「pre-(あらかじめ)」+「jud-(判断する)」+「-ice(こと)」という3つのパーツからできている単語です。
「事実を確かめる前に、あらかじめ勝手に判断してしまうこと」がコアイメージで、ここから“prejudice“=「偏見」「先入観」という意味になるんですよ!
”prejudice”の意味と使い方 コアイメージは「しっかり見る前にジャッジすること」

”prejudice(発音:prédʒudis(プレジュディス))”は、名詞で「偏見」「先入観」、動詞で「〜に偏見を抱かせる」という意味を持つ単語です。
先ほど紹介した通り、「pre-(あらかじめ)」+「jud-(判断する)」+「-ice(こと)」で構成されており、「対象をしっかりと調べる前に、あらかじめ判断すること」が本来のコアイメージです。
だから=”prejudice(偏見・先入観)”になるわけですね!
また、”prejudice”を動詞として使う場合、人間以外の「事柄や物」が主語になる(無生物主語)ことも多いのが特徴です。よく **<A prejudice B against C>(Aのせいで、BはCに対して偏見を持つ)** という形で使われます。
例文
His past failures prejudiced the committee against him.
(彼の過去の失敗が、委員会に彼に対する偏見を抱かせた。 = 過去の失敗のせいで、委員会は彼に偏見を持ってしまった。)※このように動詞の”prejudice”が無生物主語のときは、「主語(〜のせい)で偏見を持ってしまった」と因果関係として訳すと、とても自然な日本語になりますよ!
※参考・例文引用「南出康世(2014),ジーニアス英和辞典 第5版、大修館書店」
”prejudice”の関連語:「偏り・思い込み」を意味する単語”bias / stereotype”
日本語でもよく使う”bias(バイアス)”や”stereotype(ステレオタイプ)”も、同じく「偏りや思い込み」を意味する単語です。
⇒「偏り・思い込み」の意味を持つ単語”bias / stereotype”
それぞれの核心にあるイメージの違いは、以下の通りです!
prejudice ⇒「不当な偏見」=感情的な嫌悪や敵意、不当に低く見るニュアンスを含む
bias ⇒「判定・傾向の偏り」=感情の有無に関わらず、データや意見が片方に傾いていること
stereotype ⇒「固定観念」=社会的にすり込まれた「〇〇といえば普通こうだよね」という型(型にはまった見方)
といった感じです!
そこで「海外旅行先で現地の人をどう見るか」という同じシチュエーションを例に、ニュアンスの差を比べてみましょう!
● prejudice(不当な偏見・嫌悪)
「〇〇国の人だから、きっと野蛮で信用できないに違いないと嫌悪する」
⇒ 根拠のない敵意や、相手を不当に見下す**「差別的な偏見」**のイメージです。
● bias(判定の傾き・先入観)
「過去に数回トラブルがあったので、〇〇国の人とのビジネスは慎重に進めるべきだと意見が傾く」
⇒ 個人の好き嫌いというより、経験やデータから判断のバランスが片方に寄る**「偏り・バイアス」**のイメージです。
● stereotype(型にはまった固定観念)
「〇〇国の人は、みんな陽気で毎日パーティーをしていると思い込む」
⇒ メディアなどで定着した世間一般の画一的な**「イメージ(固定観念)」**です。※これはポジティブな内容にも使われます。
”prejudice”の語法・文法解説 「名詞」「動詞」「形容詞」の使い方をマスターしよう!

”prejudice”は名詞(偏見・先入観)としての使い方が基本ですが、実は動詞(〜に偏見を抱かせる)や、形を変えて形容詞(偏見を持った)としてもよく使われます。
それぞれの代表的なパターンを例文と一緒に見ていきましょう!
「〜に対して偏見を持っている」と言いたい時は、前置詞の ”against” とセットで使うのが定番ですよ!
例文(名詞:〜に対する偏見)
Many people still have a prejudice against this disease.
(多くの人が、未だにこの病気に対して偏見を持っている。)We should judge others without prejudice.
(私たちは偏見なしに(公平に)他者を判断すべきだ。)※「偏見を持つ」は have a prejudice 、「偏見なしに」は without prejudice というフレーズでよく登場します!
もう一つ、形容詞の形 ”prejudiced” も日常会話でめちゃくちゃよく使うので押さえておきましょう!
例文(動詞・形容詞のパターン)
● 動詞:〜に偏見を抱かせる
One bad experience prejudiced him against all dogs.
(一度の悪い経験のせいで、彼はすべての犬に対して偏見を持つようになった。)● 形容詞:偏見を持った、不公平な
Don’t be so prejudiced. You should listen to her side of the story.
(そんなに偏見を持たないで。彼女の言い分も聞くべきだよ。)※形容詞のときは、お尻に「-ed」がついた prejudiced になります。「偏見に満ちた人」と言いたい時などは a prejudiced person のように表現できますよ!
”prejudice”の語源 もともとは「正しい裁判をするための厳格な事前調査」

