「com-(完全に)」+「plain(嘆く)」+「-t(名詞化)」の3パーツで構成されている単語です。
「激しく嘆き訴えること」がコアイメージで、“complaint”=「不平、不満、苦情」「(身体の)不調、病気」の意味を持ちますよ!
”complaint”の意味と使い方 コアイメージは「激しく嘆き訴えること」
”complaint(発音:kəmˈpleɪnt / カンプレイント)”は「不平、不満」「(身体の)不調」の意味を持つ名詞です。
「com-(完全に)」+「plain(嘆く)」+「-t(名詞化)」の3パーツで構成されており、「激しく嘆き訴えること」が共通するコアイメージになります。
また、「ここが痛い、苦しい!」と体に起きたマイナスな出来事を周りや医者に訴えかけるイメージから、「(身体の)不調・病気」という意味にも繋がっているんですよ。
そのため、日本語の「お店にクレームをつける」は“complaint”を使って表現するのが大正解です!

”complaint”で表現するものは、このように「ネガティブな感情を伴って苦情を言う」ケースがほとんどです。
実際の例文を見て、そのニュアンスを掴んでみましょう。
例文
I have no complaints about the service.
(そのサービスについて何の不満もありません)He went to the doctor with a stomach complaint.
(彼は胃の不調で医者に行った)※参考・例文引用「南出康世(2014),ジーニアス英和辞典 第5版、大修館書店」
”complaint”の関連語①:日本人が間違えやすい!”complaint / claim”の違い
先ほども少し触れましたが、日本語の「クレーム」を英語にするときは要注意ですよ!
⇒「不満」と「主張」を表す単語”complaint / claim”
2つのイメージの違いを整理すると以下のようになります!
complaint ⇒「不快な感情や不満の表出」=苦情、クレーム、愚痴
claim ⇒「事実や正当な権利の主張」=(返金や権利を)要求する
といった感じです!
それぞれのニュアンスの違いを、「レストランでスープが冷たかった時」の具体的な表現で見比べてみましょう!
●complaint
「I made a complaint about the cold soup.」
⇒「スープが冷たいじゃないか!」と店側に不満(苦情)をぶつけるイメージ
●claim
「I claimed a refund for the cold soup.」
⇒「スープが冷たかったので、(規約や当然の権利として)返金を堂々と要求する」イメージ
”complaint”の関連語②:「不満」を意味する類義語”dissatisfaction / grievance”
よく似た類義語との使い分けもマスターしちゃいましょう!
⇒「不満」の意味を持つ単語”dissatisfaction / grievance”
それぞれのニュアンスの違いはこんなイメージです。
complaint ⇒「言葉に出す不満」=愚痴、苦情、クレーム
dissatisfaction ⇒「心の中の不満」=満たされずモヤモヤしている状態
grievance ⇒「組織などに対する正当な不満」=公式な苦情申し立て
言葉が向かう場所や、心の状態によって使い分けがされているんですね。
●complaint
「He made a complaint about his salary.」
⇒「給料安いんだよなぁ」と口に出して周囲に愚痴や不満を言っているイメージ
●dissatisfaction
「He felt dissatisfaction with his salary.」
⇒「今の給料には満足していない」と心の中で(状態として)感じているイメージ(※必ずしも口に出すとは限らない)
●grievance
「The union filed a grievance against the company.」
⇒「この労働条件は不当だ!」と労働組合などが規約に基づいて公式に苦情を申し立てるイメージ
”complaint”の語法と文法チェック!可算名詞としての使い方と相性の良い前置詞

