古英語の「sīth(〜の後)」と「thām(そのこと)」が組み合わさって生まれた単語です。
「その後の時からずっと」がコアイメージで、“since”=「〜以来(時間)」「〜だから(理由)」の意味を持ちますよ!
”since”の意味と使い方 コアイメージは「その後の時からずっと」
”since(発音:sins/シンス)”は「〜以来ずっと」「〜だから、〜なので」の大きく2つの意味を持つ単語です。
語源である「sīth(〜の後)」+「thām(そのこと)」のパーツが示す通り、「過去のある時点から、その後の時間ずっと」というのがコアイメージになります。
時間の意味で「〜以来ずっと」となるのはもちろん、理由の意味で「(過去からずっとそういう前提が続いているんだから)〜だから当然」となるのが”since”なわけですね!
品詞別の使い方と例文(前置詞・接続詞・副詞)
”since”は、後ろに名詞を置く「前置詞」、主語+動詞を置く「接続詞」、そして単体で使う「副詞」の3つの顔を持つ万能な単語です。それぞれの使い方と例文を見ていきましょう!
1. 前置詞としての使い方(〜以来ずっと)
後ろに「過去の特定の時期(名詞)」を置いて使います。
・I have been busy since yesterday.
(昨日からずっと忙しい。)
・We have lived in Tokyo since 2015.
(私たちは2015年以来ずっと東京に住んでいる。)
2. 接続詞としての使い方(〜して以来ずっと / 〜だから)
後ろに「主語+動詞」を置く使い方です。時間の「〜して以来」と、理由の「〜だから」の2つの意味があります。
【時間の「〜以来」】
・It has been raining since I got up.
(私が起きて以来ずっと雨が降っている。)【理由の「〜だから」】
・Since you are tired, you had better rest.
(君は疲れているのだから、休んだほうがいい。)
3. 副詞としての使い方(それ以来ずっと)
文末などに単体で置いて「過去のあの時から、今までずっと」という意味を表します。
・He left home 10 years ago, and I haven’t seen him since.
(彼は10年前に家を出て、それ以来ずっと彼に会っていない。)
「過去からずっとそういう背景・事実が続いているんだから、〜なのは当然だよね」というニュアンスから、理由の「〜だから」へと意味が自然と広がったんですよ!
このように”過去の起点から今に至るまで、一本の線で繋がっているイメージ”を持つことで、時間と理由という一見バラバラに見える2つの意味がすんなりと頭に入ってきます。
”since”の文法・語法 現在完了形とセットで使うときの「点と線」のルール

1. sinceの後ろは「点(過去の起点)」、前は「線(現在完了)」
”since”を時間の意味で使うとき、もっとも重要な文法ルールがあります。
それは、sinceの直後に置くのは「過去の一点(過去形や過去の特定の日時)」であり、主節(メインの文章)には「過去から現在までの繋がりを表す線(現在完了形)」を持ってくるというルールです。
亡くなったのは過去の「点(died)」であり、そこから10年という時間が今に向けてずーっと「線(have passed)」で流れてきているイメージを掴みましょう!
2. 日常会話やテストで頻出の”since”を使ったフレーズ・構文
”since”には決まった形でよく使われる構文やフレーズがあります。これらを覚えておくと非常に便利です!
「〜してから[期間]が経つ」
・It has been five years since we last met.
(私たちが最後に会ってから5年が経ちます。)
②ever since
「(ある時点から)それ以来ずっと」※sinceをさらに強調した表現
・I broke my leg in high school, and it has hurt ever since.
(高校の時に足を骨折して、それ以来ずっと痛むんです。)
3. ”since”の関連語:「〜だから(理由)」を意味する単語”because/as”との違い
例えば”because”や”as”なども「〜だから、〜なので」を意味する単語ですよ!
⇒「〜だから」の意味を持つ単語”because/as”
イメージ(聞き手にとっての情報の新しさ)や、理由の強さによって使い分けます。
because⇒「相手がまだ知らない「直接的な原因」を、一番強くハッキリ伝える」=なぜなら〜だから(一番強い理由)
since⇒「相手もすでに知っている「わかりきった前提」を理由にする」=〜なのだから当然(前提の理由)
as⇒「理由の強さは一番弱く、「〜のついでに、〜なので」と軽く添える」=〜ということもあるので(おまけの理由)
といった感じです!
実際のシチュエーションで、ニュアンスの差を確認してみましょう!
●I opened the window because it was hot.
「暑かったから(だからこそ)、窓を開けたんだ」
⇒ なぜ窓を開けたのかという「直接の原因(相手が知らない新情報)」をメインに伝えるイメージ
●Since you are a student, you can get a discount.
「君は学生なんだから、学割がきくよ」
⇒ 「学生であること」はお互いに分かっている周知の事実なので、「〜なのだから当然」と前提にするイメージ
●As it was getting dark, we went home.
「暗くなってきたこともあって、私たちは家に帰った」
⇒ 暗くなってきたという周囲の状況を、「〜だしね」くらいのニュアンスで軽く理由として添えるイメージ
”since”の語源は古英語の「sīth thām」から。時代と共に短縮された歴史

