学校では「〜するつもり(未来)」と習うことが多いですが、実はそれだけじゃないんです。名詞として「意志」や「遺言」という意味もある、とても奥が深い単語なんですよ。
核心にあるコアイメージは「強い意志がある(100%の確信)」です。ここから色々な意味に繋がっていく様子を、一緒に見ていきましょう!
”will”の意味と使い方 コアイメージは「強い意志・100%の確信」
”will(発音:wíl / ウィル【助動詞・名詞】)”は「〜するつもり」「〜だろう」「意志」「遺言」の意味を持つ単語です。
コアイメージは「強い意志がある(100%の確信)」です。話し手や主語の心の中に「どうしても〜したい!」「絶対に〜になる」という強い気持ちのベクトルが向いている状態を表します。
そこから、その場でのパッとした決意を表す「「〜するつもり」」や、高い確率でそうなるという「「〜だろう」」、さらには名詞の「「意志・遺言」」に繋がっているわけですね!
すでに黒い雲が出ていて、雨に向かって事態が物理的に進んでいる(客観的な兆候がある)時は be going to を使います。
一方、目に見える証拠はなくても、自分の頭の中の100%の確信だけで「絶対に降るよ」と言う時は、主観的な確信(意志の力)が働くので will を使うんです。
このように”will”で表現するものは、その場で決めた強い決意や、話し手が「間違いなくそうなる」と確信していることが多いです。
① 助動詞のwillの後ろは必ず「動詞の原形」になります(主語がheやsheでもwillsにはなりません)。
② 短縮形は「’ll」(I’ll, You’ll, He’llなど)が日常会話でよく使われます。
③ 否定形は「will not」、短縮形は「won’t(ウォウント)」になります。
”will”の5つのコア用法と日常会話の頻出フレーズ
コアイメージの「強い意志・100%の確信」から派生する、willの主な使い方を整理しておきましょう。
事前に決めていたわけではなく、今その場で「〜するよ!」と決めた意志を表します。
【頻出フレーズ】 I’ll take it.(これにします。※お店で注文や購入を決めたとき)
【頻出フレーズ】 I’ll do it.(私がやります。)
② 主観的な予測(推量)
話し手が「100%間違いなくこうなる」と確信している未来を予測します。
【頻出フレーズ】 It will be fine tomorrow.(明日はきっと晴れるよ。)
③ 強い拒絶(won’t)
主語の「どうしても〜したくない」という頑なな意志(拒絶)を表します。
【頻出フレーズ】 The car won’t start.(車がどうしても動かない。)
④ 相手への依頼(Will you ~?)
相手に「〜する意志はありますか?」と問いかけることで、カジュアルな依頼になります。
【頻出フレーズ】 Will you help me?(手伝ってくれない?)
⑤ 名詞の「意志」「遺言(書)」
内面から湧き出る強い精神力、または人生最後の強い意志を示す「遺言」を表します。
【頻出フレーズ】 free will(自由意志)
【頻出フレーズ】 make a will(遺言書を書く)
「will」の基本例文セット
・I will do my best.
(ベストを尽くすつもりです。[その場での強い決意])
・Don’t worry, everything will be fine.
(心配しないで、すべて上手くいきますよ。[話し手の強い確信・推量])
・He won’t listen to my advice.
(彼はどうしても私の助言を聞こうとしない。[強い拒絶])
・Will you pass me the salt, please?
(塩を取っていただけますか?[相手への依頼])
・Where there is a will, there is a way.
(意志のあるところに道は開ける。[ことわざ・名詞のwill])※参考・例文引用「南出康世(2014),ジーニアス英和辞典 第5版、大修館書店」
”will”の関連語①:「〜するつもり」を意味する表現”be going to / plan”の使い分け
”be going to”や”plan”とのニュアンスの違いが分かると、英会話のレベルが一気に上がりますよ!
⇒「〜するつもり」の意味を持つ表現”be going to / plan”
その通りです!イメージの違いをまとめると以下のようになります。
will ⇒「その場の意志・主観」=今その場で決めた、絶対にやるという強い気持ち
be going to ⇒「事前の予定・客観」=すでにそこに向かって(going)事態が進んでいる
plan ⇒「具体的な計画」=頭の中で具体的な段取りやスケジュールが組まれている
突発的な決意はwill、前々からの段取りや客観的な流れがあるならbe going to、ビジネスや旅行などのカチッとした計画ならplan、と使い分けるのがスマートです!
● A: The phone is ringing. B: I will get it.
「A:電話が鳴ってるよ。 B:僕が出るよ(今その場で決めた意志)」
⇒相手や状況に対して、その場でパッと自分の意志を向けるイメージ
● I am going to visit Kyoto next week.
「来週京都に行く予定んだ(すでに切符の手配や宿の予約が進んでいる)」
⇒未来の予定に向かって、すでにレールの上を走り出しているイメージ
● I plan to start a new business.
