「ex-(外へ)」+「sert(結びつける)」の2つのパーツで構成されている単語です。
「外に繰り出す」がコアイメージで、“exert“=「(力・影響力を)用いる、行使する」「(exert oneselfで)努力する・全力を尽くす」の意味を持ちますよ!
”exert”の意味と使い方 コアイメージは「外に繰り出す」
”exert(発音:igzə́ːrt/イグザート【動詞】)”は「(力や影響力を)用いる、行使する」「(自分が持つ力を振り絞って)努力する」の意味を持つ単語です。
「ex-(外へ)」+「sert(結びつける)」のパーツで構成されている単語で、「外に繰り出す」がコアイメージです。
そこから、自分の持っている権力や影響力を周囲へ「「用いる・行使する」」ことや、自分自身の肉体や精神にエネルギーをグッと込めて「「努力する・全力を尽くす」」のが”exert”なわけですね!
”exert”は「自分の内側にある見えないエネルギー(力・影響力・プレッシャー)を外へ引っ張り出して、特定の対象にガツンと作用させる」というイメージが強い動詞です。
このように”exert”で表現するものは、「持っている力を意識的に発揮・行使すること」が多いです。
単に「力を使う」という意味の一般的な動詞 ”use” に比べて、硬いフォーマルな響きがあり、ビジネスや公的な場面、または「限界まで力を振り絞る」という文脈で使用されます。
”exert”の文法・語法と頻出フレーズ(コロケーション)
”exert”を使いこなす上で、絶対に押さえておきたい文法のポイントは**「他動詞」なので後ろに必ず目的語(名詞)が必要**ということです。
基本的には、以下のような「目に見えない抽象的な力」を表す言葉が後ろにやってきます。
- influence(影響力)
- pressure(圧力)
- authority / power(権限・権力)
- oneself(自分自身)
特に試験やビジネスで頻出する、絶対に覚えておきたい3つの定番フレーズ(使い方)を例文と一緒に確認しましょう!
● The government exerted pressure on the company to change its policy.
(政府はその企業に対して、方針を変更するよう圧力をかけた。)
② exert influence over/on ~(~に影響力を振るう・及ぼす)
● Peer groups exert a strong influence over teenagers.
(仲間のグループは、ティーンエイジャーに強い影響力を及ぼす。)
③ exert oneself to do ~(~するために全力を尽くす・努力する)
※「自分自身の力を外に絞り出す」という直訳から、「努力する」という意味になります。後ろに to + 動詞の原形を伴うことが多いです。
● She exerted herself to finish the project on time.
(彼女はプロジェクトを期限通りに終わらせるために全力を尽くした。)
”exert”の関連語①:「(力などを)使う・行使する」を意味する単語”use/exercise/exert”
例えば”use”や”exercise”なども「使う、行使する」を意味する単語ですよ!
⇒「使う・行使する」の意味を持つ単語”use / exercise / exert”
イメージの違いとしては
use ⇒「目的のために道具や手段をそのまま「使う」」=最も一般的で幅広い表現
exercise ⇒「自分が持っている正当な権利や能力を、ルールに従って「実行する」」=権利や選択権の行使
exert ⇒「内側にある力や圧力を、外に向けて強く「繰り出す・働かせる」」=強い力や圧力・影響力の行使
といった感じです!
それぞれのイメージの違いがハッキリわかる、具体的な表現の対比を見てみましょう!
●use authority
「(目的を達成するために自分の手持ちの道具として)権限を使う」
⇒ 手段としてニュートラルに対象を利用するイメージ(一番カジュアル)
●exercise authority
「(法律や役職によって認められた正当な)権限を行使する」
⇒ 与えられた正当なカード(権利・職務)をルール通りに提示・実行するイメージ
●exert authority
「(反対意見を抑え込むように、グッと圧力をかけて)権限を振るう」
⇒ 周囲にプレッシャーや影響が及ぶように、力を能動的に押し出すイメージ(威圧感や強いエネルギーを伴う)
”exert”の関連語②:「(目標に向かって)努力する」を意味する単語”try/strive/exert oneself”
⇒「努力する」の意味を持つ単語”try / strive / exert oneself”
それぞれの表現の違いとしては
try ⇒「試しにやってみる、努力してみる」=最も日常的で、結果や本気度は問わない表現
strive ⇒「困難に立ち向かい、長期間にわたって「懸命に励む」」=目標に向かって粘り強く戦うような努力
exert oneself ⇒「自分の持っている肉体・精神のエネルギーを「極限まで振り絞る」」=一時的に大きなエネルギーをグッと投じる努力
といったイメージです。
●try to open the door
「(開くかどうか分からないけれど)ドアを開けようとしてみる」
⇒ とりあえず行動を起こしてみる、アプローチしてみるニュアンス
●strive for peace
「(様々な障害を乗り越えながら、長い間)平和のために闘い、努力する」
⇒ 崇高な目的や困難なゴールに向かって、長期的に粘り強く励むイメージ
●exert oneself to pass the exam
「(寝る間も惜しんで、自分の持てる限界の馬力を出して)試験に合格するよう全力を尽くす」
⇒ 自分の持っている全エネルギーを一気に外に引っ張り出してぶつけるイメージ
”exert”の語源はラテン語「exserere」 「外に突き出す」から「力を発揮する」へ

”exert”の語源についても、さらに深掘りして確認していきましょう。
”exert”の直接の語源は、ラテン語の「exserere(エクスセーレレ)」の過去分詞形である「exsertus(エクスセルトゥス)」です。
オンラインの英英辞典サイト「Dictionary.com」には”exert”の起源について、下記の記載があります。
Origin
First recorded in 1650–60; from Latin ex(s)ertus, past participle of exserere “to thrust out,” from ex- ex- 1 + serere “to connect, join together”日本語訳:1650–60年に最初に記録された。ラテン語のex(s)ertus(「突き出す」を意味するexserereの過去分詞)に由来し、これは ex-(外へ) + serere(結びつける、連ねる)から構成されている。
※参考・引用「Dictionary.com」
この記載内容からみるに、”exert”はもともと「中にあったものを、外に向かってグイッと突き出す・押し出す」というラテン語の動作から発祥しています。
でも、「結びつける(serere)」に「外へ(ex-)」がくっついて、なぜ「突き出す」になるのか、少し不思議に思いませんか?
