こんにちは、コダックです。
”precise”・”decide”・”scissors”・”suicide”…一見バラバラなこれらの単語、実はぜんぶ「切る」という1つの語根から生まれた”仲間”です。この記事では語源・エピソード・使い分けをまとめて整理し、記憶に定着させましょう。
①語根 cis / cid のコアイメージ(+Origin英文の日本語訳)
②cisを持つ英単語の全体マップ(各単語の詳しい記事へのリンク付き)
③接頭辞で意味がどう変わるかの考え方
④”decide=迷いを断ち切る”、”-cide=切って殺す”の語源エピソード
今日のテーマは語根 ”cis / cid”(切る)!
「スパッと切る・切り離す」がコアイメージ。ここに接頭辞が付いて、たくさんの単語に枝分かれしますよ!
語根「cis / cid」のコアイメージは「切る」
語根 ”cis” は、ラテン語 caedere「切る・打つ」に由来します。単語の中では -cīdere / -cīs- の形で取り込まれ、母音が変化して ”-cid-” にもなります(decide・homicide など)。「刃物でスパッと切る」——このシンプルな動作が、意外な単語にまで広がっています。
いい質問! そこが今日いちばん面白いところです。「決める=他の選択肢を”切り落とす”」——迷いをスパッと断ち切るイメージ。だから de-(切り落とす)+cid(切る)=decide なんですよ。
日本語の「決断(断=断ち切る)」とまったく同じ発想ですね。ぐずぐず迷うのは”切れていない”状態、決断は”スパッと切った”状態。語源を知ると、英語と日本語が同じイメージでつながっているのが分かります。
語源|Origin英文とその日本語訳
辞書の記載を確認しましょう。Dictionary.com には、”decide” の起源について下記の記載があります。
Origin(decide)
First recorded in 1350–1400; Middle English deciden, from Latin dēcīdere, literally “to cut off,” equivalent to dē- + -cīdere (combining form of caedere “to strike, cut down”)
※参考・引用「Dictionary.com」
この記載を日本語に訳すと、下記のような内容です。
初出は1350〜1400年頃。中英語 deciden に由来し、ラテン語 dēcīdere(文字どおり「切り落とす」)から来ている。これは dē-(切り離す)+ -cīdere(caedere「打つ・切り倒す」の変化形)に等しい。
訳のとおり、decide の文字どおりの意味は“cut off(切り落とす)”。選択肢を切り落として一つに絞る=決める。語源が分かると、二度と忘れませんね!
語源エピソード|”decide”は”迷いを断ち切る”、”-cide”は”切って殺す”

いちばん身近な仲間が ”scissors(はさみ)”。文字どおり「切る道具」で、この語根のイメージそのものです。そして ”decide(決める)” は上で見たとおり「選択肢を切り落とす」。優柔不断=切れない、決断=スパッと切ると対にして覚えましょう。
ちょっと物騒ですが、“-cide” は「切る→殺す」の意味も持ちます。suicide(sui=自分+cide=自殺)、homicide(homi=人+cide=殺人)、pesticide(pest=害虫+cide=殺虫剤)。「切る」が「命を絶つ」にまで広がったわけです。
そうなんです。「〜cide=〜を切って殺すもの」と分かれば、初めて見る単語も意味が読めます。insecticide(昆虫+cide=殺虫剤)、genocide(種族+cide=大量虐殺)なども同じ仲間ですよ。
【単語マップ】cis / cid を持つ英単語まとめ

”cis / cid”を持つ主な単語を一覧にしました。気になる単語は個別記事でさらに詳しく解説しています。
| 単語 | 語源パーツ | 意味 |
|---|---|---|
| decide | de-(切り落とす)+cid | 決める |
| decision | decide+ion | 決定・決断 |
| precise | pre-(前もって)+cis | 正確な・精密な |
| concise | con-(すっかり)+cis | 簡潔な |
| scissors | cis(切る道具) | はさみ |
| incision | in-(中へ)+cis | 切開・切り込み |
| suicide | sui(自分)+cid | 自殺 |
| pesticide | pest(害虫)+cid | 殺虫剤 |
接頭辞で意味が変わる|「どこを切るか」で覚える

