precipitate 落下のイメージ図

【語源も分かって、忘れない】英単語「precipitate」の意味と使い方・覚え方・文法解説【pre-(前に)+cipit-(頭)+ate(〜にする)=真っ逆さまに落ちる】

 

 
コダック
今日の英語表現は”precipitate”

「pre-(前に・あらかじめ)」+「cipit-(頭)」+「-ate(〜にする)」の3つのパーツで構成されている単語です。

真っ逆さまに落ちるがコアイメージで、“precipitate“=「〜を突然引き起こす」「沈殿する、雨・雪として落ちる」の意味を持ちますよ!

 

”precipitate”の意味と使い方 コアイメージは「真っ逆さまに落ちる」

 

”precipitate(発音:prisípətèit(プリシピテイト))”は「〜を突然引き起こす」「沈殿する、雨や雪として落ちる」の意味を持つ単語です。

「pre-(前に)」+「cipit-(頭)」+「-ate(〜にする)」の3パーツで構成されている単語で、「真っ逆さまに頭から落ちる」がコアイメージです。

 

 
コダック
上から下に勢いよくドサッと落ちていくこと=”precipitate”なわけですね!
 
上から下に落ちるイメージから、どうして「事件を急に引き起こす」とか「雨が降る」「化学の沈殿」っていう色んな意味になるの??
 
コダック
一見バラバラな意味に見えますが、すべて「上から下へ、コントロールできずに急激にドサッと落ちる(落とす)」というイメージから綺麗に繋がっているんですよ!

 

具体的には、以下のようにイメージを展開していくと簡単に頭に入ります!

① 悪い状態へ真っ逆さまに突き落とす ⇒「(事件などを)突然引き起こす」
平穏だった状態から、崖から突き落とすように一気にマイナスの事態へ投げ込むイメージです。そのため、じわじわ起こることではなく「予期せぬ急激な変化」に使われます。

② 空から水分が真っ逆さまに落ちてくる ⇒「(雨や雪として)落ちる・降る」
上空にある水分が、重力に従って勢いよく地上にドサッと落ちてくるイメージです。ここから気象用語の「降水」へと繋がっていきます。

③ 液体の中の物質が底に落ちていく ⇒「沈殿する」
化学反応などで、液体の中に溶けていた成分が勢いよく底にドサッと落ちて溜まるイメージです。

 

このように”precipitate”が表すのは、いずれも「急激に、勢いよく下に落ちる(落とす)」ようなニュアンスです。

 

 

そのため、計画的に進めることや、通常の因果関係で何かが起きる場合には、後述する”cause”や”trigger”などを使用します。

例文

The economic crisis precipitated the downfall of the government.
(その economic crisis [経済危機]が、政府の崩壊を突然引き起こした[真っ逆さまに突き落とした]。)

※参考・例文引用南出康世(2014),ジーニアス英和辞典 第5版、大修館書店

 

”precipitate”の関連語①:「(事件や結果を)引き起こす」を意味する単語”cause / trigger / precipitate”

 
コダック
せっかく”precipitate”を覚えるのであれば、似たような意味を持つ単語も一緒に覚えてしまいたい所です!

例えば”cause”や”trigger”なども「引き起こす」を意味する単語ですよ!

 

”precipitate”の類義語
⇒「引き起こす」の意味を持つ単語”cause / trigger”

 

 
なるほど…、ちなみにそれぞれの表現に違いはあるの??

 

 
コダック

イメージの違いとしては

cause ⇒「原因があって結果がある」=因果関係(最も一般的)
trigger ⇒「引き金を引く」=ある事件がきっかけで連鎖的に起こる
precipitate ⇒「崖から突き落とす」=(悪い事態を)急激に、予期せぬスピードで引き起こす

といった感じです!

 
う~ん…文字だけだとニュアンスの差がちょっとややこしいかも…
 
コダック
確かに、これだけ言われても分かりづらいかもしれませんね…汗
それぞれのイメージを実際の表現を見ながら確認してみましょう!