単語の意味を掴んだところで、次は”complaint”を実際に使うときの文法的なポイントを見ていきましょう!
正しく使うためには、以下の2つのポイントが大切です。
⇒①基本は「数えられる名詞(可算名詞)」として扱う
⇒②「不満の対象」によって前置詞を使い分ける
具体的な不満の件数を表すので、1つの不満なら “a complaint”、複数あるなら “complaints” と形が変わりますよ。
また、動詞の「不満を言う(complain)」と同様に、後ろに続く前置詞によって「何に対して訴えているのか」を細かく表現することができます。
「語法・文法」の例文
●make a complaint about 〜(〜について苦情を言う)
The customer made a formal complaint about the service.
(その顧客はサービスについて正式な苦情を申し立てた)
※「具体的な内容」には about がよく使われます。●file a complaint against 〜(〜に対して苦情を申し立てる)
Several tenants filed a complaint against the landlord.
(数人の店借人が、家主に対して苦情を申し立てた)
※「訴える対象(人や組織)」に対しては、敵対・対抗を意味する against がぴったりです。●complaint of 〜(病気などの訴え・不調)
The patient had complaints of chest pain.
(その患者は胸の痛みを訴えていた)
※「体の不調」を表現するときは、of を使って具体的な症状を後ろに続けます。
”complaint”の語源はラテン語 意味は「嘆き、胸を打つこと」

”complaint”をより深く、そして忘れないように記憶するために、その歴史的なバックボーン(語源)についても学んでいきましょう。
単語の歴史を知ると、なぜ「不満」と「病気(不調)」という一見関係のなさそうな2つの意味が1つの単語に同居しているのかが、スッキリと腑に落ちますよ!
オンラインの英英辞典サイト「Dictionary.com」には、”complaint”の起源について以下のような貴重な記録が記載されています。
Origin of complaint
First recorded in 1350–1400; Middle English compleynte, from Middle French complainte, from Latin com- com- + plancta plaint日本語訳:1350–1400年頃に初めて記録された;中英語のcompleynte、中期フランス語のcomplainteから、ラテン語のcom-(一緒に・完全に)+ plancta(嘆くこと・胸を打つこと)に由来。
※参考・引用「Dictionary.com」
この記述にある通り、”complaint”は古代ローマのラテン語から発祥し、中世フランス語を経て、14世紀後半に英語へと伝わってきました。
ここで注目したいのが、究極のルーツであるラテン語の”plancta(プラクタ)”という言葉です。これは単に悲しむだけでなく、「悲しみのあまり、自分の胸を拳でドンドンと激しく叩きながら嘆き苦しむ」という、非常に情熱的で、強い身体的痛みを伴う感情表現を表していました。
だからこそ、現代英語でも以下のようなイメージの広がりを持つようになりました。
① 精神的な「胸を叩くような苦しみ」 ⇒ 不平・不満・クレーム
「こんなにひどい扱いを受けて、胸が張り裂けそうだ!」と外に向かって激しく言葉で訴えかけるイメージに発展しました。
② 身体的な「胸を叩くような苦しみ」 ⇒ (身体の)不調・病気
「ううっ、身体のあちこちが痛くて、胸を叩いて苦しみに耐えるしかない…」という、体から発せられるSOS(病状の訴え)のイメージに繋がっています。
このように語源の「胸を叩いて嘆く」という強烈なビジュアルさえ頭に入れておけば、「クレーム」という意味も「体の不調」という意味も、すべて1本の線で繋がって完璧に脳にストックすることができます!
ラテン語 com-(完全に)+ plancta(胸を叩いて激しく嘆く)
↓
中期フランス語 complainte(苦痛を訴え、嘆き悲しむこと)
↓
英語 complaint(言葉で吐き出す「不満」、体から発せられる「不調」)
構成パーツで覚える”complaint” 「com-」+「plain」+「-t」

