日本語にすると「オエッ」「うへぇ」「うわ、無理」。何かを見て、嗅いで、食べて、思わず顔をしかめたときに出る一言です。
ドラマや動画で聞いたことがある人も多いはずですが、使える地域と、使っていい相手にちょっとしたコツがありますよ!
¡Guácala! の意味は「オエッ」 口をゆがめて吐き出す音
¡Guácala! は、嫌悪を表す間投詞です。英語なら yuck、ew、gross にあたります。
この語のいいところは、音がそのまま動作になっていることです。実際に声に出してみてください。グアを強く言うと、口をゆがめて何かを外に押し出すような形になります。
⇒傷んだ食べ物を口に入れてしまった
⇒ゴミ箱から強烈な匂いがした
⇒デザートに髪の毛が入っていた
⇒苦手な食材が皿に乗っている
⇒人前でイチャイチャしているカップルを見た
【例文】
・¡Guácala! Este aguacate ya se echó a perder.
(うわ、このアボカドもうダメになってる。)
・¡Guácala! Encontré un cabello en mi postre.
(オエッ、デザートに髪の毛が入ってた。)
・¡Guácala! No pienso comer eso.
(無理、それは食べないよ。)
そこがこの語の強みです!
スペイン語の間投詞には、体の動きをそのまま音にしたものが多いんですよ。¡Uf! は息を吐く音、¡Uy! は一瞬びくっとする音。guácala も同じ仲間で、吐き出す動作の音なんですね!
読み方とアクセント記号 なぜ á に点が要るのか
読みは「グアカラ」。3音節(gua・ca・la)で、最初の gua を強く読みます。
ここで大事なのが á の上の記号です。guacala と書くのは誤りで、guácala と書かなければいけません。
高さは変わりません!ここ、間違えやすいところですよ。
スペイン語のアクセント記号は、「ここを強く読んでください」という位置の目印です。音の高さを指示するものではありません。
スペイン語には「記号がなければここを強く読む」という既定のルールがあって、そこから外れる語にだけ記号を付けて知らせる仕組みなんです。guácala は既定どおりに読むと「グアカラ」寄りになってしまうので、記号で「いや、頭ですよ」と伝えているんですね!
つまりアクセント記号は、省略できるおまけではなく綴りの一部です。記号を落とした guacala は、単純に綴りの間違いになります。
wácala、huácala 表記ゆれが多い理由
この語を検索すると、いろいろな綴りが出てきて戸惑うかもしれません。実際、次のような形が使われています。
huácala ⇒ よく使われる。hは読まないので音は同じ
wácala ⇒ くだけた綴り。SNSで多い
guácatela / guácatelas ⇒ 語尾を伸ばした強調形
綴りが揺れるのには理由があります。この語はもともと口から出る音で、書き言葉として整えられる前から使われてきたからです。日本語の「うええ」「ウェ〜」「うげぇ」が人によって違うのと同じ状態ですね。
自分で書くときは guácala を選んでおけば、どこでも通じます。
どこで使われる言葉なのか メキシコ中心の中南米
ここは必ず押さえてください。¡Guácala! はスペイン語圏のどこでも通じる語ではありません。
【よく使う】
メキシコ、エルサルバドル、ホンジュラス、ドミニカ共和国など中米・カリブを中心に、中南米で広く通じます
【あまり使わない】
スペイン。ここでは ¡Puaj! のほうが普通です
スペイン語の間投詞は、丁寧かどうかではなく「どこの言葉か」で分かれるのが特徴です!
日本語だと敬語かタメ口かで言葉を選びますよね。スペイン語の間投詞にはその層がほとんどなくて、代わりに地域差がくっきり出るんです。
だから、覚えるときは意味とセットで「どこの言葉か」も一緒に入れておくと安心ですよ!
失礼にならない? 子どもっぽいけれど下品ではない
「オエッ」という強い意味なので、使っていいのか不安になる人が多い語です。結論から言うと、¡Guácala! は下品な言葉ではありません。
子どもが野菜を前にして言いますし、大人も普通に使います。日本語で言えば「うへぇ」「オエッ」くらいの温度で、放送禁止でも、口にして眉をひそめられる語でもないという位置です。
語そのものは安全ですが、向ける先には気をつけましょう!
