【語源も分かって、忘れない】英単語「the」の意味と使い方・覚え方・文法解説【that(それ)と同じ語源から派生】

 
コダック
今日の英語表現は”the”

指示代名詞である「that(それ)」と同じ語源から派生した単語です。

「特定のものを指し示す」がコアイメージで、“the“=「その、例の」「〜というもの」の意味を持ちますよ!

 

”the”の意味と使い方 コアイメージは「特定のものを指し示す」

 

”the(発音:ðə / ði / ðiː(ジ・ザ))”は「その、例の」「〜というもの」の意味を持つ定冠詞です。

指示代名詞の「that(それ)」と共通の語幹から構成されている単語で、「特定のものを指し示す」がコアイメージです。

 

 
コダック
”the”をつける条件は、一言で言うと「お互いに『ああ、あれのことね』と1つに特定できること」です!

話し手と聞き手の間で共通認識があるものや、世の中に一つしか存在しない名詞などに”the”をつけます。

 

”the”の代表的な使い方・語法ルール(例文付き)

”the”が持つ「特定のものを指し示す」というコアイメージから、様々な使い方が生まれます。日常会話でもよく使う代表的なルールを例文と一緒に見ていきましょう!

 

① 一度話題に出た名詞を繰り返し指すとき(既出の名詞)

I have a cat. The cat is very cute.
(私は猫を飼っています。その猫はとても可愛いです。)

⇒ 最初に「a cat」で不特定の猫を出し、2回目は「先ほど話に出たあの猫」と特定できるため「the」になります。

 

② その場の状況から、どれを指しているかお互いに特定できるとき

Could you open the door?
そのドアを開けてくれませんか?)

⇒ 同じ部屋の中にいる人同士なら「どのドアか」が言わなくても特定できるため「the」がつきます。

 

③ 世の中に一つしかないもの・方角

The sun rises in the east.
(太陽は東から昇る。)

Look at the moon!
(月を見て!)

⇒ 太陽(sun)、月(moon)、地球(earth)、空(sky)や、方角(east, westなど)は、世界に一つしかなく誰もが特定できるため「the」がつきます。

 

④ 楽器を演奏するとき

She plays the piano beautifully.
(彼女はピアノを美しく弾く。)

⇒ 「ピアノという種類の楽器」を特定のまとまりとして捉えるため「the」がつきます(※スポーツをする時はplay tennisのようにtheはつきません)。

 

 
なるほど、とにかく「どれの話をしているかハッキリ分かる」ものには the がつくんだね!
 
コダック
その通りです!他にも、
in the morning(朝に)
go to the movies(映画に行く)
のような頻出の熟語(フレーズ)も、「the」とセットで覚えてしまうのがオススメですよ!

 

”the”の関連語①:「名詞を限定する」を意味する単語”a(an) / this”との違い

 
コダック
せっかく”the”を覚えるのであれば、名詞の前につける仲間も一緒に覚えてしまいましょう!

例えば”a(an)”や”this”なども「名詞の範囲を限定する」働きを持つ単語ですよ!

 

”the”の関連語
⇒「名詞を限定する」意味を持つ単語”a(an) / this”

 

 
ちなみにそれぞれの表現に違いはあるの??

 

 
コダック

イメージの違いとしては

the ⇒「その、例の」=お互いに「これだ」と1つに特定できる共通のものを指す
a (an) ⇒「どれか1つの」=たくさんある中の不特定な1つを引っ張り出す
this ⇒「この」=自分の身近にあるものを物理的・心理的に指さす

といった感じです!

 
う~ん…文字だけだとニュアンスの差がちょっとややこしいかも…
 
コダック
確かに、これだけ言われても分かりづらいかもしれませんね…汗
それぞれのイメージを「犬」を例にして確認してみましょう!

 

例文で見る!”the / a / this”のイメージの違い

●Look at the dog.
「(さっき話題に出た、または目の前にいる)その犬を見て。」
⇒ お互いに「あの子ね」と頭の中でピンと特定できるイメージ

●I want a dog.
「(種類としての)犬というもの、どれか1匹の犬が欲しい。」
⇒ 特定されておらず、世の中にたくさんいる犬の中の不特定の1匹のイメージ

●I like this dog.
「(自分が今抱えている、またはすぐ近くにいる)この犬が好き。」
⇒ 自分の身近にある対象を指さして強調するイメージ

 

”the”の関連語②:「副詞のthe」を意味する表現”the 比較級, the 比較級”

 
コダック
せっかく”the”を覚えるのであれば、名詞の前につくだけでなく、副詞として使われる超重要構文も覚えてしまいましょう!

実は「〜すればするほど、ますます…」を表現する構文があるんですよ!