 

例文で見る!”cause / trigger / precipitate”のイメージの違い

● His careless driving **caused** the accident.
「彼の不注意な運転が事故を【引き起こした】」
⇒ 原因と結果がシンプルに繋がるイメージ

● The single remark **triggered** a massive protest.
「そのたった一つの発言が、大規模な抗議活動の【引き金となった】」
⇒ パチンとスイッチが入って一気に連鎖が広がるイメージ

● The political scandal **precipitated** the collapse of the regime.
「その政治スキャンダルが、政権の崩壊を【急激に(真っ逆さまに)引き起こした】」
⇒ 耐えていたものが、崖から一気にドサッと真っ逆さまに落ちていくイメージ

 

”precipitate”の関連語②:「降水・沈殿・堆積」を意味する名詞”precipitation / precipitate / deposit”

 
コダック
”precipitate”の持つ「上から下に落ちる」イメージは、名詞の形(派生語や類義語)でも大活躍します!

「上から降ってくるもの」や「下に溜まるもの」を表す似た単語も、一緒に整理して覚えちゃいましょう!

 

”precipitate”の派生・類義語
⇒「降水・沈殿・堆積」の意味を持つ名詞”precipitation / precipitate / deposit”

 

 
コダック

それぞれの表現の違いとしては

precipitation ⇒「空から真っ逆さまに落ちる水分」=降雨・降雪(気象用語)
precipitate ⇒「化学反応で底にドサッと落ちたもの」=沈殿物(化学用語)
deposit ⇒「下にそっと置かれて積み重なったもの」=堆積物・預金(自然に溜まったもの)

「勢いよく下に落ちる」のか、「静かに下に置かれる」のかがニュアンスの分かれ目ですね!

 

 
コダック
こちらも例文を通じて、それぞれの感覚を掴んじゃいましょう!

 

例文で見る!”precipitation / precipitate / deposit”のイメージの違い

● The forecast predicts a high chance of **precipitation**.
「天気予報は高い確率の【降水(雨や雪)】を予測している。」
⇒ 空から水分が真っ逆さまに落ちてくるイメージ(お天気ニュースの定番表現です!)

● A yellow **precipitate** formed at the bottom of the test tube.
「試験管の底に黄色の【沈殿物】が形成された。」
⇒ 化学反応によって、液体中の成分が底にドサッと急激に落ちて溜まるイメージ

● Rich **deposits** of gold were found in the river.
「川の底で豊かな金の【堆積(たいせき)物】が見つかった。」
⇒ 長い時間をかけて底に「静かに置かれて」積み重なったイメージ

 

”precipitate”の語法・文法解説 自動詞・他動詞・形容詞の使い分け

”precipitate”は、文脈によって他動詞(〜を引き起こす)としても、自動詞(沈殿する・雨が降る)としても使われます。

さらに、実は動詞だけではなく「大急ぎの、軽率な」という意味の形容詞としても使われることがあるため、それぞれの文法的なパターンを整理しておきましょう!

 

 
コダック

基本の3パターンをおさえておきましょう!

① 他動詞 ⇒「precipitate + 名詞」= 悪い事態などを急激に引き起こす
② 自動詞 ⇒「主語 + precipitate」=(化学反応で)沈殿する、(水分が)雨や雪として落ちる
③ 形容詞 ⇒「precipitate + 名詞 / be動詞 + precipitate」= 突然の、大急ぎの、軽率な

とくに③の形容詞のときは、発音が「プリシピテイト」ではなく「プリシピタット(/prisípətət/)」のように変化する点も要注意です!