ここからは構成パーツ(語源パーツ)の面から、”complaint”の仕組みをさらに深く解剖していきましょう!
”complaint”は、単語の頭につく「com-(接頭辞)」、意味の中心となる「plain(語根)」、品詞を決める「-t(接尾辞)」の3つのパーツが合体してできています。
それぞれのパーツが持つ本来のイメージを理解すると、丸暗記に頼らなくても単語の意味が自然と浮かび上がってくるようになりますよ。
① “com-” は「完全に(強意)」「共に」を意味する接頭辞
”com-” は、単語の頭にくっついて「完全に(限界までやり切る)」という強意(意味を強調する働き)や、「共に(みんなで一緒に)」という意味を付け加えるパーツです。
今回の ”complaint” においては、「完全に/すっかり」という強意のニュアンスで使われており、「徹底的に感情を外に出す」というニュアンスの土台を作っています。
接頭辞 “com-” は、後ろに続くアルファベットによって con- / col- / cor- などに形を変える特徴もありますが、根本のイメージはすべて同じです!
例えば、以下のようなお馴染みの単語も “com-” の仲間ですよ。
【“com-” を使った重要単語の例】
- complete(完成させる、完全な)
⇒ com-(完全に)+ plete(満たす)=「完全に満たされている」状態 - combine(結合させる)
⇒ com-(共に)+ bine(2つの)=「2つのものを一緒にする」 - complex(複雑な、コンプレックス)
⇒ com-(共に)+ plex(編む・折り重なる)=「いくつもの要素が一緒に編み込まれている」
② ”plain” は「嘆く、胸を打って悲しむ」を意味するパーツ(語根)
”plain” は、この単語の「意味の核心(語根)」となるパーツで、「(悲しみや苦しみで)嘆く」「胸を強く叩いて悲しむ」という、強い感情の動きを表します。
このパーツに先ほどの接頭辞 “com-” がくっつくと、動詞の ”complain(不満を言う、苦情を申し立てる)” になります!
「com-(完全に)」+「plain(胸を叩いて嘆く)」=『完全に(すっかり感情を露わにして)嘆き訴える』 という語源から、現代の「クレームをつける」という意味に繋がっているわけですね。
“plain(嘆く)” というパーツを含む単語はそこまで多くありませんが、だからこそ以下の関連語を一緒に押さえておくと、一気に語彙力に差をつけることができます。
- plaintive(哀れな、悲しげな)
⇒ plain(嘆く)+ -ive(形容詞にするパーツ)=「悲哀に満ちた、今にも嘆きそうな」様子を表します(例:a plaintive cry / 悲しげな鳴き声)。 - plaintiff(原告、告訴人)
⇒ 法律用語ですが、「裁判で被害を(法廷に向かって)嘆き訴える側の人」という意味から「原告」を表す単語になっています。
③ ”-t” は動詞を「名詞」に変える接尾辞
最後の ”-t” は、単語の「品詞」を決定づけるパーツ(接尾辞)です。動詞の後ろにくっつくことで、その動作を「〜すること(名詞)」の形へと変化させる役割を持っています。
つまり、動詞の ”complain(不満を言う)” のお尻に ”-t” がつくことで、名詞の ”complaint(不満、苦情、不調)” が完成します。
語尾が “-t” で名詞化している、代表的な仲間たちをチェックしてみましょう。非常によく使う単語ばかりです。
【“-t” で名詞化している身近な単語】
- weight(重さ、体重)
⇒ 動詞 weigh(重さを量る) + -t = 量ること(重さ) - flight(飛行、フライト)
⇒ 動詞 fly(飛ぶ) + -t = 飛ぶこと(飛行) - gift(贈り物、才能)
⇒ 動詞 give(与える) + -t = 与えられたもの(贈り物) - restraint(制止、抑制)
⇒ 動詞 restrain(抑える) + -t = 抑えること(抑制)
このように、「完全に(com-)」「胸を叩いて嘆く(plain)」「こと(-t)」という3つのパーツの掛け算によって、「(感情を完全に外に出して)激しく嘆き訴えること」という “complaint” のコアイメージが成り立っていることが分かりますね!
”complaint”の意味と語源・覚え方のまとめ

以下、”complaint”の意味と覚え方についてのまとめです。
⇒コアイメージは「激しく嘆き訴えること」
⇒”complaint”=「不平、不満、クレーム」「(身体の)不調、病気」の意味
●語法・文法のポイント ⇒日本語の「クレーム」を言いたい時はclaimではなくcomplaintを使う!
他の単語もぜひご確認いただければ幸いです!