今日のテーマは語根 ”sign”!
”sign”は「しるし・印」を意味する語源パーツです。
「人や物を見分けられるように、目印をつける」というコアイメージから、assign(割り当てる)・design(設計する)・resign(辞職する)・signal(合図)など、一見意味の違う単語が生まれていますよ!
”assign(割り当てる)”と”design(設計する)”、”resign(辞職する)”では、日本語の意味がまるで違います。
しかし綴りをよく見ると、すべての単語にsignが入っています。
人に仕事の名札をつければ”assign”、紙の上に完成形の印や線を描けば”design”、自分の署名を取り消して役職を返せば”resign”。
どの単語にも、「対象を見分けられる状態にする」というsignの感覚が残っていますよ!
- 1 語根”sign”の意味・コアイメージは「しるし・印をつける」
- 2 なぜ”sign”の”g”は読まない?|signatureでは発音される
- 3 【単語マップ】語根”sign”を持つ英単語一覧
- 4 接頭辞で意味が変わる|「どこに印をつけるか」で覚えよう
- 5 主要な”sign”系英単語を語源から詳しく解説
- 5.1 sign(しるし・標識・兆候/署名する)|見えない情報を伝える「印」
- 5.2 signal(合図・信号)|相手に送って行動を促す「印」
- 5.3 assign(割り当てる・任命する)|人へ役割の名札をつける
- 5.4 design(設計する・デザイン)|印と線で完成形を描き出す
- 5.5 designer(デザイナー・設計者)|完成形を印として描く人
- 5.6 designate(指定する・指名する)|公式の印をつけて選び出す
- 5.7 resign(辞職する・放棄する)|署名・権利を元へ返す
- 5.8 signify / significant / significantly|しるしによって意味を示す
- 5.9 signature(署名・その人特有の特徴)|本人だと見分ける印
- 6 似ている英単語の違い|signの「印の役割」で区別しよう
- 7 語根”sign”を覚えるコツ|名札とスタンプをイメージしよう
- 8 関連記事|signファミリーを個別記事で深掘り
- 9 語根”sign”についてのよくある質問
- 10 語根”sign”の意味・英単語のまとめ
語根”sign”の意味・コアイメージは「しるし・印をつける」
語根”sign”は、ラテン語の”signum(しるし・印・合図・像・封印)”と、動詞”signāre(印をつける・署名する・封印する)”につながるパーツです。
「何かに目印をつけ、ほかのものと区別できるようにする」のが共通のコアイメージです。
●人や物につける「目印・しるし」
●考えや命令を相手に伝える「合図」
●書類を本人のものだと証明する「署名・印」
●役割や場所を決めるためにつける「名札・指定」
●重要な意味があることを示す「兆候・意味」
何も書いていない荷物は誰のものか分かりませんが、名前や行き先の「しるし」をつければ、持ち主や届け先を区別できますよね。
この「目印をつけて、正体・役割・行き先を明らかにする」感覚がsignファミリーの中心です!
その印が道路標識なら”sign”、遠くの相手に送る合図なら”signal”、人に役割を示す名札なら”assign”、完成予定を線で示す図なら”design”へと意味が広がっていきます!
なぜ”sign”の”g”は読まない?|signatureでは発音される
英単語”sign”の発音は/saɪn/(サイン)で、綴りにあるgは発音しません。
一方、同じ語源の”signature”は/ˈsɪɡnətʃər/(シグナチャー)のように、gの音が現れます。
●sign:/saɪn/ サイン(gは発音しない)
●signal:/ˈsɪɡnəl/ シグナル(gを発音する)
●signature:/ˈsɪɡnətʃər/ シグナチャー(gを発音する)
●assign:/əˈsaɪn/ アサイン(gは発音しない)
●design:/dɪˈzaɪn/ デザイン(gは発音しない)
●resign:/rɪˈzaɪn/ リザイン(gは発音しない)
ただし綴りにsignが見えたら、まず「しるし・印・見分けるための目印」を思い出すと、意味の推測には大きく役立ちますよ!
【単語マップ】語根”sign”を持つ英単語一覧
まずは、signファミリーの全体像を表で確認してみましょう。
| 英単語 | 語源・構成イメージ | 直訳イメージ | 主な意味 |
|---|---|---|---|
| sign | sign(しるし) | 見分けるための印 | しるし・標識・署名する |
| signal | sign(しるし)+-al(もの) | 相手へ送る目印 | 合図・信号・合図する |
| assign | ad-/as-(〜へ)+sign(印) | 人へ名札をつける | 割り当てる・任命する |
| assignment | assign+-ment(こと・もの) | 割り当てられたもの | 課題・任務・割り当て |
| design | de-+sign(印をつける) | 形を印で描き出す | 設計する・デザイン |
| designer | design+-er(人) | 設計の印を描く人 | 設計者・デザイナー |
| designate | design+-ate(〜にする) | 印をつけて公式に示す | 指定する・指名する |
| resign | re-(元へ戻す)+sign(署名・印) | 署名を取り消して返す | 辞職する・放棄する |
| signature | signāre(署名・封印する)+-ure | 本人だと示す印 | 署名・特徴的なもの |
| signify | signum(しるし)+facere(作る) | しるしによって意味を示す | 意味する・示す |
| significant | signify+-ant | 意味を示している状態 | 重要な・かなりの |
| insignia | in-+sign(識別の印) | 身分を見分ける印 | 記章・徽章 |
ここからは、接頭辞がどのようにsignの印を動かすのか、一語ずつ詳しく見ていきましょう!