 

それでは、実際の使い方を例文で確認してみましょう。

 

【パターン①】他動詞の例文(〜を突然引き起こす)

The sudden announcement **precipitated** a panic in the stock market.
(その突然の発表が、株式市場にパニックを【急激に引き起こした】。)
※「一気にパニック状態へと突き落とした」というニュアンスになります。

 

【パターン②】自動詞の例文(沈殿する / 雨・雪として落ちる)

When the solution cooled, crystals began to **precipitate**.
(溶液が冷めると、結晶が【沈殿し】始めた。)

In this region, moisture in the air **precipitates** as snow.
(この地域では、空気中の水分が雪として【地表に落ちる(降る)】。)

 

【パターン③】形容詞の例文(大急ぎの、軽率な)

We should avoid making a **precipitate** decision without enough information.
(十分な情報がないまま、【軽率な(十分な準備なしに頭から飛び込むような)】決定を下すのは避けるべきだ。)

 

 
自動詞と他動詞だけじゃなくて、形容詞まであるんだね!でも、どの意味のときも「真っ逆さまに頭から落ちる(飛び込む)」っていうコアイメージがちゃんと根底にあるのがわかるなぁ。

 

”precipitate”の語源はラテン語のpraecipitātus  コアイメージ「真っ逆さまに落ちる」のルーツを探る

”precipitate”の語源についても、確認していきましょう。

この単語が持つ「〜を突然引き起こす」や「沈殿する」といった意味合いは、語源であるラテン語の「praecipitātus」の成り立ちを知ることでスッキリと腹落ちします。

 

オンラインの英英辞典サイト「Dictionary.com」には”precipitate”の起源について、下記の記載があります。

Origin
First recorded in 1520–30; the verb and adjective derive from Latin praecipitātus (past participle of praecipitāre “to cast down headlong”), equivalent to praecipit- (stem of praeceps “steep”; see precipice) + -ātus past participle suffix ( see -ate 1); the noun comes from New Latin praecipitātum “a precipitate,” noun use of neuter of praecipitātest

日本語訳:1520〜30年に初めて記録された。動詞および形容詞は、ラテン語の「praecipitātus」(頭から真っ逆さまに投げ落とす、を意味する praecipitāre の過去分詞)に由来し、これは「praecipit-」(険しい、を意味する praeceps の語幹。precipice[断崖絶壁]を参照)と過去分詞接尾辞「-ātus」(-ate 1 を参照)に相当する。名詞は近代ラテン語の「praecipitātum」(沈殿物)に由来し、これは praecipitātus の中性名詞用法である。

※参考・引用「Dictionary.com

 

辞典の解説にある通り、”precipitate”の根本的なルーツはラテン語の「praeceps(頭から前のめりの、険しい断崖)」という言葉にあります。

実はこの「praeceps」という言葉自体が、すでに「prae-(前へ)」+「caput(頭)」から成る言葉で、まさに「頭を先にして(=真っ逆さまに)」という状態を表していました。

 

”precipitate”の語源(起源~発祥まで)
ラテン語「praeceps(頭を先にして、険しい断崖)」

動詞「praecipitāre(頭から真っ逆さまに投げ落とす)」に変化

過去分詞「praecipitātus」を経て、16世紀前半に英語の「precipitate」として定着!

 

 
なるほど!「頭から真っ逆さまに落ちる」というコアイメージは、ラテン語の時代からずっと変わっていないんだね!

でも、それがどうして色々な意味に広がるの?

 

 
コダック
物理的に「崖から真っ逆さまに落ちる」というイメージが、様々な分野で「比喩(ひゆ)」として使われるようになったからです!

例えば、安定していた事態が急転直下で転がり落ちる様子から「事件を突然引き起こす」という意味に。

化学や気象の分野では、下に向かって勢いよく落ちていくものとして「沈殿物・降水」という意味へと発展したわけですね!

 

ちなみに、辞書の解説にもある通り、同じ語源を持つ仲間の単語には「precipice(断崖絶壁)」というスリリングな単語もあります。

「precipice(断崖絶壁)」から「precipitate(真っ逆さまに突き落とされる)」状況を想像すると、さらに強烈にイメージが定着しやすくなりますよ!

precipitate 落下のイメージ図

構成パーツで覚える”precipitate” 「pre-」+「cipit-」+「-ate」

ここからは構成パーツの面から”precipitate”について掘り下げて覚えていきましょう!

