【下に(sub)織られる(tex)】英単語「subtle」の意味と覚え方【語源はラテン語の”subtilis(織る)”】

こんにちは、コダックです。

 

英語学習、とくに英単語を記憶する上で大切なのは以下の2つ。

①あらゆる方法(目・耳・口・手)を使って脳を刺激する事
②語源や単語のパーツ構成(接頭語・接尾語)などを関連付けて記憶する事

そう!関連付けが強ければ強いほど、記憶に残りやすい

この記事では英単語を語源や構成パーツ、使い方など、多方面からの知識を関連付けし、効率良く記憶する事を目的にしています。

 

 

 
コダック
今日の英語表現は”subtle! 「下に(sub)織る(tex)」のパーツで構成される単語です。

語源となったのはこちらも「織る」を意味するラテン語の “tex”

「繊細に織られる(text)」⇒「きめ細かい事が”subtle”のイメージで、“subtle”=「微妙な」を意味しています。

 

”subtle”の意味と使い方  ”subtle”の意味は「微妙な」

subtle(発音:sʌ’tl/サァトゥル)“は「微妙な」の意味をもつ形容詞です。

「下に(sub)織る(tex)」”の2パーツで構成される単語で、「上下に糸を重ねていって繊細な織物を作るようなイメージ」をもつと覚えやすいです。

 

形容詞用法
微妙な、理解しにくい
かすかな、ほのかな
敏感な、鋭敏な
④巧妙な、手の込んだ

 

”subtle”の表す「微妙」は「程度がかすかな事」をあらわしていて、

「匂いや光、音」の量や程度が軽微なや、「何かの変化や差」が判別困難なくらい小さい表しています。

例えば「ほのかな香り」と言いたい場合は“a subtle scent”ですし、「小さな違い」”a subtle difference”です。

 

 
コダック
少しマイナー用法ですが、小さな差を判別できるくらい「感覚の鋭い事(=鋭敏さ)」を意味する場合もありますよ!
 

実際の使い方としては下記の感じ。

There are subtle differences between the two.
両者には微妙な違いがある。

a subtle smile
かすかな笑み

a subtle observer
鋭い観察者

※参考・例文引用南出康世(2014),ジーニアス英和辞典 第5版、大修館書店

 

”subtle”の関連語 「微妙」を表す英語表現

ところで日本語で「微妙」というと2つの意味がありますよね。

「程度がかすかな事」「複雑な・良いとも悪いとも言えない」の意味です。

 

例えば「この2つの絵には微妙に違いがあります!どこでしょう!」という場合の「微妙」は「程度のかすかな事」を表していて、「ちょっとした違いがあるよ!」と言っているわけですね。

 

他にも「テストの出来が微妙だった」の時は「良いとも悪いとも言えないような出来だった」時ですし、「友人への複雑な心境」という場合は「良い感情や悪い感情が入り乱れて複雑な心境になっている事」を意味しています。

 

 

”subtle”を含め、それぞれの「微妙」は下記の表現で表す事が出来ます。

●「程度がかすかな事」を表す「微妙」
・subtle
 ”a subtle distinction”
 「微妙な区別」

・slight
 ”I have a slight cold”
 「少し風邪気味なんです」

●「複雑な・良いとも悪いとも言えない」を表す「微妙」
・delicate
 ”a delicate position”
 「微妙な立場」

”complicated”
 ”a complicated puzzle”
 「複雑なパズル」

”mixed”
 ”mixed reviews”
 「賛否両論」

 

”subtle”の語源は「織る」を意味するラテン語の”subtilis”

”subtle”の語源について紹介していきます。

”subtle”の語源をたどっていくとラテン語の”subtilis”に行きつきます。

 

オックスフォード英英辞典には”subtle”の起源について下記の記載があります。

Origin
Middle English (also in the sense ‘not easily understood’): from Old French sotil, from Latin subtilis.

参考・引用「LEXICO

 

記載の内容を訳すとこんな感じ。

ラテン語の”subtilis”から、古フランス語の”sotil”を経由して中期英語として発祥した。
「簡単には理解できない」の意味も持っていた。

 

 
コダック
「簡単には理解できない」⇒「とても微妙で気づきにくい」のイメージですね!
 
