【為された(fac)こと】英単語「fact」の意味と覚え方【語源と絡めて記憶力アップ】

こんにちは、コダックです。

 

英語学習、とくに英単語を記憶する上で大切なのは以下の2つ。

①あらゆる方法(目・耳・口・手)を使って脳を刺激する事
②語源や単語のパーツ構成(接頭語・接尾語)などを関連付けて記憶する事

そう!関連付けが強ければ強いほど、記憶に残りやすい

この記事では英単語を語源や構成パーツ、使い方など、多方面からの知識を関連付けし、効率良く記憶する事を目的にしています。

 

 

 
コダック
今日の英語表現は”fact! 

「作る・為す(fac)」のパーツで構成されている単語で、「為されたこと」がコアイメージの単語です。

”fact”=「事実」「現実」の意味を持ち、実際に起こったことを表します。

 

”fact”の意味と使い方 コアイメージは「為されたこと」

”fact(発音:fǽkt/ファクトゥ)”は「事実」「現実」の意味を持つ名詞です。

「作る・為す(fac)」のパーツで構成されている単語で、「為されたこと」をコアイメージに持っています。

 

 
 
うーん?「為されたこと」……?
過去に起きた事件とか、そんな感じ?
 
 
コダック
その通り!”fact”は実際に起こった事を表します
例えば”historical fact”「歴史的事実」を意味しますよ!

 

名詞用法

①事実、現実
②真実

an accepted fact
一般に認められている事実

distinguish between fact and fiction.
現実と虚構を区別する。

※参考・例文引用南出康世(2014),ジーニアス英和辞典 第5版、大修館書店

 

”fact”の関連語:「真実」「事実」を表す表現-“truth”, “reality”との違い

 
 

そういえば、”truth”や”reality”も「真実」とか「現実」って訳すよね?
何か違いってあるの?

 

 
コダック
そうですね。
”fact””reality”「実在する」ニュアンス
”truth”「正しい」ニュアンスを持っています。

それぞれの単語の対義語を考えると分かりやすいですよ!

 

”fact”と”reality”, “truth”の3つはどれも「真実」「現実」の意味を持っていて、その違いはそれぞれの単語の対義語を見ていくと分かりやすいです。

「真実」「現実」の意味を持つ表現
●”fact”
 対義語:”fiction(作り話、虚構)”
  ※作り話に対して、”fact”=「実在する」ニュアンス

●”reality”
 対義語:”imaginary(想像の)”
  ※想像に対して、”reality”=「実在する」ニュアンス

●”truth”
 対義語:”false(誤った)”
  ※誤りに対して”truth”=「正しい」ニュアンス

 
 
あ~、なるほど!
 
コダック
もちろん文脈次第や表現によって言い換え可能な場面もありますよ!
例えば“in fact””in truth”はどちらも「実のところ」の意味で、言い換え可能です。

「強いて言うならこんなニュアンスだよ!」くらいで理解いただければとおもいます。

 

”fact”の語源は「為す」を意味するラテン語の”facere”

”fact”の語源も確認してみましょう。

“fact”の語源は「為す」の意味を持つラテン語の”facere”です。

 

オックスフォード英英辞典には”fact”の語源について下記の記載があります。

Origin
Late 15th century from Latin factum, neuter past participle of facere ‘do’.
The original sense was ‘an act’, later ‘a crime’, surviving in the phrase before (or after) the fact.
The earliest of the current senses (‘truth, reality’) dates from the late 16th century.

※参考・引用「LEXICO

 

記載の内容を訳すと下記の感じです。

15世紀にラテン語で”facere(為す)”の過去分詞”factum”から発祥した。
元々の意味は「行動」で後に「犯罪」の意味を持った。これらの意味は”before the fact”, “after the fact”の表現の中に残っている。
近年使われている「真実」や「現実」の意味は16世紀後期から。

 

 
 
へ~、”facere”ねぇ……

 

 
コダック
”facere(為す)”の過去分詞なので”factum(為された)”というわけですね!

”fact”=「為されたこと」のコアイメージは語源からも分かりますね!

 

ちなみに”before the fact”, “after the fact”の表現が出てきましたが、意味はそれぞれ下記の通り。

●”before the fact” ⇒「事前に、犯行前に」

●”after the fact” ⇒「事後に、犯行後に」

要は「事が為される前に(後に)」の状態を意味する表現ですが、「犯罪の前に(後に)」のニュアンスを持っています。

例えば“an accessory before (after) the fact”「従犯者」、つまり「事件の前や後に犯罪の手助けをした人」を意味します。

 

 

構成パーツから覚える”fact” ”fact”の構成パーツは「為す(fac)」

ここからは構成パーツの面から”fact”を覚えていきましょう。

”fact”の構成パーツは「作る・為す(fac)」です。

このパーツは「置く」の意味でも使用される事があり、後に続くスペルや発音によって「fa/fe/fi/fic/fig/fec/fy……などに形を変える事があります。

 

 
コダック
”fac”を使用する単語で、日本になじみ深いものと言えばFAXがあります。
2020年にはコロナの感染者管理をFAXでやり取りしていたとして、「無駄が多すぎる!」と問題になりましたね。
 
 
FAX……ってあのFAX?
 
