「com-(すっかり・完全に)」+「plain(胸を叩いて悲しむ)」の2つのパーツで構成されている単語です。
「胸を激しく叩いて激しく嘆き悲しむ」がコアイメージで、“complain“=「不満を言う、苦情を申し立てる」「(病気などの)苦痛を訴える」の意味を持ちますよ!
”complain”の意味と使い方 コアイメージは「胸を激しく叩いて激しく嘆き悲しむ」
”complain(発音:kəmpléin/コンプレイン【動詞】)”は「不満を言う、苦情を申し立てる」「(病気などの)苦痛を訴える」の意味を持つ単語です。
「com-(すっかり)」+「plain(胸を叩いて悲しむ)」のパーツで構成されている単語で、「胸を激しく叩いて激しく嘆き悲しむ」がコアイメージです。
そこから、周囲に対して不条理への「「不満を言う・苦情を申し立てる」」ことや、体に生じたつらい症状を「「(病気の苦痛を)訴える」」のが”complain”なわけですね!
”complain”は単に心の中でグチグチ言うのではなく、「我慢できない不満や苦痛を外にはっきりと表す」という強いニュアンスを持っています。
ここがテストや日常会話でも一番狙われやすいポイントなので、よく使われる4つのパターンを整理してみましょう!
① complain about 〜 (〜について不満・文句を言う)
⇒ 日常的な不満や迷惑について言う時の最も一般的な形です。基本はこれ!
② complain to +人 (〜(人)に苦情を申し立てる)
⇒ 店員や大家、警察など、不満を直接伝える「相手」を指す時は to を使います。
③ complain that +主語+動詞 (〜だと不満を言う)
⇒ 「〜という事実に不満を言う」と、具体的な内容を文章(節)で続けたい時に使います。
④ complain of +病気・症状 (〜(病気などの)苦痛を訴える)
⇒ 体の痛みや体調不良を医者などに「訴える」時は、aboutよりも of が好まれます。
ちなみに名詞形は ”complaint(不満・苦情)” になります。最後の文字が「t」に変わる点も合わせて覚えておくと完璧です!
「complain」の使い方が分かる例文
● 不満・苦情を言う(about / to / that)
・He is always complaining about his boss.
(彼はいつも上司の不満を言っている。)
・Our neighbors complained to the landlord about the noise.
(近隣住民は騒音について大家に苦情を申し立てた。)
・Customers complained that the service was too slow.
(客たちはサービスが遅すぎると不満を言った。)
・I have nothing to complain about.
(不満に思うことなんて何もないよ。)● 病気・苦痛を訴える(of)
・The patient complained of a severe headache.
(患者は激しい頭痛を訴えた。)
・She complained of chest pains and was taken to the hospital.
(彼女は胸の痛みを訴え、病院に搬送された。)※参考・例文一部引用「南出康世(2014),ジーニアス英和辞典 第5版、大修館書店」
”complain”の関連語①:「不満」を意味する単語”grumble / murmur”
例えば”grumble”や”murmur”なども「不満」を意味する単語ですよ!
⇒「不満」の意味を持つ単語”grumble / murmur”
イメージの違いとしては
complain ⇒「はっきりと主張する」=苦情や不満を相手に伝える
grumble ⇒「ブツブツ文句を言う」=不機嫌そうに小声でグチる
murmur ⇒「ボソボソ不平を漏らす」=聞こえるか聞こえないかで呟く
といった感じです!
それぞれのイメージを実際の表現を見ながら確認してみましょう!