”subtilis”は「織る」の意味を持つラテン語です。

後で紹介しますが、この”subtilis”の”tilis”が

”tilis”⇒”tela”⇒”tex”

と変化して、”subtle”を含めた多数の単語(”text”など)へ使われています。

 

構成パーツから覚える”subtle” ”subtle”の構成パーツは「sub」+「tex/text」

ここからは構成パーツの面から”subtle”を覚えていきましょう。

”subtle”の構成パーツは「sub」+「tex/text」です。

 

次から各パーツについて紹介していきます。

”sub”は「下に」を意味するパーツ

”sub”は「下に」を意味するパーツです。

後に続く発音によって「suf/sup/sus/suc」など様々な形に変化します。

 

分かりやすいのは”subway”で、「地面の下(sub)を走る鉄道」なので”subway”=「地下鉄」の意味を持ちます。

 

※イギリスでは「地下鉄」=”underground”, “tube”
余談なのですがアメリカでは「地下鉄」=”subway”ですが、イギリスでは「地下鉄」”underground”とか”tube”と呼びます。

“tube”の由来は地下鉄のトンネルの形から。
イギリスの地下鉄は下図のような円形の形をしていて、そこから”tube”という名称になったわけですね。
イギリスの地下鉄”tube”

ちなみにイギリスで“subway”というと「地下道」を意味しますが、アメリカでは「地下道」=”underground”です。

 
コダック
つまり

 ●アメリカ
  ”subway”=「地下」 ”underground”=「地下
 ●イギリス
  ”subway”=「地下」 ”underground”=「地下

という事…!ややこしいですね…!

 

 

”sub”を使用する単語は他にもあって、代表的なものは下記の通りです。

 

単語一覧 ※タップ・クリックで展開
insufficiency(名詞)
①不十分な事
②欠点

insufficient(形容詞)
①不十分な、不足している

subconscious
(形容詞)
①潜在意識の
(名詞)
①潜在意識

subcontinent(名詞)
①亜大陸

subcontract
(名詞)
①下請け
(動詞・他動詞)
①~を下請けさせる

subdivide(動詞・他動詞)
①~を細分化する、小分けにする

subdivision(名詞)
①細分、細分化
②分譲地

subdue(動詞・他動詞)
①征服する・支配する
②(感情などを)抑える・抑制する

subdued(形容詞)
①無口な、ふさぎ込んだ
②和らげられた、弱められた

subgroup(名詞)
①下位群

subfreezing(形容詞)
①氷点下の

subhead(名詞)
①副題、小見出し

subject
(名詞)
①主題、話題
②学科、科目
③題材
④被験者
⑤主語
(形容詞)
①~の影響を受けやすい
②服従する、従属する

submarine
(名詞)
潜水艦
(形容詞)
①海底の、海中の

submit
(動詞・他動詞)
①提出する
②服従させる、支配する
③~だと思う
(動詞・自動詞)
①服従する

subscribe
(動詞・自動詞)
①定期購読する
②会費を払う、寄付をする
(動詞・他動詞)
①寄付をする
②応募する、参加する
③署名する

subscription(名詞)
①定期購読

subservient(形容詞)
①言いなりの、追従的な、従属する

subsist
(動詞・自動詞)
①生存する、生きながらえる
②有効だ

substance(名詞)
①物質
②実質、内容
③趣旨
④重要性

substantial(形容詞)
①相当な、たくさんの
②しっかりした
③実質的な
④実在する、現実の

substantiate(動詞・他動詞)
①~を実証する、具体化する

substitute
(名詞)
①代用品
②控え、補欠選手
(動詞・他動詞)
①代わりに用いる
(動詞・自動詞)
①代わりになる

subtitution(名詞)
①代用、代理
②代理人

subversion(名詞)
①転覆・破壊

subvert
(動詞・他動詞)
①~を破壊する、転覆させる
②~を打ち砕く
(動詞・自動詞)
①転覆する
②破壊する、打倒する

subway
(名詞)
①地下鉄(※アメリカで)
①’地下道(※イギリスで)

