puesの意味と使い方|「そうですね」にあたるスペイン語の万能つなぎ言葉

コダック
今日のスペイン語は”pues”

辞書では「なぜなら」「だから」という接続詞として載っています。ところが会話では、まったく違う使われ方をするんです。

それが日本語の「そうですね…」「まあ…」にあたる使い方。質問に答える直前に置いて、答えを組み立てる時間を作るんですよ!

「そうですね…」って、日本語で一日に何回言ってるかわからないくらい使うやつだ。
コダック

まさにその感覚です!

そしてスペイン語圏でも同じで、pues はつなぎ言葉の中でいちばん使用範囲が広いと言われています。最初に覚えるつなぎ言葉としては pues が一番おすすめですよ!

puesの意味と使い方 コアイメージは「そのあとで」

”pues(発音:プエス)”は、接続詞として「なぜなら」「だから」「それなら」、つなぎ言葉として「そうですね」「まあ」「じゃあ」の意味を持つ言葉です。

語源はラテン語の post(〜のあとで)。英語の post-(〜の後の)と同じルーツで、イタリア語の poi(そのあと)とも兄弟にあたります。

コダック

ここが語源のおもしろいところです!

そのあとで」という時間の言葉が、「それを受けて」という理屈のつながりに変わったんですね。

日本語の「それで?」も、時間の流れと理由の両方に使えますよね。まったく同じ道をたどった言葉なんです!

言われてみれば「それで」も「そのあと」と「だから」の両方だ。同じことが起きてるんだね。

”pues”の3つの顔

理由の pues⇒「なぜなら/〜だから」
 Es el mismo gato, pues tiene la misma mancha.(同じ猫だ、同じ模様があるから。)

帰結の pues⇒「それなら/では」
 Si tienes algo que decir, pues dilo.(何か言いたいことがあるなら、じゃあ言いなよ。)

つなぎ言葉の pues⇒「そうですね/まあ」
 —¿Qué te parece? —Pues… no sé.(—どう思う? —そうですね…わかりません。)

”pues”の基本例文

【答える直前に置く(最頻出)】
・—¿Vienes mañana? —Pues… todavía no lo sé.
(—明日来る? —そうですね…まだわかりません。)
・Pues yo creo que sí.
(まあ、私はそう思いますね。)

【話を切り出す】
・Pues nada, hasta luego.
(じゃあ、また今度。)
・Pues resulta que se me olvidó.
(それがですね、忘れてしまいまして。)

【理由を示す】
・No salgas, pues está lloviendo.
(出かけないで、雨が降っているから。)

puesは「はい」ではない|日本語話者が気をつけたいこと

ねえ、pues って言えば「同意してます」ってことになるの?
コダック

いい質問です!答えはノーですよ。

pues は賛成も反対も意味しません。「今から答えます」という合図だけを出しているんです。

ここは日本語話者がとくに誤解しやすいポイントです。

日本語の「そうですね」は、時間稼ぎとしても、同意としても使えますよね。「そうですね、いいと思います」と「そうですね…難しいですね」の両方があります。

ところが pues時間稼ぎの機能しかありません。ですから、pues のあとに no が続いても、まったく矛盾しないのです。

—¿Te gusta el fútbol?(サッカーは好き?)

Pues sí, mucho.(うーん、うん、すごく好き。)
Pues no, la verdad.(うーん、正直あんまり。)

どちらも自然。pues 自体は中立です

そっか、中身がゼロだから、どっちにも進めるんだ。かえって使いやすいかも。
コダック

まさにそこが pues の強みです!

中身がないからこそ、どんな質問にも、どんな答えにも使えるんですよ。困ったらまず pues——これで会話が止まらなくなります。

puesの発音|最後のsを落とさない

pues は「プエス」と読みます。二重母音の ue を1拍で「プエ」とまとめ、最後に s をつけるイメージです。

日本語話者がやりがちなのは、「プ・エ・ス」と3拍に割ってしまうこと。ここは「プエス」で1拍半くらいの気持ちで、なめらかにつなげてみてください。

コダック

それと、地域によっては pues がどんどん短くなるのも知っておくと便利ですよ!

pos / po / poh、さらには文字にすると ps だけ、なんてこともあります。よく使う言葉ほど削れていくという、言語共通の現象ですね。

「ps」って!それはさすがに聞き取れる気がしないな…。
コダック

大丈夫です、自分で言うときは pues とはっきり発音すれば十分ですから!

