【語源も分かって、忘れない】英単語「appropriate」の意味と覚え方【個々(privus)へ(ap)適応すること】

こんにちは、コダックです。

 

英語学習、とくに英単語を記憶する上で大切なのは以下の2つ。

①あらゆる方法(目・耳・口・手)を使って脳を刺激する事
②語源や単語のパーツ構成(接頭語・接尾語)などを関連付けて記憶する事

そう!関連付けが強ければ強いほど、記憶に残りやすい

この記事では英単語を語源や構成パーツ、使い方など、多方面からの知識を関連付けし、効率良く記憶する事を目的にしています。

 

 
コダック
今日の英語表現は”appropriate”

「~の方へ・方向(ap)」+「個々の・自身の(privus)」の2パーツで構成されている単語で、「個々へ適応すること」をコアイメージに持ちます。

コアイメージから派生して、「何かを自分のものとする」ことや「何かの目的にあてる」ことも表す単語で、

”appropriate”=「ふさわしい」「横領する」「(目的に)充てる」の意味を持ちますよ!

 

 

”appropriate”の意味と使い方 コアイメージは「個々へ適応すること」

”appropriate(発音:əpróuprièit/アプロォゥプリィエイト)”は「ふさわしい」「横領する」「(目的に)充てる」の意味を持つ単語です。

「~の方へ・方向(ap)」+「個々の・自身の(propr)」の2パーツで構成されている単語で、「個々へ適応すること」をコアイメージに持ちます。

 

 
 
う~ん……、「ふさわしい」と「充てる」って言うのはなんとなく分かるけど…

「横領する」ってのはコアイメージ(=個々へ適応すること)から遠くない…?

 

 
コダック
イメージとしては横領する=「勝手に自分のものにする(=自分に適応させてしまう)」感じですね!

後述しますが”appropriate”の語源はラテン語の”appropriare”で、「自分のものにする」ニュアンスはこの頃からありました。

 

 
 
なるほど…!
appropriate
(形容詞)
①適切な、妥当な、ふさわしい
(動詞・他動詞)
①横領する、着服する、盗用する
②(金などをある目的に)充てる、充当する

※関連語
appropriateness(名詞)
①適応性、適否

appropriately(副詞)
①ふさわしく、適切なやり方で

appropriation(名詞)
①東洋、横領、私物化
②充当、流用
③支出金

inappropriate(形容詞)
①不適当な、ふさわしくない、場にそぐわない

形容詞用法の例文
Parents should provide an appropriate time and place for studying at home.
親は家庭で勉強に適した時間と場所を与えるべきである。

動詞・他動詞用法の例文
They appropriated my ideas as their own.
彼らは私のアイディアを自分たちのものとして盗用した。

appropriate $3,000,000 for a new school building
信仰者建築に300万ドルの予算を組む

※参考・例文引用南出康世(2014),ジーニアス英和辞典 第5版、大修館書店

 

”appropriate”と”proper”,”suitable”の違い

”appropriate”には類義語として”proper(発音:prɑ’pər/ プラァパァ)”があります。

”proper”も「適切な」の意味で使用される単語で、下記の例のように言い換え可能な場合も多いです。

  •  ”appropriate exercise”=”proper exercise”「適度な運動」

 

 
 
言い換え可能な場合も多い…ってことは、微妙に違う場合もあるってこと?
 
コダック
その通り!”appropriate”と”proper”は同じ語源から生まれた言葉で、基本的にはほぼ同じ意味なのですが、若干ニュアンスの違いがありますよ!
 
”appropriate”は場や雰囲気、状況などに対して「適切であること」を表すのに対し、
”proper”の持つ「適切さ」は「正しい」に近いニュアンスを持ちます。
 
例えば
”The proper time to plant Pumpkin seeds is by May to June.(かぼちゃの種を植えるのに適切な時期は5月~6月だ)”
の表現は、
「5月~6月がかぼちゃの種を植えるのには『正しい』時期だ」と言っているわけですね。
 
 
コダック
ちなみに”suitable(発音:súːtəbl/スゥータァブル)”は”appropriate”よりややカジュアルな表現ですが、ほぼ同義です。
 
proper
(形容詞)
①適切な、ふさわしい
②正しい、打倒な、受け入れられる
③まともな、きちんとした、本物の
④厳密な意味での、本来の
⑤まったくの、完全な
⑥固有の、特有の、限定された
⑦礼儀正しい、堅苦しい
⑧固有の
(副詞)
①完全に、徹底的に
②きちんと、まともに

suitable(形容詞)
①適した、ふさわしい、~向きの

 

”appropriate”の語源はラテン語の”appropriare(手に入れる)”

”appropriate”の語源も確認していきましょう。
”appropriate”の語源は、ラテン語で「手に入れる」を意味する”appropriare”です。
 
オックスフォード英英辞典には”appropriate”の語源について、下記の記載があります。
Origin
Late Middle English from late Latin appropriatus, past participle of appropriare ‘make one’s own’, from ad- ‘to’ + proprius ‘own, proper’.

※参考・引用「LEXICO

 
記載内容についての訳は下記の感じです。

起源
”ad(~の方へ)”と”propius(自身、適切な)”が組み合わさり、ラテン語の”appropriare(手に入れる)”の過去分詞”appropriatus”を経て中後期英語として発祥した
 
 
コダック
上の方でも少し触れましたが、”appropriate”が「横領する」の意味を持つ理由は語源からも分かりますね!
 
 
この頃から「手に入れる」の意味はあったてことだね!
 

