「im-(〜ない:否定)」+「mūnis(義務・負担)」の2つのパーツで構成されている単語です。
「義務を免除された」がコアイメージで、“immune”=「(病気などに)免疫のある」「(税金などを)免除された」の意味を持ちますよ!
”immune”の意味と使い方 コアイメージは「義務を免除された」
”immune(発音:imjúːn/イミューン)”は「免疫のある」「(病気に)かからない」、あるいは「(義務や税金を)免除された」という意味を持つ単語です。
「im-(ない)」+「mūnis(義務・負担)」の2つのパーツで構成されており、「義務を免除された」がコアイメージです。
そこから、体外からやってくるウイルスなどの攻撃(=誰もが受ける負担)に対して、攻撃をスルーできる特権を持っている=「免疫がある」という意味になったわけですね!
”immune”は日常会話やニュースで、病気に対する「免疫システム(immune system)」などの表現として非常によく使われます。
また、比喩的に「(批判や影響、誘惑などを)受けない」「痛痒を感じない」という意味でも、ビジネスや論文で頻出する重要な形容詞です。
例文
【病気・免疫に関する例文】
・Most people are immune to the virus.
(大半の人はそのウイルスに対して免疫がある。)
・Inoculation makes you immune to the disease.
(予防接種を受けるとその病気に免疫ができます。)【批判・影響に関する例文(比喩的表現)】
・No one is immune to criticism.
(批判を免れる[影響を受けない]人は誰もいない。)
・She seems completely immune to his charms.
(彼女は彼の魅力にまったく動じないようだ。)※参考・一部例文引用「南出康世(2014),ジーニアス英和辞典 第5版、大修館書店」
”immune”の文法・語法 前置詞「to」と「from」の使い分け&派生ルール

1. 一緒に使う前置詞は「to」が基本!ただし「from」を使うケースも!
”immune”を使う際、もっとも重要な文法ルールは、後ろに続く前置詞との組み合わせです。基本的には **「immune to 〜(〜に対して免疫がある/影響を受けない)」** という形で、前置詞 **to** とセットで使うのが鉄則です。病気だけでなく、批判や誘惑など「外から影響を及ぼしてくる対象」の前に to を置きます。
ただし、本来の語源のニュアンスである「(税金や裁判などの法的な)義務を免除されている」という意味で使う場合は、**「immune from 〜」** という形で前置詞 **from** が使われることが多くなります。文脈に合わせてきれいに使い分けられると完璧です!
前置詞の使い分けがわかる例文
・The system is immune to cyber attacks.
(そのシステムはサイバー攻撃に対して耐性がある[影響を受けない]。)
・Diplomats are immune from criminal prosecution.
(外交官は刑事訴訴を免除されている[刑事訴追を受けない]。)
2. 関連する派生語(名詞・動詞)も一緒にセットで覚えよう!
”immune”は形容詞ですが、ここから派生した名詞形や動詞形もTOEICやニュースの超頻出単語です。形が少し変わるのでここでまとめて整理しちゃいましょう!
- immunity(名詞):「免疫」「(税金などの)免除・特権」
- immunize(動詞):「〜に免疫を与える」「予防接種をする」
”immune”の関連語:「(義務などを)免除された」を意味する単語”exempt/free”
例えば”exempt”や”free”なども「免除された」を意味する単語ですよ!
⇒「免除された」の意味を持つ単語”exempt/free”
イメージの違いとしては
immune ⇒「(特権や体質によって)攻撃・影響をスルーできる」=免疫・耐性がある、不可侵の免除
exempt ⇒「(公式な規則・法律によって)義務の対象から外される」=(ルール上の)免除
free ⇒「(縛るものが何もなく)嫌なことや負担から解放されている」=(負担がない)自由な状態
といった感じです!
●immune from taxation
「(外交官などの特殊な身分や特権によって)税金を免除されている」
⇒ そもそも国からの徴収の手が届かない、不可侵の特権があるイメージ
●be exempt from tax
「(一定の収入以下であるなど、法的な条件を満たして)免税される」
⇒ 法律の規則に則って「あなたは払わなくていいですよ」と対象から外してもらうイメージ
●tax-free
「(免税店などで)税金がかからない、税金から解放されている」
⇒ 買い手にとって、単純に「税金という余計な負担が含まれていない」というおトクな状態のイメージ
”immune”の語源の歴史|古代ローマの「義務免除」がなぜ「免疫」になったのか?

