「com-(共に)」+「pens(重さを量る)」+「-ation(こと)」のパーツを組み合わせた単語です。
「マイナスを埋めてバランスを取る」というコアイメージを持っており、そこから“compensation”=「補償、埋め合わせ」「報酬、給与」の意味を持ちますよ!
”compensation”の意味と使い方 コアイメージは「天秤のバランスを取る」
”compensation(発音:kɑ̀mpənséiʃən/コンペンセーション【名詞】)”は主に「補償、埋め合わせ」「報酬、給与」の2つの意味を持つ単語です。
「com-(共に)」+「pens(重さを量る)」+「-ation(こと)」のパーツ構成から、「天秤のバランスを取る」という強力なコアイメージを持っています。
片側に傾いた分を埋め合わせてイコールにするからこそ=「補償」や「報酬」になるわけですね!

”compensation”は、事故や災害における「補償金」の文脈はもちろん、ビジネスにおいて働いた労働力に対する「報酬・給与」という意味でも非常によく使われます。
ただ単にお金をあげるのではなく、「掛けた時間や失った損害に対して、見合うだけのものを返す」というニュアンスが根底にあります。
また、会社のために自分の時間と体力を使ったのに対して、会社がそれに見合う価値の給与を払うのも、バランスを取る行為(compensation)なんですよ!
このように”傾いた天秤をきっちり水平に戻すための穴埋め”という意味から、法律の賠償手続き、ビジネスの雇用契約、日常のちょっとしたお詫びにいたるまで広く使用されます。例文で使い方を確認してみましょう。
”compensation”を使った例文
【補償・埋め合わせの意味で】
・He received $10,000 in compensation for his injuries.
(彼は怪我の補償として1万ドルを受け取った。)・I demanded compensation for the delayed flight.
(私はフライトの遅延に対する埋め合わせを要求した。)【報酬・給与の意味で】
・The company offers competitive compensation and benefits.
(その会社は、他社にひけをとらない優遇された報酬と福利厚生を提供している。)・Annual compensation for this position is around $70,000.
(この役職の年間給与は約7万ドルです。)
”compensation”の文法・語法・よく使うコロケーション(連語)

”compensation”を実際の会話やテストで正しく使うために、押さえておきたい文法や語法のルールを3つ紹介します。
1. 定番フレーズ! ”compensation for 〜” の仕組み
「〜に対する補償・埋め合わせ」と言いたいときは、前置詞の for を後ろにつなげるのが鉄則です。
`for` には「〜の代わりに、〜と引き換えに」という意味合いがあるため、「損害(losses)や遅延(delays)と引き換えに受け取るバランス調整」という意味の相性から `for` が選ばれます。
- compensation for damage (損害に対する補償)
- compensation for loss of time (時間を失ったことに対する埋め合わせ)
2. よく使われる動詞との組み合わせ(コロケーション)
”compensation”は特定の動詞とセットで使われることが多いです。セットで覚えておくと、アウトプットの際に非常に役立ちます。
- receive compensation (補償を受け取る)
- claim / demand compensation (補償を請求する / 要求する)
- pay compensation (補償金を支払う)
- offer compensation (埋め合わせを申し出る)
3. 意味によって「数えられる・数えられない」が変わる!
ビジネスで「総報酬、給与」という概念で使うときは、基本的に数えられない名詞(不可算名詞)になります。(※例文の “Annual compensation…” など)
一方で、具体的な「個々の補償金、賠償金」を指す場合は、数えられる名詞(可算名詞)として扱われ、複数形の compensations になることがあります。文脈によって使い分けましょう。
”compensation”の関連語:「埋め合わせ・お金」を意味する”reward / reimbursement”

例えば”reward”や”reimbursement”なども「報酬、払い戻し」を意味する単語ですよ!
⇒「報酬・返金」の意味を持つ単語”reward / reimbursement”
イメージの違いとしては
compensation⇒「発生した損害や労働のマイナスを、天秤でキッチリ釣り合わせるための『穴埋め・補償』」=マイナスの穴埋め
reward⇒「良い行いや優れた成果、貢献に対して、称賛の気持ちを込めて与えられる『見返り・褒美』」=プラスへのご褒美
reimbursement⇒「出張費や経費など、個人が一度ポケットから立て替えて払ったお金を、会社が後から『払い戻す』こと」=立て替え金の返金
といった感じです!
ビジネスの場面をベースに、実際のシチュエーションでのニュアンスの差を確認してみましょう!
●receive compensation for injuries
「(仕事中の怪我というマイナスに対して)労災の補償金を受け取る」
㠯 痛い思いをした分、天秤のバランスを戻すためにお金が支払われるイメージ
●a financial reward for good performance
「良い業績を上げたことに対する(ボーナスなどの)褒美」
㠯 素晴らしい成果というプラスに対して、さらにプラスのご褒美を上乗せするイメージ
●travel expense reimbursement
「(自腹で払っていた)出張旅費の精算・払い戻し」
㠯 本来会社が払うべきだったお金を、立て替えた本人にそのまま「戻す(re-imburse)」イメージ
”compensation”の語源はラテン語「compēnsāre」!天秤で重さを量る動きが由来