構成パーツから覚える”appropriate” 「ap」+「privus」

ここからは構成パーツの面から”appropriate”について覚えていきましょう。
”appropriate”は「ap」+「privus」の2パーツで構成される単語です。
 
つぎから各パーツについて紹介していきます。

”ap”は「~の方へ・方向」を意味するパーツ 

”ap”は「~の方へ・方向」を意味するパーツです。

単語によって「ad/at/a/af/as/ag/ac/an/a」など、様々な形に変形して使われる場合があります。

 

 
コダック
例えば以前紹介した”assume”がそうでしたね

”assume”は「~の方へ(a)」+「取り込む(sume)」のパーツで構成されている単語で、「自分の中へ(a)取り込む(sume)」がコアイメージの単語でした。

 

 
 
確か「何を」取り込むかによって、意味が変わるんだよね!
 
コダック

その通り!”assume”は 

 ●「情報」「イメージ」を取り込めば”assume”=「思う、想定する」
 ●「権力」「役割」を取り込めば”assume”=「掌握する・引き受ける」

のように、取り込むものによって、意味が変わる単語でしたね!

 

その他の”ap”を使用する単語についても、以下で紹介していきます。

 

 

“privus”は「個々の」「自身の」を意味するパーツ

”privus”は「個々の」「自身の」を意味するパーツ
上でも少し触れたラテン語の”proprius(自身の)”が元になっているパーツなので、単語によっては「pri/prop/priv」などの形に変化して使われる場合もあります。
 
 
 
あっ!もしかして「privacy」も”privus”を使ってる単語ってこと?
 
コダック
その通り!日本語でも「それはプライバシーの侵害だ!」なんて使われ方をしますね。

「プライバシーの侵害」とは自身の(priv)自由な生活を侵害されること」なわけですね!

 
このパーツを使用する単語は他に、下記のものを紹介しています。
単語一覧 ※タップ・クリックで展開
appropriate
(形容詞)
①適切な、妥当な、ふさわしい
(動詞・他動詞)
①横領する、着服する、盗用する
②(金などをある目的に)充てる、充当する

appropriateness(名詞)
①適応性、適否

appropriately(副詞)
①ふさわしく、適切なやり方で

appropriation(名詞)
①東洋、横領、私物化
②充当、流用
③支出金

deprivation(名詞)
①欠乏、欠如
②はく奪

deprive(動詞・他動詞)
①奪う

deprived(形容詞)
①恵まれない、人並みの生活をしていない

expropriate(動詞・他動詞)
①没収する、取り上げる
②不正使用する

expropriation(名詞)
①徴収、没収

impropriety(名詞)
①不適切、不正、間違い、誤用
②不作法な言葉、不作法な行為

inappropriate(形容詞)
①不適当な、ふさわしくない、場にそぐわない

privacy(名詞)
①プライバシー、自由な私生活
②生活、隠居、独居
③秘密、内密

private(形容詞)
①私用の、個人的な、私有の
②内輪の、仲間内だけの、当事者間の
③内に秘めた、秘密の、内緒の
④私営の、民営の、私立の

privately(副詞)
①誰もいない所で、内密に
②心の奥では、密かに、個人的には
③非公式に、私人として
④私営で、民間で、私立で

privation(名詞)
①不足、不自由、困難
②奪われること、
喪失、欠乏、欠如

privative(形容詞)
①欠如している、欠乏の

privatize(動詞・他動詞)
①民営化する

privatization(名詞)
①民営化

privilege
(名詞)
①特権、特典
②特別扱い
③名誉、光栄、恩恵
④免責特権
⑤秘匿特権
⑥法的な権利、基本的人権、特許権
⑦特権売買
(動詞・他動詞)
①特権を与える、特別扱いする

privileged(形容詞)
①特権のある、特権的な、特別扱いの
②光栄な、名誉な
③部外秘の

privy
(形容詞)
①内々感知している、通じている、
(名詞)
①当事者、利害関係人

proper
(形容詞)
①適切な、ふさわしい
②正しい、妥当な、受け入れられる
③まともな、きちんとした、本物の
④厳密な意味での、本来の
⑤まったくの、完全な
⑥固有の、特有の、限定された
⑦礼儀正しい、堅苦しい
⑧固有の
(副詞)
①完全に、徹底的に
②きちんと、まともに

properly(副詞)
①適切に、きちんと、正しく
②(社会、法律、倫理の面で)ふさわしく、正しく、妥当に
③完全に、すっかり、徹底的に

propertied(形容詞)
①財産のある

property(名詞)
①財産、資産、所有物
②不動産、土地、建物
③性質、特性、特質
④所有、所有権

proprietary
(形容詞)
①独占販売の、専売の
②所有者の、所有権の
③私有の、個人経営の
(名詞)
①所有者、所有者団体、所有権

proprietor(名詞)
①所有者、オーナー

proprietorship(名詞)
①所有権

proprietorship(名詞)
①所有権

proprietorial(名詞)
①所有権の、所有者であるかのような

propriety(名詞)
①適当差、妥当性
②礼儀正しさ、礼儀にかなっていること
③礼儀作法、礼節

 
 

”appropriate”の意味と語源・覚え方のまとめ

”appropriate”の意味と覚え方についてのまとめです。

●”appropriate”は「ふさわしい」「横領する」「(目的に)充てる」の意味を持つ単語
 ⇒「~の方へ・方向(ap)」+「個々の・自身の(privus)」の2パーツで構成されている
  ⇒「個々へ適応すること」がコアイメージ
   ⇒「横領する」ことは「何かを勝手に自分のものにする(自分に適応させる)こと」

●”appropriate”の語源はラテン語の”appropriare(手に入れる)”

 
 
コダック
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参考文献
「南出康世(2014),ジーニアス英和辞典 第5版、大修館書店」
「LEXICO(https://www.lexico.com)」