 

”the”の特殊な構文
⇒「〜すればするほど、ますます…」の意味を持つ構文”the 比較級, the 比較級”

 

 
コダック

それぞれの表現の違いとしては

the 比較級① ⇒「その分だけ条件が進むと」=比例の基準
the 比較級② ⇒「それだけいっそう…になる」=結果の強調

といったイメージです。

 

 
コダック
せっかくですので、こちらも例文を通じて感覚を掴んじゃいましょう!

 

例文で見る!”the 比較級, the 比較級”のイメージの違い

The more, the merrier.
「多ければ多いほど、ますます楽しい(人が集まれば集まるほど賑やかになる)。」
⇒ 人数が増えるその度合いに比例して、楽しさの度合いも高まるイメージ

The older you get, the smarter you become.
「歳をとればとるほど、ますます賢くなる。」
⇒ 年齢を重ねるという条件に比例して、賢さが増していくイメージ

 

”the”の語源を深掘り!「that(それ)」と同じ指示代名詞から生まれた兄弟

 

ここからは”the”の語源について深掘りしていきましょう。

結論から言うと、”the”は「that(あれ・それ)」などの指示代名詞から枝分かれして生まれた言葉です。

 

オンラインの英英辞典サイト「Dictionary.com」には”the”の起源について、下記の記載があります。

Origin of the1
First recorded before 900; Middle English, Old English, uninflected stem of the demonstrative pronoun; see origin at that

Origin of the2
First recorded before 900; Middle English; Old English thē, thȳ, instrumental case of demonstrative pronoun; see origin at that, lest

日本語訳:
【定冠詞のthe1】900年より前に最初に記録された。中期英語、古期英語における指示代名詞の無変化の語幹(thatの語源を参照)。
【副詞のthe2】900年より前に最初に記録された。中期英語、古期英語のthē, thȳ(指示代名詞の手段格[具格]。thatやlestの語源を参照)。

※参考・引用「Dictionary.com

 

少し専門的な言葉が並んでいますが、この記載から「the」には大きく分けて2つの歴史があることが分かります。それぞれ分かりやすく解説しますね!

 

① 定冠詞の”the”の由来(Origin of the1)

古期英語(昔の英語)の時代には、現代の「the」と「that」にあたる言葉は明確に分かれておらず、同じ「指示代名詞(あれ、それ)」のグループとして使われていました。

しかし、時代が下るにつれて、「あの!!」と強く強調して指さす時は「that」が使われ、逆に名詞の前に軽く添えて「(お互いに分かっている)例の〜」と言う時には、形がシンプルになった「the」が使われるようになりました。これが定冠詞の誕生です。

 

② 副詞の”the”の由来(Origin of the2)

”the 比較級, the 比較級” で使われる「the」は、実は名詞につく定冠詞とは少し毛色が違います。

こちらは古期英語の「手段・原因(〜によって)」を表す形(具格)に由来しています。「(条件が)増えることによって、(結果が)ますます〜になる」という英語の古い文法システムが、現代の比較級の構文の中に化石のように残ったものなのです。

 

”the”の語源(起源~発祥まで)のまとめ
● 古期英語(Old English)の指示代名詞(thatの祖先)がすべてのルーツ

● 中期英語(Middle English)にかけて以下のように役割が分かれる
【定冠詞】強調されない弱い形が名詞の前に定着し「特定のものを指す the」へ
【副 詞】手段や原因を表す形が比較級と結びつき「the 比較級」の構文へ

 

 

 
コダック
歴史をたどると、「the」と「that」が元は同じ言葉だったということがよく分かりますね!

「the」は元々「それ!」と強く指さす言葉だったのが、時代が経つにつれて「(お互い分かってる)例のあれね」と軽く添えるだけの言葉に変化していったわけです。だからこそ、theのコアイメージは「特定のものを指し示す」になるんですよ!

 

 

”the”の意味と語源・覚え方のまとめ

 

以下、”the”の意味と覚え方についてのまとめです。

●”the”は指示代名詞(that)の共通の語幹パーツから構成されている単語
⇒コアイメージは「特定のものを指し示す(お互いに分かっている対象)」
⇒”the”=「その、例の」「〜というもの」の意味
●語法・文法のポイント ⇒話し手と聞き手の間で共通認識があるもの、または世界で唯一のものの前に置く。また「the 比較級, the 比較級」という副詞(手段格)から生まれた特殊な構文もある。
 
 
コダック
当サイトでは英語表現について、このように語源、語法・文法、覚え方の面から解説を行っています。
他の単語もぜひご確認いただければ幸いです!

【まとめ・各単語の覚え方】英単語の効率的な覚え方【語源と絡めて記憶力アップ】

参考文献
「南出康世(2014),ジーニアス英和辞典 第5版、大修館書店」
「Dictionary.com(https://www.dictionary.com/)」