abolish 廃止する運動のイメージ図

【語源も分かって、忘れない】英単語「abolish」の意味と使い方・覚え方・文法解説【ab-(離れて)+ol-(成長する)=成長を止めて完全に消し去る】

 

 
コダック
今日の英語表現は”abolish”

「ab-(離れて)」+「ol-(成長する)」のパーツで構成されている単語です。

「成長を止めて、根底から完全に消し去る」がコアイメージで、“abolish”=「(法律や制度を)廃止する」「無くす」の意味を持ちますよ!

 

”abolish”の意味と使い方 コアイメージは「根底から完全に消し去る」

 

”abolish(発音:əbɑ́liʃ/アボリッシュ【動詞】)”は「(法律や制度を)廃止する」「無くす」の意味を持つ単語です。

「ab-(離れて)」+「ol-(成長する)」のパーツで構成されている単語で、「成長を止めて、根底から完全に消し去る」がコアイメージです。

 

 
コダック
何かが大きく育とうとしている(ol-)のを、そこから無理やり引き離して(ab-)成長をストップさせる状態のこと。

そこから転じて、これまでに長く続いてきた制度や仕組みの役割を終わらせ、完全に「廃止する」のが”abolish”なわけですね!

 

”abolish”は、歴史的な奴隷制度の廃止や、死刑制度、古い税制、長年続いた社内ルールなどを「公的に、完全に無くす」という非常に強いニュアンスを持っています。

単にその場の予定を取り消すような軽い意味ではなく、仕組みそのものを社会や組織から消滅させる場合に使われます。

 
コダック
例えば特定の制度などを廃止するために行われる抗議活動は「movement to abolish~(~の廃止を求める運動)」などと表現しますよ!
abolish 廃止する運動のイメージ図

”社会的なシステムや法律を終わらせて、完全になくしてしまう”という意味から、歴史の教科書はもちろん、現代の政治やビジネスの構造改革のニュースなどでも非常によく使用されます。

 

【よく使われるフレーズ(頻出の語法)】
abolish a law(法律を廃止する)
abolish a system(制度を廃止する)
abolish slavery(奴隷制度を廃止する)
abolish a tax(税金を廃止する)
abolish a rule / regulation(規則・規制を廃止する)

 

例文

・Many people believe that the death penalty should be abolished.
(多くの人々が、死刑制度は廃止されるべきだと信じている。)

・The government decided to abolish the tax on tobacco.
(政府はそのタバコ税を廃止することを決定した。)

・The company abolished its strict dress code last year.
(その企業は昨年、厳しい服装規定を廃止した。)

・This outdated regulation must be abolished immediately.
(この時代遅れの規制は直ちに廃止されなければならない。)

※参考・一部例文引用南出康世(2014),ジーニアス英和辞典 第5版、大修館書店

 

”abolish”の文法・語法 セットで覚える名詞形と主語のポイント

1. 名詞形は ”abolition” になる

「廃止」という名詞形にしたい場合、語尾にそのまま -ment などをつけるのではなく、”abolition(発音:æbəlíʃən/アボリシャン)”という形に変化します。歴史の授業で習う「奴隷制度廃止運動」は英語で ”the abolition movement” と表現されます。また、「核兵器の廃絶(the abolition of nuclear weapons)」のようなフレーズでもよく登場しますよ!

 

2. 基本的には「人間(または政府・組織)」が主語になる

「法律を廃止する」という行為は、人間の強い意志や権力をもった組織(政府など)が行うものです。そのため、能動態で使うときは主語に `The government(政府)` や `We(私たち)` 、あるいは組織名が来ることが多く、ニュースなどでは ”The system was abolished.(その制度は廃止された)” のように受動態(受け身)で使われるケースがとても多いのが特徴です。

 

”abolish”の関連語:「やめる・取り消す」を意味する単語”cancel/ban”

 
コダック
せっかく”abolish”を覚えるのであれば、似たような「無くす・やめる」という意味を持つ単語も一緒に覚えてしまいたい所です!

例えば”cancel”や”ban”などもよく見かける単語ですよ!

 

”abolish”の類義語
⇒「廃止する・禁止する」の意味を持つ単語”cancel/ban”

 

 
なるほど…、ちなみにそれぞれの使い分けに違いはあるの??

 

 
コダック

イメージの違いとしては以下のようになります。

abolish⇒「長年続いてきた公的な法律や制度そのものを、根底から「完全廃止」する」=(制度の完全廃止)
cancel⇒「決まっていた予定や、結んでいた契約を、途中で「取り消す」」=(約束や契約の取り消し)
ban⇒「特定の危険な行為や物品を、法的な力で強く「禁止」する」=(行為の公式な禁止)

 

 
同じ「やめる・禁止する」でも、対象になるものが全然違うんだね!
 
コダック
そうなんです!対象が『長年の制度』なのか『その場の予定』なのかで変わります。
実際の表現でニュアンスの差をはっきりさせてみましょう!

