古期アイルランド語の「lúb(曲げる、折りたたむ)」に由来する、1つのコアパーツから発展した単語です。
「曲げて輪を作る・折りたたむ」がコアイメージで、“loop“=「輪、ひもで輪を作る」「巡回、繰り返す」の意味を持ちますよ!
”loop”の意味と使い方 コアイメージは「曲げて輪を作る・折りたたむ」
”loop(発音:lúːp/ループ【名詞・動詞】)”は「輪、ひもで輪を作る」「巡回、繰り返す」の意味を持つ単語です。
古期アイルランド語の「lúb(曲げる)」に由来しており、「曲げて輪を作る・折りたたむ」がコアイメージです。
そこから、名詞として靴ひもやロープの「輪・結び目」を表したり、動詞として「ひもで輪を作る」、さらにはビジネスやITで使われる「同じところをぐるぐる巡回して繰り返す」ことを意味するようになったのが”loop”なわけですね!
”loop”は「始まりと終わりが繋がって循環している」というイメージが強いのが特徴です。
「線や進路が円を描いて元に戻り、途切れることなく続く状態」がloopなんです。
逆に、ただの綺麗な真ん丸の形そのものを指す場合や、終わりなく直進することなどは後述する”circle”や”straight”を使用します。
・Make a loop with the rope.
(ロープで輪を作りなさい。)
・He tied a loop at the end of the string.
(彼はひもの端に結び目[輪]を作った。)
・The tape plays on a loop.
(テープが繰り返して[ループで]再生されている。)
・The river loops around the town.
(その川は町をぐるりと迂回している。[動詞としての用法])
”loop”の関連語①:「丸・輪」を意味する単語”circle/ring”との違い
例えば”circle”や”ring”なども「丸、輪」を意味する単語ですね!
⇒「丸・輪」の意味を持つ単語”circle/ring”
イメージの違いとしては以下のようになります。
loop ⇒「ひもや線が交差してできた輪」=結び目や重なりのある輪っか、循環
circle ⇒「数学的に綺麗な円形・丸」=円、円陣、仲間内のグループ
ring ⇒「中がくり抜かれた固い輪・指輪」=指輪や、ドーナツ状の物体
それぞれのイメージを実際の表現を見ながら確認してみましょう!
● loop your shoelaces
「靴ひもを(交差させて)輪っかに結ぶ」
⇒ 一本のひもを曲げて、結び目や交点を作ることで生まれた輪のイメージ
● draw a perfect circle
「完璧な円(綺麗な丸)を描く」
⇒ 歪みのない幾何学的な「円形」そのものを指すイメージ
● a wedding ring / a key ring
「結婚指輪 / キーホルダーの金属の輪」
⇒ 金属などの固い素材でできた、真ん中に穴が空いたドーナツ型の輪のイメージ
”loop”の関連語②:「繰り返す」を意味する単語”repeat/recycle”との違い
⇒「繰り返す」の意味を持つ単語”repeat/recycle”
それぞれの表現の違いとしては
loop ⇒「途切れずに円を巡回する」=エンドレスな自動の繰り返し
repeat ⇒「もう一度同じことを行う」=発言や行動を再び行うこと全般
recycle ⇒「資源を循環させて再利用する」=廃棄物を形を変えてもう一巡させる
といったイメージです。
● The video plays on a loop.
「動画が(終わりなく最初に戻って)繰り返し再生される」
⇒ 終わったら自動的に最初へ戻る、終わりなき循環のイメージ
● Repeat after me.
「私の後に続いて(同じ言葉を)復唱してください」
⇒ 単にアクションを「もう一度行う、真似する」という一般的な繰り返しのイメージ
● recycle plastic bottles
「ペットボトルをリサイクルする」
⇒ ゴミとして捨てるのではなく、再び資源の輪へ「再投入して循環させる」イメージ
”loop”の文法・語法 ビジネスで絶対に知っておきたい定番イディオム

”loop”は、日常会話やビジネスシーンにおいて、ある特定のフレーズで非常によく使われます。絶対に外せない表現をチェックしておきましょう!
