一見シンプルですが、語源を紐解くと「言葉をそのまま外に出す」という強いイメージが見えてくる単語です。
「言葉の内容を外に提示する」がコアイメージで、“say”=「言う」「口にする」「(本や標識に)〜と書かれている」の意味を持ちますよ!
”say”のコアイメージと意味:「言葉の内容を外に提示する」
”say(発音:séi/セイ【動詞】)”は「言う」「口にする」「〜と書いてある」の意味を持つ単語です。
古くからある英語本来の言葉(ゲルマン共通語由来)で、「言葉の内容をそのままパッと外に出して見せる」のが最大のコアイメージです。
そこから、セリフをそのまま伝える「言う」という意味や、本や看板が特定のメッセージを提示している状態を表す「〜と書いてある」という意味になるわけですね!
”say”は最も基本的な動詞の1つですが、日常会話だけでなくビジネスでも広く使われます。「〜と発言する(say that…)」という表現はもちろん、時計や標識を主語にして「信号は赤と出ている(The sign says red.)」のようにも使えます。メッセージの内容そのものを指すため、引用符(” “)を伴うセリフの伝達にも欠かせません。
だから、相手とのおしゃべりそのものを楽しむ時(talk)とは使い方が変わってくるんですよ!
”say”の基本例文
・She said, “I am tired.”
(彼女は「疲れた」と言った。[言葉の中身をそのまま提示])・What did you say?
(あなたは何と言いましたか?[発せられた言葉の中身を聞いている])・The newspaper says that prices are rising.
(新聞には物価が上がっていると書かれている。[新聞がそのメッセージを提示している])・My watch says 10:30.
(私の時計は10時半を指している。[時計が時間を提示している])※参考・一部例文引用「南出康世(2014),ジーニアス英和辞典 第5版、大修館書店」
”say”の文法・使い方・頻出フレーズをマスターしよう

1. 絶対ルール:「人に言う」ときは必ず ”say to 人” にする!
日本人が一番間違えやすいポイントです。sayは「言葉の内容を出す」動詞なので、直後に「人(目的語)」を直接置くことができません。「〜に言う」と言いたい時は、必ず to を挟んで方向を示してあげる必要があります。
✕ He said me his name. (間違い)
◯ He said to me his name. (私に言った)
◯ He said his name to me. (彼の名前を私に言った)
2. 定番の受け身構文 “It is said that…” / “They say that…”
世間一般の噂や、よく知られている事実を伝える時に使う客観表現の定番フレーズです。TOEICやニュース記事でも頻出します!
・It is said that he is rich.
(彼は金持ちだと言われている。[世間の噂・無生物主語])
・They say (that) it’s going to rain tomorrow.
(明日は雨が降るそうだよ。[世間一般の人々の発言])
3. 会話でよく使う!”say”の便利な頻出フレーズ
日常会話やビジネスシーンでよく使われる、”say”を使った決まり文句も覚えておきましょう!
Let’s say you win the lottery, what would you do?
(仮に宝くじに当たったとして、どうする?)
・That is to say, 「つまり、言い換えれば」
He is a vegetarian. That is to say, he doesn’t eat meat.
(彼はベジタリアンだ。つまり、肉を食べないということだ。)
・Needless to say, 「言うまでもなく」
Needless to say, health is more important than wealth.
(言うまでもなく、健康は富よりも重要だ。)
要注意!”say / speak / talk / tell”の違いと使い分け