接頭辞で意味が変わる|「どこに印をつけるか」で覚えよう
●as- / ad-(〜へ)+sign ⇒ 人や物へ印をつける
●de-+sign ⇒ 線や印で形・計画を描き出す
●re-(元へ・後ろへ)+sign ⇒ つけた署名や権利を戻す
●sign+-al ⇒ 相手に伝わる形にした印
●sign+fic(作る) ⇒ 印によって意味を作り、示す
”as-”なら印を人の方へつけ、”re-”なら印や署名を元へ戻す。
接頭辞=方向、sign=印として組み合わせると、長い単語もパズルのように理解できます!
主要な”sign”系英単語を語源から詳しく解説
sign(しるし・標識・兆候/署名する)|見えない情報を伝える「印」
”sign”は、目に見えない情報を目に見える形で伝える「しるし・印」です。
道路標識は「ここでは止まる」というルールの印。病気の兆候は「体の中で何かが起きている」という印。契約書への署名は「本人が同意した」という印です。
signの例文
・The sign says “No Parking.”
(その標識には「駐車禁止」と書かれている。)
・Dark clouds are a sign of rain.
(暗い雲は雨の兆しです。)
・Please sign your name here.
(ここに署名してください。)
signal(合図・信号)|相手に送って行動を促す「印」
”signal”は、中世ラテン語”signale”を通して、ラテン語”signum(しるし)”につながる単語です。
単なる目印ではなく、相手へ情報を送り、「進め・止まれ・注意せよ」などの行動を促す印として使われます。
signalの例文
・The traffic signal turned green.
(交通信号が青になった。)
・She signaled for the waiter.
(彼女はウェイターを呼ぶ合図をした。)
・A rise in sales may signal an economic recovery.
(売上の増加は景気回復の兆候を示す場合がある。)
→ signalの意味・使い方とsign / cueとの違いを詳しく確認する
signalは、相手に情報を送り、反応を求める「合図・信号」です。
道路脇の看板はsign、赤・青に変わって運転手へ行動を命じる信号機はsignal、と考えると分かりやすいですよ!
assign(割り当てる・任命する)|人へ役割の名札をつける
”assign”は、ラテン語”assignāre”に由来し、ad-(〜へ)がas-に変化した形+signāre(印をつける)で理解できます。
人に「あなたはこの仕事」「あなたはこの席」という役割の印・名札をつけるところから、「割り当てる・任命する」の意味になりました。
assignの例文
・The teacher assigned us a difficult task.
(先生は私たちに難しい課題を与えた。)
・She was assigned to the Tokyo office.
(彼女は東京支社に配属された。)
・Each room has an assigned number.
(各部屋には割り当てられた番号がある。)
→ assignの語法・文法とallocateとの違いを詳しく確認する
そのため”assign A to B”は、AにBという所属先・担当先の印をつけるイメージ。
名詞の”assignment”も、先生や上司から自分の名前をつけて渡された任務・課題だと覚えられますよ!
design(設計する・デザイン)|印と線で完成形を描き出す
”design”は、ラテン語”designāre(印をつける・指し示す・計画する)”から生まれた単語です。
まだ存在しない物の形を、紙や画面の上に線・記号・印として先に描き出すところから、「設計する・計画する・デザインする」へ意味が広がりました。
designの例文
・She designed a new logo for the company.
(彼女はその会社の新しいロゴをデザインした。)
・The bridge was designed to withstand earthquakes.
(その橋は地震に耐えられるよう設計された。)
・I like the simple design of this chair.
(私はこの椅子のシンプルなデザインが好きです。)
→ designの意味・使い方とplan / createとの違いを詳しく確認する
建物の構造、機械の仕組み、ウェブサイトの使いやすさなど、目的を達成するために全体の形や機能を計画することもdesignです。
「完成前に、必要な形を印と線で示す」と考えると意味の広さが分かりますよ!
designer(デザイナー・設計者)|完成形を印として描く人
”designer”は、design(設計する)+-er(〜する人)で、「設計する人・デザインする人」を表します。
服やロゴを作る人だけでなく、建築、製品、ゲーム、ウェブ、サービスなどの仕組みを設計する人にも使われます。
designerの例文
・She works as a graphic designer.