● complain to the manager
「マネージャーに(面と向かってハッキリと)苦情を申し立てる」
⇒ 正当な権利として、相手に対処や解決を求めるイメージ
● grumble about the weather
「天気について(どうしようもないのに)ブツブツと文句を言う」
⇒ 不機嫌な態度を隠さず、解決を期待せずに周囲に愚痴をこぼしているイメージ
● murmur against the decision
「その決定に対してボソボソと(影で)不満を漏らす」
⇒ 公然とは言えないけれど、納得いかずに低音で呟いているイメージ
”complain”の関連語②:「抗議・反対」を意味する単語”object / protest”
⇒「抗議・反対」の意味を持つ単語”object / protest”
それぞれの表現の違いとしては
complain ⇒「不満や苦痛を言う」=個人的な苦情の表明
object ⇒「計画や提案に反対する」=理由を述べて拒絶・異議を唱える
protest ⇒「強く抗議する」=公の場でデモなどをし主張する
といったイメージです。
こちらも例文を通じて、それぞれの言葉が持つ独自の感覚を掴んじゃいましょう!
● complain
「complain about the cold room」
⇒部屋が寒いという個人的な不満をホテルの人に言うイメージ
● object
「object to the new plan」
⇒その新しい計画には(根拠があって)反対であると異議を唱えるイメージ
● protest
「protest against tax increases」
⇒増税に対して(プラカードを掲げるなどして)公に強く抗議するイメージ
”complain”の語源はラテン語「complangere」!ルーツは「胸を叩いて悲しむ」物理的なアクション

”complain”の語源についても、さらに深く確認していきましょう。
”complain”は、もともと人間の「感情が爆発した物理的な動作」から生まれた言葉で、その語源は俗ラテン語の「complangere」まで遡ります。
オンラインの英英辞典サイト「Dictionary.com」には”complain”の起源について、下記の記載があります。
Origin
First recorded in 1350–1400; Middle English compleinen, from Anglo-French compleign-, stem of compleindre, Old French complaindre, from Vulgar Latin complangere (unrecorded), from Latin com- com- + plangere “to beat, lament, strike”; see plaint日本語訳:1350〜1400年に初めて記録。中期英語 compleinen、アングロ=フランス語の compleindre の語幹である compleign-、古期フランス語の complaindre から。これは(記録には残っていないが)俗ラテン語の complangere から来ており、さらにラテン語の com-(強意)+ plangere(叩く、嘆く、打つ)に由来する。
※参考・引用「Dictionary.com」
この記載内容から分かるように、”complain”のルーツには「plangere(叩く、打つ)」という物理的なアクションが隠されています。
古代ローマなどの文化では、身内の不幸や極度の悲しみに直面した際、悲痛のあまり自らの胸をドンドンと激しく打ち据えて嘆き悲しむ風習がありました。この行為自体を表す言葉が「plangere」です。
● ラテン語:com-(激しく・完全に)+ plangere(胸を叩いて嘆く)
↓
● 俗ラテン語:complangere(激しく胸を打って嘆き悲しむ)
↓
● 古期フランス語:complaindre(悲しみや苦痛を訴える)
↓
● 現代英語:complain(物理的な「叩く」意味が消え、言葉で「不満を言う・苦痛を訴える」形へ)
だからこそ現代の”complain”は、単なる軽い愚痴ではなく、「(胸を叩きたくなるほど)耐えがたい不満を主張する」ことや、「お医者さんに(胸を叩きたくなるほど)痛い症状を訴える」というような、強いエネルギーを持った表現として使われているんです!
構成パーツで覚える”complain” 「com-」+「plain」

ここからは、単語を細かく分解して記憶に焼き付ける「構成パーツ(語源)」のアプローチで”complain”をさらに深掘りしていきましょう!
”complain”は、「com-(接頭辞:すっかり・完全に)」と、「plain(語根:胸を叩いて悲しむ)」という2つのパーツに分解することができます。
それぞれのパーツが持つ本来の役割を知ると、なぜ”complain”が「不満を言う」という意味になるのか、心の底から納得できるようになりますよ!
