「vac-(空っぽ)」+「-ancy(性質・状態)」の2つのパーツで構成されている単語です。
「空っぽの状態」がコアイメージで、“vacancy“=「空室・空席・欠員」「虚無・うつろ」の意味を持ちますよ!
”vacancy”の意味と使い方 コアイメージは「空っぽの状態」
”vacancy(発音:véikənsi / ヴェイカンシ【名詞】)”は「空室・空席、欠員」「虚無、うつろ」の意味を持つ単語です。
「vac-(空っぽ)」+「-ancy(性質・状態)」のパーツで構成されている単語で、「空っぽの状態」がコアイメージです。
頭の中や心の中がすっからかんで、考えや感情が抜けている状態(=「虚無・うつろ」)を表すのが=”vacancy”なわけですね!
”vacancy”は単に「何もない空間」を指すのではなく、「埋まるべき場所やポジションが、今は空いている」というイメージが強いです。
例えば求人はjob vacancyと表現します。『本来「社員」が入るべき枠に誰もいないので、誰か来て~!』というわけです。

逆に、ただの広大な空間や、何もない物理的な隙間などは後述する”space”や”gap”を使用します。
”vacancy”の使い方(頻出フレーズ・文法・語法)と例文
”vacancy”は日常会話だけでなく、ビジネスシーンや旅行先でもよく見かける単語です。頻出フレーズや語法と一緒に覚えてしまいましょう!
ビジネスにおいて、「欠員」や「求人の空き」という意味で非常によく使われます。この場合は可算名詞(数えられる名詞)として扱われます。
特定の職種の空きを言う時は「a vacancy for 〜(〜の欠員)」を使います。
● job vacancy(求人、欠員)
● fill a vacancy(欠員を補充する)
【例文】
There is a vacancy for a web designer in our company.
(私たちの会社には、ウェブデザイナーの欠員(空き枠)が1名あります。)
We are looking to fill the vacancy as soon as possible.
(その欠員をできるだけ早く補充したいと考えています。)
旅行先でホテルを探す時によく見かけるのがこの意味です。
看板などで「空室なし」と表す場合は、通常複数形の「vacancies」を使って「No Vacancies」と表記されることが多い点に注意しましょう。
● No Vacancies(満室、空室なし)
【例文】
The hotel has no vacancies tonight.
(そのホテルは今夜、満室です[空室がありません]。)
Do you have any vacancies for this weekend?
(今週末、空室はありますか?)
頭の中や心に何も無い状態、ぼんやりしている様子を表すこともできます。この場合は基本的に不可算名詞(数えられない名詞)として扱われます。
【例文】
She stared out the window with a look of vacancy.
(彼女はうつろな表情で窓の外を見つめていた。)
”vacancy”の関連語①:「空き」を意味する単語”vacancy / space / room”
例えば”space”や”room”なども「空き・空間」を意味する単語ですよ!
⇒「空き・空間」の意味を持つ単語”space / room”
イメージの違いとしては
vacancy ⇒「利用可能な空き枠」=ホテルや職場の空きポジション
space ⇒「物理的な空間」=客観的な空きスペース・宇宙
room ⇒「目的のための余地」=主観的に何かを詰めるための空間
といった感じです!
それぞれのイメージを実際の表現を見ながら確認してみましょう!
● vacancy
There is a vacancy on the staff.
⇒スタッフに1人分の「欠員(空き枠)」が出ているイメージ
● space
an empty parking space
⇒車を停めるための物理的な「駐車スペース(空間)」が空いているイメージ
● room
There is no room for doubt.
⇒疑いを挟む「余地(入り込むための空間)」が全くないというイメージ
”vacancy”の関連語②:「空室・空いている」の表現の違い”vacancy / vacant / empty”
⇒「空いている」を意味する単語”vacant / empty”
それぞれの表現の違いとしては
vacancy ⇒「名詞の空き枠」=ホテルの看板などで「空室」と示す
vacant ⇒「一時的に使われていない(形容詞)」=主のいない部屋や席
empty ⇒「中身がゼロの(形容詞)」=箱やコップに何も入っていない
といったイメージです。
● vacancy(名詞)
Look for a “Vacancy” sign.
⇒ホテルの「空室あり(名詞)」の看板を探すイメージ
● vacant(形容詞:本来使われるべきものが一時的に空いている)
a vacant seat on the train
⇒(本来誰かが座るはずだが、今は誰も座っていない)電車の「空席」というイメージ
● empty(形容詞:物理的に中身が入っていない)
an empty glass
⇒飲み物が何も入っていない「空っぽのコップ」というイメージ
”vacancy”の語源はラテン語「vacare」。歴史的背景からコアイメージをひも解く!

