「ne-(〜ない)」+「or(または)」の2つのパーツで構成されている単語です。
「〜もまた〜ない」がコアイメージで、“nor“=「〜もまた〜ない」「AもBもない」の意味を持ちますよ!
”nor”の意味と使い方 コアイメージは「否定のバトンを引き継ぐ(〜もまた〜ない)」
”nor(発音:nɔ́ːr/ノー【接続詞】)”は「〜もまた〜ない」「AもBも〜ない」という意味を持つ等位接続詞です。
パーツとしては「ne-(〜ない)」+「or(または)」でできており、前に出た否定の内容を引き継いで、「〜もまた〜ない」とさらに否定を重ねる(上乗せする)のがコアイメージです。
前の否定のバトンをそのまま引き継いで、「こっちも違うよ!(=追加の否定)」と主張するのが”nor”の役割なんです。
”nor”の文法・語法 絶対に押さえるべき「3つの重要ルール」

”nor”を使う上で、テストや資格試験、日常会話でも絶対に外せない重要ルールが3つあります!例文と一緒にマスターしましょう!
1. 定番の相関接続詞「neither A nor B」(AもBもどちらも〜ない)
「AもBもどちらも〜ない」と言いたいとき、”neither”とセットの「neither A nor B」の形でよく使われます。AとBには、名詞・形容詞・動詞など、文法的に同じグループの言葉が来ます。
★重要文法:この形が【主語】にきた場合、**動詞の単数・複数は「B(後ろの主語)」に合わせる**という絶対ルールがあります!
「neither A nor B」の例文
・He can neither read nor write.
(彼は読むことも書くこともできない。)・Neither you nor he is to blame.
(あなたも彼もどちらも悪くない。※動詞が後ろのheに合わせてisになる)・The hotel was neither clean nor comfortable.
(そのホテルは清潔でもなければ快適でもなかった。)
2. 新しく文を繋ぐときは「疑問文の語順」になる(否定倒置)
”nor”を使って「〜文ではないし、また…文でもない」と、**新しく後ろに「主語+動詞」の文(節)を繋ぐとき、語順がひっくり返る(倒置が起きる)**という大原則があります。
語順は、「nor + 助動詞/be動詞/doなど + 主語 + 動詞の原形(または元の形)」という、まるで疑問文のような形になります!
普通なら「I care」となるところが、否定の接続詞”nor”が文頭に立っているせいで、疑問文と同じ「do I care」の語順になっています。これが試験によく出る「否定倒置」です!
「否定倒置」の例文
・I don’t know, nor do I care.
(私は知らないし、知りたいとも思わない。)・She didn’t answer my call, nor did she reply to my email.
(彼女は私の電話に出なかったし、メールの返信もしなかった。)・He is not rich, nor is he famous.
(彼は裕福ではないし、有名でもない。※be動詞の場合もis heとひっくり返ります)
3. 「not / no」などの否定文の後に単語を繋ぐパターン
`neither` を使わなくても、通常の否定文(notやnoがある文)の後に、名詞などを「〜もない」と追加する目的で `nor` を使うことができます。こちらも日常会話や小説などでよく見かける形です。
「not / no + nor」の例文
・I have no time nor money for a vacation.
(私には休暇のための時間もお金もない。)・He cannot speak English nor French.
(彼は英語もフランス語も話せない。)
【スッキリ解決】否定文の後ろは ”or” と ”nor” のどっちを使う?

「否定文の後に『AもBもない』って言うとき、orじゃダメなの?」という疑問です。
実は単語を繋ぐ場合はどちらも使えますが、ニュアンスやルールにちょっとした違いがあるんですよ!
● or ⇒ 否定の力が「AとBの全体」をふんわり包み込むイメージ(一般的でカジュアル)
● nor ⇒ 1つ目を否定したあと、さらに2つ目を「個別に強く否定」するイメージ(やや硬い表現)
① 単語(名詞など)を繋ぐ場合(どちらもOK!)
●I don’t like coffee or tea.
「私はコーヒーも紅茶も好きではない」
⇒ 否定(don’t)が「コーヒーまたは紅茶」の全体にかかっている、一番自然な日常表現です。
●I don’t like coffee, nor tea.
「私はコーヒーが好きではない、そして紅茶も(また)好きではない」
⇒ まずコーヒーを否定し、さらに紅茶の否定を「後からカチッと乗せる」少しフォーマルで硬い響きになります。
② 文(主語+動詞)を繋ぐ場合(norしか使えない!)
●I don’t like coffee, nor do I like tea.
「私はコーヒーが好きではないし、紅茶も(また)好きではない」
⇒ 後ろに新しく文(節)を続けるときは、orを使うことはできず、nor + 否定倒置 を使うのが鉄則です!
”nor”の語源を深掘り!「nōther」から形を変えて生まれた言葉