接頭辞 “com-” は「強意(すっかり、完全に、激しく)」を意味するパーツ
”com-”という接頭辞は、ふだんは「共に(together)」という意味(communication や company など)で使われることが多いですが、後ろに来る言葉の意味を極限まで高める「強意(すっかり、完全に、激しく)」の役割を果たすこともよくあります。
”complain”においては、「ただ嘆く」のではなく、「これ以上ないほど激しく、感情をすっかり剥き出しにして嘆く」というニュアンスを付け加える役割を持っています。
● complete (完全な、完成させる)
⇒ com-(すっかり)+ plete(満たす)= 隙間なくすっかり満たされている状態
● conclude (結論づける、締めくくる)
⇒ con-(完全に)+ clude(閉じる)= 議論や話を完全に閉じて終わりにする
● convince (確信させる、納得させる)
⇒ con-(完全に)+ vince(征服する)= 相手の論理を完全に征服して言い負かす
● command (命じる、命令する)
⇒ com-(完全に)+ mand(手渡す・委ねる)= 自分の意思を完全に相手に委ねて従わせる
語根 ”plain” は「胸を叩いて悲しむ」を意味するパーツ
ここが今回の最大のポイントであり、多くの英語学習者が混乱しやすい箇所です!
結論から言うと、現代英語の形容詞である ”plain(平らな、プレーンな、明らかな)” は、ラテン語の planus(平らな)が語源なので、”complain” の後ろの部分とは「たまたまスペルが同じになっただけの、全くの別物」なんです。
”complain” に含まれる ”plain” は、ラテン語の plangere((悲しみのあまり自分の)胸を叩く、打つ)に由来しています。かつてヨーロッパの古い文化では、深い悲しみや理不尽な苦痛に直面したとき、自分の胸をドンドンと激しく叩いて泣き叫ぶ「哀悼・嘆きの仕草」がありました。そこからこのパーツは「胸を叩いて激しく嘆き悲しむ」という意味を持っています。
この「胸を叩いて悲しむ・訴える」という意味のパーツは、英語では ”plaint-” という形でも他の単語に残っています。こちらも一緒に覚えると、語彙力が一気に広がりますよ!
この「嘆き・悲しみ・苦痛の訴え」のパーツ(plain / plaint)を持つ関連語をいくつか紹介します。
⇒ plaint(被害を訴える・嘆く)+ iff(〜する人)= 裁判で「こんなに酷い目に遭わされて悲しい・理不尽だ!」と被害を訴える側の人のこと。
● plaintive 【形容詞】悲しげな、哀れな
⇒ plaint(悲しみ・嘆き)+ -ive(〜の性質を持つ)= 聞いていて胸が締め付けられるような、悲しみに満ちた(声や音など)。
● plaint 【名詞】哀悼、嘆き、不満の表明
⇒ パーツそのものが名詞になった形で、詩的な表現などで「悲痛な嘆き」を表します。
このようにパーツを紐解くと、「com-(激しく・すっかり)」+「plain(胸を叩いて嘆く)」=「胸を激しく叩いて、すっかり感情をあらわにしながら理不尽を嘆き悲しむ」というコアイメージに綺麗に繋がることが分かりますね!
ただ口先だけで文句を言うのではなく、内側から湧き出る「我慢できない不満や苦痛」を外にハッキリと表明するからこそ、現代の「不満を言う、苦情を申し立てる」「(病気の苦痛を)訴える」という意味に繋がっているわけです。
”complain”の意味と語源・覚え方のまとめ

以下、”complain”の意味と覚え方についてのまとめです。
⇒コアイメージは「胸を激しく叩いて激しく嘆き悲しむ」
⇒”complain”=「不満を言う」「(病気の苦痛を)訴える」の意味
⇒※「平らな」を意味する形容詞の plain とは語源が異なるので注意!
●語法・文法のポイント ⇒前置詞の使い分けが超重要!不満の対象は「complain about / of」、病気の訴えは「complain of」を使います。また名詞形は「complaint(不満・苦情)」になります。
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