「com-(ともに、ぴったり)」+「pete(求める、向かう、適する)」+「-ency(こと、状態)」の3つのパーツで構成されている単語です。
「要求される基準に到達している状態」がコアイメージで、“competency“=「高い能力、行動特性(コンピテンシー)」「適性、資格、権限」の意味を持ちますよ!
”competency”の意味と使い方 コアイメージは「求める基準に到達していること」
”competency(発音:kάmpətənsi/カンペテンシー【名詞】)”は「(高い)能力、行動特性」「適性、資格、法律上の権限」の意味を持つ単語です。
「com-(ともに)」+「pete(求める・適する)」+「-ency(状態)」の3つのパーツで構成されており、「要求される基準に到達している状態」がコアイメージです。
現代の「compete(競争する)」のイメージとも重なり、単に「知識がある」だけでなく、周囲と切磋琢磨して高いハードルをバシッとこなせるだけの「実戦的な高い能力・行動特性」や、公的に認められた適性(=「資格・権限」)を意味するわけですね!
このように”competency”で表現するものは、「単なるポテンシャルではなく、客観的な基準を満たした実戦的なスキル」であることが多いです。
”competency”の語法・文法のポイントと頻出フレーズ
ここでは、実際に使う際の文法的な注意点や、ビジネスなどでそのまま使える頻出フレーズをチェックしておきましょう!
ビジネスにおいて「評価項目となる具体的な能力・行動特性」を指す場合、可算名詞として扱われます。そのため、複数の能力を指すときは ”competencies” と複数形になります。
② 頻出の組み合わせ・定型フレーズ
・core competency:コアコンピテンシー(企業や個人の核となる強み・中核能力)
・demonstrate competency in ~:〜における能力を証明する・発揮する
・professional competency:専門的な職務遂行能力
・cultural competency:異文化適応能力(異なる文化背景に対応できる力)
”competency”の例文
・The company evaluates employees based on their core competencies.
(その会社は従業員をコアコンピテンシー[中核的な高い能力・行動特性]に基づいて評価している。)
・She demonstrated outstanding competency in project management.
(彼女はプロジェクトマネジメントにおいて、優れた能力[行動特性]を発揮した。)
・Linguistic competency is essential for this international position.
(この国際的な職務には、言語的な能力[適性]が不可欠である。)
・The court questioned his legal competency to stand trial.
(裁判所は、彼が裁判を受けるだけの法律上の適性[責任能力・資格]があるか疑問を呈した。)※参考・例文一部引用「南出康世(2014), ジーニアス英和辞典 第5版、大修館書店」
”competency”の関連語①:「能力」を意味する単語”competence/ability/capability”
例えば”competence”や”ability”、”capability”なども「能力」を意味する単語ですよ!
⇒「能力」の意味を持つ単語”competence/ability/capability”
まずそっくりな2つですが、competenceは「一定の基準を満たした能力がある状態(不可算名詞)」、competencyは「業務をこなすための具体的な行動特性・スキルの項目(可算名詞)」という違いがあります!
全体のイメージの違いとしては以下の通りです!
competence / competency ⇒「特定の基準や職務をしっかりこなせる」=(基準を満たした)適任性・実戦力
ability ⇒「人が現在持っている心身の普遍的な力」=(一般的な)能力、できること
capability ⇒「将来的に引き出せる、または組織が持つ潜在的なキャパ」=(発展性のある)潜在能力、対応力
●demonstrate professional competency
「(プロとしての厳しい基準を満たす実務的な)高い能力を示す」
⇒ 求められる水準にしっかり到達している、適任であるイメージ
●have the ability to speak English
「英語を話す(という一般的な)能力を持っている」
⇒ 生得的・習得的を問わず、今シンプルに「できる」というイメージ
●the capability of the new system
「新システムの(発揮しうる潜在的な)処理能力」
⇒ これからどれだけの範囲までカバーできるかという「キャパシティ(最大容量)」に焦点を当てたイメージ
”competency”の関連語②:「適性・資格」を意味する単語”qualification/fitness”
⇒「適性・資格」の意味を持つ単語”qualification/fitness”
それぞれの表現の違いとしては
competency ⇒「物事を適切にこなすだけの(医学的・法律上の)適正さ」=(能力面での)適性・責任能力
qualification ⇒「試験に合格したり条件をクリアして得た公的な証明」=(免許や肩書きとしての)資格
fitness ⇒「特定の目的や環境に、健康状態や性質がぴったり適合していること」=(状態の)適合性、健康、適職性
といったイメージです。
●mental competency to stand trial
「裁判を受けるための(精神医学的な)適性[責任能力]」
⇒ 物事を正常に判断して遂行できる能力が備わっているかどうかのイメージ
●gain official qualifications for teaching
「教職の公的な資格を取得する」
⇒ 免許、修了証、試験合格など、条件を満たしたという「お墨付き」のイメージ
●fitness for the job
「その仕事への(健康状態や性格的な)適合性」
⇒ パズルのピースがピタッとはまるように、その環境に適しているかどうかのイメージ
”competency”の語源はラテン語「competentia」:「ぴったり適合すること」が「高い能力」へ

”competency”の語源についても、確認していきましょう。
”competency”の語源は中期フランス語を経てラテン語に由来します。
オンラインの英英辞典サイト「Dictionary.com」には”competency”の起源について、下記の記載があります。
Origin
First recorded in 1585–95; from Middle French, from Medieval Latin competentia “expertise, suitability,” in Latin: “agreement, proportion, symmetry,” equivalent to competent + -cy日本語訳:1585–95年に初めて記録された。中期フランス語から、あるいは中世ラテン語の competentia(専門知識、適合性)から、ラテン語では「合意、割合、対称性(シンメトリー)」を意味し、competent + -cy に相当する。
※参考・引用「Dictionary.com」
この記載内容を読み解くと、”competency”という単語がなぜ「能力」を意味するようになったのか、そのルーツが見えてきます。
もともとのラテン語におけるコアイメージは「パズルのピースがピタッとハマるように、複数のものが一致・適合していること(symmetry / agreement)」でした。
そこから「ある目的や仕事の要求に対して、その人の力がぴったり適合している」という解釈が生まれ、中世ラテン語の時代には「特定の目的に合う状態(suitability)」や「専門知識(expertise)」へと意味が変化していきました。
● 古代ラテン語(competentia)
「複数の要素がぴったり調和・合致していること、対称性」
↓
● 中世ラテン語(competentia)
「特定の目的や要求にぴったり適合している状態(suitability)」「そのための専門知識(expertise)」
↓
● 16世紀末の英語(competency)
「要求される基準を完全に満たすだけの高い能力・適性」へと発展
この語源からの流れを知っていると、”competency”が「客観的な基準を満たした能力」を指す理由がスッと腑に落ちます!
