【語源で覚える】語根「press」(押す)を持つ英単語まとめ|express・impress・compress・suppressの違いも

 
コダック
今日のテーマは語根”press”

”press”は、ラテン語の”premere(押す・圧迫する)”につながる語源パーツです。

「力を加えて、ギュッと押す」というコアイメージをつかめば、express・impress・compress・depress・suppress・oppressなどを芋づる式に覚えられますよ!

 

”express(表現する)”、”impress(感銘を与える)”、”compress(圧縮する)”、”suppress(抑える)”。

日本語訳だけを見ると、それぞれまったく別の動作に見えますよね。

しかし、中心にある動きはすべて同じです。

共通する動き

物・感情・情報などに力を加えて、ギュッと押す

 

 
expressは「表現する」なのに、どうして「押す」と関係するの?
 
コダック
心の中にある考えや感情を、外へ押し出すからです!

一方、impressは相手の心の中へ押し込んで跡を残す。compressは複数の物を一緒に押し固める。suppressは上から押さえ込む

つまり、接頭辞が「どちらへ、どのように押すのか」を教えてくれるんです!

 

語根”press”のコアイメージは「力を加えて押す」

 

”press”は、ラテン語”premere(押す・圧迫する・押さえつける)”につながる語源パーツです。

英語の”press”自体は、ラテン語”pressare”などを経て入りました。また、多くの派生語に現れる”-press”は、”premere”の過去分詞pressusにつながります。

pressから広がるイメージ

●物に力を加えて押す
●複数の物を押し固める
●内側の物を外へ押し出す
●心や記憶へ印を押し付ける
●感情・情報・反乱などを押さえ込む
●人の上に重くのしかかり圧迫する

 

 
コダック
粘土にスタンプを押す場面を想像してみてください。

粘土の中へ押して跡を残すのがimpress。中身を外へ押し出すのがexpress。粘土を一緒に押し固めるのがcompressです。

このように、押す方向を変えるだけで、意味が枝分かれしていきます!

 

pressとpremereの関係|なぜ語根がpressになる?

 

ラテン語の基本形はpremereですが、過去分詞はpressusでした。

そのため、英語では動詞の語源を説明する時にpremereが登場し、実際の単語の綴りにはpressが現れます。

ラテン語の形 意味 英語への現れ方
premere 押す・圧迫する 語源の基本形として説明される
pressus 押された express / impress / suppressなどのpress
pressura 押すこと・圧力 pressure

 

 
語源辞典ではpremereと書かれているのに、英単語ではpressになる理由が分かった!
 
コダック
そうなんです!

sumeとsumptのように、ラテン語は活用によって語幹の形が変わります。

premere / pressus / pressを同じ「押す」ファミリーとして覚えておくと、派生語を見抜きやすくなりますよ。

 

【単語一覧】pressを持つ英単語まとめ

 

まずは主要な単語を一覧で確認してみましょう。

単語 語源パーツ 直訳イメージ 主な意味
press press(押す) 力を加えて押す 押す・圧迫する・報道機関
pressure press(押す)+-ure(こと・状態) 押す力が掛かっている状態 圧力・重圧
express ex-(外へ)+press(押す) 内側のものを外へ押し出す 表現する・明示する
expression express(外へ押し出す)+-ion 感情や考えが外へ出たもの 表現・表情・言い回し
impress im- / in-(中へ・上に)+press(押す) 心や物の表面へ押し付ける 感銘を与える・印を付ける
impression impress(押し付ける)+-ion 心や表面に残った押し跡 印象・感想・跡
compress com-(一緒に)+press(押す) 一緒に押し固める 圧縮する・短くまとめる
compression compress(押し固める)+-ion 押し縮めること 圧縮・圧迫
depress de-(下へ)+press(押す) 下へ押し下げる 落ち込ませる・低下させる
depression depress(押し下げる)+-ion 下へ押し下げられた状態 落ち込み・くぼみ・不況・うつ病
suppress sub-(下へ)+press(押す) 上から下へ押さえ込む 抑える・鎮圧する・公表を差し止める
repress re-(後ろへ)+press(押す) 外へ出ようとするものを押し戻す 抑圧する・感情を抑え込む
oppress op- / ob-(〜に対して)+press(押す) 相手に押し付け、上から押さえつける 圧迫する・虐げる
oppression oppress(押さえつける)+-ion 力で押さえつけること 抑圧・圧政
espresso イタリア語esprimere「押し出す」に関係 圧力を掛けて抽出されたもの エスプレッソ
imprint im-(中へ・上に)+print(押して印を付ける) 表面や記憶に印を押す 刻印する・強く記憶させる