「新しいビジネスを始める計画を立てている」
⇒頭の中でしっかりとビジョン、資金計画、段取りなどを組み立てているイメージ
”will”の関連語②:「意志」を意味する名詞”determination / intention”の使い分け
⇒「意志・意図」の意味を持つ名詞”determination / intention”
それぞれのニュアンスの違いは以下の通りです!
will ⇒ Pis「根底にある願い・精神力」=人間の内面から湧き出る、魂のような強い力
determination ⇒「ブレない固い決意」=他の選択肢を断ち切り、目標へ突き進む強さ
intention ⇒「意図・〜するつもり」=頭の中で「こうしよう」と狙っていること
「内なる魂のwill」「決断して固まったdetermination」「頭の中の狙い・意図のintention」と覚えるとすっきり整理できますね。
● free will
「自由意志(誰にも縛られない、自分自身の内なる願い)」
⇒人間の根底にある「こうしたい」という精神そのもののイメージ
● She showed strong determination to achieve her goal.
「彼女は目標を達成するための強い決意を示した(困難に立ち向かう覚悟)」
⇒目標に向かってカチッと固まった、ブレない決心のイメージ
● I have no intention of resigning.
「辞任するつもり(意図)は毛頭ない」
⇒頭の中の計画や選択肢(意図)として、それを全く考えていないというイメージ
”will”の語源は古期英語の「wyllan」!「強く望む」気持ちが未来形へ進化

”will”の語源について、さらに深く掘り下げてみましょう。
”will”は英語の中でも非常に歴史が古く、900年以前から使われている伝統的な単語です。
オンラインの英英辞典サイト「Dictionary.com」には”will”の起源について、下記の記載があります。
Origin of will1
First recorded before 900; Middle English willen, Old English wyllan; cognate with Dutch willen, German wollen, Old Norse vilja, Gothic wiljan; akin to Latin velle “to wish”Origin of will2
First recorded before 900; Middle English noun wil(le), Old English wil(l) “will, pleasure,” will(a) “faculty of willing, determination”; cognate with Dutch wil, German Wille, Old Norse vili, Gothic wilja; verb derivative of the noun; akin to will 1日本語訳:【助動詞】900年以前に記録あり。中期英語 willen、古期英語 wyllan。オランダ語 willen、ドイツ語 wollen、古ノルド語 vilja、ゴート語 wiljan と同語源。ラテン語の velle(望む)と同系。
【名詞】900年以前に記録あり。中期英語の名詞 wil(le)、古期英語の wil(l)(意志、喜び)、will(a)(意志の能力、決意)。オランダ語 wil、ドイツ語 Wille と同語源。ラテン語 velle(望む)の系統から派生。※参考・引用「Dictionary.com」
ここで注意したいのは、”will”はラテン語から直接生まれたのではなく、古期英語の「wyllan(〜したい、望む)」やゲルマン系の言葉が直接のルーツだということです。(ラテン語の「velle」は、はるか昔の祖先を同じくする「親戚」にあたります)
元々の”will”は、単なる「未来の予定」を表す言葉ではなく、「どうしても〜したい」「〜する意志がある」という人間の内面から湧き出る強いエネルギー(意志)を表す動詞でした。
そこから「強く望んで行動する」⇒「これから〜する」という自然な流れで、現代の未来を表す助動詞の用法へとスケールアップしていったのです。
● インド・ヨーロッパ祖語:*wel-(望む、喜ぶ、選ぶ)
↓
● 古期英語:wyllan(〜したい、〜しようとする)
↓
● 現代英語:will(意志を持って「〜する」、そこから未来の「〜だろう」へ)
「will = 単なる未来形」と無機質に覚えるよりも、「そこには主語の強い意志(エネルギー)があるんだ!」と理解しておくと、英会話でのニュアンスも格段に掴みやすくなりますよ!
”will”の意味と語源・覚え方のまとめ

最後に、”will”の意味と覚え方について重要なポイントをまとめます。
⇒ 古代のインド・ヨーロッパ祖語「*wel-(望む、選ぶ)」が根っこ。
⇒ コアイメージは「内から湧き出る強い意志・100%の確信」。
⇒ 助動詞では「〜するつもり(意志)」「〜だろう(推量)」、名詞では「意志・願い・遺言」を意味する。
● 語法・文法の最重要ポイント
⇒ 同じ未来を表す be going to が「すでにレールが敷かれている事前の予定・兆候」を指すのに対し、will は「その場で決めた強い決意」や「話し手の主観的な強い確信」を表す。
● 語源で広がる関連語
⇒ 「vol」というパーツ(volunteer, voluntary, benevolentなど)を見たら、willと同じく「意志・望む」の親戚だと見抜く!
単語の背景にあるストーリーを理解すると、丸暗記しなくても自然と記憶に定着しますよ。他の単語の解説記事もぜひチェックしてみてくださいね!
