「com-(完全に、強いて)」+「pel(駆り立てる、押す)」のパーツで構成されている単語です。
「グイグイ押し出す」がコアイメージで、“compel”=「強いる」「(〜することを)余儀なくさせる」の意味を持ちますよ!
”compel”の意味と使い方 コアイメージは「後ろからグイグイ完全に押し出す」
”compel(発音:kəmpél/コンペル【動詞】)”は「強いる」「従わせる」「(人に)無理に〜させる」の意味を持つ単語です。
「com-(完全に)」+「pel(駆り立てる・押す)」のパーツで構成されている単語で、「後ろからグイグイ押し出す」がコアイメージです。

そこから、本人の意思に関わらず、状況や権威によって行動を「強いる・余儀なくさせる」のが”compel”なわけですね!
”compel”は動詞として、法律、義務、またはどうしても避けられない外的な状況によって「無理やり何かをさせる」という文脈で使われます。
フォーマルな響きを持つ単語で、日常会話よりもニュースやビジネス文書、書き言葉でよく見かけます。
これは、悪天候という逆らえない巨大な力に背中を『完全に(com-)グイグイと押された(pel)』結果、それ以外の選択肢がなくなって「計画変更」の方向へ進まざるを得なかった、というイメージです!
このように”自分の意思ではなく、外的な要因や権威によって、特定の行動をとるように逃げ道を塞がれて追い込まれる”という意味合いを持っています。無生物(状況や天気など)が主語になることが多いのも特徴です。
”compel”の例文
・The law compels companies to pay taxes.
(法律は企業に税金の支払いを強いている。)・Illness compelled him to resign from his post.
(病気のために彼は職を辞さざるを得なかった。[直訳:病気が彼に辞職を強いた])・His poor health compelled him to retire early.
(健康状態が悪化したため、彼は早期退職を余儀なくされた。)
”compel”の文法・語法 絶対に外せないフレーズと派生語のルール

1. 最重要フレーズ! “compel A to do” と “be compelled to do”
”compel”を見たら、まずは **”compel A to do(Aに〜させる・強いる)”** の形を疑いましょう。
preventが「from doing(〜するのを止める)」だったのに対して、compelは「to do(〜する方向へ押し出す)」を使います。矢印(to)が前方を向いているイメージですね。
また、これを受け身にした ”be compelled to do”(〜せざるを得ない、余儀なくされる)の形も長文読解や日常的な表現で頻出します。
・I felt compelled to tell the truth.
(本当のことを言わずにはいられない気がした。)
・We were compelled to wait for hours.
(私たちは何時間も待つことを余儀なくされた。)
2. 資格試験でよく狙われる形容詞 ”compulsory”
compelの名詞形は **compulsion**(衝動、強制)ですが、それ以上に重要なのが形容詞形の ”compulsory(強制的な、義務的な)” です。TOEICなどの資格試験でも頻出します。
**compulsory education**(義務教育)というフレーズは非常によく使われます。
・English is a compulsory subject in this school.
(この学校では英語は必修科目だ。)
・Wearing a seatbelt is compulsory.
(シートベルトの着用は義務付けられている。)
3. ”compel”の類義語:「強いる・義務づける」を意味する単語”force/oblige”
例えば”force”や”oblige”なども「強いる、無理に〜させる」を意味する単語ですよ!
⇒「強いる」の意味を持つ単語”force/oblige”
イメージの違いとしては
compel⇒「逆らえない状況や権威によって、行動を選択せざるを得なくする」=(状況・権威が)強いる
force⇒「物理的な力や暴力、強い脅しを使って、本人の意思を力づくでへし折ってやらせる」=(物理的・強硬に)無理やりさせる
oblige⇒「法律、契約、社会的なルール、あるいは道徳的な義務感から『そうせねばならない』と思わせる」=(社会的・道徳的に)義務づける
といった感じです!
実際のシチュエーションを見ながら、ニュアンスの差をさらにハッキリさせましょう!
●The storm compelled us to stay indoors.
「嵐のせいで私たちは室内に留まらざるを得なかった」
⇒ 悪天候という逆らえない状況が後ろからグイグイ押してきて、外出の選択肢を奪われたイメージ
●The robber forced him to open the safe.
「強盗は彼を脅して無理やり金庫を開けさせた」
⇒ 武器などの圧倒的な力を使って、力づくで行わせるイメージ
●I felt obliged to help the old lady.
「私はそのお婆さんを助けなければいけないという義務感を感じた」
⇒ 良心や社会のモラルが心に働きかけて、そう行動させたイメージ
”compel”の語源はラテン語「compellere」 意味は「一カ所に駆り立てる、強制する」