”precipitate”の構成パーツは「pre-(前に・あらかじめ)」+「cipit-(頭)」+「-ate(〜にする)」の3つのパーツです。

 

それぞれのパーツが持つ意味を理解することで、単語の暗記がグッと楽になりますよ。次から各パーツについて詳しく紹介していきます。

 

“pre-“は「前に・あらかじめ」を意味する接頭辞

”pre-”は「前に・あらかじめ・先頭」を意味するパーツ(接頭辞)です。

この「前」には、時間的な「あらかじめ(時間的に前)」と、空間的な「前方に」の2つのニュアンスがあります。”precipitate”の場合は、空間的に「前方に(前のめりに)」というイメージで使われています。

 

 
コダック
例えば”**prevent**”という単語は「**pre-**(前方に・あらかじめ)」+「**vent-**(来る)」のパーツで構成されており、

悪いことがやってくる前に先回りして「通せんぼする(防ぐ)」を表しています。

 

 

その他にpredict(あらかじめ言う=予言する)や、prepare(あらかじめ用意する=準備する)等も、時間的な”pre-”を使用する代表的な単語ですね。

 

”cipit-”は「頭」を意味する語根パーツ

”cipit-”は「頭(head)」を意味するパーツです。元々はラテン語で頭を意味する「caput」から来ており、英語の”cap-”(帽子、覆うもの)などとも親戚関係にあります。

 

 
コダック
例えば”**captain**”という単語もこの「頭」の仲間!集団の「頭(かしら)」だから

船長やリーダーを意味する「キャプテン」を表すわけですね!

 

 

その他の”頭(cap- / cipit- / capit-)”を使用する単語についても、下記で紹介していきます。それぞれの単語に「頭」のイメージが隠れていますよ!

  • capital(首都・資本・大文字):国の「頭(中心)」となる都市。
  • decapitate(首を切り落とす):de-(分離)+capit-(頭)+-ate(〜する)=頭を切り離す。
  • precipice(断崖絶壁):pre-(前に)+cipit-(頭)=頭から真っ逆さまに落ちるような崖。※precipitateの直接の親戚です!

 

” -ate”は「〜にする」を意味する接尾辞

”-ate”は、名詞や形容詞にくっついて「〜にする、〜化する」という動詞に変えるパーツ(接尾辞)です。

※ちなみに”-ate”が付く単語は、動詞だけでなく名詞(〜するもの)や形容詞(〜な状態の)として使われることもよくあります。”precipitate”も「沈殿物(名詞)」や「大急ぎの(形容詞)」という意味で使われるのはこのためです。

 

 
コダック
例えば”**activate**”という単語は「active(活動的な)」+「**-ate**(〜にする)」で構成されており、

機能を有効にする、活動的にさせる(=「起動する・活性化する」)を表しています。

 

 

その他にregulate(ルールにする=規制する)や、motivate(動機を与える=やる気にさせる)等も” -ate”を使用するお馴染みの動詞です。

 

”precipitate”の意味と語源・覚え方のまとめ

以下、”precipitate”の意味と覚え方についてのまとめです。

●”precipitate”は「pre-(前に)」+「cipit-(頭)」+「-ate(〜にする)」の3パーツで構成されている単語
⇒コアイメージは「真っ逆さまに頭から落ちる」
⇒”precipitate”=「〜を突然引き起こす」「沈殿する、雨・雪として落ちる」の意味
●語法・文法のポイント ⇒化学や気象の専門的なシーンでは名詞(沈殿物・降水)や形容詞(大急ぎの)としても使われる、多才な単語!
 
 
コダック
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【まとめ・各単語の覚え方】英単語の効率的な覚え方【語源と絡めて記憶力アップ】

参考文献
「南出康世(2014),ジーニアス英和辞典 第5版、大修館書店」
「Dictionary.com(https://www.dictionary.com/)」