最重要ビジネスフレーズ! ”in the loop” と ”out of the loop”
ビジネスメールや会議などで非常に頻出するのが、”in the loop(情報の共有範囲・輪の中)” という表現です。
ここでの ”loop” は「意思決定や情報がぐるぐると共有されている輪(グループ)」を指しています。
逆に、情報共有の輪から外されて蚊帳の外になっている状態を ”out of the loop” と表現しますよ。知っているとビジネス英語が一気にこなれます!
・Please keep me in the loop about the project.
(そのプロジェクトについて、引き続き私にも進捗を共有してください。)
・I’ve been on vacation, so I’m a bit out of the loop.
(休暇を取っていたので、少し蚊帳の外にいる[状況が分かっていない]んです。)
日常会話で役立つイディオム: ”throw (人) for a loop”
もうひとつ、ネイティブがよく使う表現として ”throw (人) for a loop” があります。
直訳すると「(人)を輪の中に投げ込む」ですが、ここから「(人)をひどく驚かせる、混乱させる、動揺させる」という意味で使われます。ジェットコースターの宙返り(ループ)に突然放り込まれたような感覚をイメージすると分かりやすいですね。
・The sudden news really threw me for a loop.
(その突然のニュースには本当に驚かされたよ。)
”loop”の語源は中期英語の「loupe」!実は3つの異なるルーツが絡み合う面白い単語

”loop”の語源についても、深く確認していきましょう。
実は”loop”という単語には、歴史的に大きく分けて3つの全く異なる起源があり、それぞれが独立して発展してきたという非常にユニークな背景を持っています。
オンラインの英英辞典サイト「Dictionary.com」には”loop”の起源について、下記の記載があります。
Origin of loop1
First recorded in 1350–1400; Middle English loupe “loop of cloth,” of uncertain origin; probably from Middle Irish, Old Irish lúb “bend, fold, loop”; perhaps akin to leap ( def. )Origin of loop2
First recorded in 1350–1400; Middle English loupe, loup “loophole”; compare Middle Dutch lūpen “lie in wait, peep, peer”Origin of loop3
First recorded in 1665–75; from French loupe, special use of loupe “wen, knob, gnarl,” ultimately from Germanic; see loupe日本語訳:
・語源1(1350-1400年頃初出):中期英語の loupe(布の輪)から。語源は不確かだが、おそらく中期・古期アイルランド語の lúb(曲げる、折りたたむ、輪)に由来。おそらく leap(跳ぶ)と同系。
・語源2(1350-1400年頃初出):中期英語の loupe, loup(銃眼・のぞき穴 ※loopholeの語源)から。中期オランダ語の lūpen(待ち伏せる、覗き見る)と比較。
・語源3(1665-75年頃初出):フランス語の loupe(こぶ、木の節など)の特殊な使われ方から。最終的にはゲルマン語に由来。※参考・引用「Dictionary.com」
この記載内容からみるに、私たちが普段使っている「輪っか・循環」としての ”loop” は、主に語源1の「ひもや布を曲げて作った輪(lúb)」から発祥しています。
● 古期アイルランド語:lúb(曲げる、折りたたむ)
↓
● 中期英語:loupe(布で作った輪っか・ひもの輪)
↓
● 現代英語:loop(物理的な「輪」だけでなく、プログラミングや情報の「循環・繰り返し」まで広く派生)
しかし、ここで面白いのが「語源2」の存在です!
現代では「法律の抜け穴」という意味でよく使われる「loophole」という単語がありますが、実はこの言葉、「輪(loop)の穴」という意味ではないんです!