”cis”仲間を攻略するコツは、接頭辞で「切り方・向き」を捉えること。
●de-(切り落とす)+cid ⇒ 選択肢を切り落とす=decide(決める)
●pre-(前もって)+cis ⇒ 前もってきっちり切り分けた=precise(正確な)
●con-(すっかり)+cis ⇒ ムダを切り詰めた=concise(簡潔な)
●in-(中へ)+cis ⇒ 中へ切り込む=incision(切開)
主要な”cis”系単語を橋渡しで詳しく
decide(決める)|de-(切り落とす)+cid
「de-(切り落とす)+cid(切る)」=選択肢を切り落として一つに絞る→「決める」。あれこれ迷う”枝”をスパッと剪定して、残った一本を選ぶイメージです。
名詞 decision(決定)も同じで、“切って絞った結果”が decision。日本語の「決断」の”断(=断ち切る)”とまったく同じ発想なんです。
・decide to do 〜(〜しようと決める)… 他の選択肢を切り落とす
・make a decision(決定を下す)… 切って絞った結果を出す
precise / precisely(正確な・まさに)|pre-(前もって)+cis
「pre-(前もって)+cis(切る)」=あらかじめ、きっちりの線で切り分けてある→「正確な・精密な」。ざっくりではなく、”きっかりの位置で切ってある”感じです。
副詞 precisely は「まさに・きっかり」。「ちょうどその線で」というニュアンスが、at precisely 9 o’clock(きっかり9時に)に生きています。
・the precise meaning(正確な意味)… きっかり切り分けられた意味
・That’s precisely what I meant.(それがまさに言いたかったことだ。)… ちょうどその線
→ 「precise」の詳しい記事はこちら/「precisely」はこちら
concise(簡潔な)|con-(すっかり)+cis
「con-(すっかり)+cis(切る)」=ムダをすっかり切り落とした→「簡潔な・要を得た」。長い文章から不要な枝葉を切り詰めて、要点だけを残した状態です。「短い」だけでなく“切り詰めて引き締まった”のが concise のニュアンス。
・a concise summary(簡潔な要約)… ムダを切り落とした要約
・Keep it clear and concise.(明確かつ簡潔に。)
間違えやすいポイント・よくある質問
Q. precise と accurate の違いは?
どちらも「正確」ですが、precise は「細かく・精密に」(誤差なくきっちり)、accurate は「正しく・真実に合っている」(的を射ている)。理屈のうえでは「precise(精密)だが accurate ではない(的外れ)」も起こり得ます。
Q. decide と determine の違いは?
decide は「(迷った末に)決める」、determine は「(調査・条件から)確定する・突き止める」という硬い語。日常の”決める”は decide が自然です。
Q. “-cide” の付く単語をまとめて覚えるコツは?
「(前半)+cide=(前半)を切って殺すもの」と型で覚えます。sui(自分)/homi(人)/pest・insect(害虫)/germ(菌=殺菌の germicide)など、前半を差し替えるだけで意味が読めます。
似た意味の語も、cis=「切る」を軸にすると使い分けが見えてきます。仲間ごとまとめて覚えていきましょう!
試験・TOEICで狙われるポイント(初学者はここでつまずく)
意味を知っていても、”後ろにどんな形が続くか”を知らないと解けません。cis 系で特に狙われる語法を補います。
① decide の後ろは「to do」(不定詞)
「〜しようと決める」は decide to do。decide doing(動名詞)は誤りで、Part5の定番ひっかけです。「〜に決める(選択)」なら decide on 〜、「〜だと判断する」なら decide that 節。
・We decided to postpone the meeting.(延期しようと決めた)
・She decided on the blue dress.(青いドレスに決めた)
② precise は「to be precise」、副詞 precisely の位置
to be precise(正確に言えば)は文に挿入して使う定番表現。副詞 precisely(まさに・きっかり)は数字・時刻や強調に付きます。
・It happened in 2020 — in May, to be precise.(正確には5月に)
・at precisely 9 a.m.(きっかり午前9時に)
③ concise は「簡潔にする」の頻出コロケーション
keep it concise(簡潔にまとめる)、a clear and concise report(明確で簡潔な報告)はビジネス頻出。「短い(short)」より”要点を絞った”ニュアンスで使われます。
そこが狙われます! 「これから切り落として”決める”=これから先(to)へ向かう」と考えると、decide to do が自然に出ますよ。語源イメージが文法にもつながるんです。
語根「cis / cid」まとめ
⇒コアイメージは「スパッと切る・切り離す」
●接頭辞で意味が枝分かれ(de-→decide/pre-→precise/con-→concise/in-→incision)
●”-cide”は「切る→殺す」(suicide/homicide/pesticide/genocide)
語根を1つ押さえると、単語が芋づる式に増えていきます。他の語根や単語もぜひご覧くださいね!
【まとめ】英単語の効率的な覚え方【語源と絡めて記憶力アップ】
語源:Dictionary.com(各単語ページ「Origin」欄)
