「fascic(束・魔法)」+「-inate(〜にする・させる)」の2パーツで構成されている単語です。
「魔法をかける」がコアイメージで、”fascinate”=「魅了する」「心を奪う」という意味を持ちますよ!
”fascinate”の意味と使い方 コアイメージは「魔法をかけて縛り付ける」

”fascinate(発音:fǽsənèit / ファシネイト)”は「魅了する」「心を奪う」という意味を持つ動詞です。
この単語は、パーツに分解すると「fascic(束・魔法)」+「-inate(〜にする・させる)」に分けることができます。つまり、「魔法をかけて縛り付ける(身動きをとれなくさせる)」というのが根本にあるコアイメージです。
”fascinate”は、「感情を強く揺さぶられて、思わず目が離せなくなる」というイメージが非常に強い単語です。
神秘的な魅力のあるものに、理屈抜きでぐいぐい引き込まれる状態…それは魔法にかけられたようなものですよね。
一方で、単に「(一般的な意味で)人や注意を引きつける」場合や、「外見の美しさや愛嬌でうっとりさせる」ような場合は、後述する”attract”や”charm”を使い分けます。
例文
The transition of ancient civilisations fascinates me.
(古代文明の変遷は、私を魅了してやまない。)She was fascinated by the beauty of the diamond.
(彼女はそのダイヤモンドの美しさに心を奪われた。)
※参考・例文引用「南出康世(2014),ジーニアス英和辞典 第5版、大修館書店」
”fascinate”の関連語①:「引きつける・魅了する」を意味する単語”attract / charm”
たとえば、”attract”や”charm”も「引きつける・魅了する」という意味でよく使われる単語ですよ!
⇒「引きつける」の意味を持つ単語”attract / charm”
それぞれのコアイメージとニュアンスの違いは、以下のような感じです!
fascinate ⇒「魔法で縛る」=理屈抜きで釘付けにする(興味・関心が非常に強い状態)
attract ⇒「磁石で引き寄せる」=注意や好意を物理的・心理的に引っ張る(一般的な「引きつける」)
charm ⇒「うっとりさせる」=人柄や美しさで相手を楽しい気持ちにさせる(愛嬌や魅力によるもの)
それなら、「ドレス」という同じ対象に対して、それぞれの単語を使ったときにどうニュアンスが変わるか見比べてみましょう!
● The design of the dress fascinated her.
「そのドレスのデザインは彼女を釘付けにした」
⇒ デザインの独創性や神秘的な美しさに、まるで魔法をかけられたかのように、その場から動けなくなるほど見入っているイメージです。
● The new dress attracted many customers.
「その新作ドレスは多くの客を引きつけた」
⇒ 広告やディスプレイを見て、磁石に吸い寄せられるようにお客さんがドレスの前に集まってくるような、物理的な引きつけを伴うイメージです。
● She charmed everyone in her lovely dress.
「彼女は素敵なドレスを着てみんなをうっとりさせた」
⇒ 彼女自身の魅力とドレスの愛らしさが相まって、周囲の人々を和ませ、好意的な気持ちにさせているイメージです。
”fascinate”の関連語②:受動態で使う場合の「〜に夢中になる」を意味する表現
そこで、同じように「〜に夢中になっている状態」を表す便利な表現も合わせて押さえておきましょう!
⇒「夢中になる」の意味を持つ表現”be absorbed in / be obsessed with”
それぞれのニュアンスの違いは、以下のようなイメージです!
be fascinated by ⇒「心を奪われている」=対象の素晴らしさに感動して見とれている(純粋な感嘆)
be absorbed in ⇒「吸い込まれている」=読書や作業に没頭して、周りの音が聞こえない(高い集中状態)
be obsessed with ⇒「取り憑かれている」=頭から離れず、寝ても覚めても考えてしまう(ややネガティブな強迫観念)
● He was fascinated by the stars.
「彼は星空の美しさに心を奪われていた」
⇒ 星の輝きの美しさや宇宙の神秘さに圧倒され、ただ純粋に感動して夜空を見上げているイメージです。
● He was absorbed in studying astronomy.
「彼は天文学の研究に没頭していた」
⇒ 時間が経つのも忘れて、一心不乱にノートを取ったり計算したりして研究に集中しているイメージです。
● He was obsessed with finding alien life.
「彼は宇宙の生命体を見つけることに取り憑かれていた」
⇒ 強迫観念のようにそのことで頭がいっぱいになり、他のことが一切手につかなくなっているイメージです。
”fascinate”の語法・文法の解説 主語が「人」か「物」かで形が変わる!