 

 
コダック
単語の前半に注目してみましょう!

ex-なら「外へ」、im-なら「中へ」、com-なら「一緒に」、de-なら「下へ」、re-なら「後ろへ」。

接頭辞が押す方向や力の掛け方を決めています!

 

接頭辞で意味が変わる!「どちらへ押すか」で覚えよう

 

 
コダック

イメージの違いをまとめると、以下のようになります!

express⇒「内側の感情や考えを外へ押し出す」=表現する
impress⇒「相手の心の中へ印を押し付ける」=感銘を与える
compress⇒「複数のものを一緒に押し固める」=圧縮する
depress⇒「気分や数値を下へ押し下げる」=落ち込ませる・低下させる
suppress⇒「外へ出ようとするものを下へ押さえ込む」=抑える・鎮圧する

 
pressが押す手で、接頭辞がその手を動かす方向なんだね。
 
コダック
まさにその感覚です!

初めて見る単語でも、「何を、どちらへ押しているのかな?」と考えれば、意味を推測しやすくなりますよ。

 

主要なpress系単語を個別記事と一緒に覚えよう

 

press|力を加えて押す

pressの基本は、ボタン・物体・人などに力を加えて押すことです。

締め切りや相手へ強く迫る、服にアイロンを掛ける、果物を搾るなど、力を掛ける場面へ広く使われます。

【例文】
・Press the button to start the machine.
(機械を始動するには、そのボタンを押してください。)
・The reporters pressed him for an answer.
(記者たちは彼に答えを強く求めました。)

「press」の意味・使い方、pushとの違いを詳しく見る

 

impress|im-(中へ・上に)+press(押す)

impressは、相手の心や記憶へ強い印を押し付けるイメージです。

素晴らしい能力や行動によって、忘れにくい印象を残すことから「感銘を与える」という意味になります。

【例文】
・Her presentation impressed everyone in the room.
(彼女の発表は、その場にいた全員に感銘を与えました。)
・I was impressed by his honesty.
(私は彼の誠実さに感銘を受けました。)

「impress」の意味・使い方、be impressed by / withを詳しく見る

 

impression|心や表面に残った「押し跡」

impressionは、もともと物の表面へ押してできた跡・型を表します。

そこから、人や出来事が心に残した「印象」、十分な証拠ではなく心に浮かんだ「感じ・考え」を表すようになりました。

【例文】
・She made a strong first impression.
(彼女は強い第一印象を与えました。)
・I was under the impression that the store was closed.
(私はその店が閉まっているものと思っていました。)

「impression」の意味・使い方、imageとの違いを詳しく見る

 

pressure|押す力が掛かっている状態

pressureは、物理的に物を押す力だけでなく、仕事・期待・人間関係などから受ける心理的な重圧も表します。

【例文】
・Check the tire pressure before driving.
(運転前にタイヤの空気圧を確認してください。)
・She is under a lot of pressure at work.
(彼女は仕事で大きなプレッシャーを受けています。)

「pressure」の意味・使い方、stressとの違いを詳しく見る

 

compression|一緒に押して小さくすること

compressionは、空気・画像・音声・データなどを押し縮め、体積や容量を小さくすることです。

物理的な圧縮だけでなく、データ容量を減らす処理にも使われます。

【例文】
・Image compression reduces the file size.
(画像圧縮によってファイルサイズが小さくなります。)
・The patient wore compression socks.
(患者は着圧ソックスを着用しました。)

「compression」の意味・使い方、compressとの関係を詳しく見る

 

expressとimpressの違い|「外へ押す」か「中へ押す」か

 

expressimpressは、押す方向がほぼ反対です。

単語 押す方向 中心となる意味
express 自分の内側から外へ 考え・感情を表現する
impress 外側から相手の心の中へ 強い印象を与える
 
自分の気持ちを外へ出すのがexpress。その表現が相手の心へ入り、跡を残すのがimpressなんだね。
 
コダック
その流れで覚えると、とても分かりやすいです!