”immune”の語源を紐解くと、単語の持つコアイメージがさらに鮮明になり、深く記憶に定着しますよ。
この単語の直接のルーツは、ラテン語の「immūnis(インムーニス)」です。
オンラインの英英辞典サイト「Dictionary.com」には、”immune”の起源について下記の記載があります。
Origin of immune
First recorded in 1400–50; late Middle English, from Latin immūnis “exempt,” from im- + -mūnis (see common)日本語訳:1400〜50年に最初に記録された。後期中英語、ラテン語の immūnis(免除された)から。im-(否定)+ -mūnis(共通の/義務)から構成される(commonを参照)。
※参考・引用「Dictionary.com」
Dictionary.comの解説にある通り、この単語が**英語として初めて文献に記録されたのは1400〜1450年頃(後期中英語の時代)**です。ラテン語の immūnis が、フランス語を経由するなどして英語に入ってきました。
ここで面白いのが、古代ローマにおける「immūnis」の本来の使い方です。当時、この言葉は医学的な意味ではなく、完全に**「社会制度・法律の言葉」**として使われていました。
●【古代ローマ(ラテン語期)】
税金や兵役など、市民全員が負うべき「義務(mūnis)」を「持たない(im-)」状態を指した。
⇒ 転じて、「(特権的に)義務を免除された人」という意味の法律用語に。
●【15世紀(中英語期)】
法律用語として英語に導入され、最初は「(税金や法律の適用を)免除された」という意味で使われる。
●【19世紀末〜現代(近代医学の発達期)】
医学の発達に伴い、「ウイルスなどの外敵の攻撃(=誰もが受ける負担)をスルーできる体質」を、比喩的に「病気の義務から免除されている状態」と例えて、現代の「免疫がある」という意味が誕生!
それが近代になり、医学の世界で「病原体という外敵の脅威から特権的に守られている体質」を説明するのに、この言葉のイメージがピッタリだということで「免疫」の意味でも使われるようになりました。
言葉の歴史のドラマを知ると、「免除」と「免疫」という一見バラバラに見える意味が、1本の線できれいに繋がりますよね!
構成パーツで覚える”immune” 「im-」+「mūnis」

ここからは構成パーツの面から”immune”について覚えていきましょう。
”immune”の構成パーツは「im-(ない:否定)」+「mūnis(義務・負担)」の2パーツです。
つぎから各パーツについて詳しく解説していきます。
パーツ①:”im-“は「〜ない(否定)」を意味する接頭辞
”im-”は、後ろに続く言葉を打ち消して「〜ない(否定)」を意味する接頭辞(パーツ)です。
もともとは「in-(ない)」という形ですが、後ろに「m」「p」「b」から始まる単語が来ると、発音しやすいように「im-」に変化します(同化現象と呼ばれます)。
可能ではない(=「不可能な」)を表しています。
その他にも、”im-”を使用する身近な単語はたくさんあります。どれも否定の意味を持っているので、まとめて覚えてしまうのがおすすめです。
- impatient:「im-(ない)」+「patient(我慢強い)」⇒ 我慢強くない・せっかちな
- immoral:「im-(ない)」+「moral(道徳的な)」⇒ 道徳的でない・不道徳な
- imbalance:「im-(ない)」+「balance(均衡)」⇒ 均衡がとれていない・不均衡
パーツ②:”mūnis”は「義務・負担・公共の仕事」を意味するパーツ
”mūnis”は、社会や共同体の中で果たすべき「義務」や「負担」、「公共の仕事・サービス」を意味するラテン語に由来するパーツです。
元々「人々で交換し合うもの・分かち合うもの」というニュアンスを持っています。
「義務や負担を共に分け合う」状態から転じて、(=「共通の・共同の」)を表すようになりました。
その他の”mūnis(=みんなの義務・共通のもの)”に由来する単語についても、成り立ちを知ると一気に覚えやすくなりますよ!
- communicate:「共通(common)のものにする」⇒ 伝える、通信する
- community:「義務や責任を共有する人々の集まり」⇒ 地域社会、共同体
- municipal:「mūnis(公共の義務・仕事)」+「capere(取る・引き受ける)」⇒ 地方自治体の、市の
”immune”の意味と語源・覚え方のまとめ

以下、”immune”の意味と覚え方についてのまとめです。
⇒コアイメージは「社会的な義務や負担を免除された状態」
⇒現代ではウイルスや批判などの攻撃をスルーできる「免疫のある」「免除された」の意味
●語法・文法のポイント ⇒ 後ろに影響の対象を持ってくるときは、前置詞「to」を必ずセットで使う(immune to 〜)
他の単語もぜひご確認いただければ幸いです!