コダック

そう!こんな感じ(↓)のFAXです!

FAX

 

FAXの正式名称は”facsimile”。この”simile”は”similar”と語源が一緒で、「同じ(simile)」を意味するパーツです。

「元のデータと同じものを(simile)受信先で作る(fac)」機械のことを”facsimile”、つまりFAXと呼ぶわけですね。

 

 

他にも”fac”を使用する単語はあるので、下記で紹介しておきます。

単語一覧 ※タップ・クリックで展開

affair
(名詞)
①事態
②事件、出来事、問題
③不倫、浮気

affect
(動詞・他動詞)
①影響する
②~を冒す、感染する
(名詞)
①感情、情緒
②欲望

affect
(動詞・他動詞)
①装う
②真似る、好んで用いる

affectation(名詞)
①わざとらしさ、ふりをすること

affected(形容詞)
①影響を受けた、
②(病気などに)冒された

affection(名詞)
①愛情、好意、愛着

affectionate(形容詞)
①愛情のこもった
②優しい

affectionately(副詞)
①親しみをこめて、やさしく

affective(形容詞)
①感情に関わる、情緒の

artifact(名詞)
①人工遺物

artidice(名詞)
①術策

artificer(名詞)
①熟練工、職人

artificial(形容詞)
①人工の
②不自然な、わざとらしい

artificially(副詞)
①人工的に、不自然に

befit(動詞・他動詞)
①~にふさわしい、適する

benefaction(名詞)
①慈善、喜捨
②寄付金

benefactor(名詞)
①恩人、恩恵を施す人
②後援者

beneficence(名詞)
①善行
②寄付

beneficent(形容詞)
①慈善心に富んだ

beneficial(形容詞)
①有益な、助けになる

benefit
(名詞)
①利益、恩恵
②公的補助金
(動詞・他動詞)
①~の利益になる、ためになる
(動詞・自動詞)
①利益を得る

chafe
(動詞・他動詞)
①擦り傷を作る
②(手などを)こすって温める
(名詞)
①摩擦

confection(名詞)
①砂糖菓子

confectionery(名詞)
①菓子類
②菓子店

counterfeit
(形容詞)
①偽造の、模造の
②うわべだけの
(動詞・他動詞)
①偽造する
②装う
(名詞)
①偽造品

deface(動詞・他動詞)
①外観を損なう、表面を汚す

defeat
(動詞・他動詞)
①破る、負かす
②~をくじく、挫折させる
(名詞)
①敗北

defect
(名詞)
①欠陥、欠点
②不足、欠乏
(動詞・自動詞)
①亡命する、離反する、寝返る

defection(名詞)
①亡命、離反

defective(形容詞)
①欠陥のある
②不完全な

defector(名詞)
①亡命者

deficiency(名詞)
①不足、欠乏
②欠点、欠陥

deficient(形容詞)
①欠けている、不足している
②不完全な、欠陥の

deficit(名詞)
①赤字
②不足、欠損
③劣勢、不利、得点差

difficult(形容詞)
①難しい、困難な
②対処しがたい
③気難しい

difficulty(名詞)
①困難、難しさ
②問題、困ったこと
③難局、苦境
④難易度
⑤不和、いざこざ

effect
(名詞)
①影響、効果
②結果
③印象
(動詞・他動詞)
①~をもたらす

effective(形容詞)
①効果的な
②効力がある
③事実上の、実際の
④感銘を与える、印象的な

effectively(副詞)
①効果的に
②事実上

effectual(形容詞)
①効果的な、有効な
②法的な力を持つ

effectually(副詞)
①効果的に、有効に、適切に

efficacious(形容詞)
①効果のある、有効な

efficacy(名詞)
①効能、効果、効き目

efficiency(名詞)
①能率、効率
②効率化の方法

efficient(形容詞)
①効率の良い
②効率よく使う

face
(名詞)
①顔、顔つき
②(~の)人、顔ぶれ
③側面、表面
(動詞・他動詞)
①面する、直面する
②受け入れる
(動詞・自動詞)
①向いている、面している

facile(形容詞)
①安易な
②容易な

facilitate(動詞・他動詞)
①~を促進する、容易にする

facility(名詞)
①施設、設備
②機能、装置
③才能、能力
④容易さ

facsimile(名詞)
①FAX、ファクシミリ
②複写、模写

fact
(名詞)
①事実、現実
②真実

faction(名詞)
①派閥、党派
②内輪もめ、派閥争い

factional(形容詞)
①派閥の、徒党の

factious(形容詞)
①党派的な、党派心の強い

factitious(形容詞)
①人為的な、人工的な
②わざとらしい

factitive(形容詞)
①作為の、使役的な

factor(名詞)
①要因、要素
②因数、印紙
③係数
④融資者

factory(名詞)
①工場

faculty(名詞)
①機能、能力
②才能
③学部

fashion
(名詞)
①流行
②やり方、流儀
③様式、型
(動詞・他動詞)
①形作る、作り出す
②影響を与える

fashionable(形容詞)
①流行の
②高級な

feasible(形容詞)
①実現可能な、見込みのある
②もっともらしい

feat(名詞)
①偉業、功績
②離れ業、妙技

feature
(名詞)
①特徴、特色
②特集記事
③顔立ち、容貌
(動詞・他動詞)
①呼び物にする、特集する
②出演させている
(動詞・自動詞)
①主役を演じる