(彼女はグラフィックデザイナーとして働いている。)
・The product designer improved the handle.
(製品設計者は取っ手を改良した。)
→ designerの意味・使い方と関連職種を詳しく確認する
「おしゃれな人」だけでなく、問題を解決する形を設計する人という広いイメージで覚えましょう!
designate(指定する・指名する)|公式の印をつけて選び出す
”designate”は、ラテン語”designāre(印をつける・選び出す)”につながる単語です。
複数の候補の中から一つに公式な印をつけることで、「指定する・指名する・任命する」を表します。
designateの例文
・This area has been designated as a national park.
(この地域は国立公園に指定された。)
・The manager designated Tom as team leader.
(マネージャーはトムをチームリーダーに指名した。)
・Use the designated parking area.
(指定された駐車区域を利用してください。)
→ designateの語法とspecify / assignとの違いを詳しく確認する
designateは、候補の中から公式に「これだ」と指し示す・指定することです。
作業を担当者に配るならassign、区域や人物を正式な対象として選ぶならdesignateが中心ですよ!
resign(辞職する・放棄する)|署名・権利を元へ返す
”resign”は、ラテン語”resignāre”に由来し、もともと「封印を解く・取り消す・無効にする」といった意味を持っていました。
役職や権利につけられていた自分の署名・印を取り消して相手へ返すイメージから、現代英語の「辞職する・権利を放棄する」につながります。
resignの例文
・He resigned from the company last month.
(彼は先月その会社を辞職した。)
・She resigned as chairperson.
(彼女は議長を辞任した。)
・The minister was forced to resign.
(その大臣は辞任を余儀なくされた。)
→ resignの文法とquit / retireとの違いを詳しく確認する
resign(ハイフンなし)は「辞職する」で、発音は/rɪˈzaɪn/。
re-sign(ハイフンあり)は現代英語で「もう一度署名する」で、発音は/ˌriːˈsaɪn/です。
見た目は似ていますが、語の成り立ちと発音が違うので、ハイフンごと覚えてくださいね!
signify / significant / significantly|しるしによって意味を示す
”signify”は、ラテン語”significāre(示す・意味する)”に由来します。語源的にはsignum(しるし)+facere(作る)につながり、「しるしを作って意味を示す」と考えられます。
そこから”significant”は、もともと「意味を示している・意味のある」という感覚を持ち、現代英語では「無視できないほど重要な・かなり大きな」という意味でも使われます。
signify / significant / significantlyの例文
・A red light signifies danger.
(赤い光は危険を意味する。)
・There has been a significant change in the plan.
(計画に大きな変更があった。)
・Sales increased significantly.
(売上は大幅に増加した。)
→ significantlyの意味・使い方とsignificantとの違いを詳しく確認する
はっきり意味を示すほど目立つ・無視できないことから、significantは「意味のある」だけでなく、重要な・かなりのという意味へ広がったと捉えると覚えやすいですよ!
signature(署名・その人特有の特徴)|本人だと見分ける印
”signature”は、ラテン語”signāre(印をつける・署名する・封印する)”につながる単語です。
書類に書く署名は「これは確かに本人が認めた」という識別の印。そこから、”a signature dish(看板料理)”や”a signature style(独自の作風)”のように、見ただけでその人だと分かる特徴も表します。
signatureの例文
・I need your signature on this form.
(この用紙にあなたの署名が必要です。)
・This dish is the chef’s signature creation.
(この料理はそのシェフを代表する一品です。)
・The building has the architect’s signature style.
(その建物には建築家特有の作風が表れている。)
「誰が作ったか一目で分かる、その人固有の印」と覚えれば、「署名」と「代表作・独自の特徴」が一本につながりますよ!
似ている英単語の違い|signの「印の役割」で区別しよう
sign ⇒ 情報を示す目印=標識・兆候・署名
signal ⇒ 相手へ送って反応を求める印=合図・信号
assign ⇒ 人に役割の名札をつける=割り当てる
design ⇒ 完成前に形を印と線で描く=設計する
designate ⇒ 公式な印をつけて選ぶ=指定する
resign ⇒ 署名・権利の印を返す=辞職する
ただ日本語訳を暗記するのではなく、誰に・何のために・どんな印をつけているのかを考えると、初めて見るsign系の単語も意味を推測しやすくなりますよ!
