ラテン語の「plūs(より多くの)」という単語がそのまま語源になっている単語です。
「すでにある土台に、さらに上乗せして増やす」がコアイメージで、日常会話からビジネスまで幅広く使われる便利な単語ですよ!
”plus”の意味と使い方 コアイメージは「すでにある土台にさらに上乗せする」

”plus(発音:plʌ́s/プラス)”は、前置詞・接続詞・名詞・形容詞など、多くの品詞として活躍する単語です。
すべての品詞に共通するコアイメージは、語源であるラテン語の「plūs(より多くの)」から派生した「元の数量や状態に、さらに別のものをポンと上乗せして増やす」という感覚です。
そこに、さらに別の要素を付け加える(plūs)状態にすること。
だから、算数の足し算で「〜を加えて」と言う時や、日常会話で情報を追加して「その上(=「おまけに」)と言う時に、この”plus”が使われるわけですね!
日本語でも「プラスアルファの価値」や「経験がプラスになる」と言いますよね。ベースとなる土台があって、そこにメリットや要素が『上乗せ』される感覚をイメージすると非常に分かりやすいです。
それでは、”plus”が持つ4つの品詞ごとの使い方と、絶対に押さえておきたい文法・語法のポイントを詳しく見ていきましょう!
① 前置詞としての使い方:「〜を加えて」「〜足す」
最も馴染み深いのが、算数の足し算や、料金・数量に何かを「付け加える」という前置詞の使い方です。
and(〜と)と同じ感覚で動詞を複数形(areなど)にしたくなりますが、あくまで「Aという土台にBを加えた1つのカタマリ」として扱うため、後ろに続く動詞は単数形(isなど)になります!
例文
・Three plus four is seven.
(3プラス4は7です。[3に4を加えると7になる])
・The total cost is $50 plus tax.
(総額は50ドルに税金を加えた金額です。[50ドルプラス税])
・His experience, plus his personality, makes him perfect for the job.
(彼の経験に加えてその人柄もあるので、彼はその仕事に最適だ。)
② 接続詞としての使い方:「その上」「おまけに」
日常会話で非常によく使われるカジュアルな表現です。文と文を繋いで、頭に思い浮かんだ「おまけの追加情報」をポンと付け足す役割を持ちます。
例文
・The hotel is very clean, plus it’s close to the station.
(そのホテルはとても清潔です。その上[おまけに]、駅にも近いです。)
・I don’t feel like going out, plus it’s starting to rain.
(出かける気分じゃないんだ。その上、雨も降ってきたしね。)
③ 名詞としての使い方:「強み」「利点」「プラス要素」
何かの土台に対して「メリットや利益が上乗せされる」ということから、人の能力や物事の「強み・長所」という意味になります。
ひとつの利点なら ”a plus”、複数の利点なら ”pluses” と形が変化します。テストやライティングでも狙われやすいポイントです!
例文
・Your computer skills will be a big plus for this project.
(あなたのコンピュータースキルは、このプロジェクトにおいて大きな強み[プラス要素]になるでしょう。)
・This apartment has several pluses and minuses.
(このアパートにはいくつかのメリット[プラス面]とデメリット[マイナス面]があります。)
④ 形容詞としての使い方:「プラスの」「〜以上の」
「ゼロより大きい(正の)」という意味や、数値の後ろに置いて「〜以上の、〜余りの」という追加の余剰を表す使い方をします。
例文
・The temperature was plus five degrees this morning.
(今朝の気温はプラス5度でした。)
・She has been working in this industry for 20-plus years.
(彼女はこの業界で20年以上[20年余り]働いています。)
”plus”の関連語:「その上、さらに」を意味する類義語とのニュアンスの違い
よく使われる単語として”besides”や”moreover”などがありますが、これらには明確なイメージの違いがあるんですよ!
⇒「その上、さらに」の意味を持つ単語”besides/moreover”
イメージの違いとしては次のような感じです!
plus ⇒「メインの事柄に、おまけの情報をポンと付け加える」=おまけに、その上(カジュアルな口語表現)
besides ⇒「ある事柄の『脇に(by side)』別のものを並べる」=〜に加えて、それ以外にも(日常会話でよく使う)
moreover ⇒「すでに十分な情報がある所に、さらに(more)上乗せ(over)する」=さらに、その上(論文やビジネスなどのお堅い表現)
●The food was great, plus it was cheap.
「料理は最高だった、おまけに安かったしね。」
⇒ 会話の中で思いついたメリットを「おまけ」としてカジュアルに追加するイメージです。
●Besides English, he speaks French.
「彼は英語に加えて、フランス語も話せる。」
⇒ 英語というベースの『枠外の脇』に、もう一つ別の要素を並べて持っているイメージです。
●The report is inaccurate; moreover, it is late.
「その報告書は不正確である。その上、提出も遅れている。」
⇒ 論文やビジネスのシリアスな場で、相手を説得するために重い論拠をさらに「上に積み重ねる」イメージです。
”plus”の語源は印欧祖語の「*pel-(満たす)」にさかのぼる!