”prejudice”の語源を深く紐解いていくと、この単語がなぜ「偏見」という強い意味を持つようになったのか、その納得の理由が見えてきます。
”prejudice”の語源はラテン語の「praejūdicium(プラエユディキウム)」にまで遡ることができます。
オンラインの英英辞典サイト「Dictionary.com」には”prejudice”の起源について、下記の記載があります。
Origin
First recorded in 1250–1300; Middle English, from Old French, from Latin praejūdicium “prejudgment,” originally “preliminary or previous judicial inquiry,” equivalent to prae- pre- + jūdicium “legal proceedings, judging” ( jūdic-, stem of jūdex judge + -ium -ium )日本語訳:1250〜1300年に初めて記録された。中期英語、古フランス語を経て、ラテン語の「praejūdicium(あらかじめ判断すること)」に由来する。元々の意味は「予備的な、あるいは事前の法的な調査(裁判の手続き)」であり、「prae-(前に)」+「jūdicium(法的手続き、裁判・判断すること)」から構成されている。
※参考・引用「Dictionary.com」
Dictionary.comの記述にある通り、”prejudice”はもともと**古代ローマの法律用語**でした。
当時の法律の世界において、この言葉は決して悪い意味ではなく、むしろ「慎重に裁判を行うための正当な手続き」を指していたのです。
● 古代ローマ時代(正当な法的手続き)
本裁判に入る前に、その裁判が法的に有効か、どのような方針で進めるべきかを決める「事前の予備調査(praejūdicium)」を指していました。この時点では「客観的な事前の手続き」という意味でした。
↓
● 中世フランス語・初期英語(意味の転換期)
言葉がヨーロッパに広がる中で、「本裁判(本番)の前に行う判定」というニュアンスから、徐々に「十分な証拠や本番の審議を経る前に、頭の中で先走って結論を出してしまうこと(予断・先入観)」へと意味がシフトしていきます。
↓
● 現代(ネガティブな「偏見」として定着)
最終的に、「事実をしっかりと確かめもせず、事前の勝手な思い込みだけで人や物事を不当に評価・排除する」という、現代の**「偏見・不当な先入観」**という意味に定着しました。
それが時代を経ていくにつれて、「本番の審理(=事実の確認)をすっ飛ばして、事前の段階だけで勝手に決めつけちゃうこと」という、人間の心理的な悪癖を表すネガティブな意味に変わっていったのは非常に面白い歴史の変遷ですよね!
構成パーツで覚える”prejudice” 「pre-」+「jud-」+「-ice」

ここからは構成パーツ(語源パーツ)の面から、”prejudice”をさらに深く、忘れられないレベルで脳に記憶させていきましょう!
”prejudice”の構成パーツは、「pre-(あらかじめ・前に)」+「jud-(判断する・裁く)」+「-ice(こと・状態)」の3つに分解することができます。
単にパーツの名前を覚えるだけでなく、他の単語とも紐づけて覚えることで、初めて見た英単語の意味まで推測できるようになりますよ。それでは、それぞれのパーツを詳しく解説していきます!
“pre-“は「あらかじめ、前に」を意味するパーツ
”pre-”は接頭辞(単語の頭につくパーツ)で、「あらかじめ」「事前に」「〜の前に」という時間的・空間的な先回りのイメージを持っています。日本語でも「プレオープン」や「プレミアム(前払い・付加価値)」という言葉で馴染みがありますよね。
この「pre-(事前に)」という感覚を掴むために、他にもよく使われる重要な単語をセットで頭に入れてしまいましょう!
- predict(「あらかじめ」+dict「言う」 = 事が起こる前に言う ⇒ 予言する・予測する)
- prepare(pre-「前もって」+pare「整える」 = 本番の前にあらかじめ整える ⇒ 準備する・用意する)
- preview(pre-「事前に」+view「見る」 = 公開される前に事前に見る ⇒ 下見・試写・予習)
どれも「あらかじめ、先に」というニュアンスが共通しているのが分かりますね!
”jud-”は「判断する、裁く」を意味するパーツ
”jud-”(または jur- / jus- などに変形することもあります)は、「判断する」「裁く」「正しい法律(正義)」に関連するコアイメージを持つ非常に重要なパーツです。
この「jud-(裁く・判断する)」というパーツは、少し難しめの知的な単語(入試やビジネスで差がつく単語)によく登場します。一緒にグループ化して記憶しましょう!
- judicial(jud-「裁判する」+-icial「〜の(形容詞)」 = 司法の、裁判の)
- judicious(jud-「判断する」+-icious「〜に満ちた」 = 的確な判断力に満ちている ⇒ 思慮分別のある、賢明な)
- judgment(judge「判断する」+-ment「こと(名詞)」 = 判断、判決、評価)
どれも「しっかりと頭で考えて判定をくだす・裁く」というニュアンスが根底に流れています。
”-ice”は「〜なこと、〜な状態」を意味する名詞パーツ
最後の一押しとなるのが、単語の後ろにくっつく”-ice”という接尾辞です。これは動詞や形容詞、あるいは他の名詞の後ろにくっつくことで、単語全体の品詞を「〜なこと」「〜という状態・行為」という名詞に変える役割を持っています。
単語を名詞化する”-ice”の仲間には、以下のような日常語もありますよ。
- service(serve「仕える・奉仕する」+-ice「こと」 = 人に仕える行為 ⇒ 奉仕・サービス・業務)
- cowardice(coward「臆病者」+-ice「状態」 = 臆病者であること ⇒ 臆病・卑怯)
- malice(mal「悪い」+-ice「こと」 = 悪い状態・悪い心 ⇒ 悪意・敵意)
このように、最後のパーツに注目するだけで「あ、この単語は名詞(〜なこと)なんだな」と文法的な役割まで一発で丸分かりになります!
これら3つのパーツが合体した pre(あらかじめ)+ jud(調べる前にジャッジして)+ ice(しまうこと)。これが prejudice(偏見・先入観) の正体です。こうして分解すると、もうスペルも意味も忘れる気がしないですよね!
”prejudice”の意味と語源・覚え方のまとめ

以下、”prejudice”の意味と覚え方についてのまとめです。
⇒コアイメージは「あらかじめ判断すること」
⇒”prejudice”=「偏見」「先入観」の意味
●語法・文法のポイント ⇒感情的な嫌悪や敵意を伴うことが多い。動詞で無生物主語が来たら「〜のせいで偏見を抱く」と訳すと自然。
他の単語もぜひご確認いただければ幸いです!