英単語の根本的なイメージを掴むには、語源を知るのが一番の近道です。
”compensation”は、古代ラテン語の動詞「compēnsāre(一緒に重さを量る、釣り合わせる)」に由来しています。
オンラインの英英辞典サイト「Dictionary.com」には、名詞”compensation”および動詞”compensate”の起源について、下記の記載があります。
Origin of compensation
First recorded in 1350–1400; Middle English compensacioun, from Latin compēnsātiōn-, stem of compēnsātiō “a balancing”; equivalent to compensate + -ion
Origin of compensate
First recorded in 1640–50, compensate is from the Latin word compēnsātus (past participle of compēnsāre to counterbalance, originally, to weigh together). See com-, pensive, -ate 1日本語訳:【compensation】1350〜1400年に初めて記録された。中期英語の compensacioun から、またラテン語の「釣り合い(a balancing)」を意味する compēnsātiō から。compensate + -ion と同等。
【compensate】1640〜1650年に初めて記録された。ラテン語の compēnsātus(compēnsāre[釣り合わせる、元々は、一緒に重さを量る]の過去分詞)に由来する。com-, pensive, -ate 1 を参照。※参考・引用「Dictionary.com」
引用の解説を見ると、ラテン語の段階で「一緒に重さを量る(weigh together)」という意味があったことがわかります。
古代の商取引では、品物と代金(硬貨など)を天秤の左右に乗せ、「両方の重さが釣り合う(等価である)こと」をしっかりと確認していました。
この物理的な天秤の動きが、やがて「価値を等しくする」という概念に変わり、「損害や労働(マイナス)」に対して「お金や見返り(プラス)」を与えて釣り合わせる=「補償する」「報酬を与える」という現代の比喩的な意味へと発展していったのです。
また、歴史的な記録を見ると、英語においては動詞(17世紀)よりも名詞の「compensation」の方が14世紀後半と先に文献に登場しているという、少し面白い成り立ちを持っています。
古代ラテン語:compēnsāre(天秤で両方の皿の重さを一緒に量る)
↓
意味の発展:重さが等しいことを確認する ⇒「価値を等しくする・釣り合わせる」
↓
現代英語:compensation(労働の対価や損失のマイナスに対して、見合うだけのプラスを与えて帳尻を合わせること=補償・報酬)
もともとは市場などで「両方の皿に荷物と硬貨を載せて量る」という、とても物理的なアクションから生まれた言葉なんです。「マイナスを埋めてバランスを取る」というコアイメージにもピッタリ繋がります!
構成パーツで覚える”compensation” 「com-」+「pens」+「-ation」
ここからは構成パーツ(接頭辞・語根・接尾辞)の面から、”compensation”の理解をさらに深めていきましょう!
”compensation”は、「com-(共に)」+「pens(重さを量る)」+「-ation(こと)」の3つのパーツに美しく分解することができます。
それぞれのパーツが持つ本来の意味や、同じパーツを使った他の英単語を知ることで、記憶のネットワークが何倍にも広がりますよ!
1. 接頭辞 ”com-” :「共に、一緒に、完全に」を意味するパーツ
”com-”は「共に、一緒に」、あるいはそこから意味が強調されて「完全に」という意味を添えるパーツです。
この接頭辞は、後ろに続くアルファベットの音に合わせて con-、col-、cor-、co- のように形を変える特徴があります(例えば b, p, m の前では com- に変化します)。
他にも、combine(com-[共に]+ bine[2つを結ぶ]=結合させる)なども仲間ですね!今回の単語では「天秤の両方の皿に【共に】荷物を載せて、重さを一緒に測る」というニュアンスで使われていますよ!
2. 語根 ”pens” :「重さを量る、支払う、ぶら下げる」を意味するパーツ
”pens(または pend)”は、ラテン語の「吊るす」「重さを量る」という言葉に由来するパーツです。
「なぜ重さを量るのが、支払うという意味になるの?」と思うかもしれませんが、古代では金貨や銀貨の『重さを天秤で量って』お支払いをしていた歴史があるからなんです。そのため、このパーツは現代でも「支払う」という意味を強く持っています。
他にも ”pens / pend” を使った重要単語はたくさんあります。一緒にセットで覚えてしまいましょう!
・pendant(下に向けて『吊り下がっている』もの = ペンダント、吊り下げ照明)
・suspend(sus-[下から]+ pend[吊るす]=下から吊るして宙ぶらりんにする = 一時停止する、停職にする)
・ponder(心の中で問題の重さをじっくり『量る』 = 熟考する、深く考える)
3. 接尾辞 ”-ation” :「〜すること、〜という状態」を意味する名詞化パーツ
最後に後ろにくっついている ”-ation” は、動詞の後ろに付いて「名詞」に変えるためのパーツ(接尾辞)です。
動詞の「compensate(埋め合わせる、バランスを取る)」の後ろにこれが付くことで、「バランスを取ること」という名詞の形になり、私たちのよく知る「補償」や「報酬」という意味の単語が完成します。
例えば、organization(組織化すること→組織)や、information(通知すること→情報)と同じ役割です。これがあるおかげで、単語の「品詞」がひと目で判別できるようになりますよ!
”compensation”の意味と語源・覚え方のまとめ
以下、”compensation”の意味と覚え方についてのまとめです。
㠯コアイメージは「天秤のバランスを取る」
㠯”compensation”=「補償、埋め合わせ」「報酬、給与」の意味
●語法・文法のポイント 㠯後ろに前置詞 `for` を伴って「〜に対する補償(compensation for 〜)」の形でよく使われる。総報酬を指すときは不可算名詞扱い。
他の単語もぜひご確認いただければ幸いです!