構成パーツで深く理解する”competency” 「com-」+「pete」+「-ency」

ここからは、”competency”を3つの構成パーツに分解して、それぞれの意味を深掘りしていきましょう。
単語をパーツで捉えられるようになると、初めて見た他の難解な単語の意味も推測できるようになりますよ!
”competency”の構成パーツは、「com-(ともに、完全に)」+「pete(求める、向かう)」+「-ency(こと、性質、状態)」の3つです。
①接頭辞:”com-” は「ともに、集まって、完全に」を意味するパーツ
”com-”は、ラテン語に由来する接頭辞で、「一緒に(together)」や、意味を強める「完全に(completely)」というニュアンスを持っています。
※後ろに続く文字の音に合わせて、con- や col-、co- などに形を変える特徴があります(p, b, mの前ではcom-になります)。
これは「com-(ともに)」+「promise(約束する)」が合体した単語。
お互いが「ともに歩み寄って約束を交わす」ということから、「妥協する、和解する」という意味になるわけですね!
他にも、”com-” を使った重要な単語はたくさんあります。パーツの意味を意識しながら見てみましょう。
- compose(ともに[com-]置く[pose] ⇒ 組み立てる、構成する、作曲する)
- combine(ともに[com-]2つにする[bine=two] ⇒ 結合させる、組み合わせる)
②語根:”pete” は「求める、まっすぐ向かう」を意味するパーツ
”pete”は、ラテン語の「petere(急いで向かう、求める)」を語源に持つ、単語の芯(語根)となるパーツです。
何か特定の目標や場所に向かって、「エネルギーを持って突き進む」というニュアンスが含まれています。
「com-(ともに)」+「pete(向かう・求める)」なので、「同じゴールを目指してみんなで一斉に突き進む」様子を表します。だから「競争する、競い合う」という意味になるんですよ!
「向かう・求める」というイメージが分かると、一見関係なさそうな以下の単語もスッキリつながります。
・repeat(再び[re-]同じ場所へ向かう、同じものを求める ⇒ 繰り返す、復唱する)
③接尾辞:”-ency” は「〜のこと、性質、状態」を意味するパーツ
”-ency”は、動詞や形容詞の後ろにくっついて、「〜という性質」や「〜という状態」を表す名詞を作る接尾辞(お尻のパーツ)です。
これがあることで、具体的なアクションや性質が、ひとつの「概念や状態」へと変化します。
これは「flu(流れる)」+「-ency(性質・状態)」で構成されています。
言葉が引っかからずに、まるで水がサラサラと「流れているような状態」を指すから、「流暢さ」という意味になるんですね!
似たように、状態や傾向を表す単語として以下のようなものも有名です。
- tendency(ある方向へ伸びる・向かう[tend]状態 ⇒ 傾向、風潮)
- efficiency(外へ[ex- ⇒ ef-]効果を生み出している[fic]状態 ⇒ 能率、効率)
【まとめ】”competency”の意味と語源・覚え方
最後に、今回学んだ”competency”の本質をサクッと復習しておきましょう!
「com-(ともに)」 + 「pete(同じゴールへ向かう)」 + 「-ency(状態)」
⇒ 「みんなで競い合って、求められる一定の基準(ハードル)にしっかり到達している状態」
● 覚えるべき主要な意味
1. (業務を遂行するための実戦的な)高い能力、行動特性(ビジネスにおけるコンピテンシー)
2. (法律・医学などの基準を満たした)適性、資格、権限、責任能力
● 使い分けのワンポイント
ただ頭の中に知識がある(ability)だけでなく、実際の現場や厳しい基準において「ちゃんと通用するスキルや資格」を持っている、というニュアンスがポイントです!
パーツのイメージが繋がると、暗記が圧倒的にラクになりますよ!他の単語の解説もぜひチェックしてみてくださいね!
