’m going on a trip to Korea next month.
(来月、韓国旅行に行きます。)
一回の予定なのでtripを使います。
「韓国を旅行しました」
I traveled around Korea.
(韓国各地を旅行しました。)
移動行動を表すのでtravelが自然です。
「ソウルから釜山までの旅」
the journey from Seoul to Busan
(ソウルから釜山までの道のり)
出発地点と目的地の間に注目するためjourneyです。
「韓国周遊ツアー」
a tour of Korea
(韓国を複数地点巡るツアー)
「クルーズ船での航海」
a voyage across the Pacific
(太平洋横断航海)
よくある間違いと自然な言い換え
× I like a travel.
○ I like traveling.
⇒ travelは活動を表す不可算名詞なので、通常aを付けない
× I went to a trip.
○ I went on a trip.
⇒ tripというイベントに参加するためonを使う
× The travel from the airport took an hour.
○ The journey from the airport took an hour.
⇒ 特定区間の道のりはjourneyが自然
△ I did a trip to Osaka.
○ I took a trip to Osaka.
○ I went on a trip to Osaka.
⇒ tripと組み合わせる基本動詞はtake / go on / make
× I voyaged to the convenience store.
○ I went to the convenience store.
⇒ voyageは海・宇宙などの長い特別な旅に使う
trip・travel・journey・tour・voyageの語源から覚える
単語の成り立ちを知ると、丸暗記せずに意味を思い出せます。
travelの語源は「苦労・骨折り」
travelは中英語のtravailと関係し、もともと「苦労する、骨を折る」という意味を持っていました。中世の旅は、現在の観光旅行のように快適ではなく、移動そのものが大仕事だったため、「苦労」から「旅をする」へ意味が発達したと考えられています。
travel=移動そのものに伴う活動と覚える助けになります。
tripの語源は「軽く足を運ぶ」
tripの動詞は、もともと「軽快に足を動かす、跳ねる、踊る」という意味でした。そこから「足を取られてつまずく」という意味が生まれ、名詞には「短い外出・旅行」という意味が加わりました。ただし、語源辞典は「つまずく」と「短い旅」の意味がどう直接つながったかは確実ではないとしています。
journeyの語源は「一日」
journeyは古フランス語のjournéeに由来し、もともとは「一日分の仕事・一日分の旅程」を表しました。英語のjournalやフランス語のbonjourと同じく、「day」に関係する語です。
そのため、journeyは今でも一日一日進んでいく道のり・過程というイメージと相性がよい単語です。
tourの語源は「回る」
tourは古フランス語で「回転・一周」を表した語に由来し、英語のturnともつながります。複数地点を巡る旅行、展示物を順に見て回る見学、各地で公演するツアーという意味は、すべて「回る」イメージから説明できます。
voyageの語源は「道」
voyageは古フランス語を通じて、ラテン語のvia(道)に関係する語から来ています。昔は陸海を問わず旅を表しましたが、現代英語では特に船旅・航海の意味が中心です。
5語の使い分けを確認するミニクイズ
【問題1】「私は旅行が好きです」の空欄に最も自然な語を入れてください。
I love ______ing.
【問題2】「空港からホテルまでの移動は40分かかった」
The ______ from the airport to the hotel took 40 minutes.
【問題3】「私たちは日帰り旅行に行った」
We went on a day ______.
【問題4】「バンドは現在ヨーロッパツアー中です」
The band is currently on ______ in Europe.
【問題5】「船は長い航海を始めた」
The ship began a long ______.
解答
1. travel(traveling)
2. journey
3. trip
4. tour
5. voyage
tripとtravelの違い・旅行を表す英語のまとめ
●tripは一回の旅行・出張・遠足を表す可算名詞
⇒ a trip、two tripsのように数えられる。go on a trip / take a tripが基本
●travelは場所から場所へ移動する動詞、または旅行活動を表す不可算名詞
⇒ I travel abroad. / I love travel. / I love traveling.
●journeyは出発地点から目的地までの道のり・移動過程
⇒ The journey from A to B took two hours.
●tourは複数地点を巡る旅、施設を順に見て回る見学、各地での公演活動
⇒ a tour of Europe / a guided tour / be on tour
●voyageは主に船による長い航海。宇宙旅行にも使う
⇒ an ocean voyage / a voyage to Mars
●迷ったときは、一回分ならtrip、移動ならtravel、道中ならjourney、巡回ならtour、航海ならvoyageで判断する
日本語では全部「旅行」と訳せますが、英語では話し手が旅行のどの部分を見ているかで単語が変わります。
まずはtrip=一回、travel=移動、journey=道のり、tour=巡る、voyage=航海という5枚の絵を頭に置いてください。例文に出会うたびに「今はどの視点かな?」と考えるだけで、自然な使い分けが身につきますよ!