”speak”や”talk”、”tell”はそれぞれ全く異なるコアイメージを持っていますよ!
イメージの違いとしては以下の通りです!
say⇒「出された『言葉の内容・メッセージそのもの』に注目」=(内容を)言う
speak⇒「『口から音声を出す、言語を操る』という動作に注目」=(音声を)発する・話す
talk⇒「双方向で言葉を『キャッチボールする』ことに注目」=対話する・喋る
tell⇒「相手に『情報を伝達する、分からせる』ことに注目」=伝える・教える
言葉をただ出すのか、キャッチボールするのか、相手に情報を伝えるのが目的なのかで使い分けます。実際の表現でニュアンスの差をハッキリさせてみましょう!
●say “Good morning”
「『おはよう』と言う」
⇒ 口から出たセリフ・内容そのものをパッと提示するイメージ
●speak English fluently
「英語を流暢に話す」
⇒ 相手と会話しているかどうかに関わらず、英語という「言語の音声」を発音している動作のイメージ
●talk with a friend over coffee
「コーヒーを飲みながら友達とおしゃべりする」
⇒ 互いに言葉をキャッチボールさせてコミュニケーションを楽しんでいるイメージ
●tell the truth to the police
「警察に真実を伝える(教える)」
⇒ 知っている情報を相手の頭の中に送り込んで、中身を「分からせる」イメージ
”say”の語源は歴史上に3つある? 起源~発祥まで

私たちが普段使っている”say”の語源と、実は歴史上に存在する別の2つの”say”についても確認していきましょう。
オンラインの英英辞典サイト「Dictionary.com」には”say”の起源について、下記の3つの記載があります。
Origin of say1
First recorded before 900; Middle English seyen, seggen, Old English secgan; cognate with Dutch zeggen, German sagen, Old Norse segja; akin to sawOrigin of say2
First recorded in 1350–1400; Middle English saien, sayen, shortening of assaien, assayen to assayOrigin of say3
First recorded in 1250–1300; Middle English sai(e), a kind of serge, from Old French saie, saye “long-skirted coat,” from Medieval Latin saia, sagum, a kind of cloth, from Latin saga, plural of sagum “coarse woolen cloak, soldier’s cloak,” from Gaulish sogom”※参考・引用「Dictionary.com」
この記載内容からみるに、私たちが使う「言う」のsay(say1)は西暦900年より前(1100年以上前!)の古期英語の時代からずーーっと使われている、超生粋の英語発祥の言葉の模様。
●ルート①(通常のsay):古期英語の「secgan(言う、話す)」から。オランダ語のzeggenやドイツ語のsagenとも親戚関係にあたる、大昔からのゲルマン系の言葉。
↓
●ルート②(別のsay):1350〜1400年に見られた「試みる・分析する(assay)」が短くなった形。※現代ではほぼ使われません。
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●ルート③(別のsay):1250〜1300年に見られた「ウールのマントや布地(sagum)」を指すゴール語・ラテン語由来の古い言葉。※現代ではほぼ使われません。
西暦900年以前からずっとイギリスの地で使われ、ドイツ語やオランダ語とも同じ先祖を持つ、英語の『超・基本の核』となる単語なんです。
構成パーツ(背景)で覚える”say” 「古期英語 secgan」

”say”はパーツに分解する接頭辞などのない単一の単語ですが、この祖先である古期英語の性質を知ることで、同じ仲間(親戚)の単語を芋づる式に覚えることができます。
元の形である「secgan(言う・話す)」の仲間を紹介します。
“say”の親戚は「saw(ことわざ、のこぎり)」や「saga(サガ)」
Dictionary.comの解説に「akin to saw(sawと同系統)」とある通り、大昔の言葉のつながりが見えてきます。
「ことわざ、言い習わし」という意味もあるんですよ!
その他に、北欧神話などの高潔な語り・伝承を意味する saga(サガ、大河小説)も、「昔の人が語り伝えて言ったこと」という同じ語源のルーツから生まれた単語です。
・hearsay(hear[聞く]+ say[言う]= 人が言ったことを聞くこと =「風評、また聞き、うわさ」)
”say”の意味と語源・覚え方のまとめ

以下、”say”の意味と覚え方についてのまとめです。
● コアイメージは「言葉の内容をそのまま外に提示する」。
● “say”=「言う」「口にする」「〜と書いてある」の意味。
● 語法・文法のポイント
⇒「人に言う」のときは必ず「say to 人」の形にする。
⇒ speak(発声する) / talk(対話する) / tell(伝達する) との使い分けに注意!
他の単語もぜひご確認いただければ幸いです!