”vacancy”の語源についても、さらに深掘りして確認していきましょう。
”vacancy”の直接の語源は中世ラテン語の「vacantia(空いている状態)」です。
オンラインの英英辞典サイト「Dictionary.com」には”vacancy”の起源について、下記の記載があります。
Origin
From the Medieval Latin word vacantia, dating back to 1570–80. See vacant, -ancy日本語訳:1570–80年代にまで遡る、中世ラテン語の「vacantia」から発祥。vacant、-ancyを参照。
※参考・引用「Dictionary.com」
この記載内容からも分かるように、英語の”vacancy”は16世紀後半に登場しました。
さらに遡ると、大元となっているのは古代ラテン語の動詞「vacare(空っぽである、自由である、欠けている)」です。
実は中世ヨーロッパにおいて、この「vacantia」という言葉は「(教会や役人などの)ポストが空いている状態=欠員」を指す言葉として頻繁に使われていました。
そこから現代英語でも、単なる物理的な隙間ではなく「本来そこにあるべき人やモノがいない(=ホテルの空室や求人の欠員)」という意味合いで使われるようになったのです。
● 古代ラテン語:vacare(空っぽである、自由である)
↓
● 中世ラテン語:vacantia(役職などが空いている状態、欠員)
↓
● 1570〜80年代に現在の「vacancy(空室・欠員・うつろ)」として英語に定着
ちなみに大元のラテン語「vacare」は、私たちがよく知る「vacation(バケーション=仕事や義務から離れて”空っぽ”で自由な期間)」や、「vacuum(バキューム=物質が”空っぽ”の真空状態・掃除機)」の語源にもなっています。
「vac-=空っぽ」というコアイメージを一つ知っておくだけで、複数の単語が一気に覚えやすくなりますよ!
構成パーツで覚える”vacancy”:「vac-(空っぽ)」+「-ancy(状態・性質)」

ここからは、英単語の「語源(構成パーツ)」という強力な武器を使って、”vacancy”を脳に深く定着させていきましょう!
”vacancy”は、「vac-(空っぽ)」という語根(単語の芯となる意味)と、「-ancy(性質・状態)」という接尾辞(品詞やニュアンスを決める後ろのパーツ)の2つに分解することができます。
それぞれのパーツが持つ意味や、同じパーツを使った仲間の単語を知ることで、丸暗記に頼らない「本物の単語力」が身につきますよ!
① 語根 ”vac-”:コアの意味は「空っぽ(empty)」
”vac-”はラテン語に由来するパーツで、一貫して「空っぽ」「何もない」という意味を持っています。
これは「e-(外へ)」+「vac(空っぽにする)」+「-ate(動詞にする)」という3つのパーツの組み合わせ。
「(建物や地域から)人々を外へ出して、中を空っぽにする」=「避難させる、立ち退かせる」という意味になるわけですね!
ほかにも、”vac-”のイメージを持つおなじみの単語がたくさんあります。
- vacation(休暇):仕事や学校の予定・義務を「空っぽ」にして、自由になる時間。
- vacant(空いている):部屋や席に人がいなくて「空っぽな」状態(形容詞)。
- vacuum(真空/掃除機):物質が何もなくて完全に「空っぽ」の空間(バキューム)。
- vacate(あける、立ち退く):部屋や職務を「空っぽ」にして去る(動詞)。
このように、「vac- = 空っぽ」というコアイメージさえ掴んでおけば、初めて見る単語でもある程度意味の推測ができるようになります!
② 接尾辞 ”-ancy”:コアの意味は「性質・状態」を表す名詞パーツ
”-ancy”は、主に単語の後ろにくっついて「〜の性質」「〜の状態」という名詞をつくるパーツです。
実は、この接尾辞は形容詞をつくる”-ant(〜している状態の)”と表裏一体の関係にあります。
今回主役の単語で言うと、形容詞の ”vacant(空いている)” のお尻が変化して、名詞の ”vacancy(空いている状態 = 空室・欠員)” になった、というキレイなつながりがあるんです!
これは「infant(言葉を話せない幼児)」+「-ancy(〜の状態)」が合体したもの。
「まだ幼い子どもである状態」から、「幼年期」や、物事の「初期段階」という意味を表すようになりました!
”-ancy”を使って「状態・性質」を表す仲間には、以下のような重要単語もありますよ。
redundancy(余分・過剰な状態 = 必要以上に溢れている状態 ※ビジネスでは「人員削減・解雇」)
hesitancy(ためらい、躊躇 = 迷って立ち止まっている状態 ※形容詞は hesitant)
”vacancy”の意味と語源・覚え方のまとめ
最後に、今回学んだ”vacancy”の重要ポイントをすっきり整理しましょう!
・「vac-(空っぽ)」 + 「-ancy(性質・状態)」 = 「空っぽの状態」
・ここから派生して、「空室・空席」「欠員」「虚無・うつろ」という意味になります。
● 語法・文法の必須チェックポイント
① ホテルの「空室」を指すときは、数えられる名詞(可算名詞)として通常 ”vacancies” と複数形で使われます(例:No Vacancies = 満室)。
② 「求人の空き枠・欠員」を表現するときは、後ろに for を伴うことが多いです(例:a vacancy for a web designer = ウェブデザイナーの欠員1名)。
他の単語もパーツのつながりで芋づる式に覚えられるので、ぜひチェックしてみてくださいね!