I expressed my idea.なら自分の考えを外へ出す。My idea impressed them.なら、その考えが相手の心へ印を残す、という違いです。

 

場面で見る!express / impressの違い

●express gratitude
「感謝を表す」
⇒心の内側にある感謝を外へ押し出す

●impress the audience
「観客に感銘を与える」
⇒観客の心へ強い印を押し付ける

 

compress・depress・suppressの違い|「一緒・下・押さえ込む」

 

単語 押し方 意味
compress 複数の物を一緒に押す 圧縮する・短くまとめる
depress 下の方向へ押す 押し下げる・落ち込ませる
suppress 下へ押し付け、外へ出ないようにする 抑える・鎮圧する
 
ファイルを小さくまとめるならcompress。ボタンや価格を下げるならdepress。情報や反乱が外へ出ないよう押さえるならsuppressだね。
 
コダック
その整理でバッチリです!

日本語ではどれも「圧迫する・抑える」に近く見えますが、押し固める・押し下げる・押さえ込むという力の掛け方が異なります。

 

suppressとrepressの違い|外から押さえるか、内側へ押し戻すか

 

suppressrepressは、どちらも「抑える」と訳されますが、焦点が少し異なります。

 
コダック

イメージの違いは以下の通りです!

suppress⇒「表面へ出て来るものを、外側から押さえ込む」=情報・反乱・症状・笑いなどを抑える
repress⇒「外へ出ようとする感情や記憶を、内側へ押し戻す」=感情・欲求・記憶などを抑圧する

 
suppressは表に出ないよう止める。repressは心の奥へ押し戻す感じなんだね。
 
コダック
はい!

ただし実際の用法には重なる部分もあります。特に感情には両方使われることがあるため、まずはsuppress=表現や活動を止めるrepress=内面へ押し戻すと覚えてくださいね。

 

oppress・suppress・repressの違い

 

三つとも「押さえつける」意味がありますが、対象と場面が異なります。

単語 典型的な対象 中心となる意味
oppress 弱い立場の人・集団 権力で不当に虐げる
suppress 反乱・情報・症状・表現 活動や出現を押さえ止める
repress 感情・欲求・記憶・反対運動 内側へ押し戻し抑圧する
 
コダック
oppressには、不公平な権力が人々の上に重くのしかかるイメージがあります。

単に物を押すのではなく、社会的・政治的な力で人や集団を苦しめる場面に使われることが多い単語です。

 

pressが「報道機関」を意味するのはなぜ?

 

 
the pressが「報道機関」になるのは、記者が人に質問を押し付けるから?
 
コダック
ここでのpressは印刷機に由来します!

昔の印刷では、インクを付けた版を紙へ押し付けて文字を印刷しました。その印刷機がprinting pressです。

そこから、印刷物・新聞・新聞を作る人々へ意味が広がり、the pressが「報道機関・報道陣」を表すようになりました。

 

impressionの「印象」と「型・跡」はどうつながる?

 

impressionの意味のつながり

●粘土へ物を押し付ける
⇒表面に型・押し跡が残る

●人の言動が心へ押し付けられる
⇒心に印象が残る

●はっきり確認していないが、心に一つの形が残る
⇒「〜という感じ・考え」になる

 

 
心に残る印象も、粘土に残るスタンプの跡と同じイメージなんだね。
 
コダック
そうなんです!