実は、ラテン語の「exserere」は、もともと「元あったつながりから外へ引き離す」というニュアンスから派生し、そこから物理的に「(腕や剣などを)突き出す、伸ばす」という意味で使われていたんです。
● ラテン語:ex-(外へ) + serere(結びつける、つなぐ)
↓
● ラテン語:exserere(つながりから外へ出す = 腕などを突き出す・伸ばす)
↓
● ラテン語の過去分詞:exsertus(突き出された)
↓
● 17世紀(1650-60年頃):英語の ”exert” として導入!
(物理的に「突き出す」ことから、自分の中にある力や影響力を「外に向けて発揮する、行使する」という抽象的な意味へと変化)
もともとは「腕をグッと前に突き出す」ような物理的な動作だったものが、時代を経て英語に取り入れられると、「能力や力を周囲に働かせる(発揮する)」という抽象的な意味に進化していったのが面白いですね!
まさに「内なる力を外に繰り出す」というコアイメージにピッタリです!
構成パーツで覚える”exert” 「ex-」+「sert」

ここからは、単語をパーツに分解して、それぞれの意味から”exert”を論理的に覚えていきましょう!
”exert”は、「ex-(外へ)」という接頭辞と、「sert(結びつける、連ねる)」という語根の2つのパーツから成り立っています。
それぞれのパーツの役割を詳しく見ていくと、他の英単語の記憶にも役立つ芋づる式の知識が身につきますよ!
「ex-」は「外へ、外に、外の」を意味するパーツ
”ex-”は、単語の頭につくことで「内から外への動き」や「外側」という意味を付け加える代表的な接頭辞です。
これは「ex-(外へ)」+「port(港、運ぶ)」の2つのパーツで構成されています。
「港の外へ荷物を運び出す」という直訳から、「輸出する」という意味になるわけですね!
他にも、「外」のイメージを持つ以下のような有名単語が、この”ex-”の仲間です。
- exclude :「ex-(外へ)」+「clude(閉じる)」= 外に閉め出す(⇒ 排除する)
- exit :「ex-(外へ)」+「it(行く)」= 外へ行く(⇒ 出口)
- exhale :「ex-(外へ)」+「hale(息をする)」= 外に息を吐き出す(⇒ 息を吐く)
このように、”ex-”がつけば「何かを内側から外へと引っ張り出したり、向かわせたりするイメージ」が浮かびますね。
「sert」は「結びつける、連ねる、はめ込む」を意味するパーツ
続いて、単語の核心(語根)となる”sert”です。これはラテン語で「しっかりと結びつける」「一連のものとして列に並べる」という意味を持っています。
ただバラバラに置くのではなく、「決まった位置にガシッとはめ込んでつなぎ合わせる」というニュアンスがポイントです。
これは「in-(中に)」+「sert(はめ込む、結びつける)」ですね。
列や枠の中にパーツをガシッとはめ込む動きから、「挿入する、挟み込む」という意味になります。カードリーダーにカードを「インサート」するのもまさにこのイメージです!
この「連ねる・結びつける」という”sert”の本質を理解すると、以下の関連語もすっきりと腑に落ちます。
⇒ ひと続きに「連なった(sert)」もののこと。
・assert(〜を強く主張する)
⇒「as-(〜に向かって)」+「sert(言葉を論理的に連ねる)」= 自分の意見を相手に向けてきっちり組み立てて提示することから。
・desert(見捨てられた場所 = 砂漠)
⇒「de-(離れて・否定)」+「sert(結合・つながり)」= 人とのつながりや、土地との結合を『切り離して見捨てる』という意味から、不毛の地・砂漠を指すようになりました。
このようにパーツの本来の意味(語根)を知っておくと、一見関係なさそうな単語のつながりが見えてきて、記憶に深く定着しますよ!
これらを踏まえてもう一度 ”exert” に戻ると、「中に留めてあったエネルギー(sert)を、外に向かって(ex-)勢いよく解放する」というコアイメージが、より立体的に理解できたのではないでしょうか?
”exert”の意味と語源・覚え方のまとめ
以下、”exert”の意味と覚え方についてのまとめです。
⇒コアイメージは「内にあったものを外に押し出す、繰り出す」
⇒”exert”=「(力や影響力を)用いる、行使する」の意味
⇒”exert oneself”=「(自分のエネルギーを外に出し切って)努力する・全力を尽くす」
●語法・文法のポイント ⇒ 硬い言葉(フォーマル)なので日常会話のuseよりも「重い影響力や限界の力」に対して使われる。
他の単語もぜひご確認いただければ幸いです!