”compel”の語源について、さらに深く掘り下げていきましょう。
”compel”の語源はラテン語の「compellere」です。
オンラインの英英辞典サイト「Dictionary.com」には”compel”の起源について、下記の記載があります。
Origin of compel
First recorded in 1350–1400; Middle English compellen, from Anglo-French or directly from Latin compellere “to crowd, force,” equivalent to com- com- + pellere “to push, drive”日本語訳:1350〜1400年に初めて記録された。中期英語の compellen は、アングロ=フランス語、あるいはラテン語の compellere(かき集める、強制する)から直接由来している。com-(強意)+ pellere(押す、駆り立てる)と同等。
※参考・引用「Dictionary.com」
辞書の記載にある通り、もともとラテン語の「compellere」は「動物の群れなどを一カ所に駆り集める(crowd)」という物理的な行動を表す言葉でした。
あちこちに散らばろうとする家畜を、完全に(com-)ひとつの方向へ追い立てる(pellere)情景をイメージしてみてください。
そこから意味が派生し、「逃げ道をなくして特定の枠に押し込める」=「(人に)ある行動を強制する、強いる(force)」という現在の心理的・状況的な意味へと変化していきました。14世紀後半(中世英語の時代)には、すでにこの「強制的に従わせる」というニュアンスで英語に定着していたことが分かります。
ラテン語:compellere(com- 完全に・共に + pellere 押し出す・駆り立てる)
「(家畜などを)一カ所に駆り集める」という物理的な意味
↓
「逃げ道をふさぐ・枠に押し込む」というニュアンスに変化
↓
アングロ=フランス語(あるいは中世ラテン語)を経由
↓
1350-1400年頃:中期英語の「compellen(強制的に従わせる、強いる)」として定着
「バラバラに逃げようとするものを、完全に(com-)ひとつの方向へ押し出す(pel)」という物理的なコアイメージが分かると、「(状況などが)強いる」という意味に繋がることがすんなり納得できます。
構成パーツで覚える”compel” 「com-」+「pel」

ここからは構成パーツ(語源パーツ)の面から、”compel”をさらに深く解剖していきましょう!
”compel”は、「com-(完全に)」という接頭辞と、「pel(駆り立てる・押す)」という語根の2つのパーツから成り立っています。
それぞれのパーツが持つ本来の意味を知ると、単語のニュアンスが体感的に理解できるようになりますよ!
“com-“は「完全に、強いて、共に」を意味するパーツ
”com-”は、後ろに来る単語の意味を「完全に!」とマックスまで強調したり、「共に(みんなで)」と集めたりする役割を持っています。(※後ろに続く文字の音に合わせて con- や col-、cor- に形を変えることもあります)
”compel”においては、「完全に」「強いて」という、逃げ道を塞いで100%の力を加えるような「強意」のニュアンスで使われています。
これは「com-(完全に)」+「plere(満たす)」というパーツで構成されています。
器のすみずみまで『完全に満たしきる』ことから、「完全な」「完成させる」という意味を表すわけですね!
他にも commingle(共に「com-」+混ぜ合わせる「mingle」=入り交じる)なども、パーツの力を「共に」の方向で使っている分かりやすい単語です。
”pel(pellere)”は「駆り立てる、押す」を意味するパーツ
”pel”はラテン語の pellere に由来するパーツで、「外に向かって強い力を加えて動かす、押し出す、駆り立てる」という意味を持っています。
ちなみに、このパーツは名詞や形容詞の形になると ”pulse”(パルス:押すこと、衝動)という形に変化する特徴があります。前のセクションでご紹介した名詞形 compulsion(強制)や、資格試験に出る形容詞形 compulsory(義務的な)のなかに「puls」が隠れているのは、まさにこのためなんです!
これは「pro-(前へ)」+「pel(押す)」のパーツで構成されており、物や状況を「前方に強く押し出す」ことを意味しています。
“pel” を使った重要英単語は、ほかにもたくさんあります。どれも「押す」イメージで繋がっているので、一緒にセットで覚えてしまいましょう!
・expel(ex-[外に]+ pel[押し出す]=組織や国から外につまみ出す⇒追放する、退学させる)
・repel(re-[後ろに、離れて]+ pel[押し返す]=迫ってくる敵や不快なものを後ろへ押し戻す⇒撃退する、はねつける)
・impel(in-[中に]+ pel[押す]=人の心の内側をグイッと押し動かす⇒(心から)駆り立てる、促す)※主につらい状況や強い感情から「〜せずにはいられない」という時に使います。
それなら “compel” が「完全に(com-)逃げ道をなくして押し出す(pel)」から「強いる」という意味になるのもすごく納得がいくなぁ。
”compel”の意味と語源・覚え方のまとめ
最後に、今回学んだ”compel”の意味と覚え方について、大切なポイントをギュッとまとめます!
⇒コアイメージは「後ろからグイグイ完全に押し出す」
⇒”compel”=「強いる」「従わせる」の意味
●語法・文法のポイント ⇒定番フレーズは「compel A to do(Aに無理やり〜させる)」。名詞形「compulsion」や、形容詞形「compulsory(義務的な)」も超重要。
他の単語もぜひご確認いただければ幸いです!