「ob-(〜に向かって)」+「lig-(縛る)」+「-ation(名詞にするパーツ)」のパーツで構成されている単語です。
「縛られて逃げられない」がコアイメージで、“obligation”=「義務」「責務」の意味を持ちますよ!
”obligation”の意味と使い方 コアイメージは「縛られて逃げられない」
”obligation(発音:ὰbləgéiʃən/アブリゲイション【名詞】)”は「義務」「責務」の意味を持つ単語です。
「ob-(〜に向かって)」+「lig-(縛る)」+「-ation(名詞化)」のパーツで構成されている単語で、「縛られて逃げられない」がコアイメージです。
そこから、自分の意思で勝手に動くことができない、絶対にやらなきゃいけないこと=「義務」なわけですね!
”obligation”は、法律、契約、社会的なルールにおいて「義務を果たす(fulfill an obligation)」「法律上の義務(legal obligation)」のように使われます。
契約書やビジネスシーン、あるいは社会的マナーとして「それをやらないと罰則がある、または強い社会的非難を浴びる」というような、外側からの強い強制力があるニュアンスを持ちます。
ちなみに婚約の事は”engagement”と表現しますが、これを”marriage by obligation”とは通常表現しません。
政略結婚的なニュアンスがでてきますよ。
このように”外的なルールや契約、あるいは社会的なお付き合いによって、行動を強制されている”という意味から、ビジネスの契約、法律の手続き、日常の断れない付き合い(義理)にいたるまで広く使用されます。
例文
・You have a legal obligation to ensure your child receives an education.
(あなたには子供に教育を受けさせる法律上の義務がある。)
・I felt an obligation to help him because he had helped me before.
(以前彼に助けてもらったので、彼を助ける義務[義理]があると感じた。)
・Companies have a financial obligation to pay taxes to the government.
(企業には政府に税金を支払う金銭的な義務がある。)
・You are under no obligation to buy anything.
(あなたは何一つ購入する義務はありません。※お店の「見るだけでOK」という定番フレーズ)
”obligation”の文法・語法:押さえるべき重要パターンと派生語

1. 名詞としての特徴:可算名詞としての使われ方
”obligation”は基本的に可算名詞(数えられる名詞)として扱われます。そのため、1つの義務であれば ”an obligation”、複数の義務であれば ”obligations” と形が変化します。具体的な契約項目や、やらなければならない個々の事柄を指すときは複数形になることが多いです。
2. よく使われる定番の文型(重要パターン)
”obligation”を使う際、試験や実務で特によく狙われる形が以下の2つです。どちらも「〜する義務がある」という意味になりますが、後ろにはto不定詞(to + 動詞の原形)が続きます。
・be under an obligation to do(〜する義務の下にある = 義務を負っている)
3. 重要な派生語! 動詞形 ”obligate” と 形容詞形 ”obligatory”
名詞の ”obligation” だけでなく、動詞形と形容詞形もセットで覚えると一気に語彙力がアップします!
「〜に義務を負わせる」という意味の動詞です。日常的には受動態の ”be obligated to do” という形で非常によく使われ、「(法律や環境などのせいで)〜する義務がある」「〜せざるを得ない」という意味になります。
(例:He was obligated to attend the meeting. =彼はその会議に出席せざるを得なかった。)
●形容詞形:obligatory(発音:əblígətɔ̀ːri/オブリガトリー)
「義務的な、強制的な、必須の」という意味になります。学校の「必修科目(obligatory subject)」や、ビジネスでの「出席必須の会議(obligatory meeting)」などの文脈でよく使われますよ!
4. 一緒に使われる定番の動詞(コロケーション)
「義務」という言葉は、「義務を果たす」「義務を免除される」といった決まった動詞と結びつきます。フレーズごと丸暗記してしまいましょう!
・fulfill / meet an obligation(義務を果たす)
・assume / incur an obligation(義務を負う・引き受ける)
・evade / escape an obligation(義務を逃れる・怠る)
・be exempt from an obligation(義務を免除される)
”obligation”の類義語・関連語:”duty/responsibility”との違い

例えば”duty”や”responsibility”なども「義務、責任、職務」を意味する単語ですよ!
⇒「義務・責任」の意味を持つ単語”duty/responsibility”
イメージの違いとしては
obligation⇒「法律や契約、社会のルールによって外側から行動をしっかりと「縛られている」義務」=外的な縛り(契約・法律)
duty⇒「自分の立場(職業・国民など)や道徳心、良心から「進んで果たすべき」義務」=内的な縛り(道徳・職務)
responsibility⇒「自分の役割や引き受けた仕事に対して、最後までやり遂げる・説明する「責任」」=引き受けるべき責任
といった感じです!
実際のシチュエーションをベースに、ニュアンスの差をさらに確認してみましょう!
●financial obligations under the contract
「契約に基づく金銭的な支払い義務」
⇒ 契約書(外的なルール)で縛られていて、破れば訴えられるイメージ
●a sense of duty as a doctor
「医師としての義務感・使命感」
⇒ 目の前の患者を助けたいという、自分の立場やモラル(内的な心)から来るイメージ
●take responsibility for the mistake
「そのミスに対して責任を取る」
⇒ 自分が引き起こした結果に対して、後始末や説明をするイメージ
”obligation”の語源はラテン語の「obligātiō」 古代ローマの「法的な縛り」が由来