知っておく目的は聞き取りのためです。「なんか短い音が挟まったな」と思ったら pues の仲間かもしれない、と思い出せればOKですよ。

文末に置くpues|アンデス地域の特徴

ここまでは pues を文の頭に置く使い方でした。ところが地域によっては、文の最後に pues を置く言い方があります。

文末の pues

¡Ven pues!(来なよ、ほら。)
Ya pues.(もういいって。/わかったってば。)
Dime pues.(で、言ってよ。)

⇒ 促したり、念を押したり、やわらかく催促するニュアンスが乗ります

この使い方は、エクアドルの山岳部やコロンビア南部を中心としたアンデス地域でとくに盛んです。研究では、この地域で長く話されてきたキチュア語との接触が、文末 pues の広がりを後押ししたと指摘されています。

日本語の「〜してよ、ほら」みたいな感じ?なんか親しみがあるね。
コダック

その感覚で近いです!日本語の文末の「〜よ」「〜ってば」にかなり似ていますね。

ただし、初学者は文末の pues は使わなくて大丈夫です。地域色が強いので、その土地の人でないと不自然に響くことがあるんですよ。まずは文頭の pues だけで十分です!

puesとeste、o seaの使い分け

スペイン語のつなぎ言葉は、何のために時間を稼いでいるかで役割が分かれます。pues の位置を確認しておきましょう。

探しているものが違う

pues⇒「答えまるごとを組み立てている」=そうですね、まあ
 —¿Qué opinas? —Pues… es complicado.

este⇒「単語ひとつを探している」=えーと、あのー
 Es un… este… un tenedor.

o sea⇒「さっき言ったことを言い直す」=つまり、というか
 Es caro, o sea, no lo compro.

サイズで分かれてるんだ。puesは大きくて、esteは小さい。それならわかる。
コダック

その整理がぴったりです!

だから質問されたときはまず pues話している途中で単語が消えたら este——この2つを押さえておけば、会話の8割は乗り切れますよ。

まず1つだけ|pues から始めるのが正解

スペイン語ではこうした言葉を muletilla(松葉杖=口癖)と呼びます。便利な一方で、使いすぎると聞き苦しくなるということでもあります。

ですから、初学者へのおすすめはこうです。

まず pues だけを、無意識で出るまで使う
質問された瞬間に pues が出る——この状態を作るのが第一段階です。

次に este を足す
単語が消えたときの逃げ道ができます。ここまでで会話はかなり安定します。

o sea と a ver は、必要を感じてから
先に覚えても、入れる場所を間違えて口癖になるだけです。

全部いっぺんに覚えなくていいんだ。ちょっとほっとした。
コダック

つなぎ言葉は数を競うものではありませんからね!

それに、黙って考える間(ま)も、まったく不自然ではありません。日本語は沈黙を埋めたくなる言語ですが、スペイン語話者も普通に数秒黙りますよ。

pues を1つ持って、あとは堂々と考える。それでじゅうぶん自然に聞こえます!

puesの意味と使い方のまとめ

以下、pues についてのまとめです。

pues の語源はラテン語 post(〜のあとで)。英語の post- と同じルーツ
⇒コアイメージは「そのあとで」=時間の流れが理屈のつながりに変わった
●接続詞としては「なぜなら」「それなら」、つなぎ言葉としては「そうですね」「まあ」
質問に答える直前に置くのが最頻出。賛成も反対も意味しない中立の言葉
●発音は「プエス」。地域によって pos / po / poh と短くなる
文末の pues(¡Ven pues! など)はアンデス地域の特徴。初学者は文頭だけでよい
●つなぎ言葉はまず pues を1つ。黙って考える間があっても不自然ではない
コダック
pues はスペイン語のつなぎ言葉の1つです。
ほかにも este / o sea / a ver があり、それぞれ役割が違います。4つの使い分けはこちらの記事でまとめていますよ!

スペイン語のつなぎ言葉4選|este・pues・o sea・a verの使い分け