ラテン語の「pretium(価値、代価)」をルーツに持ち、古いフランス語を経由して英語に定着した単語です。
「定められた価値」がコアイメージで、“price“=「価格、値段、物価」「代償、代価」の意味を持ちますよ!
”price”の意味と使い方 コアイメージは「定められた価値」

”price(発音:praɪs/プライス【名詞・動詞】)”は「価格、値段、物価」「代償、代価」の意味を持つ単語です。
語源であるラテン語の「pretium(価値、代価)」から生まれ、「定められた価値」がコアイメージです。
何かを手に入れるために支払わなければならない犠牲(=「代償」)のこと=”price”なわけですね!
ちなみに”price”で表現するものは、「買い手が実際に支払う具体的な値段」が多いです。
逆に、何かをするためにかかる「全体的な費用」や、専門的なサービスに対する「手数料」などは後述する”cost”や”fee”を使用します。
”price”の使い方・頻出フレーズ・語法解説
ここでは、”price”を使ったよく見るフレーズや、テストなどでも問われやすい語法のポイントを解説します!
値段(price)について話す時、expensive(高い)や cheap(安い)は使えません!
「価格という数値」が高い・低いと考えるため、high / low を使います。
・⭕️ a high price(高い価格) / a low price(安い価格)
・❌ an expensive price / a cheap price
前置詞の at(ある一点を指すイメージ)と組み合わせて非常によく使われます。
・at a reasonable price(手頃な価格で、適正な価格で)
・at half price(半額で)
「値段(price)+ない(less)」から「無価値な」と勘違いされがちですが、実際は「値段がつけられないほど貴重な・素晴らしい」という意味になります!
・priceless memories(お金には代えられない大切な思い出)
例文
・The price of oil has gone up again.
(石油の価格がまた上がった。)
・I bought this smartphone at a reasonable price.
(私はこのスマホを手頃な価格で買った。)
・He paid a high price for his success.
(彼は成功のために高い代償を払った。)
・Good health is a priceless gift.
(健康はお金には代えられない贈り物だ。)※参考・例文引用「南出康世(2014),ジーニアス英和辞典 第5版、大修館書店」
”price”の関連語①:「お金・費用」を意味する単語”cost/fare/fee”
例えば”cost”や”fare”、”fee”なども「お金・費用」を意味する単語ですよ!
⇒「お金・費用」の意味を持つ単語”cost/fare/fee”
イメージの違いとしては
price ⇒「売り手が決めた値段」=価格・販売価格
cost ⇒「何かを行うために必要な総費用」=出費・原価
fare ⇒「電車やバスなどの乗り物の運賃」=乗車料金
fee ⇒「専門職への謝礼や、入場・入会にかかる料金」=手数料・会費
といった感じです!
それぞれのイメージを実際の表現を見ながら確認してみましょう!
●The price of this jacket is 100 dollars.
「このジャケットの価格は100ドルです」
⇒ 商品そのものに付けられた「販売価格」のイメージ
●The cost of living is very high in Tokyo.
「東京は生活費(生きるための費用)がとても高い」
⇒ 生活を維持するために「支払わなければならない総額」のイメージ
●Train fares are increasing next month.
「来月、電車の運賃が値上がりする」
⇒ 移動・交通機関を利用するために支払う「運賃」のイメージ
●You have to pay an admission fee.
「入場料を支払わなければなりません」
⇒ 施設に入る権利や、特定のサービスを受けるための「手数料」のイメージ
”price”の関連語②:「代償・犠牲」を意味する単語”cost/sacrifice”
⇒「代償・犠牲」の意味を持つ単語”cost/sacrifice”
それぞれの表現の違いとしては
price ⇒「何かを得るための当然の結果としての代償」=(結果としての)代価
cost ⇒「何かを達成するために失われた大きな痛手」=(痛みを伴う)犠牲
sacrifice ⇒「より高潔な目的のために意図的に捧げるもの」=自主的な犠牲
といったイメージです。
●He paid the price for working too hard.
「彼は働きすぎの代償(体調を崩すなど)を払った」
⇒ 行為に対して「後からついてくる当然の結果」のイメージ
●The war cost many human lives.
「その戦争は多くの人命という犠牲を出した」
⇒ 目的や出来事の裏で「失われてしまった大きな損失」のイメージ
●Parents make sacrifices for their children.
「親は子供のために犠牲を払う」
⇒ 大切なもののために、自分の利益を「自ら進んで差し出す」イメージ
”price”の語源はラテン語「pretium」!英語に定着した歴史的背景とは?