英単語をより深く理解するために、”obligation”の語源についても確認していきましょう。
”obligation”の語源は、ラテン語の「obligātiō(オブリガーティオー)」です。
オンラインの英英辞典サイト「Dictionary.com」には、”obligation”の起源について下記の記載があります。
Origin of obligation
First recorded in 1250–1300; Middle English obligacioun, from Old French obligation, from Latin obligātiōn-, stem of obligātiō “bond, engagement, pledge,” from obligāt(us) “bound” (past participle of obligāre; see obligate) + -iō -ion日本語訳:1250〜1300年に初めて記録された。中期英語の obligacioun、古期フランス語の obligation を経て、ラテン語の obligātiō(拘束、誓約、契約)の語幹に由来する。これは「縛られた」を意味する obligāt(us)(obligāre の過去分詞)に名詞化の接尾辞 -iō(-ion)がついたもの。
※参考・引用「Dictionary.com」
この記載内容から分かるように、”obligation”は13世紀後半(中世ヨーロッパ時代)に、フランス語を経由して英語に導入されました。
実は語源であるラテン語の「obligātiō」は、古代ローマ時代において「債務(借金)」や「契約」を示す、非常に強力な法用語でした。
当時は借金を返せないと債権者に身体を拘束される(文字通り縛り付けられる)ようなこともあったため、「契約によって相手に縛られている状態」を指す言葉として使われていたのです。
・ラテン語動詞:obligāre(対象に向かってしっかりと縛り付ける)
↓
・ラテン語名詞:obligātiō(法的に縛られている状態=債務・契約・拘束)
↓
・古期フランス語:obligation(義務・法的拘束)
↓
・1250–1300年(中期英語):obligacioun として英語に記録され、現在の「obligation」へ定着
「物理的にロープで縛る(lig-)」という意味の言葉が、社会や法律の発展とともに「見えない契約のロープで人を縛る」という意味に発展していったのが、語源学習の面白いところです。
構成パーツを徹底解剖! ”obligation”を形作る「ob-」+「lig-」+「-ation」

単語をただ丸暗記するのではなく、パーツに分解してそれぞれの意味を理解すると、記憶の定着率がグッと上がります。
”obligation”は、「ob-(〜に向かって、〜に対して)」+「lig-(縛る)」+「-ation(名詞化)」という3つのパーツから成り立っています。それぞれのパーツが持つ本来の意味と、そこから派生する関連単語を詳しく見ていきましょう!
1. 接頭辞「ob-」:〜に向かって、〜に対して、反対に
「ob-」は、「ある対象に向かっていく(方向)」という意味や、「何かに向かって立ちはだかる、対抗する(反対・遮断)」という意味を持つ重要な接頭辞です。後ろに続くアルファベットの音に合わせて、oc-, of-, op- のように形を変える性質もあります。
「ob-」を使った他の単語を見ると、このパーツが持つ『何かに向かう・対抗する』イメージがもっと鮮明になりますよ!
【「ob-」を使った関連単語の例】
- obstinate(頑固な、強情な)
⇒「ob-(相手に対して向かって)」+「antin-(立つ)」=相手の意見に対抗して、その場に一歩も引かずに突っ立っている状態から「頑固な」という意味になります。 - obstacle(障害物、邪魔立て)
⇒「ob-(前に向かって、反対して)」+「sta-(立つ)」=自分の進む方向の前に立ちはだかって、行く手を遮るものだから「障害物」となります。 - object(反対する、対象、物体)
⇒「ob-(〜に向かって、反対して)」+「ject(投げる)」=相手に向かって意見を投げ返す、あるいは目の前に投げ出されたもの、というイメージです。
2. 語根「lig-」:縛る、結びつける
「lig-」は、「ロープなどでしっかりと縛る、強固に結びつける」という具体的な動作を表す語根です。このパーツを知っていると、一見難しそうに見える学術的な単語や、意外な日常単語の繋がりが見えてきます(文脈によって li- や ly- に形を変えることがあります)。
物理的に「結びつける」という意味が、抽象的な「人間関係やルールで人を縛る」という意味に広がっていった軌跡が、他の単語からもよく分かります。
【「lig-(li-, ly-)」を使った関連単語の例】
- ligament(靭帯)
⇒「lig-(結びつける)」+「-ment(名詞にするパーツ)」=骨と骨をバラバラにならないように、体の中でしっかりと結びつけている組織のことです。 - ally(同盟国、味方、提携する)
⇒「ad-(〜に ※音変化でal-)」+「ly-(結びつける)」=共通の目的のために、お互いの手を強く結び合わせることから「同盟」や「味方」を意味します。 - religion(宗教)
⇒「re-(再び、あるいは強く)」+「lig-(結びつける)」+「-ion(名詞化)」=目に見えない神仏の教えや大いなる存在と、人間の心を「強く結びつけるもの」という語源的な由来を持っています。
3. 接尾辞「-ation」:〜にすること、〜する状態(名詞化)
「-ation」は、動詞の後ろにくっついて「〜すること」「〜された状態」という名詞を作る接尾辞です。ベースとなる動詞の動作を、ひとつの概念や事実としてパッケージ化する役割を持っています。
この動詞に「-ation」が組み合わさることで、「義務づけられた状態」や「果たすべき事柄」そのものを指すようになり、現在の「義務」「責務」という名詞になりました!
これで全てのパーツがつながりました!
「特定の対象に向かって(ob-)」+「ロープでガッチリと縛り付けられた(lig-)」+「状態(-ation)」だからこそ、「自分の意思ではそこから逃げ出すことができない強力な縛り=義務」という意味になるわけですね。
”obligation”の意味と語源・覚え方のまとめ
以下、”obligation”の意味と覚え方についてのまとめです。
⇒コアイメージは「ルールに縛られて逃げられない」
⇒”obligation”=「義務」「責務」の意味
●語法・文法のポイント ⇒形容詞形は「obligatory(義務的な)」。fulfill(義務を果たす)や、have an obligation to do(〜する義務がある)というフレーズが頻出。
他の単語もぜひご確認いただければ幸いです!
