この単語は、パーツ分解して覚えるよりも、その歴史的な「語源」や「コアイメージ」から捉えた方が一発で記憶に残る面白い単語なんです。
「緩めてそのままにさせる」がコアイメージで、現代では主に“let“=「〜させる(許可・放置)」「〜するのを阻む(障害)※テニスのレットなど」の意味を持ちますよ!
”let”の意味と使い方 コアイメージは「緩めてそのままにさせる」
”let(発音:lét/レット【動詞・名詞】)”は「〜させる(許可・放置)」「〜するのを阻む」の意味を持つ単語です。
この単語は印欧語根の「緩める」「遅くする」というルーツから派生しており、「緩めてそのままにさせる」がコアイメージです。
逆に、動きを遅くしてタラタラさせることで、結果的に相手を遅らせる・邪魔をする(=「阻む」)わけですね!
”let”は現代英語において「〜させてあげる(許可)」や「〜のままにしておく(放置)」という意味が圧倒的に強く使われます。
逆に無理やり何かをさせたり、説得して行動を促したりする場合は、後述する”make”や”have”を使用します。
【重要文法】使役動詞「let」の使い方と頻出フレーズ

”let”を使いこなす上で絶対に覚えておきたいのが、「let + 目的語 + 動詞の原形」という使役動詞の文法ルールです。
「to不定詞」の”to”を使わずに、そのまま動詞の原形(原形不定詞)をくっつけるのがポイントです。
● Let me 〜(私に〜させて)
・Let me know when you are ready.
(準備ができたら私に知らせてください[=知らせることを許して]。)
・Let me introduce myself.
(自己紹介させてください。)
● Let’s 〜(〜しましょう)
・Let’s go!
(行きましょう! ※Let’sは「Let us」の略。「私たちに行かせて」から勧誘の意味に。)
● Let it 〜(そのままにしておく)
・Let it be.
(なすがままにさせる、放っておく。)
・Let it go.
(ありのままで、手放す。)
関連語①:使役動詞「make / have / get」との違い

”make”や”have”、そして”get”なども「〜させる」を意味する単語ですよ!
⇒「〜させる」の意味を持つ単語”make / have / get”
イメージと強さの違いとしては
let ⇒「本人がやりたい事を」=許してあげる・放置する
make ⇒「嫌がっている事でも」=強制的にやらせる
have ⇒「立場上当然の事を」=事務的・当然にやってもらう
get ⇒「働きかけて・説得して」=なんとか〜してもらう
といった感じです!
●My parents let me study abroad.
「親は私が留学するのを許してくれた」
⇒ 本人が行きたがっているのを、制限を緩めて行かせてあげるイメージ(原形不定詞)
●My parents made me study abroad.
「親は私を強制的に留学させた」
⇒ 本人は行きたくないのに、圧力によって無理やり行かせるイメージ(原形不定詞)
●I had the doctor examine my eye.
「医者に目を診てもらった」
⇒ 医者という立場の人に、当然の対価を払って事務的に診てもらうイメージ(原形不定詞)
●I got him to help me with my homework.
「彼を説得して宿題を手伝ってもらった」
⇒ お願いしたり説得して行動してもらうイメージ。※getだけは「to不定詞」を伴うので文法問題で超頻出です!
関連語②:古い意味「妨げる」と類義語「hinder / delay」

⇒「妨げる・遅らせる」の意味を持つ単語”hinder / delay”
それぞれの表現の違いとしては
let ⇒「足元を緩めて遅れさせ」=進行の障害となる(古風)
hinder ⇒「後ろから引っ張って」=進行を邪魔する・遅らせる
delay ⇒「予定の時間を」=後ろへ延期する・遅らせる
といったイメージです。
例文
・Without let or hindrance.
(いかなる障害や妨害もなく[※法律用語で残る名詞の「妨害」の意味]。)・Heavy rain delayed our departure.
(大雨のせいで私たちの出発が遅れた。)※参考・例文引用「南出康世(2014),ジーニアス英和辞典 第5版、大修館書店」
”let”の語源は古代の「緩める・遅い」 意味は「緩めてそのままにさせる」「遅くする」

”let”の語源についても、確認していきましょう。
”let”の語源は大きく分けて2つの歴史ルートがあります。
オンラインの英英辞典サイト「Dictionary.com」には”let”の起源について、下記の記載があります。
Origin of let1
First recorded before 900; Middle English leten, Old English lætan; cognate with Dutch laten, German lassen, Old Norse læta, Gothic lætan; akin to Greek lēdeîn “to be weary,” Latin lassus “tired”; see lateOrigin of let2
First recorded before 900; Middle English verb letten, Old English lettan, derivative of læt “slow, tardy”; cognate with Old Norse letja “to hinder”; noun derivative of the verb; see also late日本語訳:
(let1:許可・放置のルーツ)900年より前に初記録。中英語 leten、古英語 lætan。オランダ語 laten、ドイツ語 lassen、古ノルド語 læta、ゴート語 lætan と同語源。ギリシャ語 lēdeîn(疲れる)、ラテン語 lassus(疲弊した)と同系。late(遅い)を参照。(let2:障害・妨害のルーツ)900年より前に初記録。中英語の動詞 letten、古英語の lettan。læt(遅い、遅れる)の派生語。古ノルド語 letja(阻む)と同語源。動詞から派生した名詞。late(遅い)も参照。
※参考・引用「Dictionary.com」
この記載内容からみるに、”let”はどちらのルーツも「late(遅い)」や「疲れて緩む」といったイメージから発祥している模様です。
● ルーツ①(let1):元々は「疲れて(ギリシャ語 lēdeîn)だらりと手を緩める」
↓
● 「掴んでいた手を緩めて、相手をそのまま行かせてあげる」=【許可・放置】へ!
● ルーツ②(let2):元々は「動きがのろい・遅い(古英語 læt = late)」
↓
● 「相手の足を引っ張ってのろくさせる、遅れさせる」=【阻む・障害】へ!
真逆に見える意味が、実は「late(遅い・緩む)」という同じ根っこから繋がっているのは驚きです。
”let”から派生した関連語でボキャブラリーを増やす

ここからは”let”と同じ語源根(late / 緩む)を持つ兄弟のような英単語や、関連する単語を紹介します。
“late”は「遅い」を意味する親戚
”late”は「遅い」を意味する単語であり、letの親戚です。
”outlet / inlet” などの複合語
”outlet”は「外へ(out)」+「出す・そのままにさせる(let)」を意味する単語です。
水や電気、あるいは感情や商品を外へと「緩めて流し出す場所」を表しているわけですね!
その他の関連語についても、下記で紹介していきます。
※中に(in)入れさせる(let)場所
● booklet(小冊子)
※こちらの -let は「小さいもの」を表す接尾辞ですが、綴りの繋がりとして一緒に覚えてしまうと便利です!(例:piglet=子豚)
”let”の意味と語法・覚え方のまとめ

以下、”let”の意味と使い方・覚え方についてのまとめです。
●”let”は「late(遅い・緩む)」という感覚を根っこに持つ単語
⇒コアイメージは「緩めてそのままにさせる」
⇒”let”=「〜させる(許可・放置)」「〜するのを阻む(障害)」の意味
【語法・文法の超重要ポイント】
● 使役動詞のletは後ろに「目的語 + 原形不定詞(動詞の原形)」を取るのが絶対ルール!(toは不要です)
(例:Let it be. / Let me know.)
● 相手を説得してやってもらう get は「to不定詞」になるので、違いに注意しましょう。
他の単語もぜひご確認いただければ幸いです!