”nor”がどのようにして生まれたのか、語源をさらに詳しく見ていきましょう。
実は”nor”は、古くからある「否定」と「選択」を表す単語が合体し、時代とともにギュッと短縮されてできた言葉なのです。
オンラインの英英辞典サイト「Dictionary.com」には”nor”の起源について、下記の記載があります。
Origin of nor1
1300–50; Middle English, contraction of nother, Old English nōther, equivalent to ne not + ōther (contraction of ōhwæther ) either; cf. or 1日本語訳:1300–50年頃発祥。中期英語の「nother」の短縮形。古期英語の「nōther(ne = 〜ない + ōther = どちらか一方 = どちらでもない)」と同等。orの起源も参照。
※参考・引用「Dictionary.com」
Dictionary.comの解説にある通り、”nor”の直接の祖先は古期英語の「nōther(どちらでもない)」という言葉です。
この「nōther」は、「ne(〜ない)」+「ōther(どちらか一方)」という2つの言葉が合体して生まれました。
それが中期英語(1300〜1350年頃)の時代に、会話の中でより発音しやすいように途中の「th」の音が脱落し、短縮されて現在の「nor」という形に落ち着いたのです。
実は、関連語である「or」という単語も、同じ「ōther」という古期英語から「th」が抜け落ちて短縮された言葉です。(ōther ⇒ or)
つまり、「ne(〜ない)」+「ōther(どちらか一方)」⇒「nother」⇒「nor」という変化は、成り立ちとしては「ne」+「or」とまったく同じプロセスを辿っていると言えます。
●古期英語:「ne(〜ない)」 + 「ōther(どちらか一方)」が合体
↓
●古期・中期英語:「nōther / nother(どちらでもない)」として使われる
↓
●1300年代半ば:発音しやすく「th」が脱落し、さらに短縮されて「nor」が誕生!(「ōther」が「or」に変化したのと同じ流れ)
会話の中で言葉がどんどん短くなって今の「nor」になったわけですが、芯にある「〜ない(ne)」+「または(or)」という意味合いは、現代でもしっかりそのまま残っています!語源を知ると、なぜそういう意味になるのかスッキリしますね。
構成パーツで覚える”nor” 「ne-(否定)」+「or(選択)」

ここからは、語源や構成パーツの視点から”nor”をさらに深く理解していきましょう。
先ほどの語源の項目でも触れましたが、”nor”は「ne-(〜ない)」+「or(または)」という2つの要素がギュッと短縮されてできた単語です。
この2つのパーツの役割を知ることで、「なぜ”nor”が『〜もまた〜ない』という意味になるのか」がスッキリと腑に落ちますよ!
“ne-“は「〜ない(否定)」を意味する超重要パーツ
”ne-”は、古期英語で「not(〜ない)」を意味していた強力な否定のパーツです。
例えば”never”という単語は「ne-(ない)」+「ever(かつて・いつも)」が合体してできた言葉。
「どんな時でも〜ない(=「決して〜ない」)」という意味になります。
他にも、「否定の”ne”ファミリー」にはこんな重要単語があります。
● none (誰も〜ない、何も〜ない)
⇒ ne-(ない) + one(1つ) = 1つもない
● neither (どちらも〜ない)
⇒ ne-(ない) + either(どちらか) = どちらでもない
● nothing (何も〜ない)
⇒ no(ない) + thing(もの) = 何もない
”or”は「または(選択)」を意味するパーツ
一方の”or”は、おなじみの「どちらか、または」という選択を意味するパーツです。
そこに、先ほどの強烈な否定パーツ「ne-」が合体すると……
「(選択肢の)追加」+「否定」=「(追加した選択肢も)やっぱり違う!」という化学反応が起こります。
つまり、「ne-(ない)」+「or(または)」=「または〜ではない(〜もまた〜ない)」という、”nor”のコアイメージがそのまま完成するわけです。
● or (または、あるいは)
⇒ どちらも「選択肢」を提示する役割を持っています。
”nor”の意味と語源・覚え方のまとめ

以下、”nor”の意味と覚え方についてのまとめです。
⇒コアイメージは「否定の選択肢の追加」=「〜もまた〜ない」
⇒”nor”=「〜もまた〜ない」「AもBも〜ない」の意味を持つ
●語法・文法のポイント
⇒文を繋ぐときは後ろが疑問文の語順(倒置)になる!(例:nor do I)
⇒「neither A nor B」のセット使いは頻出なので絶対に押さえる!
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