語源2にあるように、”loophole”の「loop」はオランダ語の「lūpen(覗き見る)」に由来します。元々は城の中にひそんで、外を覗き見て弓矢を射るために城壁に作られた「細長い穴(銃眼)」のことでした。
そこから「(攻撃を仕掛けるための)隙間」となり、現代の「規則や法律の抜け道・抜け穴」という意味に変化したのです。偶然スペルが同じになっただけで、実は「輪っかのloop」とは赤の他人なんですよ!
「輪っかのloop(語源1)」「抜け穴のloop(語源2)」「拡大鏡のloupe(語源3)」と、たまたま同じようなスペル・発音になった言葉が合流しているなんて、英語の歴史の面白さを感じる単語ですね!
構成パーツで覚える”loop”:「lúb(曲げて輪を作る)」という1つのコア

ここからは単語の成り立ちや、関連する表現について掘り下げていきましょう。
一般的な英単語は「接頭辞+語根+接尾辞」といった複数のパーツに分解できることが多いですが、”loop”は古期アイルランド語の「lúb(曲げる・折りたたむ)」という1つの言葉(語根)そのものがベースとなって英語に定着した単語です。
(※諸説あり、古ノルド語の「hlaup(走る・跳ねる → 輪結び・絞り輪)」の影響が混ざり合っているとも言われています)
注意! “loophole(抜け穴)” は同じ「loop」でも語源・構成パーツが違う!?
前半の語源解説でも触れましたが、”loop”に関連する非常によく使われる単語に ”loophole(抜け穴、盲点)” があります。
形だけ見ると「loop(輪)+ hole(穴)」の組み合わせに見えるため、「紐を曲げて作った輪っかのような穴」をイメージしがちですよね。
”loophole” の ”loop” は、輪っかを意味する「lúb」ではなく、中期オランダ語の「lūpen(待ち伏せる、覗き見る)」に由来するとされています。
元々は城壁に作られた「外を覗いて矢を射るための細長い穴(銃眼)」を指していました。そこから、「攻撃や制限をすり抜けるための隙間」という意味に変化し、現在では「法律や規則の抜け穴・盲点」として使われています。
現代では同じ ”loop” というスペルに統合されていますが、元々の構成パーツ(コアイメージ)が異なる非常に珍しい単語なのです。英語学習者によくある勘違いなので、ここで整理しておくとスッキリしますよ!
”loop”のコアイメージを持つ複合語・関連語
それでは純粋に、「lúb(曲げて輪を作る)」のコアイメージを引き継いだ関連表現をいくつか見てみましょう。
- loop-the-loop(宙返り、回転コースター)
飛行機などの縦回転や、ジェットコースターのループを指します。「輪(loop)を描いて(the)輪(loop)を作る」というダイナミックな動きを表現しています。 - feedback loop(フィードバックループ)
出力された結果が再び入力として戻ってくる「循環構造」のこと。ビジネスやITの分野でよく使われる用語です。 - looper(シャクトリムシ)
シャクトリムシは体を「ぐにゃりと曲げて輪(loop)を作りながら進む」ため、英語でlooperと呼ばれます。コアイメージそのものの面白いネーミングですね。
形状が丸く盛り上がっていることから来ていますが、英語の「loop(輪っか)」とは無関係ですので、こちらも混同しないように注意しましょう!
”loop”の意味と語源・覚え方のまとめ

以下、”loop”の意味と覚え方についてのまとめです。
⇒コアイメージは「曲げて輪を作る・折りたたむ」
⇒”loop”=「輪、ひもで輪を作る」「巡回、繰り返す」の意味
●語法・文法のポイント
⇒ビジネスでは情報共有の輪を意味する「keep A in the loop / out of the loop」の形が超頻出!
●要注意な関連語
⇒”loophole(抜け穴)”は「lūpen(覗き見る)」由来、”loupe(ルーペ)”はフランス語の「こぶ」由来であり、スペルや発音が似ていても構成パーツが全く異なる!
他の単語もぜひご確認いただければ幸いです!