succeed
(動詞・自動詞)
①成功する、うまくいく
②後を継ぐ、続く
(動詞・他動詞)
①後任となる、後を継ぐ
②~に次いで起こる、~の後に来る

succeeding(形容詞)
①次の、後の、続いて起こる

success(名詞)
①成功
②成功した人

successful(形容詞)
①成功した、好結果の
②(映画などが)ヒットした

successfully(副詞)
①首尾よく
②成功のうちに

succession(名詞)
①連続、続く事
②相続、継承
③系列

successive(形容詞)
①連続する

successively(副詞)
①連続して

successor(名詞)
①後継者、後任者
②取って変わるもの

suffer
(動詞・自動詞)
①(身体的に)苦しむ
②(精神的に)苦しむ、悩む
③悪化する、損なわれる
(動詞・他動詞)
①経験する
②耐える、被害を被る

sufficiency(名詞)
①充分、たっぷりあること

sufficient
(形容詞)
①十分な
(名詞)
①十分な量

suffix
(名詞)
①接尾辞
(動詞・自動詞)
①接尾辞を付ける

supplement
(名詞)
①補充
②特集版、別冊付録
③補遺
④追加料金
(動詞・他動詞)
①補充する、補う
②付録を付ける

supply
(名詞)
①供給量
②必需品
③供給、配給
④歳出、国費
(動詞・他動詞)
①供給する
②~を満たす、代役をする

support
(動詞・他動詞)
①支持する
②支援する、精神的に支える
③扶養する
④(物理的に)支える
(名詞)
①支持
②支え、励まし
③土台
④裏付け、証拠

supportable(形容詞)
①支持出来る
②我慢できる

suporer(名詞)
①支持者
②ファン

supporting(形容詞)
①助演の、わき役の
②支えとなる
③裏付けとなる

supportive(形容詞)
①協力的な

suppose(動詞・他動詞)
①~だと思う、考える
②もし~としたら
③~したらどうですか

supposed(形容詞)
①~とされている、~と思われている

supposedly(副詞)
①一般的に言えば
②おそらく

supposition(名詞)
①仮定、想定

suppress(動詞・他動詞)
①鎮圧する、抑圧する
②隠す
③(出血などを)止める

suppression(名詞)
①鎮圧、抑圧
②禁止
③隠ぺい

suppressive(形容詞)
①鎮圧する、隠ぺいする
②鎮静効果の強い

suspect
(動詞・他動詞)
①~かと思う
②歌合う、嫌疑をかける
(名詞)
①容疑者
(形容詞)
①疑わしい
②問題がありそうな、不審な

suspend(動詞・他動詞)
①つるす
②一時中断する
③保留する、延期する
④浮遊させる、浮かせる(※通常は受け身で使用する)

suspender(名詞)
①サスペンダー

suspicion(名詞)
①疑い、容疑
②不信感
③ほんの少しの(「a suspicion of~」の形で)

suspicious(形容詞)
①疑い深い、疑っている
②不審な、怪しい

suspiciously(副詞)
①疑い深く
②怪しそうに、胡散臭そうに

sustain(動詞。他動詞)
①維持する
②被る
③支えになる
④立証する
⑤耐える、屈しない

sustainable(形容詞)
①維持できる、持続可能な

 

 

 

”tex/text”は「織る」を意味するパーツ

”tex/text”は「織る」を意味するパーツです。

 

”tex/text”と言えば、そのまま”text”という単語が思い浮かびますね。

”text”は言葉によって織られたもの、つまり”text”=「文章」を意味します。

 

単語一覧 ※タップ・クリックで展開
context(名詞)
①背景
②前後関係、文脈

pretext(名詞)
①言い訳、口実

subtle(形容詞)
①微妙な、理解しにくい
②かすかな、ほのかな
③敏感な、鋭敏な
④巧妙な、手の込んだ

subtlety(名詞)
①微妙さ、捉えがたい事
②鋭い考え、巧妙さ、狡猾さ

subtly(副詞)
①微妙に
②巧妙に、鋭敏に

text(名詞)
①本文
②原文、原典、原本
③教科書
(動詞・他動詞)
①(スマホやPCで)メッセージを送る
(動詞・自動詞)
①(スマホやPCで)メッセージを送る

textbook
(名詞)
①教科書
(形容詞)
①教科書の、芳醇の
②模範的な

textile(名詞)
①織物、布地
②織物三洋
③ナイロン、糸など(=織物の原料)

textural(形容詞)
①舌触りの、食感の
②質感の

texture(名詞)
①質感、手触り
②歯ごたえ、食感、舌触り

tissue(名詞)
①細胞組織
②ティッシュペーパー
③織り交ぜ、連続

 

 

”subtle”の意味と語源・覚え方のまとめ

”subtle”の意味と覚え方についてのまとめです。

●”subtle”の意味は「微妙」
 ⇒「程度がかすかな事」を表している。日本語で言う「ビミョー(複雑な)」は”complicated”や”mixed”などで表す。
  ⇒「かすかな事」にも気づくくらい「感覚が鋭敏な事」を表す場合もある。

●”subtle”の語源は「織る」を意味するラテン語の”subtilis” 

 

 
コダック
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是非ご活用いただければと思います!

【まとめ・各単語の覚え方】英単語の効率的な覚え方【関連付けで記憶力アップ】