腐った食べ物や変な匂いに向けて言うのは、まったく問題ありません。
でも誰かが作った料理を目の前にして言うと、当然その人は傷つきます。これは日本語で「オエッ」と言うのと同じですね。語の品ではなく、向ける相手の問題です!
強さの目盛り guácala / qué asco / puaj / fuchi
「気持ち悪い」を表す言い方はほかにもあります。強さの順に並べると選びやすくなります。
弱い ⇒ 強い の順
¡Uf!(ウフ)
⇒「うっ」。軽い不快。嫌悪専用の語ではない
¡Guácala!(グアカラ)/¡Fuchi!(フチ)
⇒「オエッ」。反射的な声。メキシコ中心。子どもも使う
¡Puaj!(プアフ)
⇒「オエッ」。スペインでの標準形。強さは guácala と同程度
¡Qué asco!(ケ・アスコ)
⇒「なんて気持ち悪い」。文の形になっている分、はっきりした批判
Me da asco.(メ・ダ・アスコ)
⇒「本当に受けつけない」。いちばん強い。好き嫌いを超えた拒絶
ポイントは、guácala が反射の声であるのに対し、qué asco は文だということです。反射の声はその場限りですが、文にしてしまうと意見として残ります。だから同じ「気持ち悪い」でも、後者のほうが角が立ちます。
日本語でも同じですよね!
思わず「うっ」と声が出るのと、「これ気持ち悪いですね」と言葉にするのとでは、受け取られ方が全然ちがいます。反射か、発言か。この線引きはスペイン語でもそのまま通用しますよ!
guacamole と関係があるの?
guácala と guacamole。並べると似て見えるので、「アボカドを潰したあの見た目から来ているのでは」という話を聞くことがあります。
ただ、これは裏付けのある説明ではありません。
guacamole(ワカモレ)
⇒ 古典ナワトル語の āhuacatl(アボカド)+ mōlli(ソース)から
⇒ つまり「アボカドのソース」という、そのままの意味
guácala
⇒ 語源は確定していない
⇒ 吐き出す動作の擬音とする見方と、guacal(木箱)と結びつける見方がある
はっきりしているのは、guacamole の成り立ちは分かっていて、そこに guácala は出てこないということです。音が似ているのは偶然と考えるのが妥当でしょう。
メキシコの言葉には、こうやって先住民の言語が生き残っているものが多いんですよ!
チョコレート(chocolate)、トマト(tomate)、アボカド(aguacate)。どれもナワトル語からスペイン語に入り、そこから世界中に広がった言葉です。スペイン語を学ぶと、日本語で使っているカタカナ語の出どころまで見えてくるのが面白いところですね!
¡Guácala! の意味まとめ
●読みは「グアカラ」で gua を強く。アクセント記号は綴りの一部(音の高さの指示ではない)
●表記ゆれは huácala / wácala / guácatela。書くなら guácala が無難
●メキシコを中心とした中南米の語。スペインでは ¡Puaj!
●下品ではない。子どもも使う。ただし人の作った料理に向けない
●強さは uf < guácala・puaj < qué asco < me da asco。反射の声か、文にした意見かで角の立ち方が変わる
●guacamole との語源的なつながりは確認されていない
¡Guácala! はスペイン語の間投詞のなかでも、とりわけ地域色が濃い1語です!
ほかの間投詞がどう分かれているのか、全体の地図を見ておくと位置がはっきりしますよ。スペイン語の間投詞・感嘆詞30語をまとめた記事で、感情ごとに整理しているのであわせてどうぞ!
SpanishDict「¡guácala!」(https://www.spanishdict.com/translate/¡guácala!)
Wiktionary「guácala」(https://en.wiktionary.org/wiki/guácala)
Omniglot Blog「¡Guácala!」(https://www.omniglot.com/bloggle/?p=21085)
The Local Spain「14 expressive ‘sounds’ that will make you seem like a true Spaniard」(https://www.thelocal.es/20210722/caveman-spanish-14-sounds-that-will-make-you-seem-like-a-true-spaniard)