”price”の語源についても、より詳しく確認していきましょう。
”price”の語源は、古代ローマで使われていたラテン語の「pretium(プレティウム)」です。
もともとは「価値、値打ち」や「代価、報酬」といった幅広い意味を持つ言葉でした。
オンラインの英英辞典サイト「Dictionary.com」には”price”の起源について、下記の記載があります。
Origin of price
First recorded in 1175–1225; (noun) Middle English pris(e), from Old French, Latin pretium “price, value, worth” ( cf. precious); (verb) late Middle English prisen, from Middle French prisier, derivative of pris, Old French as above; see prize 2, praise日本語訳:1175–1225年に最初に記録された。(名詞)中期英語の pris(e) は、古フランス語、およびラテン語の pretium(価格、価値、値打ち)に由来する(precious「貴重な」を参照)。(動詞)中期英語後期の prisen は、中期フランス語の prisier(pris の派生語、古フランス語は上記同様)に由来する。prize(賞、重んじる)の2、praise(賞賛する)を参照。
※参考・引用「Dictionary.com」
この記載内容から、”price”はラテン語の「pretium」を出発点として、時代とともに少しずつ形を変えてきたことが分かります。
とくに注目したいのは、ラテン語から直接英語になったのではなく「古フランス語(pris)」を経由しているという点です。
11世紀のノルマン・コンクエスト(ノルマンディー公によるイングランド征服)以降、イギリスではフランス語が公用語として使われた時期がありました。その過程で、政治や経済に関わる多くのフランス語由来の言葉が英語に定着し、”price”もその歴史の中で英語に溶け込んでいった単語の一つなのです。
●【古代】ラテン語 「pretium(価格、価値、値打ち)」
↓
●【中世】古フランス語 「pris(価値)」
↓
●【12世紀頃~】中期英語 「pris(e)(価格・値段)」となって現代の ”price” へ定着
ちなみに「pretium(価値)」を語源に持つ仲間には、他にも”precious(貴重な)”や”prize(賞品)”、”praise(賞賛する)”などがあります。どれもベースに「価値がある」というイメージを持っているのが面白いところです!
次の項目では、これらの単語との繋がりについて詳しく見ていきましょう!
構成パーツで覚える”price” 「precious」「prize」「praise」との繋がり

ここからは、語源の「パーツ(構成要素)」や同じ語源グループの視点から、”price”とその仲間たちの単語を深く結びつけて覚えていきましょう!
”price”自体はこれ以上分解できない単一のパーツ(単語)に見えますが、その根っこにあるラテン語の語源「pretium(価値・代価)」は、形を変えながら様々な英単語へと派生しています。
それぞれの単語が「どのようなパーツの組み合わせで成り立っているのか」を知ると、単語の持つニュアンスがすんなり理解できるようになりますよ!
① “precious” は【価値(preti)+ 満ちている(ous)】⇒「貴重な」
”precious”は、語源である「pretium(価値)」の語幹に、「〜に満ちている」「〜の性質を持つ」という意味の形容詞をつくるパーツ(接尾辞)「-ous」が組み合わさって生まれた単語です。
つまり、パーツの意味を合わせると「価値がたっぷりと詰まっている状態」を表します。そこから「貴重な」「大切な」という意味に繋がっているわけですね。
単に値段が高いものだけでなく、“precious memories”(大切な思い出)や“precious time”(貴重な時間)のように、「お金では買えない、かけがえのないもの」に対してもよく使われる表現ですよ!
その他にも、以下のような定番の組み合わせでよく使われます。
- precious metals(貴金属 ※金やプラチナなど)
- Our children are precious to us.(私たちにとって子供たちはかけがえのない存在だ。)
② ”prize” は【価値あるもの】⇒「賞、賞品」(priceの双子単語)
”prize”も、”price”とまったく同じラテン語「pretium(価値)」をルーツに持ち、古フランス語の「pris(価格・評価)」を経由して生まれた単語です。
実は、”price” と ”prize” は、もともと同じ一つの言葉から枝分かれした「双子(二重語)」のような関係にあります。英語の歴史の中で、客観的な金額を表す「価格(price)」と、高く評価された結果として与えられる「賞(prize)」にスペルと意味が分化していきました。
また、名詞の「賞」という意味だけでなく、動詞として「(価値があるものとして)〜を重んじる、高く評価する」という意味(例:prize freedom「自由を重んじる」)で使われることもあるんですよ!
”prize”を使った代表的な表現には、以下のようなものがあります。
③ ”praise” は【価値を認める】⇒「褒める、称賛する」
”praise”は、ラテン語の「pretium(価値)」から派生した動詞「pretiare(価値をつける、高く評価する)」をルーツに持つ単語です。
パーツのイメージとしては、「相手に対して『高い価値(price)がある』と認めて、それを言葉や態度で表すこと」。ここから「褒める」「称賛する」という意味になりました。
日常会話で人を褒める時は compliment や speak highly of なども使われますが、”praise” は「素晴らしい業績や行為に対して、公に、または心から高い評価を与える」という、やや重みのあるニュアンスを持っています!
動詞だけでなく名詞(称賛、高い評価)としてもよく使われ、以下のようなコロケーション(決まり文句)が定番です。
- high praise(高い評価、大絶賛)
- win praise from ~(〜から称賛を浴びる)
- sing praises of ~(〜を褒めちぎる、絶賛する)
”price”の意味と語源・覚え方のまとめ
以下、”price”の意味と覚え方についてのまとめです。
・コアイメージは「定められた価値」
・主な意味は「価格、値段、物価」「(結果としての)代償、代価」
● 語法・使い分けのポイント:
・お金の費用:cost(総費用)、fee(手数料)、fare(運賃)との違いを押さえる
・犠牲のニュアンス:cost(痛手を伴う犠牲)、sacrifice(自主的な犠牲)との違いを押さえる
● 語源パーツの仲間たち:
・precious:【価値 + 満ちた】 ⇒ 貴重な、大切な
・prize:【価値あるもの】 ⇒ 賞、賞品(priceの双子単語)
・praise:【価値を認める】 ⇒ 褒める、称賛する
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