”since”の語源についても、確認していきましょう。
実は”since”は、古英語から中期英語へと長い時間をかけて形を変え、短縮されてきた言葉です。
オンラインの英英辞典サイト「Dictionary.com」には”since”の起源について、下記の記載があります。
Origin of since
First recorded in 1400–50; Late Middle English (adverb) syns, sinnes “thereupon, afterwards,” Middle English (adverb and conjunction) sithenes “afterwards, from (the specified time), because,” equivalent to sithen “after that, since” ( Old English siththan, originally sīth thām “after that”) + -es; see origin at sith, -s 1日本語訳:1400〜50年に初めて記録された。後期中期英語(副詞)の syns, sinnes(その結果、その後)、中期英語(副詞および接続詞)の sithenes(その後、特定の時間から、〜だから)に由来し、これは sithen(その後、〜以来)(古英語の siththan、元々は sīth thām「その後」)に副詞語尾の -es が付いたものに等しい。sith, -s 1 の起源を参照。
※参考・引用「Dictionary.com」
辞書の記載内容を読み解くと、”since”の元々の出発点は、古英語の「sīth(後) thām(そのこと)」という2つの単語だったことが分かります。
それが日常会話で頻繁に使われる中で、少しずつ発音しやすく短い形へと変化していきました。
また、中期英語の「sithenes」にくっついている「-es」は副詞を作るための語尾です。これは、現代英語の「sometimes(時々)」や「always(いつも)」の後ろについている「-s」と同じ役割を持っています。このように、他の身近な英単語との共通点が見えるのも語源学習の面白いところですね。
古英語:sīth thām(after that = そのことの後)
↓ (少し短縮される)
古英語〜初期中期英語:siththan / sithen (その後、〜以来)
↓ (副詞の語尾-esがくっつく)
中期英語:sithenes(afterwards, because = その後、特定の時間から、〜だから)
↓ (さらに短縮される)
1400〜1450年頃:syns, sinnes となり、現代の「since」の形へと定着する
元々は2つの単語(sīth + thām)だったものが、人々が日常でたくさん使ううちにどんどん削ぎ落とされて、1つの便利な単語「since」に結びついたんです。毎日使う言葉ほど短くなるのは、昔も今も同じですね!
構成パーツで覚える”since” 「sīth」+「thām」

ここからは構成パーツの面から、”since”の根底にある古英語の要素をさらに深掘りしていきましょう。
”since”の元々の構成パーツは、古英語の「sīth(〜の後)」と「thām(そのこと)」という2つの要素です。一見、現代の単語からは想像がつきにくいですが、それぞれのパーツが持つ本来の意味や役割を知ると、なぜsinceが現在の意味や文法ルールを持つようになったのかが、すっきりと腑に落ちますよ!
つぎから各要素が持つ意味を詳しく紹介していきます。
1. ”sīth” は「〜の後(after)」「より遅い(late)」を意味する時間のパーツ
まず、前半のパーツである”sīth(シース)”は、古英語で「〜の後」や「〜より遅い」という意味を持つ副詞・前置詞でした。これは時間が「ある基準から後ろに向かって流れていく・続いていく」というニュアンスを持っています。
英語の長い歴史の中で形は変わっていきましたが、古くから「過去のある時点から、時間が後ろへずーっと伸びていくイメージ」を担ってきた重要な要素なんですよ!
2. ”thām” は「そのこと(that)」「それ(it)」を指し示す指示代名詞パーツ
後半のパーツである”thām(ザーム)”は、現代英語の ”that(あのこと・そのこと)” の遠いご先祖様にあたる指示代名詞の形(与格)です。これは、特定の過去の出来事や、「あの時」という1点をパシッと指さして固定する役割を持っています。
”thām” が「あの時・そのこと」という特定の1点を示すパーツだからこそ、現代英語の ”since” も、後ろに期間(for 3 yearsなど)ではなく、過去の具体的な起点(since yesterday や since 2010 など)の「点」を伴うという性質が、何百年経った今でもそのまま残っているわけですね!
3. パーツが組み合わさって生まれた「その時(thām)の後(sīth)ずっと」
この2つのパーツが組み合わさって、古英語の ”sīth thām(そのことの後)” という表現が生まれました。これが時代を経て、人々が日常で使いやすいように短縮され、中期英語の sithen や sithenes を経て、現代の ”since” へと形を変えていきました。
パーツ本来の意味を合わせると、まさに「あの過去の時点(thām)よりも後(sīth)の時間を、今に向けてずーっと引きずってきている」という、記事の最初でお伝えしたコアイメージそのものになります。語源を知ることで、時間の「起点(点)」と、そこから続く「現在完了(線)」の文法ルールが、単なる丸暗記ではなく「そうなるべくしてなっている必然のもの」として理解できるようになります。
”since”の意味と語源・覚え方のまとめ

以下、”since”の意味と覚え方についてのまとめです。
⇒コアイメージは「その後の時から今までずっと(過去の特定の点から現在への一本の線)」
⇒”since”=「〜以来(時間)」「〜だから(お互いに分かっている周知の前提・理由)」の意味
●語法・文法のポイント ⇒「thām(そのこと)」の性質が残っているため、sinceの後ろには必ず過去の「点(特定の起点)」を置く。そして主節には現在へと繋がる「線(現在完了形)」を使う。
他の単語もぜひご確認いただければ幸いです!