目に見える押し跡が、心の中に残る記憶や感じへ抽象化されました。語源を知ると、impressとimpressionを一つの場面で覚えられますよ。

 

depressionの語源と現代の意味について

 

depressionは、語源では「下へ押し下げること・低くなった状態」を表します。

そこから、地面の「くぼみ」、気圧の「低下」、経済活動が落ち込む「不況」、気分や活動性が大きく低下する状態を表す言葉へ意味が広がりました。

 
コダック
ただし、医療上のdepression(うつ病)は、単なる一時的な「落ち込み」と同じではありません。

語源は単語を覚える助けになりますが、病気の原因や症状を説明するものではない点には注意してくださいね。

 

espressoも「押す」ファミリー?

 

espressoはイタリア語から入った単語で、”esprimere(押し出す・表現する)”につながります。

高い圧力を使ってコーヒーを抽出するイメージと相性がよい一方、名称の歴史には「注文に応じてその場で作られた」とする説明もあります。

 
「圧力で押し出したコーヒー」とだけ覚えてもいいの?
 
コダック
記憶用のイメージとしては役立ちます!

ただし、名前の成立を一つの説明だけに決めつけず、expressと同じ「押し出す」系統に関係する言葉として押さえておくのが安全です。

 

pressについてのよくある疑問

 

Q1. pressとpushの違いは?

 
コダック
pushは、物を自分から遠ざける方向へ動かすことに重点があります。

pressは、物の表面へ力を掛け続ける、押し付けることに重点があります。

ドアを押して動かすならpush、ボタンの表面へ力を掛けるならpressが自然です。

 

Q2. expressには「急行」という意味もあるのはなぜ?

 
コダック
expressには「明確に示された・特別に指定された」という意味もあります。

特定の目的地へ速く届ける特別便、途中の停車を減らした列車などに使われ、”express train(急行列車)”や”express delivery(速達)”になりました。

現代の「表現する」とは意味の枝が異なるため、語源の直訳だけで無理に一つへまとめすぎないことも大切です。

 

Q3. pressureとstressの違いは?

 
コダック
pressureは、締め切り・期待・要求など、外から掛かる力や重圧に注目します。

stressは、その力によって心身に生じる緊張や負担を表すことが多いです。

ただし、実際の会話では意味が重なる場面もあります。

 

Q4. 最初に覚えるならどの5語がおすすめ?

最初に覚えたい5単語

press=力を加えて押す → 押す・圧迫する
express=内側から外へ押す → 表現する
impress=心の中へ印を押す → 感銘を与える
compress=一緒に押し固める → 圧縮する
suppress=下へ押さえ込む → 抑える・鎮圧する

 

pressの語源・覚え方まとめ

 

以下、語根”press”についてのまとめです。

pressは、ラテン語”premere(押す・圧迫する)”と、その過去分詞”pressus”につながる語源パーツ
●共通のコアイメージは「力を加えて、ギュッと押す」
●接頭辞を「押す方向を示す矢印」として考えると覚えやすい

express=内側から外へ押し出す ⇒ 表現する
impress=心や表面へ押し付ける ⇒ 感銘を与える
compress=一緒に押し固める ⇒ 圧縮する
depress=下へ押し下げる ⇒ 落ち込ませる・低下させる
suppress=下へ押さえ込む ⇒ 抑える・鎮圧する
repress=後ろ・内側へ押し戻す ⇒ 感情などを抑圧する
oppress=相手に重く押し付ける ⇒ 虐げる・圧迫する
pressure=押す力が掛かっている状態 ⇒ 圧力・重圧

●the press「報道機関」は、版を紙へ押し付ける印刷機から生まれた意味
●pressを見つけたら、「何を、どちらへ押している?」と考えてみよう!

 
 
コダック
当サイトでは英語表現について、このように語源、コアイメージ、語法・文法、覚え方の面から解説を行っています。

一つの語根から複数の単語を関連付けて覚えると、初めて見る単語の意味も推測しやすくなりますよ!

【まとめ・各単語の覚え方】英単語の効率的な覚え方【語源と絡めて記憶力アップ】

参考文献・語源確認
「南出康世(2014), ジーニアス英和辞典 第5版, 大修館書店」
「Merriam-Webster:press / pressure / impress / impression / compress / depress / suppress / repress / oppress / expression / espresso