●a warning sign
「危険を知らせる兆候・標識」
⇒そこに存在して情報を示す目印
●send a distress signal
「救難信号を送る」
⇒離れた相手へ情報を送り、反応を求める合図
●assign a task to each member
「各メンバーに課題を割り当てる」
⇒人ごとに担当の名札をつけるイメージ
●design a new building
「新しい建物を設計する」
⇒完成前に線や図で形を示すイメージ
●a designated smoking area
「指定喫煙所」
⇒公式に「ここ」と印をつけた区域
●resign from office
「職を辞する」
⇒役職についていた自分の印・権利を返すイメージ
語根”sign”を覚えるコツ|名札とスタンプをイメージしよう
語根signを覚えるときは、机の上に名札・スタンプ・設計図が並んでいる場面を想像してみてください。
①そのまま置かれた目印 ⇒ sign
②遠くの人へ送る合図 ⇒ signal
③人に担当名札を貼る ⇒ assign
④設計図に形の線を引く ⇒ design
⑤正式な対象に承認印を押す ⇒ designate
⑥役職の名札・署名を返す ⇒ resign
⑦本人確認のため名前を書く ⇒ signature
接頭辞が方向を、signが印を表すので、丸暗記するよりもずっと長く記憶に残りやすくなりますよ!
関連記事|signファミリーを個別記事で深掘り
各単語の文法、例文、類義語との違いは、以下の個別記事で詳しく解説しています。
●役割の印をつける
assignの意味・使い方・覚え方|「名札を貼る」イメージ
●完成形を印と線で描く
designの意味・使い方|plan / createとの違い
designerの意味・使い方|設計する人
●公式の印をつけて指定する
designateの意味・使い方|specify / assignとの違い
●署名・役職の印を返す
resignの意味・文法|quit / retireとの違い
●相手へ印を送る
signalの意味・使い方|sign / cueとの違い
●意味を示すほど大きく変化する
significantlyの意味・使い方|significantとの違い
「そのままの印」から始めて、合図する・役割をつける・形を描く・印を返すと少しずつ意味を広げれば、家系図として覚えられますよ!
語根”sign”についてのよくある質問
Q1.signのコアイメージは何ですか?
「人や物を見分けられるように、しるし・印をつける」ことです。標識、兆候、署名、合図、役割の指定などは、すべて何かを区別・識別するための印としてつながります。
Q2.signとsignalの違いは何ですか?
signは、そこに存在して情報を示す「目印・兆候」が中心です。signalは、相手に情報を送り、行動や反応を促す「合図・信号」が中心です。
Q3.assignとdesignateの違いは何ですか?
assignは、仕事・役割・場所などを人や物に実際に割り当てます。designateは、人物・場所・用途などを公式に「これ」と指定・指名します。
Q4.designは、なぜsignと関係があるのですか?
designは、完成前の形や仕組みを、線・図・記号などの印によって描き出すところから「設計する・計画する」の意味につながっています。
Q5.resignとre-signは同じですか?
異なります。resignは「辞職する」で/rɪˈzaɪn/、re-signは「再び署名する」で/ˌriːˈsaɪn/です。re-signには通常ハイフンを入れて区別します。
Q6.significantが「重要な」を意味するのはなぜですか?
significantはsignify「意味を示す」と同じ家系です。「意味を持つ・はっきり示す」ことから、無視できないほど「重要な・かなり大きな」という意味へ広がりました。
Q7.signのgはいつも発音しないのですか?
いいえ。sign・assign・design・resignではgを発音しませんが、signal・signatureなどではgを発音します。発音は単語ごとに確認しましょう。
語根”sign”の意味・英単語のまとめ
以下、語根”sign”の意味と関連単語についてのまとめです。
⇒コアイメージは「人や物を見分けられるように、目印をつける」
●sign ⇒ 情報を示す「目印・標識・兆候・署名」
●signal ⇒ 相手へ送る「合図・信号」
●assign ⇒ 人へ役割の名札をつける「割り当てる」
●design ⇒ 完成形を印と線で描く「設計する」
●designer ⇒ 設計の印を描く「設計者」
●designate ⇒ 公式の印をつける「指定する・指名する」
●resign ⇒ 署名・権利の印を返す「辞職する」
●signature ⇒ 本人だと分かる「署名・固有の特徴」
●signify / significant ⇒ しるしによって「意味を示す・重要な」
●覚えるときは、接頭辞を「印を動かす方向」、signを「目印」として組み合わせる
どの単語も、「しるしをつけて、何であるかを明らかにする」という一本のイメージでつながっていますよ!
他の単語もぜひご確認いただければ幸いです!
「Merriam-Webster Dictionary:sign」
「Merriam-Webster Dictionary:assign」
「Merriam-Webster Dictionary:design」
「Merriam-Webster Dictionary:designate」
「Merriam-Webster Dictionary:resign」
「Merriam-Webster Dictionary:signal」
「Merriam-Webster Dictionary:signature」
「Merriam-Webster Dictionary:signify」
「南出康世(2014), ジーニアス英和辞典 第5版, 大修館書店」