”fascinate”を使う上で、絶対に押さえておきたい文法的なポイントは「主語に何が来るか」です。
この単語は「(物事が人を)魅了する」という”他動詞”なので、主語が「物事」の時は能動態、「人」の時は受動態で表現するのが基本になります。
これだと「私が(誰かを)魅了した」という意味になってしまうので注意しましょう!
基本となる2つのパターンを、例文と一緒に確認してみましょう。
パターン①:【物・事】+ fascinate +【人】(能動態)
「物や事柄」を主語にして、それが「人」を魅了する場合の形です。
例文
His performance fascinated the entire audience.
(彼のパフォーマンスは観客全員を魅了した。)Space travel fascinates many children.
(宇宙旅行は多くの子供たちをワクワクさせる。)
パターン①:【人】+ be fascinated by / with +【物・事】(受動態)
「人」を主語にして、「〜に魅了されている、夢中になっている」と言いたい時の形です。
前置詞は「by」のほか、「with」が使われることもありますよ!
例文
I have always been fascinated by Japanese history.
(私は昔からずっと日本史に心を奪われている。)The tourists were fascinated with the beautiful scenery.
(観光客たちはその美しい景色に目を奪われていた。)
”fascinate”の語源はラテン語のfascinātus(魔法をかける)

ここからは”fascinate”の語源について、もう少し深掘りして確認していきましょう。
”fascinate”の語源は、ラテン語で「魔法をかけられた」を意味する「fascinātus」に遡ります。
オンラインの英英辞典サイト「Dictionary.com」には、”fascinate”の起源について下記の記載があります。
Origin of fascinate
First recorded in 1590–1600; from Latin fascinātus, past participle of fascināre “to bewitch, cast a spell on,” verbal derivative of fascinum “evil spell, bewitchment”日本語訳:1590〜1600年に初めて記録された。ラテン語の『fascinātus』(『fascināre:魔法をかける、呪文をかける』の過去分詞)から来ており、それは『fascinum:邪悪な呪文、魔法』の動詞派生語である。
※参考・引用「Dictionary.com」
この記載から分かる通り、”fascinate”は元々「(邪悪な)魔法や呪文」という古いラテン語から発展した言葉です。
古代ローマには「邪視(悪意のある視線)」によって相手に呪いをかけ、身動きをとれなくさせる(金縛りにする)という迷信がありました。この「呪文で相手を縛り付ける」というニュアンスが、”fascinate”のルーツになっています。
ラテン語の名詞「fascinum(邪悪な呪文、魔法)」
↓
ラテン語の動詞「fascināre(魔法をかける、呪文をかける)」
↓
過去分詞「fascinātus(魔法をかけられた)」を経て、16世紀末に英語の「fascinate」へ
それが時代を下るにつれて、「呪い」から「魅力」へと意味合いが変化し、現代では「(まるで魔法をかけられたかのように)人の心を強く惹きつけて離さない」というポジティブな意味で使われるようになったわけです。
こうした「魔法で縛り付ける」という背景を知っておくと、”fascinate”が単なる「魅了する」にとどまらず、「理屈抜きで釘付けにされる」という強いニュアンスを持つ理由がスッと腑に落ちますね。
構成パーツで覚える”fascinate” 「fascin-」+「-ate」

ここからは構成パーツの面から”fascinate”について覚えていきましょう。
”fascinate”の構成パーツは、より正確に語源をたどると「fascin-(魔法、魅了、縛るもの)」+「-ate(〜にする、〜させる)」の2パーツに分けられます。
つぎから各パーツについて、深掘りして紹介していきます。
“fascin-“は「魔法、呪文、あるいは縛りつけるもの」を意味するパーツ
”fascin-”はラテン語の「fascinum(魔法、呪い)」に由来し、対象を「身動きが取れないように縛り付ける力」を表すパーツです。
実はこのパーツ、さらに起源を遡ると印欧語根の「fascis(束)」という単語に行き着きます。
「束ねて縛る」という物理的な行為が、「魔法で相手を縛り付ける(=魅了する)」という抽象的な意味へ派生したと考えられています。
結束を強制して国家を統制する(=「ファシズム、結束主義」)を表しています。「束ねて縛る」という根っこのイメージは同じですね!
その他に「束、まとまったもの」を指す、植物学や解剖学の専門用語(fascicle:束、神経束)等も、同じ語源から派生した単語です。
”-ate”は「〜にする、〜させる」を意味するパーツ
”-ate”は、名詞や形容詞の後ろにくっついて「〜の状態にする、〜させる」という動詞を作るパーツ(接尾辞)です。
物事を引き起こす(=「起こる、起源となる」)を表しています。
その他にも、具体的な状態を作り出す(=〜にする)単語がたくさんあります。下記でいくつか紹介しておきますね。
- eliminate:e-(外へ)+ limin(境界)+ -ate(する)= 外へ排除する、削除する
- dominate:domin(主人・支配)+ -ate(する)= 支配下に置く、支配する
- motivate:motiv(動機)+ -ate(する)= 動機づけする、やる気を出させる
”fascinate”の意味と語源・覚え方のまとめ

以下、”fascinate”の意味と覚え方についてのまとめです。
⇒コアイメージは「魔法をかける」
⇒”fascinate”=「魅了する」「心を奪う」の意味
●語法・文法のポイント ⇒ 人を主語にする場合は受動態「be fascinated by/with 〜(〜に魅了されている)」の形が基本。物事を主語にするときは能動態になります。
他の単語もぜひご確認いただければ幸いです!
