「in-(否定)」+「e-(外に)」+「vit-(避ける)」+「-able(できる)」の4つのパーツで構成されている単語です。
「避けることができない」がコアイメージで、“inevitable“=「避けられない、不可避の密」「必然の、当然の」の意味を持ちますよ!
”inevitable”の意味と使い方 コアイメージは「避けることができない」
”inevitable(発音:inévitəbl/イネヴィタブル【形容詞】)”は「避けられない、不可避の」「必然の、当然の」の意味を持つ単語です。
前述の通り、パーツに分解すると「in-(否定)」+「e-(外に)」+「vit-(避ける)」+「-able(できる)」となり、「避けることができない」というコアイメージになります。
つまり、どうあがいても外側に身をかわすスペースがなく、「正面から自分の身に絶対に降りかかってくる」という、逃げ場のないニュアンスが語源の根底にあるわけですね!
そのため、”inevitable”は「人間の力や個人の努力ではどうしようもない、大きな運命や自然の流れ」に対して使われることが多いのが特徴です。
”inevitable”の文法と頻出フレーズ(使い方)

”inevitable”を使いこなすために、おさえておきたい文法のポイントと定番の組み合わせ(コロケーション)を紹介します!
① 名詞の前に置いて「避けられない〇〇」とする(限定用法)
名詞の前にくっついて、その名詞が「必然のものだ」と説明します。以下の組み合わせはビジネスやニュースでも超頻出です!
- an inevitable result / outcome(必然の結果)
- inevitable changes(避けられない変化)
- an inevitable part of life(人生の避けられない一部 = 誰もが通る道)
②「〜するのは避けられない」を表す構文(It is inevitable that ~)
「that以下に続く事柄は避けられない・必然だ」と言いたいときに非常によく使われる形です。
(〜ということは避けられない / 当然だ)
③「the inevitable」で名詞として使う
〈the + 形容詞〉の形で「避けられない運命」「不可避の事象」という意味の名詞として扱うことができます。特に accept the inevitable(避けられない運命を受け入れる) というフレーズでよく使われますよ!
”inevitable”の定番例文
・Death is inevitable.
(死は避けられないものだ[万人にいつかは訪れる]。)
・It was inevitable that the company would fail.
(その会社が倒産したのは必然の結末だった。)
・Aging is an inevitable part of life.
(老いることは、人生において避けられないことだ。)
- Technological progress makes changes inevitable.
(技術の進歩は、変化を不可避なものにする。)
- We had to face and accept the inevitable.
(私たちは、避けられない運命に立ち向かい、それを受け入れなければならなかった。)
※一部例文引用・参考「南出康世(2014),ジーニアス英和辞典 第5版、大修館書店」
”inevitable”の関連語:「避けられない」を意味する類義語の使い分け
日本語訳はどれも似ていますが、ネイティブは以下のようにニュアンスで使い分けていますよ!
それぞれのイメージの差をまとめると……
inevitable ⇒「運命や自然の法則」=歴史の流れや摂理として絶対に避けられない
unavoidable ⇒「目の前の具体的な状況」=トラブルや現在の都合上、回避が難しい
unpreventable ⇒「事前の対策・ブロック」=あらかじめ予防・防御することが不可能だった
といった違いがあります!
●inevitable changes
「(誰も止めることができない歴史の流れや技術の進歩に伴う)避けられない変化」
⇒ 宿命や自然の摂理・時代の流れのイメージ
●unavoidable delays
「(大雪や電車の事故のせいで、今日の予定が)避けられない遅れ」
⇒ 突発的なアクシデントや、現実の具体的な状況によって回避が難しいイメージ
●unpreventable disasters
「(どれだけ最新の防災対策をしていても発生を防げない規模の)予防できない災害」
⇒ 事前の先回りや、人間のディフェンス(予防策)が通用しないイメージ
”inevitable”の語源はラテン語「inēvītābilis」!否定形が先に登場した面白い歴史

”inevitable”の語源についても、深く確認していきましょう。
”inevitable”の語源はラテン語の形容詞「inēvītābilis(避けられない)」に遡ります。
オンラインの英英辞典サイト「Dictionary.com」には”inevitable”の起源について、下記の記載があります。
Origin of inevitable
First recorded in 1400–50; late Middle English word from Latin word inēvītābilis; see in- 3, evitable
Origin of evitable
From the Latin word ēvītābilis, dating back to 1495–1505. See evite, -able
Origin of evite
1495–1505; < Latin ēvītāre, equivalent to ē- e- 1 + vītāre to avoid日本語訳:
【inevitableの起源】1400–50年に初めて記録される。ラテン語の「inēvītābilis」に由来する後期英語。in-(否定)とevitable(避けられる)を参照。
【evitableの起源】ラテン語の「ēvītābilis」に由来し、1495–1505年に遡る。eviteと-ableを参照。
【eviteの起源】1495–1505年。ラテン語の「ēvītāre」に由来し、ē-(外に)とvītāre(避ける)と同等。※参考・引用「Dictionary.com」
ここで非常に面白いのが、英語の歴史に登場した年代です。
肯定形である「evitable(避けられる)」が1495~1505年に記録されているのに対し、否定形である「inevitable(避けられない)」は1400~1450年と、約100年も早く文献に登場しています。
これは、当時の人々にとって「避けられる出来事」よりも、「死」や「運命」のような「どうあがいても避けられない出来事」の方が、言葉として表現する機会が圧倒的に多かったからだと推測できます。
さて、この単語がラテン語からどのように作られたのか、その成り立ちを分解して見てみましょう。
●ステップ①:
ラテン語の動詞「vītāre(避ける)」に、接頭辞「ē-(外に)」がくっついて「ēvītāre(外に身をかわして避ける)」となる。
↓
●ステップ②:
そこに接尾辞「-ābilis(〜できる)」が加わり、形容詞「ēvītābilis(避けられる=evitable)」となる。
↓
●ステップ③:
最後に、その能力を丸ごと打ち消す接頭辞「in-(〜ない)」が先頭につき、「inēvītābilis(どうしても避けられない=inevitable)」が完成!
根底にあるラテン語の「vītāre」は、ただ単に避けるのではなく、「迫りくる危険や障害物から、ヒラリと身をかわす」というニュアンスを持っています。
そこから派生した”inevitable”は、「どんなに上手く身をかわそうとしても、絶対に逃げ切れない(直撃してしまう)」という強い必然性を表す言葉になったんですね。
構成パーツで覚える”inevitable” 「in-」+「e-」+「vit-」+「-able」