”plus”の語源についても、確認していきましょう。
”plus”の直接の語源はラテン語の「plūs」です。これは英語の「more(より多くの)」に相当する言葉でした。
オンラインの英英辞典サイト「Dictionary.com」には”plus”の起源について、下記の記載があります。
Origin
First recorded in 1570–80; from Latin plūs “more”; akin to Greek pleíōn, Old Norse fleiri “more,” Old English feolu, fela, German viel, Gothic filu, Old Irish il, Greek polý “many”日本語訳:1570〜80年に初めて記録された。ラテン語の plūs(より多くの)から。ギリシャ語の pleíōn、古ノルド語の fleiri(より多くの)、古英語の feolu, fela、ドイツ語の viel、ゴート語の filu、古アイルランド語の il、ギリシャ語の polý(多くの)と同系。
※参考・引用「Dictionary.com」
この記載内容からわかるように、”plus”はただ「足す」という意味で生まれたわけではなく、もともと「より多くのもの(more)」や「たくさんの(many)」といった数量の多さを表す言葉から発祥しています。
さらに歴史をさかのぼると、大元の語源である印欧祖語の「*pel-(満たす、多い)」というルーツに行き着きます。
印欧祖語の「*pel-(満たす、多い)」
↓
ラテン語の「plūs(より多くの:more)」
↓
英語の「plus(付け加える、その上)」
ちなみに、ドイツ語の「viel(たくさんの)」や、英語の「many」に相当するギリシャ語の「polý」とも遠い親戚(同系)にあたる言葉なんですよ。ただの数学の記号ではなく、様々な言語に共通する「多さ」のイメージを持っているんです。言葉の歴史を感じますね!
構成パーツ(同系語)で網羅!”plus”の仲間「plu- / ple-(満たす・より多くの)」

ここからは構成パーツ(語源)の面から、”plus”の仲間たちを一緒に覚えていきましょう!
”plus”自体はこれ以上分解できない短い単語ですが、語源をたどると「plu-」や「ple-」というパーツに突き当たります。このパーツは共通して**「満たす、より多くの」**というコアなイメージを持っています。
この共通パーツを持つ関連単語をセットで押さえることで、単語のネットワークが広がり、記憶の定着率が劇的にアップしますよ!
さっさく、知っておきたい3つの重要単語を詳しく見ていきましょう!
① “plural” は「複数の、複数形」を意味する単語
”plural”は「複数の、複数形の」を意味する単語です。
パーツに分解すると、「plu-(より多くの)」 + 「-al(〜に関する、〜の性質の)」に分けることができます。
英語の文法解説で「複数形」のことを ”plural form” や ”plural number” と言いますよね。また、単体で名詞として「複数形」そのものを指すこともあります。
② ”surplus” は「過剰・余剰・黒字」を意味する単語
”surplus”は「過剰、余剰、黒字」を意味する、ビジネスでも超重要ナンバーワンの単語です。
パーツに分解すると、「sur-(〜を超えて、〜の上に)」 + 「plus(より多く)」となります。
つまり、あらかじめ決められた基準や必要な分を「超えて(sur-)さらに多く(plus)ある」状態のこと。ここから「余分、過剰」という意味になるわけですね!
ビジネスでは、”trade surplus”(貿易黒字)や ”budget surplus”(財政黒字)、日常会話では ”surplus food”(余剰食品、食べ残し)といったフレーズでよく使われますよ!
③ ”plenty” は「たくさんの、豊富さ」を意味する単語
”plenty”は「たくさんの、豊富さ」を意味する単語です。
”plus”とは少し形が変わっていますが、根本の語源である印欧祖語の「peli-(満たす、たくさんの)」を同じく引き継いでいる血の繋がった親戚です。パーツとしては「plen- / ple-(満ちている)」の仲間になります。
日常会話でお馴染みの熟語 ”plenty of ~”(たくさんの〜)は、数えられる名詞(可算名詞)にも、数えられない名詞(不可算名詞)にも両方使える超万能な表現なんですよ。
”plus”の意味と語源・覚え方のまとめ
以下、”plus”の意味と覚え方についてのまとめです。
⇒コアイメージは「より多くのものを付け加える」
⇒”plus”=「〜を加えて、プラスして」「おまけに、その上」の意味
●語法・文法のポイント ⇒足し算の「A plus B」は単数扱い。名詞のplus(利点)は数えられる名詞!
●構成パーツの仲間 ⇒「plu- / ple-(満たす・より多くの)」をコアに持つ plural(複数の)、surplus(余剰・黒字)、plenty(たくさんの)もセットで記憶に定着させよう!
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