forfeit
(動詞・他動詞)
①喪失する、はく奪される
②没収される
(名詞)
①罰金、没収されるもの
(形容詞)
①没収された

forfeiture(名詞)
①没収
②没収物、罰金

ineffective(形容詞)
①むだな、無益な
②効果のない

ineffectual(形容詞)
①無力な、技量に欠ける

inefficiency(名詞)
①非効率、無能力
②非効率なもの、非効率的な人

inefficient(形容詞)
①能率の悪い、無駄の多い

infect(動詞・他動詞)
①伝染する、感染させる
②汚染する
③(考えなどが)伝わる、波及する

infection(名詞)
①伝染、感染
②感染症、伝染病

infectious(形容詞)
①感染性の、伝染性の

infective(形容詞)
①伝染性の、感染しやすい

magnification(名詞)
①拡大
②倍率

magnificence(形容詞)
①壮大、豪華

magnificent(形容詞)
①壮大な、壮麗な、堂々とした
②崇高な

malefactor(名詞)
①悪人、犯罪者

maleficent(形容詞)
①有害な、犯罪的な

manufacture
(名詞)
①製造、生産
②製品
(動詞・他動詞)
①作る、生産する

manufacturer(名詞)
①製造業者、メーカー

manufacturing
(名詞)
①製造業、工業
(形容詞)
①製造業の、工業の

office(名詞)
①事務所、会社、勤め先
②役所、官庁
③仕事部屋
④診療所、医院
⑤官職、公職
⑥役目、任務

officer(名詞)
①役人、公務員
②将校、士官
③警官

official
(形容詞)
①公の
②公式の
③表向きの
(名詞)
①公務員、職員、高官
②審判

officially(副詞)
①公式に
②表向きには

officious(形容詞)
①おせっかいな
②差し出がましい

old-fashioned(形容詞)
①旧式な、古風な

orifice(名詞)
①開口部、口、穴

perfect
(形容詞)
①完全な、完璧な
②正確な
③理想的な、最適な
④全くの
⑤官僚の
(動詞・他動詞)
①仕上げる、完璧にする

perfectly(副詞)
①まったく、すっかり
②完全に、完璧に

petrify(動詞・他動詞)
①すくませる
②石化する

prefect(名詞)
①知事
②長官

proficiency(名詞)
①熟練、熟達

proficient(形容詞)
①熟練した、堪能な

profit
(名詞)
①利益、得
(動詞・自動詞)
①得をする、利する
(動詞・他動詞)
①~のためになる、~に役だつ

profitable(形容詞)
①利益をもたらす、利益を上げる
②有益な

qualification(名詞)
①資格、免許、適性
②修正、条件、制限

qualified(形容詞)
①資格を有する
②条件付きの

qualify
(動詞・他動詞)
①資格を与える
②修正する、制限する
③~を修飾する
(動詞・自動詞)
①資格がある
②資格を得る、基準を満たす
③~としてふさわしい

quantify(動詞・他動詞)
①~の量を定める

refectory(名詞)
①食堂

sacrifice
(名詞)
①犠牲、犠牲にすること
②いけにえ
(動詞・他動詞)
①犠牲にする
②いけにえとしてささげる
(動詞・自動詞)
①いけにえをささげる、犠牲になる

satisfactorily(副詞)
①満足のいくように、申し分なく

satisfactory(形容詞)
①満足な、十分な

satisfied(形容詞)
①満足した、満足している
②確信した、納得した

satisfy(動詞・他動詞)
①満足させる
②満たす
③納得させる

suffice(動詞・自動詞)
①十分である

sufficient
(形容詞)
①十分な
(名詞)
①十分、十分の量

superficial(形容詞)
①表面的な、深みのない
②うわべだけの、軽率な
③重要でない、あたりさわりのない

superficiality(名詞)
①表面的な事

traffic(名詞)
①往来、交通
②運航
③運送、輸送、運輸業

unify
(動詞・他動詞)
①統合する
(動詞・自動詞)
①一つになる

 

 
 
おぉ、すごい量だ……!
 
コダック

”fic”はメジャーなバーツですからね。

ただ量がすごいので、一気に覚える必要はありませんよ!

このリストも「この単語も”fic”が使われてるんだ」と認識していただければと思います。

 

ちなみに下記の記事でも、このパーツを使う単語を紹介しています。

”fact”の意味と語源・覚え方のまとめ

”fact”の意味と覚え方についてのまとめです。

 

●”fact”は「事実」「現実」の意味を持つ名詞
 ⇒「作る・為す(fac)」のパーツで構成される単語
 ⇒実際に起きた事を表す。

●”fact”の語源はラテン語の”facere(為す)”

 

 
コダック
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是非ご活用いただければ!

【まとめ・各単語の覚え方】英単語の効率的な覚え方【関連付けで記憶力アップ】