ここからは、”inevitable”を4つの構成パーツに分解して、それぞれの意味を深く掘り下げていきましょう。
パーツごとのイメージを理解すると、この単語が持つ「どうしても避けられない」という強いニュアンスが、すんなり腑に落ちるはずですよ!
① “in-” は「〜ない(否定)」を意味する接頭辞
”in-”は、後ろに続く言葉の意味を180度ひっくり返す「否定(〜ない、無、不)」のパーツです。
元の解説でも触れた”infinite”は、「in-(無い)」+「finite(限界がある)」で構成されていて、限界が無い=「無限の」という意味になります。
ちなみに、この否定の ”in-” は、後ろに続く単語の最初の文字に合わせて ”im-”(possibleの前など)や ”ir-”(responsibleの前など)、”il-”(legalの前など)に形を変える(同化作用)という特徴もありますよ!
他にも、以下のような身近な単語に ”in-” が使われています。
● invisible : in-(ない) + visible(目に見える) = 目に見えない(不可視の)
● incorrect : in-(ない) + correct(正しい) = 間違った(不正確な)
② ”e- (ex-)” は「外に」を意味する接頭辞
”e-”は「外に(out)」や「外に向かって」を意味するパーツです。基本形は ”ex-” ですが、後ろに続く音の都合で ”x” が脱落して ”e-” になることがよくあります。
「内側にあるものが、外へ飛び出す・向かう」というエネルギーを持つパーツだと考えると分かりやすいですよ。
”ex-” や ”e-” が使われている、イメージしやすい他の単語も見てみましょう。
● emigrate : e-(外に) + migrate(移住する) = (他国へ)移住する、出ていく
● eject : e-(外に) + ject(投げる) = 追い出す、排出する
● educate : e-(外に) + ducate(導く) = (才能を外に)引き出す、教育する
③ ”vit-” は「避ける」を意味する語根【※重要:別語源との混同に注意!】
”vit-”は「避ける(avoid)」を意味するパーツ(語根)です。語源となったラテン語の vītāre には、「迫りくる障害物から、ひらりと身をかわす」というニュアンスがあります。
英語には、重要という意味の ”vital” や ”vitamin(ビタミン)” がありますよね。これらにも ”vit-” が含まれていますが、あちらはラテン語の「命・生命(vita)」が語源です。
今回の ”inevitable” の ”vit-” は「身をかわして避ける」という意味なので、「命」の vital とは全くの別物(たまたま同じスペルになっただけ)なんです!ここを混同しないように気をつけましょう!
現代の英語において、この「避ける」という意味の ”vit-” を含んだ単語は非常に珍しく、私たちが日常的に目にするのはほぼこの ”inevitable”(およびその派生語)だけと言っても過言ではありません。だからこそ、このパーツの持つ「身をかわす」イメージをしっかり焼き付けておきましょう。
④ ”-able” は「〜され得る(可能・受動)」を意味する接尾辞
”-able”は、動詞の後ろにくっついて「〜できる(可能)」という意味の形容詞をつくるパーツです。
ここで一歩踏み込んだポイントとして、語源的な観点で見ると、この ”-able” は単に「自分が〜できる」という能動的な意味だけでなく、「(対象が)〜され得る」という受動的なニュアンスになることが多いんです!
つまり、パーツを順番に組み合わせると、以下のような綺麗な論理の流れになります。
1. e-(外に) + vit-(身をかわす) = 外へ身をかわして回避する
2. そこに -able(〜され得る) がついて = evitable(外に身をかわされ得る = 回避できる)
3. 最後に in-(否定:〜ない) で丸ごと打ち消して = inevitable(外に身をかわされ得ない = どうしても避けられない!)
このように、4つのパーツが綺麗に噛み合うことで、「どうあがいても外側に身をかわすことができず、自分の身に絶対に降りかかってくる」という意味が完成するわけですね!
”inevitable”の意味と語源・覚え方のまとめ
以下、”inevitable”の意味と覚え方についてのまとめです。
⇒コアイメージは「外に身をかわして避けることができない」
⇒”inevitable”=「避けられない、不可避の」「必然の、当然の」の意味
●語法・文法のポイント ⇒名詞形は「inevitability(不可避性、必然性)」。名詞の前に置かれて「the inevitable result(必然の結果)」のように使われることが多いほか、「the inevitable」単体で「避けられない運命・事象」という名詞のようにも扱われます。
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