ラテン語の「premere(押す)」という言葉から生まれた、それ自体が強いイメージを持つ単語です。
「圧力をかける」がコアイメージで、“press”=「押す、押しつける」「報道、メディア」の意味を持ちますよ!
”press”の意味と使い方 コアイメージは「圧力をかける」
”press(発音:prés/プレス【動詞・名詞】)”は「押す、押しつける」「報道、マスコミ」の意味を持つ単語です。
語根そのものが「圧力をかける・押しつける」というコアイメージを持っています。
ボタンを「押す」のも、アイロンでシワを「押しつぶす」のも、相手に心理的なプレッシャー(圧迫)をかけて「強要する」のも、すべて「圧力をかける」というイメージから繋がっています!
”press”は日常会話でボタンを「押す(press the button)」のように広く使われますが、ビジネスやニュースでは「the press(報道機関、記者団)」という意味の名詞としても頻出します。
一見、「押す」と「報道」は全く違う意味に見えますが、これは**かつて新聞が「印刷機(ブドウなどを押しつぶす圧搾機がルーツ)」で紙をギュッと押して印刷されていたから**なんです!
例文
・Press this button to start the machine.
(機械を始動させるには、このボタンを押してください。)
・Freedom of the press is essential for democracy.
(報道の自由は民主主義にとって不可欠だ。)
”press”の文法・語法 「報道」のときの冠詞と心理的なフレーズ

1. 「報道機関・マスコミ」を指すときは通常 ”the press” になる
新聞やTVなどのメディア全体、または記者団を指す場合、通常は**「the press」**と定冠詞の the をつけて表現します。集合的な名詞として扱われるため、単数扱いにも複数扱いにもなる特徴があります。
2. 心理的な圧力を表す “press A to do / press for”
物理的に押すだけでなく、人に「〜するようせきたてる、強く要求する」という時にも使われます。グイグイと相手に圧力をかけるイメージです。
・press A to do(Aに〜するよう強く迫る・強要する)
・press for…(〜を強く要求する・追い求める)
”press”の関連語①:「押す」を意味する単語”push/shove”
例えば”push”や”shove”なども「押す」を意味する単語ですよ!
⇒「押す」の意味を持つ単語”push/shove”
イメージの違いとしては
press⇒「対象に対して、平らにグッと持続的な「圧力をかける」」=(圧力をかけて)押す、押しつける
push⇒「対象を自分から遠ざけるように、前方へ「力を加えて動かす」」=(向こうへ)押し出す、突く
shove⇒「マナーを気にせず、手や体で粗暴に「グイグイと押しのける」」=乱暴に押す、突きのける
といった感じです!
実際の表現でニュアンスの差をさらに掴んでみましょう!
●press a key on the piano
「ピアノの鍵盤を(じわっと重さをのせて)押す」
⇒ 面に対してじっくりと適切な圧力を加えるイメージ
●push a stalled car
「動かなくなった車を(前方に移動させるために)押す」
⇒ 物体を移動させるために、手で前方に力を加えるイメージ
●shove through the crowd
「人混みを(肘などで乱暴に)押しのけて進む」
⇒ 邪魔なものを自分の前からグイッと強引に排除するイメージ
”press”の語源はラテン語「pressāre」 意味は「強く押す」

”press”の語源についても、確認していきましょう。
実は”press”には、歴史を辿ると「2つの異なる起源(語源)」が存在します。オンラインの英英辞典サイト「Dictionary.com」には下記の記載があります。
Origin of press1
First recorded in 1175–1225; Middle English noun press(e), pres(e) “throng, company, trouble, machine for pressing, clothespress,” from Old French presse, prese, derivative of presser “to press,” from Latin pressāre, frequentative of premere (past participle pressus) “to press”…Origin of press2
First recorded in 1535–45; back formation from prest, past participle of obsolete prest “to take (men) for military service,” verb use of prest (in the sense “enlistment money”)※参考・引用「Dictionary.com」
この記載内容からみるに、私たちが普段使う「押す・報道」のpress(Origin 1)は、1200年頃に古期フランス語から入ってきたもので、その根底にはラテン語の**premere(押す)**があります。当時の英語では「群衆(お互いに押し合う人々)」や「衣服をプレスする機械」という意味で使われていました。
一方で、もう1つの古い歴史(Origin 2)として、1500年代には「(軍隊へ入れるために男たちを)徴募する、強制連行する」という意味の「prest」という言葉から逆算して生まれた、別のpressも存在していました(※現在の「無理やり〜させる(im-press等)」のニュアンスにも少し影響しています)。
ラテン語:premere(強く押す) / pressāre(繰り返し押す)
↓
古期フランス語:presse(押し合うこと、圧搾する機械)
↓
1200年頃:中期英語に「群衆・圧縮機」として登場。後に印刷機を経て「報道」の意味へ発展
「お互いに押し合うほどの黒山の人だかり(群衆)」という意味が、やがて「ギュッと紙を押す印刷機」になり、最終的に「報道」にまで意味が広がった歴史はロマンがありますね!
語根で覚える”press”の派生語たち

”press”という単語自体が「押す」という強いパーツ(語根)になっているため、これに**接頭辞(前にくっつくパーツ)**を組み合わせることで、たくさんの重要単語を一気に覚えることができます!
いくつかの代表的な派生語をコダックと一緒にチェックしてみましょう。
1. express(ex-[外に] + press[押し出す])
心の中にある感情やアイデアを、外に向かって(ex-)グッと押し出すことから、「表現する、述べる」という意味になります。また、ギュッと凝縮して外に出した「急行列車(エクスプレス)」の意味にも繋がります。
2. impress(im-[中へ] + press[押しつける])
相手の心の中に(im-)自分の存在をグッと押しつけて、強いスタンプの跡を残すようなイメージです。ここから、心に刻み込む=「感銘を与える、印象づける」という意味になります。
3. depress(de-[下に] + press[押し下げる])
気持ちや景気を、上から下に向かって(de-)ググッと押し下げてしまうイメージです。ここから、心や経済を押し下げる=「落胆させる、不景気にする」という意味になります(名詞形の depression は「うつ病」「大恐慌」ですね)。
”press”の意味と語源・覚え方のまとめ

以下、”press”の意味と覚え方についてのまとめです。
⇒コアイメージは「物理的・心理的に圧力をかける」
⇒”press”=「押す、押しつける」「報道、マスコミ(印刷機が由来)」の意味
●語法・文法のポイント ⇒報道の意味の時は「the press」とすることが多い。心理的な圧力をかける表現(press A to do など)も重要。
他の単語もぜひご確認いただければ幸いです!