 

表現で見る!”abolish/cancel/ban”のイメージの違い

●abolish the school uniform system
「(何十年と続いてきた学校の)制服制度を完全に廃止する」
⇒ システムそのものをなくして、新しい時代にするイメージ

●cancel a class
「(今日予定されていた)授業を休講[キャンセル]にする」
⇒ 今回予定されていたイベントを、一旦取りやめにするイメージ(学校自体は無くならない)

●ban smoking in public places
「公共の場での喫煙を法律で禁止する」
⇒ タバコそのものをこの世から無くすのではなく、特定のエリアでの『行為』をダメだと規制するイメージ

 

”abolish”の語源はラテン語「abolēre(成長を止めて破壊する)」

”abolish”の語源について、さらに深く掘り下げていきましょう。

”abolish”は、ラテン語の「abolēre(アボレーレ)」という言葉がルーツになっています。

 

オンラインの英英辞典サイト「Dictionary.com」には”abolish”の起源について、下記の記載があります。

Origin of abolish
First recorded in 1425–75; late Middle English, from Middle French aboliss-, long stem of abolir, from Latin abolēre “to destroy, efface”

日本語訳:1425〜75年に初めて記録された。後期中英語。中期フランス語の動詞 abolir の長語幹である aboliss- に由来し、それはラテン語の abolēre(破壊する、消し去る)から来ている。

※参考・引用「Dictionary.com

 

この記載の通り、”abolish”は15世紀頃(中世ヨーロッパの後半)にフランス語を経由して英語に入ってきた単語です。

注目したいのは、大元のラテン語「abolēre」が持つ「破壊する、跡形もなく消し去る(destroy, efface)」という強力な意味です。実はこの「abolēre」自体が、まさに「ab-(離れて)」と「ol-(成長する)」という2つのパーツが組み合わさってできた言葉なのです。

 

”abolish”の語源と変遷
ラテン語:abolēre(「成長(ol)」から「引き離す(ab)」=成長を止めて破壊する、跡形もなく消し去る)

中期フランス語:abolir(消滅させる)

15世紀中頃〜:英語の「abolish(法律や制度を根こそぎ廃止する)」として定着

 

 

 
コダック
「成長のプロセスから無理やり引き離して、跡形もなく消し去る」という成り立ちを知ると、言葉の重みがよく分かりますね!

ラテン語の強力なニュアンスがそのまま英語にも引き継がれたからこそ、ただの「中止」ではなく、長年続いてきた制度やルールを根こそぎ「完全廃止する」という意味で使われているんです。

 

 

構成パーツで覚える”abolish” 「ab-」+「ol-」

ここからは構成パーツの面から”abolish”についてさらに深く掘り下げていきましょう。

”abolish”の構成パーツは「ab-(離れて・分離して)」+「ol-(成長する)」の2パーツです。

 

各パーツが持つイメージを理解することで、単語の暗記がもっと楽になりますよ。つぎから各パーツについて詳しく紹介していきます。

“ab-“は「離れて、遠ざかって、分離」を意味するパーツ

接頭辞の”ab-”は、「基準となる場所から離れて」や「分離・逸脱」を意味するパーツです(中心から外側へグッと引き離すイメージですね)。

 

 
コダック
正常な状態や基準から離れていく様子をイメージすると分かりやすいですよ!

例えば、正常な状態(normal)からガバッと外側に「離れる」ということで、”abnormal”=「異常な、普通でない」という意味になります。

 

その他にも、以下のような単語で”ab-”のパーツが活躍しています。

absent(ab「離れて」+ sent「存在する」=そこにいない、欠席して)
absorb(ab「離れて」+ sorb「吸い込む」=自分の方に引っ張って吸い込む=吸収する)
abuse(ab「離れて・逸脱して」+ use「使う」=正しい使い方から逸脱する=悪用する・乱用する)

 

”ol-”は「成長する、育つ、大きくなる」を意味するパーツ

語根の”ol-”は、「成長する、育つ、滋養を受ける」を意味するパーツです。
ラテン語の「alere(育てる、養う)」や「olescere(成長する)」といった言葉から変化して英語に入ってきた形です。

 

 
コダック
たとえば”adolescent”という単語は「ad-(〜の方へ)」+「ol-(成長する)」+「-escent(〜し始める)」というパーツが組み合わさって出来ています。

大人の方へと向かって成長している状態=「青春期の、思春期の若者」を表しているんです!

 

その他の”ol-”と同じ語源を持つ単語についても、下記で紹介していきます。

adult(ad「〜の方へ」+ ult「成長した」=すでに十分に成長しきった人=大人)
old(長い時間をかけて成長を重ねてきた=古い、年をとった)

 

このように、”abolish”は「成長して大きくなろうとしているもの(ol-)を、根っこから引き離して(ab-)終わらせる」という成り立ちを持っています。だからこそ、長く育ってきた制度などを「廃止する」という意味になるわけですね。

 

”abolish”の意味と語源・覚え方のまとめ

 

以下、”abolish”の意味と覚え方についてのまとめです。

●”abolish”は「ab-(離れて・分離して)」+「ol-(成長する)」の2パーツで構成されている単語
⇒コアイメージは「成長しようとするものを引き離して消し去る(息の根を止める)」
⇒”abolish”=「(法律や制度を)完全に廃止する」の意味
●語法・文法のポイント
⇒長年続いた歴史的な制度(死刑や奴隷制など)をなくす場合によく使われる。
⇒名詞形は不規則に変化して「abolition」になる。
 
 
コダック
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【まとめ・各単語の覚え方】英単語の効率的な覚え方【語源と絡めて記憶力アップ】

参考文献
「南出康世(2014),ジーニアス英和辞典 第5版、大修館書店」
「Dictionary.com(https://www.dictionary.com/)」